フラグクラッシャーが本気を出したようです

嫌な夢を見ていた気がする。
憎きゾフィーが自分と一心同体になり、その意識まで融合させられてしまうという悪夢だ。
しかしどうやらそれは、俺の中に介入してきた何者かの手により防がれたようだ。
だが、油断は禁物だ。あの卑劣極まりないファイヤーヘッドのこと、次はどういう手段で再登場し
出番を持っていくかわかったものではない。
ゾフィーの奴め……どれだけ俺達を踏み躙るつもりだ。奴だけは絶対に許さん――!!

そして目を覚ますと、そこはどこかの……超空間の中だった。

「ここは――?」
「気が付いたようだな」

声をかけられる。この声は――Kだ。
咄嗟に身構えるが、彼はそんな俺をふっと小馬鹿にした様に笑う。
何だ?さっきのように、俺を殺しに来ないのか?

「安心しろ。お前を殺すつもりはない……少なくとも今はな。
 そう、奴の……ゾフィーの再登場フラグを折るまでは」
「!!お前……」

Kが俺に襲ってこない理由がわかった。
俺が気絶する前に口にした最後の言葉に、理解を示してくれたのだろうか。

「勘違いするな。俺の目的はあくまでフラグ破壊……そのために一時的にお前と組んでいるにすぎん。
 貴様が対主催かマーダーか、どちらであろうとも……それに付き合うつもりはない。
 そして奴の再登場を阻止したと見れば、あるいはお前がフラグ破壊の邪魔となるようであれば……
 さっさと切り捨てさせてもらう」
「それだけで十分だ……!」

彼のツンデレめいた言葉に、俺は笑って返した。
俺の紛うことなき本心だった。一時の共闘とはいえ、彼は俺の言葉を信じてくれた。
それで十分。これほどに頼もしい存在があろうか。

「ちっ……阿呆が。まあいい、もうすぐ次のフィールドに辿り着く。準備を怠るな」
「ああ、了解だ!」

力強く返事を返す。
目の前に光が広がる。次のフィールド、か。
だがどんな困難だろうと、ゾフィーがどれだけ卑劣な手段を使ってこようとも。
俺は屈しない。絶対に最後まで抗ってみせる……!!



そんな二人が転送された場所……それは。

「何だこれは?」
「何かが突き刺さっているようだな」

目の前に、大地に突き刺さった足摺岬。
そう、よりにもよって彼らは、今にも倒れる寸前な、四国の真下に現れたのだ。

「これは島か……いや、それを凌駕する大きさのものが刺さっているらしいな。
 これを少し突いただけで、こいつは派手に倒壊することだろう」
「な、なんだと……!?こんな所にいたらやばいんじゃ!?」
「声が大きい!僅かな衝撃でも倒れかねん危険な状態なのだぞ、これは」

焦る『修羅王』に、あくまで平静を保ち状況を見定めるK。
ここでこのデカブツが倒れた日には、すぐ真下にいる彼らはどうあっても助からないだろう。
かといって、今から走って逃げたところで間に合うか?
ちょっと強く風が吹いただけでも倒れかねないほど、危険極まりない状態なのだ。

「……『修羅王』だったな。お前、支給品は何を持っている?」
「え?いや、そういえばまだ確認していないな……」
「阿呆が。見てみろ、この状況を打開する術があるかもしれん」
「あ、ああ……」

鞄を開け、自分の支給品を確認する『修羅王』。
いくつか見つけたアイテムの中、一つの怪しげなカプセルを見つけ出した。
同梱された説明書を読んでみる。――細菌兵器の一種のようだ。

「な、なんだと!?なんて物騒なもんが……!?」
「落ち着け。そいつはどういう代物なんだ」
「え、えーと、待てよ……おっ、これの出典はうちのロワのようだな。どれどれ……」




30秒後。

四国の真下を、全速力で駆け抜ける『修羅王』とKの姿があった。

「お、おい!よかったのか、あんなことをして!」
「言ったはずだ。俺はあらゆるフラグを折ることを信条とする」

そう言って、Kは不敵に笑みを浮かべる。
この、一歩間違えば即死亡に繋がるギリギリの状況には不釣合いな笑みを。
いや……現状を表すには、その表現は正確ではないのかもしれない。

「もう何の心配もない。ここに仕掛けられたフラグは、問題なく折ることに成功した」
「問題ない、のか……?確かに目先の問題は解決したが……
 さらにやばい問題を引き起こしたように思えるんだが」
「フラグが折れれば俺にとっては問題はない。それより急いでこのエリアを離れるぞ」
「あ、ああ、わかった!あの細胞に巻き込まれるわけにはいかん!」

この場に存在したフラグとは何だろうか?
言うまでもない。「四国が倒れる」フラグである。
前回の引きから、誰の目にも四国が倒れる展開を予想したことであろう。

――そんなフラグを叩き折るのが、Kの使命だ。

彼は四国に、ある処置を施した。
それは、『修羅王』の持っていた細菌兵器の使用だ。
その行為により、四国は大きく安定感を増し、倒れる危険性は一気に少なくなった。

そう。Kはその信念のもとに、「四国が倒れる」フラグを叩き折ったのだ。

足摺岬を中心に、機械とも生物とも取れぬグロテスクなものが広がっていく。
それは地面にも根を張り、倒壊を防げるだけの確固たる足場を作り出していた。
そして、大地のみならず上方向にも――四国全域にも汚染は拡大していく。

『修羅王』の持っていた細菌兵器。それにより、四国はある細胞に感染した。
出典はスパロワ。で、細胞で、感染。
……もう何が起きているか、説明の必要などないだろう!





今ここに爆誕したッッ!!!

そう――『デビル四国』がッッ!!!!





【一日目 朝/バトルフィールドエリア北西部】

【『修羅王』@スパロワ】
【状態】健康。ゾフィーへの激しい憎悪
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】基本:対主催。同時に、ゾフィーの登場・活躍フラグを叩き折る。
    1:デビル四国から全速力で離れる
【備考】※外見はフォルカ・アルバーグ@スパロボです
    ※ゾフィーと同化しました。思考も『修羅王』とゾフィーのものが溶け合い、一つになりました。
     同化によりゾフィー変身後の能力が大幅アップ
     また本人の意思以外ではゾフィーと『修羅王』を引き離すことは不可能です。
     ただしゾフィーの意思は書き手ロワ3中において、二度と表出することはありません。

【K◆kOZX7S8gY.@ジャンプロワ】
【状態】健康
【装備】勇者スポポロスの剣@オリ
【道具】支給品一式×2、エリクサー@FFDQ、不明0~4
【思考】基本:旗・即・折。ゾフィーのフラグを折る。
    1:デビル四国から全速力で離れる
【顔】:るろ剣斉藤

【備考】
※四国は、バトルフィールドエリア北西部に、地面に対して垂直に突き刺さっています。
 DG細胞に感染しました。足摺岬を起点に、四国全土に感染は拡大中。
 地に根を張っているので、大幅に安定感が増しました。倒れる危険性は大幅に減少。
※突き刺さっている四国がどれくらいの範囲に見えるのかは後続の書き手氏たちにお任せします。

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最終更新:2009年06月21日 10:48
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