満たし万象を救い給え、我が不変なる美よ

ローカパーラ・ヴィシュヴァカルマン・ヴァーストゥ
作品名:黒白のアヴェスター
使用者:クワルナフ

神座万象シリーズに登場する能力。
使用者のとしての能力。
美しさを絶対の真理として軸にすえた宇宙を開闢する




能力についての詳細

芸術世界開闢

  • 美しさで浄化する世界の開闢
    • 全ての生物に芸術家の才能と完成を与え、互いに美を創造することで相乗効果を生む世界。
      • 全てが美しさを感じた時の清らかな心を得るため争いのない無血の世界となる。
 呟くマグサリオンの眼前で、無窮の都が軋みだしていた。光輪が本来体現する"美しさ"
は、絵画、工芸、建築、音楽、詩歌といったものであり、そこではすべての生物が極まっ
た芸術家の才と感性を持つようになる。
 よって草花や動物は“美しい”自然を創造し、それにインスピレーションを受けた知的
生命が豊かな文化を育んで、さらに芸術は加速するという“美”の相乗効果。
“美しい”ものを見て、触れて、感じたとき、誰もが胸に抱く敬虔で澄んだ心こそが乱世
を完全に終わらせるのだ。

無窮の都(ローパカーラ)

  • 天地創造を用いた理想郷の建造
    • 暴力や優越の要素がなくただただ美しさで染め上げる。
 天地に満ちる清浄な気。約束された恒久の繁栄。
 そこにはおよそ、他者への害と成り得る要素が見事なまでに皆無だった。
 何かを暴力的に否定するのではなく、また貶めて己が威を誇るものでもない。

存在浄化

  • 美しいと感じたものを浄化し上位の存在へと昇華させる
    • 美しいと感じたものは負の感情を浄化され、どんな攻撃でも傷を負わない不変の存在となる。
      • 戦いが馬鹿らしく感じ、攻撃されようと魂が安らいでいて抵抗や反撃をすることはない。
      • 不変の存在へと昇華した者は例え魔王であっても傷つけられない。
 美には伝染作用がある。美しいものに触れれば魂が清められ、その美がさらに大元を飾
って生まれる相乗効果は、あまねく万象を上の階層に進化させる力があった。
 つまるところ、美しさは美しさを生む。こと染め上げるという面においてこれほど強い
概念はなく、ましてその究極にある存在ならどれほどの威力を発揮するかは言うまでもな
かった。


使用者との関連性

神格化

  • 美の神格として流出する
    • 貌を見たり、声を聞くだけで相手を美しくする美の化身と化す。
 返答は短く、だが朗々と響き渡る天上の鐘となった。フレデリカが眉をひそめ、ムンサ
ラートが舌打ちしたのもむべなるかな。姿を見ずとも声だけで魂が打ち震え、“美しく”な
りそうになる。

未完成

  • 使用者が神剣に魅せられたため永久に完成しない
    • 開闢しても自己矛盾と自分の戒律の破戒によって神罰を受け続けている。
      • 神もどきであるため神罰で死なないが、覇道流出にも至れない塩梅になっている。
 無血の世界を築くのが前提となっているため、武器や戦闘術に宿る“美”とは致命的に
相性が悪い。『剣への憧れ』という縛りを持つクワルナフは最初から詰んでいるが、背反す
る覇道と戒律を自爆覚悟で回し続ければどうなるか。
 まともに考えればどちらも半端になるだけだ。しかしクワルナフは剣の誕生を信じてい
る。狂信とさえ言っていい。
 軽んじることはできなかった。事実としてこの今も、破戒している彼が即死しないのは
"神もどき"である証明だ。真我の裁きを打たれ続けながら一歩も退かず、もはや命運は尽
きているのに悔いも恐れも抱いていない。


元ネタ

ローカパーラ(サンスクリット語: लोकपाल,、Lōkapāla
インド神話に登場する神性。
名前は 「世界を守るもの」を意味する。
方位神で4方位または8方位のそれぞれにある神の総称で、仏教における十二天の原型とされている。

ヴィシュヴァカルマン(サンスクリット語:विश्वकर्माviśvakarman
インド神話に登場する神性。
森羅万象を設計したといわれる工匠神で、同様の性格を持つトヴァシュトリ神と混同される場合がある。
名前はサンスクリット語で「全て(ヴィシュヴァ)」を「為すもの(カルマン)」「全知であるもの」を意味し、ヴィシュヴァカルマとも呼ばれる。
仏典では毘首羯摩天・自在天王・工巧天・巧妙天などと漢訳されている。
娘に太陽神スーリャ(あるいはヴィヴァスヴァット)の妻サンジュニャーを持つ。
『リグ・ヴェーダ』では、あらゆる方角に眼、顔、手、足を持ち、天地を創造した唯一にして万能の神と述べられているが、後の文献ではもっぱら工匠神として活躍する。
彼は太陽神スーリャ(ヴィヴァスヴァットとも)の光を削り取って神々の武器を作り出したとされる。
『ラーマーヤナ』ではランカー島の都市やクベーラ神に与えられた天を翔る戦車プシュパカ・ラタ、聖仙アガステャから英雄ラーマに授けられた黄金弓ブラフマダッタを作ったとされる。
『マハーバーラタ』でヴィシュヴァカルマンが創造したティローッタマーという特別な天女が紹介される。
現在でも物造りや技術、機械の神様として、インドの各工場で祀られている。

ヴァーストゥ・シャーストラ(サンスクリット語:वास्तुशास्त्र、、Vaastu Shastra
古代インドで成立した建築環境工学、都市工学などに相当する思想・学問。
欧米諸国や日本では単に「ヴァーストゥ」あるいは「インド風水」とも呼ばれる。
「ヴァーストゥ」とは、サンスクリット語で狭義には「建築物」や「住居」を意味し、広義には「生命力」や「環境」などをも包含した概念を指す。
「シャーストラ」は「(~を扱う)思想・学問」を意味する。
ヴァーストゥ・シャーストラはインドで住居や寺院の立地、間取り、インテリアの配置などを決定するため伝統的に用いられてきた。


関連項目

この能力を発動させた際の使用者の種族分類。

使用者の戒律

関連タグ


リンク

最終更新:2022年06月21日 12:07