覚悟のススメ

「……ふん、ロワか」

黒髪の少女――それはまるで来ヶ谷唯湖のような――が呟く。
彼女の名はギャルゲ写本
ギャルゲロワ2ndにおいて一書き手をやっているものである。

「まぁGR2は私が居なくても終わらしてくれるはずだ他の人達が。多分。というかこれ書き手ロワだろう。うむ、ぶっちゃけ終わるな」

自ロワには優秀な書き手が居るという事を言う事を確認し頷く。
それに彼女は何故か現実とは違う書き手ロワと言うのを自覚しそしてどっかに自分がいることも把握していた。

「まぁ……そんな訳で私、ギャルゲ写本……言いにくいな。トリの頭文字をとってゆーちゃんにしよう、それがいいな」

ギャルゲ写本はかってに自身の名を省略しどこぞのロワの百合の片方の名前にする。
かなり適当だった。

「さて……私自身は……ん?」

そんな彼女の前に女が一人駆け出してくる。
可愛らしい少女が焦りながらもしっかり剣を持って。
ギャルゲ写本に向かってきていた。

「なんだ危なっかしいものを持って。刺さったら死ぬぞ」
「う、うるさい! わたしは帰ってロワを完結させるの! だから死んでよ!」

その少女の名は魔王ヴァルハラという強烈な名を持つもの。
姿は彼女の出身のRPGロワのナナミの姿をしていた。
でも、名とは裏腹に怯えしかし強い意志を持ったた目をしていたのだ。
その魔王の言葉にギャルゲ写本は驚くように呟く。

「ほう……完結か」
「そう、こんな所でしねないの!」
「ふむ……では『覚悟』はあるのか?」

ギャルゲ写本が呟く言葉。
それは覚悟。

「……覚悟」
「そうだ……ロワを完遂する為にだ。ロワを完遂させる為に汚れ役になる覚悟! たとえ恨まれても、文句を言われていても完結させる覚悟! 
 辛くても、苦しくても、書く事を絶対に諦めない覚悟! 毒はかれても、挫折を味わっても折れない覚悟! どんな時でもその自分のロワを愛しぬく覚悟!
 最後まで全てを貫き通す覚悟! 貴様にはあるか!」
「……うぅ」

それはギャルゲ写本の覚悟。
彼女がギャルゲロワでもった覚悟だった。
それを魔王に問う。

「……わからない」

魔王はそう言う。
でも。

「わたしは自分のロワが好きなんだ! そこで書きたいんだ! 読みたいんだ! それだけなんだからー!」

彼女は好きだった。
自分のロワの全てが。
だからこそ、帰りたかった。
そんな純粋な……想いゆえだったから。

「そうか……では私が手がけた40を越える作品! それを越えてみろ!」

そんな想いに応えギャルゲ写本は彼女に言う。
彼女がGR2で手がけた40を越える作品。
それを越える力があるかどうかをこの魔王に説いた。
魔王は一瞬怯むも力強くいう。

「越えてやる! 絶対に!」

そして魔王はギャルゲ写本に飛び掛り切りかかろうとする。
だが、

「last moment」

ギャルゲ写本が呟いた呟いた呪詛。
その瞬間、魔王の動きが空中で止まった。
魔王が驚いてる時にギャルゲ写本が口を開く。

「何、私の作品のひとつだよ。最後の瞬間といってね。まぁ……軽い時止めだよほんの数十秒もないがな」
「……はっ、そんな作品だっけ……?」
「どうだったかな? まぁ語呂的によろしいじゃないか」
「……ありなの?」
「ありだ」

そういってギャルゲ写本は笑い、そして

「そしてチェックメイトだ」

右腕を引き魔王の腹に向かって

「八咫、雷天流――白狼!」


神速の拳を突き出した。
吹き飛んだ魔王は咳を大きくしつつ

「……貴方、虎太郎かいた……っけ?」
「いや、まぁ同じギャルゲロワ2だから使えるもんだ。そういうことにする」
「卑怯……」
「卑怯で結構。ではさらばだ」

ギャルゲ写本は支給された刀を出し

「……これも因果だ」

倒れている魔王に向け

「一乃谷流――――“鋼獅子”」


勢いよく振り下ろした。




◇  ◇   ◇ 



わたし……ここで終わるの?

嫌だ。

もっと読みたい。
もっと書きたい。

もっと。
もっと。


書きたい。

読みたい。


だって



私はロワが好きな………………





◇  ◇   ◇

「これも因果……か」

一人、街の中を歩くギャルゲ写本。
彼女がこのロワで果たす目的。


「この書き手ロワを完遂させよう……優勝、脱出。手段はとわない」

この書き手ロワを完遂する事。
そう、覚悟をきめたから。

「とはいっても面白い恋愛フラグがあったら問答無用でそっち優先だが。勿論自身にたつ様なら全力で頑張ろう」

……のだろうか?
彼女は急に笑い……

「ロワがすき……か。初心忘れるべかず……だな」

先ほど『気絶』させた少女の事を思う。
殺してなど居ない。
刀は寸前で止めた。
最も殺されると思った魔王は気絶したが。
魔王をそのままおいておいた。
殺すつもりだったが、途端に気が変わったのだ。
何故気が変わったか彼女しかわからないが。


「まぁ……さっさと閉めよう。この下らないロワを」


そういった彼女の顔は何処か鬱蒼としていた。


【1日目 深夜/神奈川県、鎌倉】

【ギャルゲ写本@ギャルゲロワ2nd】
【状態】健康
【装備】雪走@○ロワ
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
1:この書き手ロワを完遂(優勝、脱出はとわない)
2:ただし全力で恋愛フラグは応援
【備考】
※last momentは数十秒の間、一人の行動を止めることができます
※ 何故かGR2にでてきた流派の剣術、拳法ができます
※ 姿は来ヶ谷唯湖@リトルバスターズ!です

【魔王ヴァルハラ@RPGロワ】
【状態】気絶
【装備】エクスカリバー@ギャルゲロワ2
【道具】支給品一式、不明支給品0~2、
【思考】
1:優勝して元の世界に帰ってロワ完結させる
【備考】
※外見はナナミ@水滸伝です。

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ギャルゲ写本 Gate of Royale ALTERNATIVE
魔王ヴァルハラ きよひめのなく頃に~綿菓子編~

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最終更新:2009年06月12日 22:09
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