登場する
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主催者より命を受け、"あの子"を追跡する
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既に空気王が"あの子"と接触していた
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仕方ないので報告の為に戻る
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何故か"あの子"が直接主催者と対話していた
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仕事全部奪われてる件 ←今ここ!
◇ ◇ ◇
「というわけで……全部、終わってたわけなんだけど……その話も既に、"あの子"から……?」
「そうだな。その際に空気王が何をしたかも既に聞いている」
「…………じゃあ、ミッションコンプリートということで……」
「まあ、なんだ。フラグがフルスピードで収束したりバッキバキになるなどロワでは常だ。そうへこむな」
はぁぁぁぁぁああああ、という大きなため息を吐いて空間に座り込むエドには、疲労の顔が浮かんでいた。
まあ、仕方が無い。仕事を命じられて向かったは良いが、その先は骨折り損のくたびれもうけなものばかりだった。
"あの子"の捜索先では空気王が一歩先を行き、そんな彼の行動も"あの子"の頭脳プレイと赤字によって無意味と化してしまった。
挙句の果てには報告しようかと主催者空間へと戻ったら、既に"あの子"と話が付けられていたと言う事実。
なんというフラグバッキバキぶり。これは泣くwwwwwwwww
そういえばエドと根源を同じくした「猫子頭の鬼軍曹」も格好よく覚醒した次の話で死んでいたか。
「とりあえず、あのまま報告しようと戻ってる途中でズガン……は避けたかったから即戻ってきたけどさぁ。
どうしようか? 今はまだ特に仕事は無いんだよねぇ? 格好よく出て行った割には何の収穫も無かったなー」
そういうと、ここで"彼"は「でさ、」と話を切り出した。
◆ANI2to4ndEは「どうした」と答え、それを聞く体勢に入る。
「でさ、思ったんだけど……"あの子"ってさ、"軍曹の子供"なんだよねぇ?」
「そうだ」
「……一つ、ちょっと話したいことがあるんだけど。聞いてもらって良い?」
「何だ?」
「じゃあまず……四度起こった書き手ロワに"エド"は何回出たか、知ってる?」
「ほう?」
何故だか、もったいぶっているようにも聞こえるエドの台詞に、◆ANI2to4ndEは遂に身を向けて聞き始めた。
◆ANI2to4ndEが興味を示したことを確認すると、エドはそのまま微笑みながら話を続けた。
「正解は三回だ。書き手2ndを除いた三作品……"真・書き手1st"と"書き手1st"、そしてこの"書き手3rd"に出ている」
「多いな」
「でしょ? 人気者は辛いよねぇ……で、ここから本題なんだけどさ」
エドはジリジリと喉元にノイズを走らせながら、それでも未だセージの姿を保ちながら口を開く。
「たまたま、なんだろうけど……エド名義では2ndには参加していない。参加していたのは"猫子頭の鬼軍曹"だけだ。
それならさ……"あの子"が生まれた理由とこの僕"エド"がいなかった理由はリンクしてる可能性がある……んじゃない?
何の因果か何度も何度も参加していた"エド名義の僕"がたまたま参加しなかった時に限って現れた、ってのもなんとなく……変。
そしてついでに言えば……
現在この書き手3rdでは"あの子"と"エド"が同時刻に存在したことがないんだ。
"あの子"がいる間は僕は到着しておらず、僕が到着する直前に"あの子"は消え去った。それはこのロワのどこの空間でもそう。
むっつりラナルータと言霊の女教皇にはきちんと出会ってはいるものの……"僕"にはさっぱりだ。会うチャンスは二度も潰れた。
僕は他人に仕事を奪われたと考えていたけど、実は"あの子"は他人を巧く操って僕との出会いを回避した、って事なんじゃない?
彼女には実は、僕達には絶対に内緒の"そうしなければならない理由がある"んじゃないかなって……そんなことを考えたんだよね」
そういうと、今度は本格的にエドは姿を変貌させた。
長く蒼い髪は相変わらず。だが服装は女性用のそれに変貌し、頭に十字架の紋様を持つ長い帽子を被っていた。
オレンジ色のタイツかツナギか、そこに独特の形をした蒼い法衣を被るように纏っている。
この姿はそう、ドラゴンクエスト3の女僧侶だ。確か名前はフルート。激しい二重人格の持ち主だったか。
目つき、顔つきの穏やかさからすると今は安全な"表"の方だ。
一方の◆ANI2to4ndEは、エドのその姿に「ああ怖い」と冗談めいて呟いた後、その本人の仮説を脳内で反芻していた。
あの子とエドが同時に姿を現さない、というのは確かに妙に"クサい"。言われてみると少し不自然にも思えた。
何せ"あの子"としても、相手は自身の父と根源を同じくする存在だ。会って会話して利用しようとかいうくらいには考えるはず。
いや、むしろ鬼軍曹と根源を同じくする存在の中では"最も古い存在"だ。それこそ、エド無しでは鬼軍曹は語れない。
それなのに、何故エドの前にのみ姿を現さない? ただの偶然? それとも、エドという存在が"あの子"のウィークポイントか?
もしくは既に"あの子"がエドを操って――――いや、それ以前にエドと"あの子"が裏で繋がっている可能性もあり得る。
感電君の死体で脅さずとも協力者の立場を取ったエドは、果たして何か裏があるのだろうか?
その"裏"の欠片をこうして見せ付けることで、何かのフラグを生み出してロワを終わらせる策を練っている?
いや、だがそんな仮説はまだいくらなんでも無茶苦茶すぎる。まだフラグも何も揃ってはいない。
ここで地の文に「エドがニヤリとその口を半月上にゆがめた」といった文章が挿入されれば完全に"黒"なのだが。
「もし仮にその説が当たっていたならば……今エドさんをここに抱えている限り、"あの子"の脅威からは逃れられるという事か」
だから、まずはこの程度の応答で終わらせることにした。
"彼女"がもしも奇妙な動きを始めるようならば、こちらもそれなりに対策を練れば良いだけの話だ。
"誰かでもあり誰かでもない"というエドの力は非常に面倒だが、どうにかなるだろう。
いや、というよりエドが素直に自分の仲間なのであれば、最初から何も問題は無いのだが。
どちらにしろ、少なくとも今は無害。そういうことだ。
「エドさん、もう一度繰り返す。反逆さえしなければ、命は保障しよう。くれぐれも頼む」
「大丈夫ですよ~。また何かあったら、お仕事命じてくださいね」
少し、深く考えすぎたか。"あの子"のことで疲れてピリピリしているのかもしれない。
そうやって反省点を連ねると、◆ANI2to4ndEは再び空間に解けるように消えてい――
「あ、ちょっと待ってくださぁい!」
――こうとして、呼び止められた。一体何用か。
「ここってお風呂無いんですか? さっぱりしたいな~……なんて」
「……一応、協力者の為に用意していた空間がある。壊すなよ?」
「はーい」
何のことは無い。ただの人としての願望だったことに、◆ANI2to4ndEはひそやかに安心する。
六代目といいエドといい、やはり一筋縄ではいかないのがMCの常か。と、改めて再確認。
お求めの空間への扉を開くと、今度こそ予定通り◆ANI2to4ndEは消えていった。
◇ ◇ ◇
「はふぅ……い~い湯だなぁ~♪」
あれから、エドは旅の扉を潜った先の風呂場で癒しタイムを満喫していた。
今"彼女"は湯船から形の整った豊満な胸を覗かせつつ、湯へと浸かっている。
「やっぱり、お風呂のシーンは可愛い子の方が良いですよねぇ~♪
あれです! まさにこれは"おきゃくさまのにーずにこたえる"ですっ!」
誰に言うとでもなく放った言葉は、壁に反響して消えていく。
それと同時に既に洗っていた髪から雫が一つ胸へと落下し、傾斜を伝って最後は湯船に同化する。
風呂は良い。ヒトの生み出した最高のモノだ。こればかりは、どんな姿を模ってもそう思う。
「えへへ、わーにさん♪ がおー♪」
腕立て伏せに似た体勢で両脚を浮かせ、腕のみで広い湯船を移動するエド。
何のことは無い。プールで幼い子供達がよくやっているそれだ。
ただ、全裸の癖にそんな遊びをしている所為で"あらぬところがえらいことになっている"が。
まぁ問題は無い。不自然に湯気が濃いので、大丈夫だ。観察したかったならDVD版を買おう!
「はふゅ~……」
妙にキーの高い珍妙なため息を吐きながら、エドは両目を閉じて体勢を元に戻した。
そしてしばらくそうやって座っていると、再び喉から全身へとノイズが走る。変化の証だ。
「……さて」
模ったのは、銀髪の皇帝マティウスの姿だ。入浴中の為にタークスのスーツは着用していないが。
姿を変えた"彼"は、心地の良い温度の湯に浸かったままの体勢で、この広い風呂場を見渡し始めた。
広い、広い。随分とまた広い。どうも銭湯の大浴場の面積に匹敵する。
六代目や自分といった、スタッフの為だけにと用意した設備にしては異常だ。
まさか後々に自分の部下を大量に召還しようとか、そういう考えなのだろうか。
「それ以前に、◆ANI2to4ndEはこれ程の空間を生み出す能力の使い手である、と言うことか」
やはり主催者は主催者。それらしき力は持っているものか、と呟く。
それに対してエドが"頼もしい"と考えたのか"腹立たしい"と考えたのか、それは彼の表情からは読み取れない。
「まあ、主催者と言うものはロワの舞台を作る必要があるのだ。それくらいは出来なければ逆におかしいと言うものだろう」
主催者の能力。それはあらゆるロワにおいても、参加者に対する脅威である。
某螺旋王のように逃亡することは稀。殆どの場合、主催者は向かってきた対主催のキャラを自身の力で葬らんとする。
何故なら、その様な芸当が出来得る程に主催者は強力だからだ。
自分の様なせいぜい「FFDQ3rdの無名キャラになれる」という程度のレベルでは決して無い。
多くの場合、主催者は常識はずれの力を持っている。そうであるべきなのだ。
「果たしてこのロワではどうなることか……」
チート集団の襲来。集まり、消化されるフラグ。蹂躙し、ロワをゲームオーバーに導かんとする主催者。
それらが一斉にぶつかった場合、果たしてどのような展開が待ち受けているのだろうか。
ハッキリ言って、カオスの権化と成り果てるのが目に見えてはいるが。未来は、果たして。
「フッ、想像するだけで凄まじい。まあ先のことは誰にもわからぬからな……それより、今は――――」
その言葉を最後に、模る姿はフルートのそれへと戻る。
「―――ーゆっくりお留守番してないと、ですねぇ。しばらくは出番も無いでしょうし……。
お仕事を待ちながらゆっくりさせてもらいましょう♪ はーやっく出番が来~ないっかな~♪」
そして"彼女"は再び、湯飛沫や湯気の間から豊満な胸や整った尻を覗かせながら、湯船で遊び始めるのだった。
もしまともに見たいという人がいればDVD版を(ry
【???】
【エド◆O0LqTosP8U @
FFDQ3rd】
【状態】普通、フルート(表)モード
【装備】???
【道具】???
【思考】
基本:◆ANI2to4ndEの協力者ライフ満喫。しばらく留守番兼仕事待ち。
1:残念だけどしばらくは出番は無いかな?
2:六代目さんが現場で頑張ってるんだから、こっちも頑張らなきゃ。
※「FFDQ3rdに出演する無名キャラの姿」になれるようです。各作品の主人公やDQ5の双子、マティウス皇帝も含みます。
※主催側の人間です。
※◆ANI2to4ndEは空間を司る能力を持っており、浴場などのスペースを作成できます。
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最終更新:2009年12月25日 22:09