神座万象シリーズに登場する能力。
戒律の一つ。
常時臨戦状態を維持するという誓約に対し
戦闘時の第六感が研ぎ澄まされる能力。
戒律の改良後は
他者の理解という誓約に対して
理解した相手に対して特攻能力を持つ。
能力についての詳細
誓約
- 心身ともに常在戦場とする
- 睡眠、瞬き、飲食、排泄、非武装状態、殺しに関わらない思考を禁止している。
- 生理的に守れない誓約だが孔雀王の我力を用いて成立させている。
剣を手放さずにいることは、あくまで付随する一要素でしかなかった。
常在戦場──先にバフラヴァーンが述べた推察は当たっていたが、十全にはほど遠い。
これほど凄まじい徹頭徹尾は、後にも先にも現われまいと断言できる。
第六感強化および事象干渉
- 相手を殺せる瞬間を作り出す
- 敵の隙を看破し、それが無ければ強引に創りだしてねじ込むことさえできる能力。
- 攻めでは致命的な隙を作らせて攻撃を叩き込み、受けでは攻撃の間隙を生んで直撃を避ける。
瞬く内に間合いを侵した踏み込みは、決して目にも止まらぬ速度ではない。にも拘わら
ずバフラヴァーンが察知できなかったのは、彼の注意が逸れる刹那を世界にねじ込んだせ
いだった。
すなわち絶し不変なる凶剣の冷徹が、そういう形で機能している証だった。なまじワル
フラーンの力量が度外れていたからこそ、通常の隙よりなおタチの悪い落とし穴が生じた
とも言える。
欠点
- 隙をねじ込んだ後に対処されれば無意味
- ただし飛蝗ですら対応できないので対処にはそれ以上の能力が必要。
もっとも、裏を返せばそこ止まり。ワルフラーンは先と同じく、瞬時に死角を修正した。
どんな隙を生じさせられても、実際に斬られるまではタイムラグが存在する。ならばその
間に対処すればいいだけで、理論上はこういう真似も可能だった。
Ver.2
戒律の改良
- 別の戒律により戒律を改造して使う
- 誓約に加えて相手を理解してから殺すと定めたことで自分の理解度に応じて攻撃力が変わる。
- 相手が変わるごとに戦闘力が初期化される。
- 相手を完全に理解した時、神すらも殺す攻撃力となる。
- 相手に応じた性能も得る
- 光速が相手ならば光速攻撃に、巨大な星団ならば超広範囲攻撃になる。
相手の秘密を探っていたのはマグサリオンも同じだった。あの目はこちらを引き裂いて、
芯を暴かんとする解体の刃。敵の業を見極め白日に晒すことが、凶戦士にとっての撃鉄と
見て間違いない。ゆえに対峙する者が代わるごとに戦闘力の大部分は初期化されるが、条
件を満たせば真の力が発動する。
しかしマグサリオンにとっては最悪の相性だ。一人一人に向き合い殺すと決めている凶
戦士は、裏を返せば敵に合わせた規模の攻撃しかできない。
欠点
- 理解度が半端なまま殺してしまうと破戒
- そのため相手を一人一人とちゃんと向き合い、理解してから殺す戦闘スタイルとなる。
実際、フレデリカに大苦戦したときのマグサリオンは調整に手こずっていた。彼女が
強度の高い謎を抱えていたせいもあり、少なくとも当時は半端な理解のまま殺してしまう。
そこで破戒にならなかったのは改良途中の状態だったからにすぎず、要は怪我の功名だ。
運がよかっただけの話で、第二戒律を弄ったことが一時首を絞めたのは確かだろう。
使用者との関連性
我力による遵守
- 孔雀王の我力で誓約を守っている
- 我力なしでは衰弱死する。
- 衰弱死を凌いでも苦痛や不快感はあるため遵守は非常に困難。
剣が身体の一部として機能する
- 得物を常に持たねばならない縛りであるため得物が身体と同様の強度を持つ
それは二重、三重の意味で有り得ないことだった。バフラヴァーンは我力に必中の念を
込めたにも拘わらず、またしても神懸かり的に捌いている。加えて超絶の破壊エネルギー
に飛ばされながらも、柄を握り続けていた点。さらにそこまでの綱引きに晒されて、剣が
折れなかった事実。
元ネタ
サオシュヤント(Saoshyant)
ゾロアスター教における救世主の名称。
意味は「(人々に)利益をもたらす者」。
ゾロアスター教においてゾロアスターの誕生から三千年後に世界の終末が訪れるとされる。
この三千年の間に千年ごとに霊的に保存されたゾロアスターの精子が聖なる処女に宿り処女懐胎で
サオシュヤントが計三名誕生する。
文脈からゾロアスターを指す場合もある。
ウクシュヤト・ヌマフ
ゾロアスター教における救世主の一人。二番目の救世主。
名前は「帰命を栄えさせる者」を意味する。
関連項目
絶し不変なる凶剣の冷徹の能力分類。
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最終更新:2023年04月01日 19:29