上からだって来るぞ、気をつけろ!

「やばい、これはやばいって!」
 紫色の瞳で数秒おきに下方を確認しては、何度も叫んでいるのは決意と出会いと6氏
「黒王、お前どうにかしろー! DG細胞来てるってぇぇえええ!!」
 既にDG細胞は、彼の支給品である名馬“黒王”が引っかかっている枝周辺にまで到達しようとしていた。
 パロロワ書き手である6氏は、もちろんDG細胞の脅威について知っている。
 東方腐敗だとか、悪魔軍人だとか、とにかく悪名高いDG細胞。
 それが自分を取り込もうとしているのだ。
 パロロワ書き手ならば焦る。そりゃあ6氏だって焦る。
 黒王のたずなを離して飛び降りればいい?
 そんなことしたところで、垂直に突き刺さった四国から生えたDG細胞から成る根に掴み取られてしまうのだ。
 もはや自分の力ではどうしようもない。
 ゆえに、彼は本来の目的も忘れて声を張り上げる。
「誰かぁあぁあああああ! 助けてえええええ!!」
 しかし、誰も訪れない。
 DG細胞は樹木から黒王の四足に侵食。
 何とか上体を反らして自らへの侵攻を防ごうとして、6氏はふと思い出した。
 自分が腰に括り付けている洋剣の真なる能力に。
 魔力など持ち合わせていない以上、使えるはずがない。
 だが、もうどうしようもないのだ。
 何かで魔力の代用が可能かもしれない。6氏は半ばやけくそになりながら洋剣を掲げて、その真名を唱えた。

「―――勝利すべき黄金の剣!!」

 制限のためか、秘められていた能力か、はたまた生きようとする意志によるものか。
 6氏が振りかざしたとたん、西洋剣“カリバーン”が強烈に輝く。
 一閃したのと同時に一筋の光流となり直進、眼前のDG細胞を焼き尽くした。
 奪い取られた体力に肩を上下させながらも、6氏の表情は明るかった。
「はぁ……はぁ……やったぞ! 再侵攻しだす前に逃げ―――」
 脚部をDG細胞に食らわれた黒王から飛び降りようとして、6氏の顔面が消失。
 状況を理解出来ないまま6氏は、修復中のDG細胞が蠢く地点へと落下した。


 時を少し遡る。
 そして、場面は四国のてっぺんへ。

 放送を聴いたワンキューは、周辺を見下ろしながら食事に勤しんでいた。
 疲労も波紋による痺れも取れているが、栄養の補給は戦闘者には必須。
 蛋白質が少ねえと愚痴を零しつつ、おにぎりを五つほど平らげたワンキュー。
 思い出したかのようにデイパックに手を突っ込み、ミカンを取り出す。
 数時間前に採ったばかりの新鮮さが、ワンキューの手を加速させる。
 ついに二桁に到達しようというところで、強烈な光をワンキューの視覚が捉えた。
 彼の下で開放されたカリバーンによるものである。
「あいつか、一人目ェ!」
 すぐさま立ち上がって真下を覗き込んで、ワンキューは6氏の存在を認知。
 久々の戦闘に胸を高鳴らせて、攻撃に移る。
「零式鉄球はもったいねえ! ミカン剛速球!」
 持っていたミカンを投げつけるという単純な一撃だが、四国をも持ち上げた男が投げつけたのだ。
 さらに引力もプラスされたミカンは、軽々と6氏の顔面を打ち砕いた。
「っしゃあ! ストラーイック!! あいつも、まさかミカンで死ぬとは思ってなかっただろうな!」
 6氏が落下したのを確認して、ワンキューは遠くを見据える。
 闘争と言っていいほどの時間戦っていないが、それでも彼は口角を吊り上げていた。

「早速一人目が来やがるとはな! この作戦は完璧だぜッ!!」

 高笑いするワンキューは、既に何人もが四国から離れたことを知らない。

 ―――そしてゆっくりと真下から侵攻している存在にも、気付いていなかった。



【決意と出会いと6氏@らき☆ロワ:死亡】
※死体は、所持品もろともDG細胞の許へと落下しました。

【一日目 朝/バトルフィールドエリア北西部に突き刺さっている四国のてっぺん】

【破転】ワンキュー漫画ロワ
【状態】テンションだけじゃなくボルテージも振り切れてきた!!、全身打撲、『 軽 症 』
【装備】四国@ミニチュア日本
【道具】支給品一式、ミカン四十個以上
【思考】基本:『覚悟は熱血対主催』という予定調和を裏切る為に皆殺し。主催も殺す。
1:ミニチュア日本で失敗したから、今度は敵を待ち受けるッ!!!
2:皆殺しだッ!!! 最終的には開催地もブッ壊すッ!!!
3:ハーグは、かーなーりー驚かして殺すッ!!!
【備考】
※外見は、学生服の上着を引き千切って半裸になっている葉隠覚悟@覚悟のススメ
※【破転】漫画ロワ書き手に与えられた称号にして、彼らの『切り札』。
 追い詰められなきゃ使用できないと思ってたか!? その予想を裏切るッ!!!



【備考】
※四国は、バトルフィールドエリア北西部に、地面に対して垂直に突き刺さっています。
 DG細胞に感染しました。足摺岬を起点に、四国全土に感染は拡大中。
 地に根を張っているので、大幅に安定感が増しました。倒れる危険性は大幅に減少。
※突き刺さっている四国がどれくらいの範囲に見えるのかは、後続の書き手氏たちにお任せします。
※“勝利すべき黄金の剣”により一部消失しましたが、再侵攻中です。

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四国は武器であると同時に施設にもなりました 決意と出会いと6氏
四国は武器であると同時に施設にもなりました 【破転】ワンキュー 世界はそれをめでてぇwwwwwと呼ぶんだぜ

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最終更新:2009年06月19日 00:14
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