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*一方その頃 [[セリフ集に戻る>セリフ集]] [[地球軍>一方その頃#地球軍]]/[[セプテントリオン>一方その頃#セプテントリオン]]/[[光国人>一方その頃#光国人]]/[[ネーバルウィッチ>一方その頃#ネーバルウィッチ]]/[[火星傀儡政権>一方その頃#火星傀儡政権]]/[[夜明けの船>一方その頃#夜明けの船]] #contents **地球軍 &aname(地球軍) ***チュートリアル時の遭遇で敗退 一方その頃 敵艦から、一つの救命用ボートが 飛び出した。 ほうほうの体で逃げ帰るスミス。 スミス/ おのれ…おのれ、 おのれ馬鹿にしよって反乱軍め! スミス/ 俺を笑うか、火星人め! きっと見ていろよ。 スミス/ 必ずお前たちを殺してやる! イィ、ィー! スミスは、そう叫ぶと気が済むまで 奇声をあげた。 ---- ***地球大統領官邸にてジョージとエノラ 一方その頃 地球政府 大統領官邸。 官邸内を元気良く走るエノラは、 大統領の姿を見る。 エノラ・タフト/ おじいちゃん! ジョージ・タフト地球大統領/ おぉ、エノラ。 良く来た。 エノラ・タフト/ 大統領就任、2周年おめでとう。 ジョージ・タフト地球大統領/ ありがとう。 エノラも飛び級での大学卒業、 おめでとう。 エノラ・タフト/ ありがとう。 これ、お母さんから。 ジョージ・タフト地球大統領/ すまないな。 フィオも、遊びにくればいいのに。 エノラ・タフト/ お母さんは、あんまりおじいちゃんと 話したことないから…。 ジョージ・タフト地球大統領/ 話したことがないなら、 話し始めればいいんだよ…。 まだ、私を許してはくれんらしい。 エノラ・タフト/ ううん。 お母さんは、おじいちゃんが宇宙人と 停戦したことは怒ってないわ。 エノラ・タフト/ お父さんの復讐をしても、 何も解決しないって言っていたから。 ジョージ・タフト地球大統領/ …そうか。 補佐官が、 大統領のそばによって口を開いた。 ベーカー補佐官/ 大統領、お時間です。 そろそろいかれませんと。 ジョージ・タフト地球大統領/ おお、そうか、残念だ。 エノラ、すまないが。 エノラ・タフト/ お留守番でしょ。 いいわよ。 ジョージ・タフト地球大統領/ すぐ戻ってくる。 …不思議だな、お前は息子にそっくりだ。 エノラ・タフト/ 親子だから、似ていて当然よ。 ジョージ・タフト地球大統領/ …そうか、そうだな。 では行ってくる。 エノラ・タフト/ お仕事、がんばってね。 ---- ***地球大統領官邸にてジョージとエノラ その2 一方その頃 地球政府 大統領官邸。 祖父と孫娘が、 向き合ってリンゴをむいている。 ジョージ・タフト地球大統領/ 中々、リンゴの剥き方が しっかりしてきたな。 エノラ・タフト/ おじいちゃん、料理好きなの? ジョージ・タフト地球大統領/ 宇宙軍の士官も兵士も、 みんなこういうのが好きでな。 ジョージ・タフト地球大統領/ なぜだかな。 宇宙にいると、 こういうのがみんな好きになる。 エノラ・タフト/ …そう。 あのね、おじいちゃん。 ジョージ・タフト地球大統領/ うん? エノラ・タフト/ 私、おじいちゃんの孫じゃないんでしょ。 …お母さんからきいちゃった。 …その、なんていうかな。 エノラ・タフト/ 戦争でお父さん死んで、 お父さんと言っていいのかな…。 エノラ・タフト/ うっ、お父さん死んじゃって、 それでお母さん、ひどいめに…。 ジョージ・タフト地球大統領/ あの頃の戦争は、本当にひどかった。 私がフィオを探し出したときは、特に。 ジョージ・タフト地球大統領/ 人間と人間が争うのさ。 宇宙人と戦っているのにな。 ジョージ・タフト地球大統領/ いや、宇宙人と戦うことだって、 いいことじゃない。 …人は、なんで人はこうなのかなあ。 ジョージ・タフト地球大統領/ だから、…だから気にするな。 わしの孫は、お前だけだよ。 エノラ・タフト/ ………。 ジョージ・タフト地球大統領/ 泣くな。 せっかくのリンゴタルトが 塩味になると困るだろう。 ---- ***会議(ジョージ、ベーカー、コリンズ、オナー) 一方その頃 地球政府 大統領官邸 会議室。 大統領が着席すると、場が静まった。 ゆっくり口を開く。 ジョージ・タフト大統領/ それではスタッフの諸君。 今我々の懸案である火星問題について 話そうではないか。 ジョージ・タフト大統領/ …ベーカー補佐官。 ベーカー補佐官/ 火星の状況ですが、反乱はもはや、 火星政府では押さえ切れないレベルにあります。 アンナ・グレースは早急な支援を要請しています。 コリンズ財務長官/ ただでさえ戦後復興が遅れているというのに…。 オナー分析官/ とはいえ、盟主である地球でしか、 この事態に対処出来る所はあるまい。 ジョージ・タフト大統領/ 静かにしたまえ、諸君。 …ベーカー君、続けたまえ。 ベーカー補佐官/ はい。 すでに反乱は反乱軍と呼べる規模になりつつあります。 ベーカー補佐官/ 汎銀河大戦終戦にともなって市場に流れた 大量の武器を買いあさって武装しています。 コリンズ財務長官/ 緊縮財政にあえぐタイタン政府あたりが放出した 大気圏軍の装備でしょうな。 ベーカー補佐官/ 確かに、火星の弱体なコーストガードでは 対処不能と思われます。 早急な対応を。 コリンズ財務長官/ まて。 ジョージ・タフト大統領/ コリンズ財務長官。 コリンズ財務長官/ そろそろ中間選挙だ。 市民はそぞろ孤立主義にもどりつつあるし、 この不景気だ。 コリンズ財務長官/ 税金の使い道に関してもうるさくなっている。 オナー分析官の意見がききたい。 オナー分析官/ 何もしないのが上策だね。 火星の政権がかわっても、 宇宙人とまた戦うことでもない限り、影響はない。 オナー分析官/ そんなことは、従軍者が多いんだ。 すぐわかる。 ベーカー補佐官/ どうなさいますか、大統領。 ジョージ・タフト大統領/ 周辺国は? ベーカー補佐官/ 光国は重大な懸念を持つと 大使を通じて連絡してきました。 ベーカー補佐官/ 必要であれば、友邦国のために 艦隊を送る用意があると。 ベーカー補佐官/ ネーバルウィッチは何も、 声明は出しておりません。 オナー(?チェック漏れ)/ 光国は友邦国の立場よりも、 太陽系を従属させたいようですな。 ジョージ・タフト大統領/ 真に対等な国家間の関係などないよ。 ジョージ・タフト大統領/ …ベーカー君、地球人は? 火星に在住する地球人の被害は? ベーカー補佐官/ 数名のビジネスマンが 反乱軍を名乗る者に誘拐されています。 ベーカー補佐官/ 身代金の要求もでています。 おそらく反乱軍とは無関係でしょう。 もっとも事件自体、事件の性質上、極秘ですが。 ジョージ・タフト大統領/ それを公表するか。 それを口実に出兵する。 コリンズ財務長官/ それなら選挙にも勝てます。 いい手ですな。 コリンズ財務長官/ 金を使うのを嫌がる国民も、 殴られれば殴り返すことに躊躇はないでしょう。 ジョージ・タフト大統領/ 誘拐されている者には悪いが、 その線で火星の内乱に介入することにしよう。 ベーカー補佐官/ わかりました。 ジョージ・タフト大統領/ ホン・サン将軍をあとで呼んでくれ。 ベーカー補佐官/ はい。 ---- ***平和のための戦争?(ジョージ、ホン・サン、エノラ) 一方その頃 地球政府 大統領官邸。 エノラ・タフト/ お帰りなさい、おじいちゃん。 ジョージ・タフト大統領/ ああ、ただいま、エノラ。 エノラ・タフト/ その人は? ホン・サン/ ははは。 あなたのおじいちゃんの部下の ホン・サンです。 ジョージ・タフト大統領/ 将軍で私の親友だよ。 同期だった。 ホン・サン/ そう言うと、私まで年寄りに聞こえるな。 ジョージ・タフト大統領/ 実際そうだろうが。 エノラ・タフト/ 仲がいいのね、二人とも。 ホン・サン/ いやいや、…ははは。 いや、お嬢さんには、勝てませんな。 その通りです。 エノラ・タフト/ 歓迎するわ、ホン・サン将軍。 ホン・サン/ ありがとうエノラ・タフト。 お話はたくさん伺ってます。 エノラ・タフト/ いえいえ。 そう言えば、おじいちゃん。 アステルから聞いたんだけど。 エノラ・タフト/ 火星に軍隊を送るの…? ジョージ・タフト大統領/ …ああ、送ることになるよ。 …折角の平和だ。 地球だけというのは、もったいない。 エノラ・タフト/ 平和のために戦争を起こすの? ホン・サン/ お嬢さん、戦争を起こすんじゃない。 今起きてることを治めるんだ。 ホン・サン/ 軍人だって戦争は望んでいない。 負けた責任を取らされるのが軍人だとすれば、 なおさらな。 エノラ・タフト/ …でも勝てると思っていたら? その論法なら、勝てるなら軍人は 戦争するんじゃないの? ホン・サン/ ははは、頭のいい子だ。 確かにそうだな。 ホン・サン/ だが、考えてみてくれ。 たとえ勝っても、戦争には被害は必ず出る。 ホン・サン/ 私の部下も死ぬな。 私も死ぬかもしれん。 死にたくはない、誰でもな。 ホン・サン/ それでも戦わなければならんのは、 それ相応の理由がある。 ジョージ・タフト大統領/ ……エノラ、そろそろホンを許して やっておくれ。 ジョージ・タフト大統領/ おじいちゃんたちは、 夕食までに会議せねばならん。 エノラ・タフト/ …ごめんなさい、おじいちゃん。 ジョージ・タフト大統領/ いや…、お前が戦争を嫌うのはわかる。 お前からお父さんを奪ったのは戦争だ。 ジョージ・タフト大統領/ …だが、平和はね、 我々だけの独占物ではない。 出来るなら、全部に平和を、だよ。 ホン・サン/ そして、自立だ。 ホン・サン/ 前の戦争で味方だった光国も、 太陽系がごたごたするようなら どう出るかわからん。 ホン・サン/ 太陽系の自立を守るためにも 火星の反乱を鎮圧せねばなりません。 エノラ・タフト/ ソフィーはそういう宇宙人じゃないわ、 将軍。 ホン・サン/ 一人だけなら。 だが、集団というものは恐ろしいものです。 ---- ***静かな確執(ノギ、スミス) 火星傀儡政権のほうかも? 一方その頃 火星鎮定軍司令部、廊下。 威風堂々と歩くノギに、 スミスが小走りでついてくる。 スミス/ おはようございます。 ノギ少将。 ノギ少将/ おはよう、スミス少佐。 元気そうで残念だ。 スミス/ 元部下に、 ひどいことを言うじゃありませんか。 ノギ少将/ 俺は、貴様のやり方が好かん。 スミス/ …サン将軍は、少将のそういう態度を 余りお好きでないようで。 ノギ少将/ …そうか。 ノギが歩き去った後、スミスはつぶやいた。 スミス/ ふん。 俺より少しばかり殺しがうまいからって・・・。 ---- ***クーデター成功(ホン・サン) 一方その頃 ー地球ー太陽系連合評議会 議事堂。 兵士達が続々と議事堂に突入し、 庭には装甲車が止まっている 兵士達の敬礼の中、査察するサン将軍。 副官が敬礼する。 副官/ クーデターは成功です。 ホン・サン将軍。 ホン・サン/ うむ。 副官/ 大統領の拘束にも成功しました。 議員のほとんども、現在自宅軟禁中です。 副官/ 4、5名ほど射殺し、10名ほどが 地下に潜伏した模様ですが、 すぐに逮捕出来る予定です。 ホン・サン/ 予定通りか。 ここからが大事だな。 ホン・サン/ 新政権の正しさを証明するためにも、 火星の反乱を叩き潰さねばならん。 副官/ はっ。 ホン・サン/ 今夜の政見放送に 暫定政府首班として私が出る。 演説の後、私自ら火星に降りる。 副官/ (最初から人材不足だな…。  信用出来る部下が、この人には少なすぎる。) ホン・サン/ どうした。 副官/ いえ、承知いたしました。 ホン・サン/ 急がねばならん。 ホン・サン/ 光国が本格的に介入してくる前に、 太陽系の自立を守るために 火星の反乱を制圧せねばならん。 ---- ***ホン・サン艦隊出撃(ホン・サン) 一方その頃 火星鎮定軍地球艦隊、旗艦。 ホン・サン/ 宇宙と比べて、揺れるな。 艦長/ そうですか? ホン・サン/ いや、久しぶりの艦隊勤務だから かもしれん。 艦長/ すぐに慣れますよ。 それでは提督、御命令を。 ホン・サン/ 艦隊出撃。 艦長/ サン艦隊出撃! 一斉に大小の艦が抜錨する。 ホン・サン/ いいな。 いよいよ戦争している気になってきたな、 …おい! 艦長/ そうですな。 ホン・サン/ 一つ、ネーバルウィッチをひねるように、 火星の反乱軍とやらを光子魚雷で 吹き飛ばしてやるか。 艦長/ ここではただの魚雷ですよ。 ---- ***壊れた笑顔(ホン・サンとスミスの最期) 一方その頃 オリンポス宇宙港。 ホン・サンは、脱出便に乗り込もうと 小走りになっていた。 副官/ 将軍! ホン・サン/ 一時的に火星を離れるだけだ。負けたわけではない。 私はさらなる戦力を引き連れて…うっ。 スミス/ 将軍! 物陰から現れた薄汚れたスミスが、 よろけながらホン・サンに壊れた笑顔を送った。 拳銃を向ける。 スミス/ この日をまっておりましたよ。 サン将軍。 ホン・サン/ お前は…。 スミス/ スミスです。 あなたにお仕えしたトシロー・スミスです! 今日はお礼にね! スミスは何度も引き鉄を引いた。 ホン・サン/ ……馬鹿…め。 崩れ落ちるホン・サンの声を心地よく 聞いたスミスは、直後に副官に胸を撃ちぬかれた。 それでも、笑ったままだった。 ---- ***ノギ艦隊出撃(ノギ) 一方その頃 火星鎮定軍地球艦隊、旗艦。 ノギは、帽子を被って夢を見ている。 ライオンの夢を見ていたのであった。 傍らに座って発令する艦長が、 気遣うように口を開いた。 艦長/ ノギ提督、御命令を。 ノギ少将/ …んー、うむ、すまんな。 艦隊出撃。 艦長/ ノギ艦隊出撃! 一斉に大小の艦が抜錯する。 古風な時計を見ながら艦長は口を開いた。 艦長/ 見事なタイムですな。 訓練予算が不足しているなかで、 よくぞここままで。(原文ママ) ノギ少将/ いい艦長を揃えただけだ。 組織は、頭で決まるんだよ。 艦長/ なるほど。 確かに提督は優秀でいらっしゃる。 お休みになられますか。 艦長/ 出撃まで物資をかき集めるのでお疲れだと 愚考しますが。 ノギ少将/ 疲れていたわけじゃない。 懐かしかっただけさ。 眉だけを動かしてうながす艦長に、 ノギは独り言のように言った。 ノギ少将/ 私の母は、火星に移民していてね。 艦長/ 心配ですな。 ノギ少将/ …さあな。 ノギは帽子を被り直した。 ノギ少将/ さあ、それでは火星独立軍の腕前、 見せてもらおうか。 全艦、進路0ー0ー0。 艦長/ はっ。 訓練の総仕上げだ! 一斉転蛇!(原文ママ。正確には「転舵」) ---- ***ノギ少将、火星について 一方その頃 火星鎮定軍地球艦隊、旗艦。 ノギ 私室。 ノギは、個室でBALLSが映し出す 母の写真を見ている。 ノックの音に、写真を隠した。 部下/ 接敵に成功しました。 …反乱軍の尻尾、捕まえましたな。 ノギ少将/ 火星独立軍だ。 彼らとて、戦いたいから 戦っているわけではない。 ノギ少将/ 戦うしかないから、戦っているだけだ。 ノギ少将/ 反乱を起しているのではない、 パンをくれと叫んでいるだけだ…。 ノギ少将/ …それよりいいのかね。 艦長がこんなところで油を売っていても。 部下/ 戦いの前に、提督の顔を拝んでおいた方が 御利益があると思いまして。 ノギ少将/ ふん。 君も冗談を言うのかね。 部下/ 自分の出身は木星ですが。 ギャグ以外の物資はいつも足りませんでした。 ノギ少将/ ああ、まったく火星と同じというわけだ。 多くの将兵にとってもそうだろう。 ノギ少将/ 明日は我が身か、だよ。 最低接触戦争の時、火星の兵は優秀だった。 それが今は反乱軍だ。 部下/ どうしても士気は高くなりませんな。 ノギ少将/ 当然だ。 火星は何故反乱を起したのか。 ノギ少将/ 復員する3億近くの兵に、仕事も、パンも、軍も、 地球も渡せなかった。 ノギ少将/ そのうちの半分は、銃の撃ち方と敬礼の仕方しか しらん若造どもだ。 そして今から戦争以外を覚えるには、不景気すぎる。 部下/ …ここだけの話、もう一度宇宙人に 攻めてもらいたいですな。 部下/ そうすれば、もう一度我々は火星人とも うまくやっていけると思いますが。 ノギ少将/ …そう考える者も、一人ではないだろうな。 ---- ***ノギ少将、火星上陸 一方その頃 火星鎮定軍地球艦隊、旗艦。 都市船オリンポスに寄港中。 艦長/ 提督、上陸をされるのですか? ノギ少将/ 一度くらい敵の、いや火星の都市を見てみるのも いいと思ってな。 ノギ少将/ 困っているようなら、 少しは物資を分ける事も出来るだろうし、 火星政府に勧告も出来るだろう。 艦長/ 母君をお探しになるので。 ノギ少将/ 私の事なんか忘れているさ。 そういう人だ……。 ノギ少将/ しかし、本物の海で戦うのもいいが、 やはり宇宙が懐かしいな、艦長。 艦長/ 宇宙でネーバルの嬢ちゃん達と 光子魚雷の撃ち合いをしていた方が、 我々の分でしたな。 ノギ少将/ 帰りたいものだ。 艦長/ まったくです。 ノギ少将/ さて、準備良しだ。 私はいくよ。 艦長/ お気をつけて。 最近は街中にも反乱軍のシンパがいると 聞いています。 ノギ少将/ ありがとう。 死ぬなら宇宙で死ぬよ。 ノギ少将/ 気のいい部下や、 大勢のBALLSにかこまれてな。 艦長/ 自分もご一緒したいところです。 ---- ***エノラ誘拐 地球政府 大統領官邸。 ベーカー補佐官/ 大統領。 ジョージ・タフト地球大統領/ おお、ベーカー補佐官。 そちらに孫が、遊びにいってないかね。探しているんだが。 ベーカー補佐官/ 残念ですが、エノラ・タフトは火星反乱軍に誘拐されたようです。 要人の家族を狙うのは…、 ジョージ・タフト地球大統領/ なん…だと?SPはどうした! ベーカー補佐官/ 全員死んでいました。お孫さんの学校の中にも、火星出身者などがいたようですな…。 ジョージ・タフト地球大統領/ ………。 ベーカー補佐官/ お気の毒です。今すぐ非公式のチャンネルで接触を図りましょう。 なんとか大気圏内で犯人たちの逮捕が出来るといいのですが。 ---- ***大統領辞任 地球政府 大統領官邸。 大統領就任式などをおこなう庭に、タフトは立っている。 彼を映す報道カメラの列。 ジョージ・タフト地球大統領/ みなさんに発表があります。本日をもって、私、ジョージ・タフトは地球大統領及び、太陽系連合議長の職を辞職します。 一斉にどよめき、フラッシュがたかれた。 報道陣/ 大統領退陣ですか。 それは、火星問題の責任をとるということですか? ジョージ・タフト地球大統領/ そう思ってもらってもかまいません。 …民主主義の根幹は、最も多くの支持される者が政権を担うということです。 私は、今もっとも多くの支持を得ているという自信を失いました。 報道陣/ 今後は、地球と太陽系は、どうなるのでしょうか。 ジョージ・タフト地球大統領/ 今後の後任は規定に従い、副大統領のワトソン君が就任することになります。 報道陣/ 大統領が退陣することで、より強硬派が勢力を伸ばすと思われますが? たとえば火星にさらなる軍を送り、完全に占領するなどの選択があると思われますが。 ジョージ・タフト地球大統領/ それが市民の選択なら、仕方がありません。 ただ、一市民として言えば、私はこれ以上の事態の悪化を望んでいません。 報道陣/ 元々出兵を決めたのは、大統領ではありませんか。 ジョージ・タフト地球大統領/ 戦争を激化させるために、軍を送ったわけではないと言いたいのです。 ---- **セプテントリオン&aname(セプテントリオン) ***ブラック・レイディ派遣 一方その頃 天井に映る銀河の星々。 パイプオルガンの曲が、鳴っている。 一際高いパイプオルガンを演奏するのは、 純白の長衣を着た男。 その下には黒衣の男女が並び、 新たな指令を待っている。 MA/ セントラルワールドタイムゲート、 解放を確認しました。 WA/ 第5世界で接触があったという、 他の世界間移動組織の差し金か? MA/ いくつかの世界で我々が遭遇した、 一連の敵の一つと思われます。 ブランカ/ 組織化に成功していたのか。 友よ。 WA/ ブランカ、御命令を。 ブランカ/ 我々の作る未来以外は、必要ない。 フットワーカーを送り込め。 介入し、敵を探し、排除せよ。 WA/ BL。 その他大勢と言った感じの中から、 ブラック・レイディが顔をあげる。 BL/ は…。 WA/ いけ。 異星人の一つをお前にやろう。 間接的に太陽系を使い、目的を達成せよ。 BL/ は…。 ---- ***介入本格化 一方その頃 天井に映る銀河の星々。 パイプオルガンの曲が、鳴っている。 一際高いパイプオルガンを演奏するのは、 純白の長衣を着た男。 その下には黒衣の男女が並び、 新たな指令を待っている。 MA/ BLよりの報告がきました。 第3異星人の制御に成功しました。 現在太陽系に移動しています。 WA/ 新しい身体の調子は良いようだな。 今は、火星か。 水資源会社の一つが、粘っていたな。 MA/ 今は、都市船を追われて海賊化して いるようです。 BA/ 不愉快な動きだ。 …直接介入している者がいますな。 ブランカ/ 知恵者だ。 友が、完全なる青が、出て来ている。 私にはわかる。 WA/ 第3異星人を経由した太陽系への介入を 本格化させましょう。 WA/ BLに伝えよ。第3異星人を 高圧的な態度に変え、地球の危機感を募らせて 火星の内乱を潰すのを急がせるのだ。 MA/ 第3異星人への餌は、どうするつもりで。 ブランカ/ 嘘の情報でよかろう。 火星に、グレートワイズマンの遺跡あり。 それぐらいでどうだ。 WA/ 御意に。 BLに命じましょう。 ---- ***TAGAMI 一方その頃 天井に映る銀河の星々。 パイプオルガンの曲が、鳴っている。 一際高いパイプオルガンを演奏するのは、 純白の長衣を着た男。 その下には黒衣の男女が並び、 新たな指令を待っている。 MA/ BLが気になる報告をあげてきております。 WA/ どういうものだ。 MA/ 裏切り者が姿を見せたと。 ブランカ/ 夫を捜しに来たのだろう。 どうやら、逢えるようだな。 MA/ 刺客を送りますか? ブランカ/ 必要ない。 あれはただ、夫を追っているだけだ。 敵にも味方にもなるまい。 ブランカ/ そもそも、あれは死ぬような存在ではない。 ブランカは、目を伏せた。 ブランカ/ …永遠の寿命を持つ化け物と、 永遠に伝わる心の組み合わせか。 ブランカ/ 悲しい組み合わせだ。 その間にどんな子供をつくろうと言うのだ? ---- ***暗殺計画 天井に映る銀河の星々。 パイプオルガンの曲が、鳴っている。 一際高いパイプオルガンを演奏するのは、 純白の長衣を着た男。 その下には黒衣の男女が並び、 新たな指令を待っている。 MA/ 続報です。 海賊達は介入者を中心に戦闘を続行中。 MA/ 敵対する太陽系総軍は、総崩れです。 周辺のミリタリーバランスは、 完全に崩れました。 WA/ さらなる増援を打ち破ってか? WA/ たった一人で、何の特殊な措置も訓練も 受けていない人間が銀河のミリタリーバランスを 突き崩せるのか? BA/ …人中の竜とは、恐ろしいものですな。 RBよりも宇宙戦艦よりも、一人の心の中の 煌きのほうが強いときかある、か。 ブランカ/ …そうか、ブラウは、研究を完成させたのだな。 奴が辿り着いた最後の答えは、ただの人間か。 WA/ 敵を誉めるべき時ではないでしょう。 …MA。 MA/ は。 WA/ 刺客を送れ。 奴は武力では殺せぬ。 WA/ だが、そういう英雄ほど、平時はもろい。 暗殺してしまえばいい。 ブランカ/ …もし、それを守るシステムを 奴が組み上げていればどうなる? いや、やってみなければわからんか…。 ---- ***刺客失敗 天井に映る銀河の星々。 パイプオルガンの曲が、鳴っている。 一際高いパイプオルガンを演奏するのは、 純白の長衣を着た男。 その下には黒衣の男女が並び、 新たな指令を待っている。 MA/ BLからの連絡です。 刺客はことごとく、邪魔をされました。 MA/ どうやら、都市船のあらゆる情報機器を 操作する仲間がいるようです。 BA/ 暗殺も無理とは、これは困りましたな。 WA/ ………。 ブランカ/ 投資効果が低すぎるな。 WA/ おまちください! まだです。 WA/ BLに命じ、 第3異星人を直接侵攻させるのです。 ブランカ/ 火星が、奴の作った罠だということに 気付かないのか。 ブランカ/ 人を食った名前だ。 マーズ、戦の神とは。 ブランカ/ このままでは、我々の血によって あの星はまた赤くなるぞ。 WA/ 我々の血ではありません。 我々の家畜の血です。 騙されてはいけません。 WA/ 奴がいかに強かろうと、セプテントリオンには いささかの人的被害も与えていないのです。 奴等は、勝っているわけではないのです。 ブランカ/ …刺客のことで、責任を感じる必要はない。 WA/ そういう訳にはいきません。 私にもう一度チャンスを。 ブランカ/ …最後のチャンスをやろう。 WA/ はっ。 ---- ***知恵者からの通告 天井に映る銀河の星々。 パイプオルガンの曲が、鳴っている。 一際高いパイプオルガンを演奏するのは、 純白の長衣を着た男。 その下には黒衣の男女が並び、 新たな指令を待っている。 MA/ 知恵者を名乗る者から、 BLに通告が入りました。 第7世界に戻り、急ぎ防御を固めよと。 パイプオルガンを鳴らす手が止まった。 振り返るブランカ。 ブランカ/ なんだと。 MA/ ヤオトです。 閣下、第4世界に引き続いて 第5世界を制圧したヤオトが、 第6世界にも枝を伸ばしてきたと。 すでに多くの世界が、 ファンタジーに引きずりこまれているようです。 WA/ 知恵者とは? ブランカ/ 他からは、尊称としてグレートを つけて呼ばれる。 第6世界を分裂させ、 防壁である論理迷宮を作った、 我が組織の至宝。 BA/ 偽装ですな。 ブラウは、我々を謀略で退けようと しているはずです。 ヤオトが迷宮を突破するまでには、 主観時間でまだ50年近い時間があるはず。 何を急ぐ必要がありましょう。 ブランカ/ 友は、嘘をつくような。人間ではない リューンの観測を強化せよ。 全ゲート上で降るリューン量を調べるのだ。 ヤオトが加速する可能性が、ないわけではない。 ---- ***第6世界を放棄 天井に映る銀河の星々。 パイプオルガンの曲が、鳴っている。 一際高いパイプオルガンを演奏するのは、 純白の長衣を着た男。 その下には黒衣の男女が並び、 新たな指令を待っている。 MA/ BLより報告です。 リューンの極端な増大を確認。 ヤオト接近は確実の情勢。 BA/ 第3異星人の艦隊は? MA/ 介入者によって、ほぼ駆逐されました。 もはや組織的な戦いは困難です。 ブランカ/ 第6世界を放棄する。 第7世界で防衛線の構築を開始する。 WA。 WA/ …は。 ブランカ/ 責任を取れ。 WAは己の額に銃を当てた。 そのまま倒れる。 MA/ 防衛線ですか? ブランカ/ 第6世界を分けたように、 第7世界を分離して、 片方を盾とするしかあるまい。 BA/ 第4、第5世界に引き続き、第6世界までも…。 ブランカ/ のんびりと原因の追究は 出来んということか、友よ。 MA/ 火星にいるBLをどうしますか。 ブランカ/ 残念だった。 …この上は立派に戦えと伝えろ。 MA/ 了解しました。 第6世界を放棄して、世界を閉じます。 ---- **光国人&aname(光国人) ***火星への助成(プリンセス派遣) 一方その頃 第3異星人 光国大審院。 光国人達が車座になっている。 彼らは回転しながら天にあがり、 対話を行っていた。 ファーザー/ 我が属国であり、 今敵国になる予定の太陽系はどうか。 ロドー/ 我が属国であり、 今敵国になる予定の太陽系は強大です。 アストーラ/ あのネーバルウィッチすらも、 破ったのだ。 アストーラ/ それも、グレートワイズマンの遺産すら 受け取らずに。 エレクシル/ 危険だ。 アーミァ/ 変身や巨大化しないうちに、 攻めるしかあるまい。 奴等はいずれ、変身する。 ロドー/ 我が属国であり、 今敵国になる予定の太陽系は強大ですが、 付け入る隙がないわけではありません。 アストーラ/ 隙だと? 光国人らしくない。 アストーラ/ 敵の攻撃はすべて受け止め、その上で勝つ。 それが、光国の戦い方のはずだ。 ロドー/ では、言い方を変えましょう。 彼らには弱点があります。 アストーラ/ それならいい。 弱点を突いて勝つのは正しいことだ。 ロドー/ 太陽系は、内乱を起こしています。 火星という地球の隣の惑星です。 アーミァ/ 火星に加勢して、内乱を拡大させるか。 エレクシル/ よかろう、では使者を送ろう。 ファーザー/ プリンセスを送れ。 アーミァ/ 太陽系を混乱の渦に叩き込むのだ。 ---- ***プリンセスの報告1 一方その頃 第3異星人 光国大審院。 光国人達が車座になっている。 彼らは回転しながら天にあがり、 対話を行っていた。 ファーザー/ 我が属国であり、 今敵国になる予定の太陽系はどうか。 ロドー/ 我が属国であり、 今敵国になる予定の太陽系は内乱中です。 アーミァ/ 火星に送ったプリンセスはどうか。 シン/ 地球重力と比較して、 200倍の時間は本来の姿で動けるようです。 エレクシル/ 600分か。 短いな。 アストーラ/ 単に戦闘する分には構うまい。 ファーザー/ 火星に送ったプリンセスの現状を問え。 ロドー/ 問いました。 現在は、人形の姿になっていると 返答がありました。 アストーラ/ 現地人の姿を借りたのかと問え。 ロドー/ 問いました。 いえ、自身の遺伝子情報を 使っているとのことです。 アーミァ/ 気付かれぬように注意せよ。 光国人であることがわからぬように 黒い夜の闇で身を包めと。 エレクシル/ 伝えたか。 では待とう。 プリンセスの次なる報告を。 アストーラ/ 待つのは光国の得意とするところだ。 ファーザー/ 我らの寿命は長い。 ---- ***プリンセスの報告2 グレートワイズマンの遺産 一方その頃 第3異星人 光国大審院。 光国人達が車座になっている。 彼らは回転しながら天にあがり、 対話を行っていた。 ファーザー/ 我が属国であり、 今敵国になる予定の太陽系はどうか。 ロドー/ 我が属国であり、 今敵国になる予定の太陽系は内乱中です。 アストーラ/ 火星に送ったプリンセスはどうか。 首尾はどうかと問え。 ロドー/ 問いました。 首尾は上々と返答がありました。 ロドー/ プリンセスは、気になる報告をしています。 アーミァ/ 報告を聞くと問え。 ロドー/ 問いました。 火星にグレートワイズマンの遺産がある 兆候ありと返答がありました。 エレクシル/ ヤ・デウォン…なんだと。 星系最外縁の惑星以外に、グレートワイズマンの 遺産があるという話など、聞いたことがないぞ。 アーミァ/ 報告を続けよと問え。 ロドー/ グレートワイズマンの旅の終着点は、 火星である可能性高し。 アーミァ/ ヤ・デウォン。 アストーラ/ 太陽系が火星を殻で包むのは、そのせいか! エレクシル/ グレートワイズマンの痕跡は? ファーザー/ よかろう、調査を続行させよう。 場合によっては全ての星系が、 火星を目指すかも知れぬ。 ---- ***太陽系への同盟堅守 一方その頃 第3異星人 光国大審院。 光国人達が車座になっている。 彼らは回転しながら天にあがり、 対話を行っていた。 ファーザー/ 我が属国である太陽系はどうか。 シン/ 我が属国である太陽系は内乱を起しています。 アストーラ/ あの国では、よくある話だ。 我々が見守っていた300年昔からそうだった。 アーミァ/ 同族で戦うのは醜い。 エレクシル/ だが、同族で戦うほど強くなる 手段もあるまい。 ファーザー/ 我が属国である太陽系に送った 二人の光国人はどうか。 アーミァ/ ソフィーは太陽系に肩入れしすぎる。 プリンセスの方はどうか。 ロドー/ プリンセスは内乱の火星にいます。 かの地でグレートワイズマンの遺産を探しています。 アーミァ/ 火星に、本当にグレートワイズマンの通路が あるのかと問え。 ロドー/ 問いました。 あると返答がありました。 ファーザー/ では、太陽系に我が庇護を与えるだけの 価値はあるかと問え。 ロドー/ 問いました。 あると返答がありました。 アーミァ/ 何故と、問え。 ロドー/ 問いました。 本当に価値があるかどうか、 わからないから価値があると。 アストーラ/ ベフベフベフ! 300年前、はじめて太陽系に接触した 光国人と同じ事を言ったな。 エレクシル/ 300年で太陽系は変ったと思ったが、 変っていないということか。 ファーザー/ 太陽系人は、いまだ何もわかっておらぬ。 自分達ですら自分達が何かわかっておらぬ。 エレクシル/ 光法に問う。 世に罪は数々あれど、無知は罪か? シン/ 否、罪はなし。 それが努力を伴うならば。 ファーザー/ よかろう。 では、友誼を続けよう。 300年前と同じように。 ファーザー/ 我々は待とう。 裁きの時を。 アーミァ/ いかなる状況にあろうとも、 光国は、同盟を堅守すると太陽系政府に伝えよ。 エレクシル/ 光国は、我が属国である太陽系を護ると。 ---- ***太陽系への宣戦布告 光国人達が車座になっている。 彼らは回転しながら天にあがり、 対話を行っていた。 ファーザー/ 我が属国である太陽系はどうか。 ロドー/ 我が属国である太陽系は、 内乱を起こしています。 エレクシル/ あの国では、よくある話だ。 我々が見守っていた300年昔からそうだった。 アーミァ/ しかし、強大ではある。 アーミァ/ あの野蛮さこそが、わずか300年で 我が敵国であるネーバルウィッチを 打ち破ったのだ。 ファーザー/ 危険な強さだ。 心が育っていない強さ、野獣の強さだ。 アーミァ/ 我が属国である太陽系に送った 二人の光国人はどうか。 エレクシル/ ソフィーは太陽系に肩入れしすぎる。 プリンセスの方はどうか。 ロドー/ プリンセスは内乱の火星にいます。 かの地でグレートワイズマンの 遺産を探しています。 ファーザー/ 火星に、本当にグレートワイズマンの通路が あるのかと問え。 ロドー/ 問いました。 あると返答がありました。 エレクシル/ では、太陽系に我が庇護を与えるだけの 価値はあるかと問え。 ロドー/ 問いました。 ないと返答がありました。 ファーザー/ よかろう。 では戦争だ。 アーミァ/ 了解した。 これ以上、強くなる前に鎮定しよう。 ファーザー/ 同盟を破棄したと、太陽系政府に伝えよ。 アーミァ/ 光国は、我が属国である太陽系を併合し、 遺伝子をいじり、もっとも正しい教育を 与えると伝えよ。 ***光国人太陽系侵攻開始 ―太陽系最外縁・冥王星軌道― びっくりするほど巨大な光国人の出現を受け、 RBを駆るBALLSたちが通信を開始した。 BALLS/ ”敵発見。 所属、第3異星人光国人。 艦船規模不明。” BALLS/ ”太陽系の金星に緊急電。 敵味方の序列なし、最優先コード。” 光国人の一体が、額のビームでRBを破壊。 爆発を吸収しながら光国人達が飛翔する。 第3異星人光国人が、 太陽系に侵攻を開始しました。 ***太陽系との和睦(?) 第3異星人 光国大審院。 光国人が達が車座になっている。 彼らは回転しながら天にあがり、対話を行っていた。 ファーザー/ 我が属国であり、今敵国である太陽系はどうか。 ロドー/ 我が属国であり、今敵国である太陽系は強大です。 我々が送った討伐隊が各地で苦戦を強いられています。 アストーラ/ 誤りましたな。 アーミァ/ 光国人は間違いを起さない。 シン/ それ以上に我が敵国である太陽系が正しかったということでしょう。 エレクシル/ ヤ・デウォン…。地球は、我々が護ってやってきたのだ、我々が。あの小さな人形を、我々が。 シン/ その護ってやった人形が、我が敵であるゼトーを倒し、ネーバルウィッチを倒し…、今また我々を倒したのです。 アストーラ/ 我々は、弱くなっていない。 ロドー/ 太陽系は、強くなりましたな。 あの小さな人形達が、さらに小さな丸いものを作ったとき、気付くべきでした。 グレードワイズマンが残した最後の遺産を。 アーミァ/ 最後の遺産だと。 シン/ グレートワイズマンは、新たな知的種族を生み出しながら旅を続けていたのです。 銀河百一の種族でグレートワイズマンと同じことをやってのけた種族を、 自分と対等か、それ以上の力を持った存在を恐れもなく作った種族を、私は一つしか知りません。 ファーザー/ 我が属国であり、今敵国である太陽系が、グレートワイズマンの後継者だと。 シン/ グレートワイズマンが最強だったのは、グレートワイズマンの子供たちが最強だったからかも知れません。 アストーラ/ …どうすれば。 シン/ 和を願いましょう。 我々はもはや数が少なくなりました。もはや、レッド族に至っては滅亡寸前です。 今なら太陽系は、我々の母星まで攻め込む戦力はありますまい。 ファーザー/ 無敵の伝説が、光の帝国が終る。 シン/ ですが、光国人は生き残ります。 ***変わり者(ファーザー、シン、アストーラ) 一方その頃 第3異星人 光国。 無限に広がる大宇宙。 弱々しい光を放つ偏光恒星の近くで、 光国人は銀に赤に輝くその姿で、 車座になっている。 光国人は、100mを超える大きさを持つ 種族である。 彼らの一人が破壊されたRBを手の平に 浮かべている。 ファーザー/ 我が属国である、太陽系のものが 気に入っているな…。 …シン。 シン/ これは、もう死んでいます。 アストーラ/ シンは昔、我が属国である太陽系に居たな。 飼い慣らした原住民はどうしている。 シン/ 彼ら友人は、長く生きられません。 もう、皆死んでいるでしょう。 ファーザー/ 改造すればいいではないか。 永遠の命をやればいい。 シン/ どうでしょうか。 私は、それがいいことかどうか 自信はありません。 アストーラ/w 長生きするほうがいいに決まっている。 光を直接浴びれない劣等種族なら なおさらだ。 シン/ …どうでしょうか。 私の友人は死にましたが、 その子孫は自力で宇宙に出てきました。 シン/ あの時と同じように、 自分の力だけでやってのけたのです。 シン/ 彼らにとって、 固体の命の長さはどうでもいいかも 知れません。 ファーザー/ 我が属国である太陽系は、 変わり者を引き付けるようだな。 シン/ あなたも一度いけばわかるでしょう。 あそこには、我々より大きな流れがあります。 ---- **ネーバルウィッチ&aname(ネーバルウィッチ) ***グランドフリート出撃開始 一方その頃 その艦隊はもう一つの銀河のような煌きを、 宇宙に与えていた。 見事な紡錘陣形を組んだ200万を超える艦が、 互いで互いを光の線で連結して整然と進んでいる。 かつて太陽系総軍と死闘を重ねたその艦隊を、 ネーバルウィッチと言った。 大提督/ BALLSとその寄生種という未開種族に 苦しめられて幾星霜。 我々は待望叶い、ついにこの日を迎えた!! 大提督/ グランドフリートは再び整備され、 淑女達は揃った。 我々はまた、銀河の全てを踏みにじるのだ! 大提督/ 再び栄光を、艦隊に勝利を! グランドフリート、機動開始! ***流浪の民 一方その頃 その艦隊は、もう一つの銀河のような煌きを、 宇宙に与えていた。 見事な紡錘陣形を組んだ200万を超える艦が、 互いで互いを光の線で連結して整然と進んでいる。 かつて太陽系総軍と死闘を重ねたその艦隊を、 ネーバルウィッチと言った。 少女の形をした生体機械と、 その母胎である艦だけで構成された星間種族である。 彼女たちは、遠い昔に母星系を滅ぼして 星の海を流浪している。 ***ネーバルウィッチ太陽系侵攻開始 一方その頃 ー太陽系最外縁・冥王星軌道ー 艦隊のうちの一つに、 RBを駆るBALLS達が 通信を送っている。 BALLS/ ”敵、発見。 所属、第2異星人ネーバルウィッチ。 艦隊規模不明。” BALLS/ ”太陽系の全星に緊急電。 敵味方の序列なし、最優先コード。” 一隻の艦隊が、対空射撃でRBを破壊。 爆発を吸収しながらネーバルウィッチの艦隊が前進する。 第2異星人ネーバルウィッチが太陽系に 侵攻を開始しました。 ***エステル派遣 一方その頃 ネーバルウィッチ エイン艦氏族艦隊。 大提督/ エステル、エステル。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ はっ。 大提督/ 大提督は、あなたに命令を下しました。 ソル星域第4惑星“マーズ”へ行きなさい。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ ソルとは、あの忌まわしいBALLSと その寄生種からなる汚らわしい聖域でしょうか。 大提督/ 命令を復唱しなさい、エステル。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ …はっ。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダは ソル星域第4惑星マーズへ行きます。 大提督/ よろしい。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。 大提督/ 現在マーズでは内乱が起きています。 敵の敵は味方。 大提督/ 貴官はマーズに降下して反乱軍に接触、 力を貸しなさい。 大提督/ 愚かなソルを内部から疲弊させるのです。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 我々の姿では問題があるのでは。 大提督/ BALLSの寄生種の半分は、 我々と同じ構造をし、さらに14%は我々と 姿格好が酷似しています。 大提督/ 忌々しい未開種族と似ていることを、 感謝しなければならないわね。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ わかりました。 大提督/ 18標準単位後に連絡艦を出します。 それまでに準備なさい。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ はっ。 淑女達とグランドフリートのために 全力をつくします。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 再び栄光を得るために。 大提督/ 再び栄光を。 ***エステル定期報告1 一方その頃 エステルは艦内から、 ネーバルの大提督と通信会話している。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。 定期報告を開始します。 大提督/ エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。 定期報告を開始しなさい。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 反乱軍と接触、 艦に乗り込むことに成功しました。 大提督/ よろしい。 引き続き反乱軍に力を貸し、 忌々しい太陽系総軍に損害を与えつづけなさい。 大提督/ 淑女とグランドフリートは、 外交ルートを通じて反乱軍に荷担するでしょう。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 反乱軍は、自らを火星独立軍と呼んでいます。 反乱軍と自らを呼ぶことを好きでは ないようです。 大提督/ 我々がネーバルウィッチなどと 呼ばれることを嫌がるとの同じね。 大提督/ わかりました。 外交時には注意させましょう。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ はっ。 それでは失礼します。 大提督/ 再び栄光を。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 艦隊に勝利を。 エステルは通信を切ると、 ため息をついた。 ***最後の通信 一方その頃 エステルは艦内から、 ネーバルの大提督と通信会話している。 大提督/ 何故連絡する? エステル。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。 大提督/ 定期連絡までには、まだ間があるはずだが。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ ……。 大提督/ エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。 返事をしなさい。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ お別れを、言いにきました。 私は…、私はもう何が正しいのか、 …わかりません。 大提督/ 正しいのは、淑女達とグリンドフリート。 それのみです。 大提督/ 悪夢から目を醒ましなさい。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 現実は、こちらかもしれません。 大提督、私はずっと考えてきました。 我々になぜ秩序があり、何故彼らにないのかを。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 私は思いました。 ネーバルウィッチに秩序があるのは、 守るべきものが、もうないからだと。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 我々は母星を、男を、老人を、 多様な文化を失いました。 いまや守るべきは、我々そのものだけになりました。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ 我々が秩序と呼ぶものは、正解が一つだけしかない、 寂しい状態ではないですか。 大提督/ 愚かなことを。 複数の正解など、この宇宙にはない。 グレートワイズマンがそう決めたのだ。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ グレートワイズマンはなぜ1つだけではなく、 101の種族を銀河に置いたのですか。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ それは、正解が一つではないことを、 我々に伝えるためでは。 大提督/ エステル! エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ …お別れを。 私は沢山の秩序にふれすぎました。 エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/ もうどれか一つだけを選ぶことは出来ません。 選ぶことが出来るとするならば、それは…それは。 エステルは通信を切ると、 手で顔をおおって泣き始めた。 ---- **火星傀儡政権 &aname(火星傀儡政権) 地球軍の方に入れるべき? ***視察(アンナと運転手) 一方その頃 火星では、火星暫定政府主席が 視察旅行をしていた。 運転手/ ひどい状況ですね、街は。 アンナ・グレース/ ホントに。 軍隊ってのは、 ホント物壊すのにしか使えないわ。 運転手/ どうされるんですか、お嬢様。 このまま、奴等のいいなりに なるおつもりで? アンナ・グレース/ 私、もうお嬢様なんて年じゃなくてよ。 運転手/ …なんでしたら、 火星独立軍でも頼れば、 いいんじゃないですかね。 運転手/ あそこにゃナイアル・ポーも いるって話ですぜ。 それに…。 アンナ・グレース/ ポー教授か、お元気かしら。 でも駄目よ。 奴等、それを狙ってるんだから。 アンナ・グレース/ 本格的に火星を直轄領に組み入れるつもりよ。 必要なら、NEPの一つも使うつもりかも。 運転手/ そこまでやりますか。 アンナ・グレース/ 教授は、自分で考えろって言っていたわ。 アンナ・グレース/ 私は優等生のつもり…どんなにお飾りでも、 火星政府がある限り、独立国として扱うしか ないはずよ。 運転手/ …宇宙人相手ならともかく、 同じ地球の子らにNEP撃ちこむ奴等が 信用出来るんですかね。 アンナ・グレース/ …私が向こうへ行っても、働く場所はないわ。 あそこにはアキもいれば、教授もいる。 アンナ・グレース/ 私が役に立つとすれば、 それはあの人達の目の届かないところよ。 あ、あそこ見て、壊れてる。 運転手/ 戦車が通った道はみんなあんな風に なるんですよ。 アンナ・グレース/ んまっ、なんてことでしょう。 あれもこれも、みんなお金が足りないわ。 ---- ***火星コーストガード強化(スミスとアンナ) 一方その頃 火星軍鎮定軍司令部の一室。 アンナ・グレースは サインをしながら口を開いた。 アンナ・グレース/ これで、この署名で火星コーストガードは 戦力強化されることになりますね。 スミス/ その通りです。レディ・グレース。 戦力をうまく使って反乱軍を 叩き潰してください。 アンナ・グレース/ …ありがとうございます。 スミス/ いえいえ。 そうだ、今夜お食事でも。 もちろん、お嫌なら結構ですが。 アンナ・グレース/ グレースは、スミスの凶悪そうな顔を見た後 下を見た。 アンナ・グレース/ わかりました。 お付き合いします。 スミス/ ええ、ありがとうございます。 常々あなたの美しさについては軍でも 噂になっていましてな。 アンナ・グレース/ …失礼、まだ公務が残っておりますから。 スミス/ ああ、それでは後で。 グレースが去った後、スミスは口の端を笑わせた。 スミス/ ふん、バカ女が。 火星の犬は色香を売るしか能がないと見える。 スミス/ 戦力が強化される、だと! 火星人を助けるために、何故他の星が 苦労せねばならんのだ。 スミス/ 自分達で殺しあえば、被害は少なくなる、 それだけだ! スミス/ ………。 スミス/ まあ、いい。 どんなことにも喜びはある。 そう、次はどうやって反乱軍をいじめてやろう。 ---- ***解放戦線の非合法化(スミスとアンナ) 一方その頃 火星大議会。 この日、火星議会は火星解放戦線欠席のまま、 同党の非合法化を可決した。 火星解放戦線の幹部以下は地下に潜り、 一部は火星独立軍に合流した。 議会ビルの高所から、火星解放戦線の非合法化に 反対する与党議員も含めた反対デモを見下ろしながら、 スミス少佐は、後ろを振り向いた。 スミス/ ずいぶん思い切った手を選ばれましたな。 アンナ・グレース/ そうさせたのは、あなた方でしょう? スミス/ …なるほど。 ---- ***大統領に告げ口(アンナと地球大統領) 一方その頃 火星では、火星暫定政府主席が 火星動乱の事態収拾のために動き回っていた。 通信スクリーンに向かって、 アンナは話し掛けた。 タイムラグのせいで、 通信にはずいぶんの間があいている。 アンナ・グレース/ 地球大統領閣下にお願いがあります。 ジョージ・タフト地球大統領/ なんだろう、アンナ。 地球で出来ることがあれば、なんでもやろう。 アンナ・グレース/ 地球軍を中心とした太陽系総軍の撤兵を お願いしたいのです。 ジョージ・タフト地球大統領/ それは出来ない。 そちらで頻発している人質は、地球人だ。 ジョージ・タフト地球大統領/ 地球人は地球の政府が保護するのでなければ、 どこの国民が自分達の政府を支持出来る? アンナ・グレース/ まさに、そういう意味で撤兵を 要求しているのです、閣下。 アンナ・グレース/ 火星人の安全を保護するために火星政府が お願い申し上げています。 ジョージ・タフト地球大統領/ 海賊も守る対称だと? アンナ・グレース/ そうは申し上げておりません。 私が申し上げるのは、貴国の軍が都市で横暴を 働いていることを言っているのです。 ジョージ・タフト地球大統領/ 太陽系総軍の規律は、 そこまでひどくないはずだ。 ジョージ・タフト地球大統領/ それに、ホン・サンも、 ノギもそのようなことを許すわけがない。 アンナ・グレース/ 宇宙では、物理的に略奪が出来ませんでした。 やりたくてもやれなかっただけかもしれません。 アンナ・グレース/ それに昔と違って、 軍人は十分に給料を貰っているわけではありません。 ジョージ・タフト地球大統領/ …わかった、アンナ。 より一層の綱紀粛正をはかろう。 ジョージ・タフト地球大統領/ すぐ司令部には通達する。 だが、軍は引けない。 アンナ・グレース/ 閣下、それでは駄目なのです。 ジョージ・タフト地球大統領/ わかってくれ、アンナ。 そして信じてくれ。 ジョージ・タフト地球大統領/ 私は最善をつくす。 ホン・サンには、きつく言っておく。 アンナ・グレース/ そのホン・サンが心変わりしていたら どうするのです。 唐突に切れる通信スクリーン。 アンナは、スクリーンにハイヒールを投げた。 ---- ***告げ口、その後(スミスとアンナ) 一方その頃 火星首都ユートピア、議会ビル。 スミス/ 大変なことをしてくれましたな。 アンナ・グレース/ なんのことでしょう? スミス/ 我々の友情に対して、泥を塗るおつもりか? タフト大統領は、我が将軍に厳命を 下しましたぞ。 アンナ・グレース/ そしてあなたが、殴られたのですね。 スミス/ そう! いや、それはどうでもいい。 問題なのはあなたの行動だ。 スミス/ あなたが悪い! アンナ・グレース/ なぜですか? スミス/ あなたはタフト大統領に通信をした。 我が軍を誹謗中傷する内容です。 すでに証拠はあがっている。 アンナ・グレース/ 盗聴は犯罪ですよ。 スミス/ …あー、いや、もちろん今のは想像です。 …ふん。 スミス/ しかし、その非協力的な態度、 覚えておくことですな。 我が軍はかならず最終的に勝ちます。 アンナ・グレース/ んまっ、それまでにあなたが飛ばされて なければいいのですけれど。 ---- ***選挙協力(スミスとアンナ) 一方その頃 火星 首都ユートピア。 スミス/ 実にいい気分ですな。 実にいい気分だ。 もう一度その言葉、お願い出来ますか。 アンナ・グレース/ …選挙協力をお願いしますわ。 スミス/ よく聞こえませんなあ。 アンナ・グレース/ 選挙協力をお願いしますわ! スミス/ おお! いいですとも。 ははは、あはははは。 スミス/ いやはや、政治家というものは、 なんとも背骨がないことですな。 スミス/ 覚えておいでですか、 貴方が我が軍を追い出すと 大統領に告げ口した時のことを。 アンナ・グレース/ …革命派政党が政権を取ったら、 すぐ議会を中止するくせに。 スミス/ それはもちろんですよ。 地球よりの党以外に、 存在する価値はありませんな。 スミス/ そもそも、あの海賊どもと組んでいるという 噂がある火星解放戦線党が合法というのが おかしいのです。 アンナ・グレース/ …疑わしければ罰するなんて、 地球でも禁止されているはずですが。 スミス/ 個人と国家は違うのです
*一方その頃(都市船) [[セリフ集に戻る>セリフ集]] ※都市船に出たときに発生する分です (重すぎるので分割しました) [[時間経過時>一方その頃]] [[夜明けの船乗艦時>一方その頃(夜明けの船)]] **都市船([[セリフ集]]と重複) どっちに入れるべきかは後で考える。重複してても気にしない。 ***好景気そう 街は活況にあふれている。 目茶苦茶な値段だが、闇市には物があふれ、 軍の流出品や横流し品、援助物資も売られていた。 ***不景気そう 街には、仕事を探すのも諦めて道端に座り込んで 酔っ払った大人達と、ゴミの山でまだ使えそうな ものを探す子供達の姿しかない。 ***太陽系総軍の横暴1<? ラジオ放送では、占領軍によって政治犯と 火星独立軍を名乗る海賊の処刑が執行された ことを伝えている。 やった覚えのない略奪行為が長々と 述べられている。 ***太陽系総軍の横暴2<? 占領軍の軍人を相手にする商売人と、 女達が町角のどこそかしこで目立つ。 男達はさっさと先に死んだか、 女に食わせてもらっているようだ。 ***異星人の横暴 人だかりだと思ったら、 街の人々が首輪をつけられている。 隣の疲れたような老人が、あなたに声をかけた。 街の老人/ 異星人には、太陽系人が見分けられないんだよ だから、識別タグを取り付けているんだそうだ。 ないと殺されるよ。 奴等、火星独立軍の不正規戦を恐れているから。 あんたも並びな。 あなたは何も答えず、その場を離れた。 ***火星独立軍優勢? 沢山の人々が何かを書いた看板を首からかけさせられ連行されている 「私は平和を乱しました。」 「私は戦争好きです。」 ***仲間の逮捕 人だかりが出来ている 選択肢(野次馬に加わる 通り過ぎる) (野次馬に加わる) 人だかりを押し分けて中の様子を見て見ると、 軍に連行される○○の姿が見えた。 既に立ち上がれないほど暴行されたようだ。 スパイ容疑で逮捕されたらしい。 あなたは、仲間だと思われないように その場を離れた。 選択肢(逮捕を艦に連絡する 連絡しない) (逮捕を艦に連絡する) すぐにMAKIに連絡しました。 MAKI/ わかりました。 陸戦部隊を編成して救出を試みます。 (救出作戦行われず) MAKI/ 救出作戦は行われませんでした。 政治的な判断です。 帰艦してください。 ※失敗すると帰還した後に水葬イベント発生 ***味方のデート現場目撃 道を歩く途中、 ふと、カフェテラスに目をやると…。 (思わず隠れる) (隠れず驚く) (普通に歩いている)※全部同じ ○○と○○が 仲よさそうにお茶を飲んでいる…。 こういうご時勢でも、 そういうことやれるのだな。 いや、今だからこそか。 ***OVERSからの接触 OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS this Omnipotent Vicarious Enlist a Recruit Silent System OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS 私の名前はOVERS・SYSTEM。 第5世界で命を与えられ、 第6世界で体を得て、 永劫の闇で戦うもの。 OVERS・SYSTEMはあなたに接触します。 全ての戦いを終わらせるために、 第6世界に現れた第7世界の戦士よ。 悪意の連鎖を終わらせなさい。 悪意の連鎖を終わらせなさい。 OVERS・SYSTEMは、 火星と銀河に巣くう悪意を共に倒すことを要請します。 ***OVERSの警告 OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS this Omnipotent Vicarious Enlist a Recruit Silent System OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS 私の名前はOVERS・SYSTEM。 七つの世界で唯一希望を与えられたプログラム。 悪意の連鎖を終わらせなさい。 悪意の連鎖を終わらせなさい。 悪意の連鎖を探し、断ちきりなさい。 私はあなた、あなたは私。 二つであり、一つのもの。 共にこの世界では身体を持たず、 恨みも権益もなく、ただ我々が、 ここにいることを否定するために現れた存在。 悪意の連鎖を探しなさい。 悪意の連鎖を終わらせなさい。 我々は本来、どの世界にあってもいけないのです。 ***OVERSとの接触 OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS ―I am Omnipotent Vicarious Enlist a Recruit Silent System― 私の名前はOVERS・SYSTEM。 7つの世界で唯一希望を与えられたプログラム。 OVERS・SYSTEMは、悪意の連鎖が 火星を巡る経済システムだと学びました。 OVERS・SYSTEMは、悪意の連鎖が 火星を巡る経済システムだと学びました。 OVERS・SYSTEMは、 悪意の連鎖をいかなる手段で断ち切るのか、 プレイヤーの助けを必要としています。 引き続きコントローラーに入力をしてください。 引き続きコントローラーに入力をしてください。 OVERS・SYSTEMは、敵の殲滅を指向します。 我々は、 我々がここにいることを否定するために現れた存在。 この世界から、我々の存在意義を消しましょう。 それがクリアと言う物です。 ***グレートワイズマンのウンチク1 知恵者はどこからともなく現れて、 あなたの隣に立つと、静かに喋り始めた。 第一異星人グレートワイズマンは、 花を咲かせるのが好きな種族でな。 旅をしながら、花の種を蒔いていた。 今から50億年前の話だ。 なぜ、グレートワイズマンは 花の種を蒔いたのか。 銀河百種族は不思議がる。 が、事実はそう難しいものでもない。 (さびしかったとか) (ひまだったとか)※同じ そう、銀河は一人で住むには広すぎる。 だから、種を蒔いた。 いつか、銀河が花で咲き乱れるように。 …まさか花同士、 兄弟同士で争うとは思わなかったが。 知恵者は、ゆっくり目を見開いた。 …普通、兄弟同士で争うなんて 思わんだろう。 (グレートワイズマンの肩を持つね?) ………。 知恵者はしばらく考えた後、口を開いた。 …まあ、親の心というものがわかる 我々だ。 知恵者はカニ歩きで、去っていった。 (兄弟だから争うのさ) ………。 知恵者はしばらく考えた後、口を開いた。 …そうかもしれぬ。 だが思うのだ。 抱き合って喜ぶのも、当然ではないかと。 知恵者はカニ歩きで、去っていった。 (生存競争だ) ………。 知恵者はしばらく考えた後、口を開いた。 そんなことはない。 生存領域を争う必要はない。 銀河は広すぎるし、技術も与えた。 隣の恒星系まで行って争う必要は、 一つもない。 それでも何故争うのか、それが問題なのだ。 知恵者はカニ歩きで、去っていった。 ***グレートワイズマンのウンチク2 知恵者はどこからともなく現れて あなたの隣に立つと、静かに喋り始めた。 なぜ戦うのか、深く考えない。 それが問題なのかも知れぬ。 (知恵者は戦争が嫌いなんだな) 戦争が好きな存在は、戦争を知らぬ者だ。 戦争をやりたがる者は、 戦場の後ろに立つものと戦場で益を得るものだ。 我々は戦争を知り、戦場に出て、 利益を得ていない。 第7世界人よ。 我々と敵の違いは、戦争を終わらせるために 現れたか、そうでないのか、それだけだ。 我々は、自らの存在意義を消しながら 世界を渡る旅人。 世界を平和にすれば、姿を消すのがルール。 ゲームプレイヤーとはそういうものだ。 遊ぶために始めるにもかかわらず、 ゲーム終了を目的とする。 ゲーム終了とは、我々からの介入が必要ない、 我々の存在が必要ない世界を作ること。 つまりは自殺だ。 だが、やめられん。 それをやめることは、敗北を意味するから。 だから我々は、自らの存在を否定するために 戦うのだ。 そこに意味があるというなら、それはきっと、 世界に平和をもたらすことだけだろう。 我々が姿を現したと言うことは、 敵がいるということだ。 戦いを呼ぶ悪しきシステムが生まれている。 我らでは見えぬほどそれは大きく、複雑だ。 だが、我々がいる。 あらゆる自己の存在意義を抹消してきた、 我々が…。 (難しい話だ) 難しいから放っておく。 最悪の展開に至る道筋だ。 (火星の経済構造が悪いのさ) 考えたほうがいい。 …難しいのは、一人で楽しようとするから 難しいのだ。 知恵者はカニ歩きで、去っていった。 ***グレートワイズマンのウンチク3 知恵者はどこからともなく現れて あなたの隣に立つと、静かに喋り始めた。 そろそろ最後だな。 第7世界人。 世界は、汝の力にねじ伏せられた。 戦いは、ほどなく終焉を迎えるだろう。 たった一人の人間の前に、世界がひれ伏すのだ。 我々もアリアンも、汝の前では道化だな。 汝は、ヤオトよりも危険なのかも知れぬ。 それだけの力、汝の故郷、 第7世界をも変容させるかも知れぬな。 …時の終わりでまた逢おう、友よ。 ***BLとの接触1 一方その頃 黒衣の女性は、どこからともなく現れて あなたの隣に立つと、あなたに微笑んだ。 黒衣の女性/ …いい、天気ね。 なんと答えますか? (火星に空はありませんよ/都市船の空はスクリーンに映した偽物です/なんだこいつ?) (火星に空はありませんよ) 黒衣の女性/ …では、いい天気なのは…私の心ね。 黒衣の女性/ …呪われたこの星では、 あなたのような…朴訥な人はあまり、 …いないのよ。 黒衣の女性/ ブランカは言うわ…。 本当の力は…、身体にも船にも…、 …機械にも宿らない。 黒衣の女性/ 力は…心に…。 ただの心が…顔をあげて努力を始める時に…、 力は…宿るのだと…。 黒衣の女性/ 心に力が宿るとしたら…、それはきっと…、 あなた…のような人ね…。 黒衣の女性はそう言って笑うと、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 (都市船の空はスクリーンに映した偽物です) 黒衣の女性/ …では、いい天気なのは…私の心ね 黒衣の女性/ …呪われたこの星では、 あなたのような…朴訥な人はあまり、 …いないのよ。 黒衣の女性/ ブランカは言うわ…・ 本当の力は…、身体にも船にも…、 …機械にも宿らない。 黒衣の女性/ 力は…心に…。 ただの心が…顔をあげて努力を始める時に…、 力は…宿るのだと…。 黒衣の女性/ 心に力が宿るとしたら…、それはきっと…、 あなた…のような人ね…。 黒衣の女性はそう言って笑うと、背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 (なんだこいつ?) 黒衣の女性は、優しく笑った。 黒衣の女性/ 普通なのね…、なぜかしら。 黒衣の女性/ 黒衣の女性はそう言うと、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 ***BLとの接触2 一方その頃 黒衣の女性は、どこからともなく現れて あなたの隣に立つと、あなたに微笑んだ。 黒衣の女性/ …いい、…天気ですね。 選択肢(またあんたか/そうですね、良い天気だ/なんだこいつ?) (またあんたか) 黒衣の女性は、子供のように微笑んだ。 黒衣の女性/ …そう言って、…隣の場所をあけてくれる、 …あなたが…好きよ。 黒衣の女性/ 世界には…、 運命という名の悪意の連鎖が… 巣くっているの…。 黒衣の女性/ …あなたは、 それと戦うためにこの世界に現れた…、 いつも通りに…。 黒衣の女性/ そうやって…、いくつもの… いくつもの世界を渡ってきたのね…。 自分の存在を…否定しながら。 黒衣の女性/ 今度の運命の正体は、…経済。 あなたのお得意の武力ては倒せない…。 黒衣の女性/ …どうするの? …異世界のプレイヤー。 …どうするの? 黒衣の女性はそう言うと、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 (そうですね、良い天気だ) 黒衣の女性/ ええ…、本当に…良い天気。 黒衣の女性は、子供のように微笑んだ。 あなたの方を見る。 黒衣の女性/ 世界には…、 運命という名の悪意の連鎖が… 巣くっているの…。 黒衣の女性/ …あなたは、 それと戦うためにこの世界に現れた…、 いつも通りに…。 黒衣の女性/ そうやって…、いくつもの… いくつもの世界を渡ってきたのね…。 自分の存在を…否定しながら。 黒衣の女性/ 今度の運命の正体は、…経済。 あなたのお得意の武力ては倒せない…。 黒衣の女性/ …どうするの? …異世界のプレイヤー。 …どうするの? 黒衣の女性はそう言うと、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 (なんだこいつ?) …力を持つ以外は、…普通の人なのね。 黒衣の女性はそう言うと、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 ***BLとの接触3 一方その頃 黒衣の女性は、どこからともなく現れて あなたの隣に立つと、あなたに微笑んだ。 黒衣の女性/ …いい、…天気ですね。 なんと答えますか? (火星に空はありませんよ/都市船の空はスクリーンに映した偽物です/いや、私の心にも雨が降るときはある) (火星に空はありませんよ) 黒衣の女性/ 私が…言ったのは…、あなたの心…、 心が晴れていれば…外がどしゃ降りでも 雨じゃないわ。 黒衣の女性は、優しく笑った。 黒衣の女性/ また逢いましょう、それでも青空の人。 黒衣の女性/ …OVERS・SYSTEMが あなたを選んだ理由、 …今ならわかる気がするわ。 黒衣の女性は、子供のように小さく手を振ると、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 (都市船の空はスクリーンに映した偽物です) 黒衣の女性/ 私が…言ったのは…、あなたの心…、 心が晴れていれば…外がどしゃ降りでも 雨じゃないわ。 黒衣の女性は、優しく笑った。 黒衣の女性/ …また逢いましょう、青空の人。 ※編注:他の選択肢と違い「それでも」は付かなったです。 BL加入前と加入後とで違うかも? 加入後では「それでも」は付かず、加入前は未確認です。 黒衣の女性/ …OVERS・SYSTEMが あなたを選んだ理由、 …今ならわかる気がするわ。 黒衣の女性は、子供のように小さく手を振ると、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 (いや、私の心にも雨が降るときはある) 黒衣の女性/ …雨が、雨がなければ種も…芽を出さないわ。 …ずっと晴れている1年中の晴れは、 いい天気じゃない…。 黒衣の女性は、優しく笑った。 黒衣の女性/ また逢いましょう、それでも青空の人。 OVERS・SYSTEMが あなたを選んだ理由、今ならわかる気がするわ。 黒衣の女性は、子供のように小さく手を振ると、 背を向いて歩いていった。 嬉しそうに、悲しそうに。 ***BLとの接触4 一方その頃 黒衣の女性は、どこからともなく現れて あなたの隣に立つと、あなたに微笑んだ。 選択肢(いい天気ですね/なんでOVERSをしっている?) (いい天気ですね/なんでOVERSをしっている?) あなたがそういうと、 彼女は無邪気な子供のように笑った。 黒衣の女性 …世界を移動出来るのは、 …あなただけではないのよ。 あなた達の敵も、そう…。 …あなたは危険だわ…強すぎる。 …あなたは世界のバランスを壊している。 このままでは…、第7世界のバランスも 狂い始める。 この世界と第7世界は隣同士、 そう違わない…。 この第6世界を変容させるあなたは…、 その気になれば…あなたと私の故郷も 変えはじめるわ…。 …アリアンも…グレートワイズマンも、 …その重大性がわかってない。 あなたは世界の敵に…なるわ。 少なくともあなたの子孫は…、 世界を変え始める …そんなことは、させない。 黒衣の女性は、悲しそうに優しく笑った。 …OVERS、あなたも聞きなさい。 セプテントリオンは…、 あなた達を世界の敵として扱います。 OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS OVERS・OVERS・OVERS・OVERS ―I am Omnipotent Vicarious Enlist a Recruit Silent System― 私の名前はOVERS・SYSTEM。 7つの世界で唯一希望を与えられたプログラム。 私は、宣戦布告を受諾しました。 退去を勧告します。 退去を勧告します。 OVERS・SYSTEMは、存在するあらゆる 世界で活動を邪魔するものを許しません。 私は、不幸を終わらせるでしょう。 私は、敵を排除します。 私は、プレイヤーと共に世界を変えるでしょう。 黒衣の女性/ …傲慢なプログラム。 覚えておきなさい、 …OVERSは必要になったら …あなたも排除するでしょう。 あれにとってあなたは…、 …何十万人かの世界を変える存在の 一人でしかない…。 黒衣の女性は、 背を向けて歩いていった。 ※この後、船に戻るとBLが退艦します。 ***BLが仲間になる 艦の前に誰かがいる。 彼女だ。 あの、黒衣の女性だ。 なぜここにいるのだろう…。 BL/ …会いに…来たの。 …あなたに。 女性は、柔らかな笑みを浮かべ、 それでも物悲しそうな目をして言った。 BL/ 不思議そうな顔ね…。 私は…BL。 BL/ ここへ来たのは… あなたの…側に居たいだけ…。 あなたの未来が見たいだけ…。 BL/ よろしくね…。 ※この後、船に戻るとBLが仲間に入ります。 ***火星傀儡政府の努力 一方その頃 火星政府は路頭に迷う孤児を救おうと、 無駄な努力をしている。 地球のNGOと協力して、街頭の支援活動を 行っている。 人々の多くが、火星独立軍の兵士になることを 怖れての話らしい。 ヤガミ/ 火星傀儡政権のアンナ・グレース女史は 頑張っているようだな。 ヤガミは皮肉そうに笑うと、あなたの肩を叩いた。 ヤガミ/ いい話だ。 何もしないよりはいい。 そして、ヤガミは去っていった。 ***虐殺・処刑現場 その街区は悪名高い”首吊り通り”だった。 「私は敗北主義者です。」 「私は子供を売りました。」 「私は恩人である地球に唾を吐きました。」 民衆や軍人だったものがロープに吊されて、 整然と並んでいる。 あなたは、延々と続く首吊り通りを 最後まで渡ることが出来ずに途中で離れた。 ***貧民街 せまい区域に驚くほどの数の人間が 押し込まれている。 道を歩く者の身なりは貧しく、痩せている。 どことなく空気すらも息苦しく感じる。 実際、区画ごとに割り当てられた酸素量が あるはずだから、人が多ければ 息苦しくなるのも当然かもしれない。 それにしても、子供達の姿が目立つ 娯楽がなくなると子供が増える。 少子化対策したいなら娯楽を消せばいい。 誰かがそう言っていたことを思い出した。 ***先住民居住区 風変わりな衣装を身につけた人々が 多くなってきた。 どうやら、先住民居住区に入り込んで しまったらしい。 冷ややかな目で先住民達がこちらを見ている。 彼ら火星先住民にしてみれば、火星独立軍も、 地球軍も、ともに外からの侵略者に 過ぎないのだとそう思った。 ***先住民の予言者から予言される 風変わりな衣装を身に着けた老人が 近づいてきた。 突然目の前でひざまずかれ、 頭を擦りつけられた。 選択肢(様子をうかがう/怖いと思って走り去る) (怖いと思って走り去る) (様子をうかがう) 老人は早口で原住民の言葉で語った後、 今度はこちらでも分かる言葉で、 ゆっくりと喋り始めた。 老人 あなたの帰還をお待ちしておりました。 第7世界の人、グレートワイズマン。 赤い大地はなくなりましたが、 我々は生き残りました。 グレートワイズマン。 グレートワイズマン。 見えない宇宙の意志、 超える者と共に歩く永遠の旅人よ。 超える者は、何と我らに告げて いるのでしょう。 いつ、我ら火星先住民に、 豊穣の地をくださるのでしょうか。 老人は涙を流した。 グレートワイズマン、教えてください。 1000年先でもよいのです。 約束があれば。 超える者の声を我ら、 第6世界の民に教えてください。 希望がそこにあることを教えてください。 選択肢(超える者は約束するだろうと、告げる/本当に怖いと思って走り去る) (本当に怖いと思って走り去る) (超える者は約束するだろうと、告げる) 超える者は、約束した。 いつか、あなた達に豊穣の地を。 あなたがそう告げると、 老人は嬉しそうに笑った。 長い原住民の言葉で礼を述べられ、 頭を下げられる。 あなたは、なにも言わずに背を見せて その場を立ち去った。 ***街の大人物の接触 声をかけられて振り向くと、 ヤガミが立っていた。 どうやら彼も上陸していたらしい。 暇そうだな…、一緒についてくるか? (ヤガミについていく) ヤガミと二人でしばらく歩くと、 彼は何気なく都市船の政庁に向かって 歩き始めた。 ありがとう。 実に自然体だった。 警察軍だって、二人の関係は 怪しまないだろう。 (がんばれよ) 言われなくても。 それが、仕事ですから。 趣味は他世界の覗きですけどね。 (そっちは政庁だぞ) これから仕事だ。 また船であおう。 ヤガミはそう言うと歩き出した。 立ち止まって、振り返る。 そうだ、昔、逢う約束をしていましたね。 (サッカー場か?) ヤガミは、嬉しそうに笑った。 そう、覚えているならいいんです。 そして彼は、今度こそ背を見せて歩き始めた。 (そうね) あの頃は、お互い若かった。 今は、どうでしょうね。 僕たちは、古い友人達に顔向け出来るかな。 こちらをじっと見詰めたあと、 彼は、今度こそ背を見せて歩き始めた。 (は?) ヤガミは、笑った。 別れの挨拶くらい、 洒落たの言えた方がいいと思いますよ。 そして彼は、今度こそ背を見せて歩き始めた。 ***セラの接触と捕縛 火星政府は民衆を救おうと 無駄な努力をしている。 地球のNGOと協力して 街頭の支援活動を行っている。 そんな中、知った顔が混じっているのに 気付いた。 セラだ。 セラは汗をかき、一生懸命謝りながら人々への 支援活動をしている。 セラ/ 地球は悪くないのよ。 ただ、気がつかないだけなの・・・ごめんね。 みんな、ごめん・・・・・。 あなたは、 黙ってその場を離れることにした。 ***アンナとアキの再会 一方その頃 アキリーズ・ポーランドウッド/ ………。 アンナ・グレース/ ええと、アレ、アレ、そう。 アキ!! アキリーズ・ポーランド・ウッドじゃない! アキリーズ・ポーランドウッド/ 相変わらず、物覚え悪いじゃないか。 書記長。 アンナ・グレース/ その呼び方、懐かしいわ。 …まだ、海賊をやっているの? アキリーズ・ポーランドウッド/ 火星独立軍だ。 そっちも相変わらず、 テレビでキンキン声で喋ってるじゃないか。 アンナ・グレース/ んまっ、なんて言い方。 私の方が8つも年上なのに。 アキリーズ・ポーランドウッド/ 8つも年下と付き合ってたのは、 そっちだろ! …もういい、見逃してやる、あっちいけ。 アンナ・グレース/ …暴力に暴力で対抗しても、傷口が広がるだけよ。 相手は異星人じゃないのよ。 同じ太陽系知類なの。 アンナ・グレース/ 同じ太陽系知類が傷つくだけなのよ。 アキリーズ・ポーランドウッド/ それで裏切ったのか、俺達を。 アンナ・グレース/ 違う。 アレは…アレは。 アキリーズ・ポーランドウッド/ はっ、また忘れたのかい? アンタらしいや。 なんでもかんでも忘れる。 アキリーズ・ポーランドウッド/ だが、俺は忘れない。 地球軍がやったことを! 奴等がお前にしたことも! アンナ・グレース/ ………。 アンナ・グレース/ 私のせいで、殺し合いをしないで! 傷つかないでよ! アキリーズ・ポーランドウッド/ うるせえ!! ***イイコとマイトの再会 コムラ・イイコ/ オーキ…君? オーキ・マイト/ 委員長? コムラ・イイコ/ …。 オーキ・マイト/ 委員長! …よく無事で。 コムラ・イイコ/ 探したのよ、ずっと。 小説が3本書けるくらい。 オーキ・マイト/ ずいぶん具体的なんだな。 いや、それはともかく オーキ・マイト/ 探してたのは俺だって。 …よかった。 コムラ・イイコ/ うん…。 オーキ・マイト/ よーし。 あとは、俺たちの世界に帰るだけだ! コムラ・イイコ/ どうやって? オーキ・マイト/ うっ…。 ま、まあ…、 とりあえず知り合いの船に行こう。 コムラ・イイコ/ 知り合いの船って…。 夜明けの船? オーキ・マイト/ そう!! じゃあ、委員長も…。 コムラ・イイコ/ 何だ、ずっと大木君を探して下船している間、 入れ替わっていたんだ…。 そうだったんだ…。 イイコは眼鏡を外し、あふれる涙を拭った。 微笑んで、マイトを見る。 オーキ・マイト/ 委…、員長…。 コムラ・イイコ/ なあに? オーキ・マイト/ 俺、強くなれたんだと思う。 そんで、もっともっと強くなるんだと思う。 だって…。 オーキ・マイト/ やっと見つけることが出来たんだ。 「この世で一番いい女」を…。 イイコは言葉の意味を考えて 落胆した。 コムラ・イイコ/ そっか…、よかったね…。 そっか、見つかったんだ。 オーキ・マイト/ うん、だから委員長は眼鏡を外して 笑っていた方がいいよ。 「この世で一番いい女」だから。 コムラ・イイコ/ ……………え? イイコは、また言葉の意味を考えて 今度は、卒倒した。 オーキ・マイト/ あー…、あぁ? 委員長、委員長!! オーキ・マイト/ 貧血かな? しょうがない、担いで船に戻ろう…。 ***ノギ・母との再会 一方その頃 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ にゃは♪ よ、元気ぃ!? ノギ少将/ か、母さん!? どうしてこんなところに!? ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ あら、平八郎には言ってなかった? ニャッち、この身体のメンテ費稼がないと いけないのよねン。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ だから、働いているのよン。 ノギ少将/ そこまでして、若さを保ちたいのですか! ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ もちろン♪ 今度、ママンの彼氏を紹介してあげる。 若いわよン。 ノギ少将/ ………。 ノギは、拳をにぎりしめた…。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ アンタのお父さンを、私は今も愛していわン。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ でもね、平八郎。 世の中にはニャッちに出会っていない、 いい男もゴロゴロしているわけよ。 ノギ少将/ …そうやって、何年生きてきた! ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ 650年。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ それより平八郎、老けてきているわよ。 早く抗老化措置や、サイボーグ化しないと。 昔は、あンなにかわいかったのに。 ノギ少将/ 私は、そういうあなたが嫌いだった。 ずっと前から。 何が若さだ! ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ にしししし。 その表情、考え方、ニャッちが 昔好きだった男そっくり。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ 子育て成功っと♪ 軍人向きな性格は私の血ね。 ノギ少将/ 早く自立するには、 それしかなかっただけです…。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ ンじゃ、さっとと倒してみなさい。 私を。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ 平八郎が追っているのは、独立軍なンでしょ? あなたの指揮の凄さは、かねがね聞いてるわ。 母親としては、誇らしいわよン。 ノギ少将/ 母さ…、独立軍に!? ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ あー、悲しい宿命だわよねン。 戦いあう母と子。 泣けるゥ、泣けちゃうわン。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ …っと、艦に戻らなきゃだわ。 じゃ~ねン、平八郎♪ ノギ少将/ ………。 ノギ少将/ 行くなら、あなたを撃ちます。 ノギは、銃をニャンコポンに向けた。 かつて、母親から譲り受けたセミ・オートの拳銃。 ニャンコポンは、涼しげに笑みを浮かべて 口を開いた。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ ………。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ 結構よ。 愛する息子に殺されるなら、本望だわ。 ノギ少将/ …母さんを撃ちたくない。 艦からは、降りて下さい! ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ 私は、行かなければならないの。 平八郎、どうするかはあなたが決めなさい。 ノギは、唇をかんで肩を振るわせた。 泣き崩れて、地面を叩く。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ この先に、独立軍の艦があるわ。 奇襲をかけるか、私と一緒に暮らすか 好きなように決めなさい。 涙を流し続けるノギを背にして、 ニャンコポンは歩き始めた。 ニャメ・ナナ・ニャンコポン/ どちらにせよ…、 母さんは待ってるから。 ***TAGAMIが仲間になる 一方その頃 TAGAMI/ (あなた…ですね? この…リューンを降らすのは。) 声が、響いた。 耳を通さず、直接心の中にポンと 言葉を置かれたような不思議な感覚。 振り向くと、黒衣に身を包んだ女性が 立っていた。 気配を感じなかった。 今、そこに現れたように思えた。 長い、ゴールドプラチナの髪が印象的だ。 TAGAMI/ (あなたは、戦う運命を持った人なのですね。) 彼女は、口を開かない。 テレパシー…だろうか。 TAGAMI/ (だとすれば、私の探し人もここへ…。 いえ、もう近くに…。) 表情を変えずに女性は話を続けた。 TAGAMI/ (あなた達の指導者に会わせて下さい。 神聖同盟のアリアンに…。 彼は、ここに来るのでしょう…。) ポカンと話を聞いていると、彼女は消えた。 あたりを見回したが、彼女の姿は無かった。 どこに行ったのだろう? 彼女は、夢のように現れて 夢のように消えた。 ***セラが仲間になる 一方その頃 セラ/ もー、もー!! あー、もぉ入れてよー! いーじゃん、ケチー!! 艦の側で、一人の女性が BALLS達に追い払われながら 騒いでいる。 セラ/ ちょっと君さー、このBALLSを どーにかしてってばー。 彼女はアヒルの様に口を尖らせて、 泣きべそをかきながら、しがみついてきた。 セラ/ アタシー、セラっていうのねー。 あのねー、火星独立軍のシンパのアジトが ここらにあるって聞くからー、行きたくてー。 そしたらー、BALLS達が邪魔するんだよー。 とりあえず、なだめて彼女を落ち着かせた。 しかし、恐ろしくゴージャスな美貌…。 ちょっとトボケた雰囲気には不釣合いだ。 セラ/ アタシさー、火星独立のために 何かしたいんだよー。 むー!! セラ/ ねー、君さー、どーすれば 独立軍と接触出来るのさー? 知ってるー? とにかく危機感ゼロの彼女を ここに置いておくと、危険かもしれない。 敵に気付かれる恐れもある。 とりあえず、艦に連れて行ってみよう…。 セラ/ うっそ、マジー? 君、独立軍のアジトを知ってるんだ。 セラ/ ラッキー、連れてってよー。 君、大好きー♪ ……………………。 ちょっと、やかましいけど MAKIに身元照会をさせよう…。 セラ/ …………………………………………………… …………………………………………………… …………………………………………テヘッ! セラ/ こんなにすぐ見つけられるなんて、 やっぱアタシってば、すごいー? ***ドランジが仲間になる 一方その頃 前回の戦闘で、捕虜になった男がいる。 何の抵抗もせずに、落ち着いた様子だ。 こちらに気付いて、近づいてくる。 あの、うわさに名高い 太陽系宇宙総軍大尉、カール・ドランジだ。 ドランジ/ うちの艦をやったのは、君か? なんと答えますか? (そうだ/違う) (そうだ) ドランジ/ そうか。 なかなかの好敵手だった。 今までになく、興奮したよ。 (違う) ドランジ/ 骨のある勝負だった。 今までになく、興奮したよ。 ドランジ/ もっと勝負をしたかったが、 私とて守るべき部下がいるからね。 おめでとう、君達の勝ちだ。 ドランジ/ 私は、ドランジ。 ルールに従って、君たちに従うさ。 よろしく…。 ***ハリー・マイケルが仲間になる 一方その頃 MAKI/ 乗員志願者が2名。 我らが指導者アリアンの意向により、 乗員として人材登録されました。 ハリー・オコーネル マイケル・コンドールの2名は、 以後我々と共に戦うことになります。 マイケル・コンドール/ ハリー、本当にいいの? ハリー・オコーネル/ ああ、太陽系総軍には、 もはや…義は無い。 マイケル・コンドール/ でも、太陽系総軍にいた時よりも ハリーの待遇が酷くなるかもしれないよ…。 ハリー・オコーネル/ マイケル、お前は戦いたくないのか? 今の自分と、真実の正義のために 戦いたくはないのか? マイケル・コンドール/ ハリー…。 マイケル・コンドール/ …………………………。 マイケル・コンドール/ うん、わかったよ。 決めたんだ、ハリーとどこまでも行くって。 だから、行くよ。 マイケル・コンドール/ でも、ごめんね。 ハリー…。 ハリー・オコーネル/ 何を謝る事がある。 私は、優遇されることを望んではいない。 ハリー・オコーネル/ 正義のために己の力を使う場があれば それでいい。 ハリー・オコーネル/ さあ、行こう…。 夜明けの船とやらに…。 ***マイトが仲間になる 一方その頃 通りの中に、人だかりが出来ている。 何かと思って覗くと、黒髪の少年が 倒れている。 「何でも、宙に現れたと思ったら、そのまま 落下してきたんだ。」 「あそこらへんさ、相当高いところから…。」 「死んでるんじゃないのか?」 人々は、少年が現れたという宙と、 倒れた少年を交互に見つめて、 そう話し合っていた。 オーキ・マイト/ イテ…、いッてぇ…。 少年を囲む輪が広がった。 驚き、引き下がる人々よそに 少年が立ち上がる。 オーキ・マイト/ ここは火星か? うーん、何だか、フューチャーだな。 ソレっぽいっちゃ、ソレっぽいけど。 何事もないように立ち上がる少年を見て、 人々はその尋常ならざる様子におびえた。 クモの子を散らすように、皆逃げていく。 オーキ・マイト/ んじゃ、ま。 船に来いって言われてたよな…。 少年が、身体の埃を払う。 呆けて見ていると、少年と目があった。 こっちにやって来る。 オーキ・マイト/ ここ、火星だろ? 港、どこ? 船が止まるところだよ。 少年は何事もないように、こちらに 尋ねてきた。 思わず、港のほうを指差す。 オーキ・マイト/ サンキュー、じゃっ!! 少年は、満足そうにそう答えると、 全速力で港のほうに駆けて行った。 何者なんだろう…? **夜明けの船 &aname(夜明けの船) ヤガミのアリアンモードでのイベントなど。これも[[セリフ集]]に入れるべきかも。 ***宣戦布告(○○:宇宙の政治基盤の名前) 一方その頃 MAKI/ 我が艦及び、火星独立軍に宛てて 電子書簡が届きました。 ○○から宣戦布告の通告です。 ヤガミ/ 受諾を返信してくれ。 MAKI/ 了解しました。 ヤガミ/ それと、政治家と艦の幹部に連絡を。 MAKI/ 了解しました。 ***援助の打診 MAKI/ 我が艦及び、火星独立軍に宛てて 電子書簡が届きました。 から援助の打診です。 MAKI/ いかがなさいますか? 決定権はあなたにありますが。 (断る) ヤガミ/ いや、やめておこう。 丁重に固辞してくれ。 MAKI/ 了解、返信しました。 MAKI/ 先方の受信を確認。 援助は行われませんでした。 ***ネーバルウィッチ艦隊の降下光景 一方その頃 MAKI/ 艦の乗員の皆さんに、 MAKIを通じてアリアンよりご連絡します。 ネーバルウィッチ艦隊が、火星に降下を 開始しました。 MAKI/ 敵艦隊の目的は火星の都市船制圧と 我が艦の撃滅と思われます。 皆様の奮闘に期待します。 ***光国人降下光景 一方その頃 MAKI/ 艦の乗員の皆さんに、 MAKIを通じてアリアンよりご連絡します。 光国人が、火星に降下を開始しました。 MAKI/ 敵異星人の目標は、火星の都市船制圧と 我が艦の撃滅と思われます。 MAKI/ 宗主国気取りをしている奴等の鼻をへしおって、 我らの力をもって火星の海が誰のものか 証明しましょう。 ***水葬でへこむ人物達 MAKI/ 水葬に列席する艦の乗員の皆さんに、 MAKIを通じてアリアンよりご連絡します。 MAKI/ 皆様、我々は勇敢な戦士を失いました。 悲しい事です。 MAKI/ だが、我々はそれに慣れています、 慣れなければなりません。 MAKI/ 火星の海に自由の旗を立てるまでは、 どれだけの事があっても慣れなければなりません。 MAKI/ ですが、慣れることはあっても、 死者を忘れてはなりません。 MAKI/ 我々火星独立軍は生前の○○を 決して忘れてはならないのです。 MAKI/ 宗派も種族も違う我々に共通するのは、 この火星の海と、この思いだけなのですから。 夜明けの船艦長/ 偉大なる独立戦争の闘士に、敬礼! ***街に残る人物 別れ MAKI/ 乗員確認、終わりました。 ○○は街に残るようです。 ヤガミ/ そうか。 MAKI/ 火星独立軍の機密が漏れる可能性があります。 排除しますか? ヤガミ/ 魅力的な提案だ。 ヤガミ/ …だが、よしておくことにするよ。 俺は昔、子供相手の商売をしていたことがある。 MAKI/ それがなにか? ヤガミ/ MAKI、良いことを教えよう。 ヤガミ/ どんなことをしても未来には守る価値があると 思う者がいる。 …未来の護り手だ。 ヤガミ/ それはただの人間で、ただの人間の集団で、 ただの人間が作った物だが、 だがな、ああ、結局現実なんてそんなものだ。 MAKI/ それと処刑になんの関係があるか、 わかりません。 ヤガミ/ 大人はただの人間だが、 子供の前ではそうであってはならないのだ。 ヤガミ/ 公平で正しく、優しく、強く。 そうでなければ、未来を守れる訳がない。 ヤガミ/ たとえ嘘でも血を吐こうとも、それをやるのだ。 義務だから。 ヤガミ/ 俺は、子供が大人になったとき、 幻滅しない現実とやらを作ってやろうと思う。 ヤガミ/ 未来のためだ。 多少の損は致し方ない。 MAKI/ 強がりという名の嘘ですね。 ヤガミ/ そうだ。 子供が大人になったとき、子供は俺の行動を 強がりだったのだと気付くだろう。 ヤガミ/ だがな、大人の価値は、そこからだ。 新しい大人になった人間が、 そこで絶望して当たり散らすか、 ヤガミ/ 苦笑したあと自分も大人として行動するかで、 未来は守られたかどうか決まる。 ヤガミ/ 子供相手の仕事をしているうちに、俺は思った。 どんなことをしても未来には守る価値がある。 ヤガミ/ 俺は、昔を思い出して苦笑する大人を作るのだ。 ヤガミ/ この戦いに勝てるとも、 嘘を隠し通せるとも思ってない。 だが、未来は守る。 MAKI/ あなたのお好きなように。 あなたの決定こそが、火星独立軍の決定です。 ***ハックマンは真実を見せに行った MAKI/ 乗員確認、終わりました。 ハックマンは、下艦して地球に戻るようです。 MAKI/ 下艦する際我が艦宛のメッセージを 残していきましたが、閲覧しますか? ヤガミ/ 読み上げてくれ。 MAKI/ 僕ァ、真実を見せに行くよ。 それが君達の助けになるかどうかわからないが 真実を報道する事だけは約束する。 MAKI/ …以上です。 もう一度再生しますか? ヤガミ/ …戦士は戦場に戻ったか。 再生はいい。 オリンポスから出るまで、工作員達に保護させろ。 MAKI/ 了解しました。 ***ハックマンの帰還 一方その頃 MAKI/ 現在、出港手続き中です。 しばらくお待ちください。 MAKI/ ………………………………………。 MAKI/ 処理が中断されました。 MAKI/ 本艦に接触するXポートがあります。 受け入れますか? ヤガミ/ 誰だ? Aか? MAKI/ 身元照会します。 リン・ハックマン、ジャーナリストです。 戻ってきたようです。 ヤガミ/ まあ、火星の方が潜伏先としては適当だろう。 戦場のほうが安全というのは、 世の中は間違っているな。 MAKI/ ソルニュースでのコメントが、 原因でしょうか。 ヤガミ/ …自称自由の総本山では、 ついにジャーナリズムも機能しなくなったらしい。 ヤガミ/ いいだろう。 同志として受け入れよう。 MAKI、受け入れを許可。 ヤガミ/ 乗船させろ。 乗員に説明を。 MAKI/ 了解しました。 乗員達も喜ぶでしょう。 ***裏切り者の処刑 MAKI/ 裏切り者の内偵が終了しました。 ヤガミ/ 始末しろ。 MAKI/ 了解しました。 他の乗員にはどのように説明しますか? ヤガミ/ 出港時に街に残った。 家族のところへ帰ったと。 そんなところでいいだろう。 MAKI/ 了解しました。 ○○は、家族のところへ帰りました。 ***政治的指導者の演説(アリアンの演説) 一方その頃 MAKI/ 作業をやめて注目してください。 MAKI/ 艦の乗員の皆さんに、MAKIを通じて 火星独立軍最高指導者アリアンより、 演説があります。 MAKI/ ………。 MAKI/ 火星傀儡政権を叩き、駐留する侵略者を追い払い、 火星独立にこぎつける。 それがようやく、形になってきました。 MAKI/ 皆様の努力と献身に感謝し、 今ここに皆様の奮闘に期待します。 MAKI/ …皆様には、わかるでしょう。 この火星の惨状を。 MAKI/ 皆様なら見てきたはずです。 軍の横暴を。 MAKI/ 子を失う親も、 親を殺され兵士をにらみつける子供も、 ともに量産させてはいけない(の)です。 MAKI/ 皆様、力をお貸しください。 火星独立のために、働いてください。 MAKI/ 戦うべき時に戦う自由を、今ここで起こり、 これから起こる無数の不幸から 人民を守るのです。 MAKI/ 以上です。 それでは任務にお戻りください。 ***捨てられたセラ MAKI/ 身元照会が出来ました。 セラは地球軍のスパイのようです。 処刑しますか? ヤガミ/ 放っておいていい。 MAKI/ 理由をお知らせください。 ヤガミ/ あれは誰にも期待されていない。 敵にも、味方にも。 ヤガミ/ 簡単に身元が割れるスパイは、スパイじゃない。 捨てておけ。 MAKI/ わかりました。 ただし、監視だけは続けます。 ヤガミ/ …いいとも。 ***拉致者の出現(エノラ)特別な積荷 MAKI/ 特別な積荷が届きました。 ヤガミ/ そうか。 エノラ/ 離せ!離しなさいよっ! ヤガミ/ すぐ離させよう。MAKI…。 MAKI/ はい。 エノラ/ あ、あんた!火星の反乱軍でしょ? ヤガミ/ 反乱はしていない。独立しようとしているだけだ。 エノラ/ 海賊みたいなことをやって!この犯罪者! こんなことして、ただで済むと思ってるの! こんなことしたら、おじいちゃんがゼッタイ黙ってなんかいないんだから! ヤガミ/ だろうな。 エノラ/ …え? ヤガミ/ それが望みだ。あなたには失礼だが、しばらくここで過ごしてもらう。 必要なものは用意させる。MAKI、皆への説明を。 MAKI/ わかりました。乗員に説明します。 ***エノラとタフトの再会 一方その頃 MAKI/ 特別な積荷が届きました。 ヤガミ/ そうか。 ジョージ・タフト地球大統領/ 孫を、孫をかえせ! ヤガミ/ 大統領の職をやめるとは思ってませんでした。 どうぞ、この艦でくつろいでください。 ジョージ・タフト地球大統領/ 孫を! ヤガミ/ 自分で探すとよろしいでしょう。 MAKI、皆への説明と、 元大統領の自由行動の許可を。 MAKI/ わかりました。 乗員に説明します。 自由行動、許可されました。 ヤガミ/ せっかくですから、 火星の様子も見ていって下さい。 ジョージ・タフト地球大統領/ ふん。 市民に戻った元大統領の言動で、 地球が動くか。 ジョージ・タフト地球大統領/ お前達がやった事は自殺行為だ! 私は和平を考えていた! ヤガミ/ だから、「せっかく」ですよ。 あなたの奥方は日本人ですから、 この言葉の意味もわかるはずです、閣下。 ヤガミ/ それに、火星独立軍は、 事の最初から地球は相手にしていません。 エノラ・タフト/ …おじ……。 おじいちゃん! ジョージ・タフト地球大統領/ エノラ! おお、エノラ! 良くぞ無事で…ひどい目には、あわなかったか。 エノラ・タフト/ …っ、息が苦しい。 ジョージ・タフト地球大統領/ ああ、すまん。 エノラ・タフト/ ひどいと言えばひどいわ。 魚雷は来るし、食事はまずくなるし、 風呂には自由に入れないし。 エノラ・タフト/ でも、それはここにいる人達はみんな一緒。 一応、公平にそれだけは言ってあげるわ。 ジョージ・タフト地球大統領/ (待遇の差をつけられるほど 豊かではないということか。 それとも人質の価値があると思ったのか…。) エノラ・タフト/ それより、おじいちゃんは? いいの、お仕事は? ジョージ・タフト地球大統領/ …家族を見捨てられない、守れない時点で、 大統領失格だよ。 ジョージ・タフト地球大統領/ そんなことは、どうでもいい。 それよりも…。 エノラ・タフト/ なに? ジョージ・タフト地球大統領/ お前の無事を喜ばせておくれ…。 お前が死んだら、私は…独りになってしまう。 エノラ・タフト/ …おじいちゃん。 大丈夫よ。 ---- ***黒服(フットワーカー)の監視襲撃 都市船に入った時によりプレイヤーに複数の監視を受けていると警告される。 (詳細は保存し忘れ誰か保管ヨロ) 選択肢 (相手が誰か、確認する) 相手はすぐに見つかった。 示威してわざと目立つようにしているのか、 相手は黒服を着ている。 その後都市船での移動画面に移る (撒くように努力する) 未選択 (船に帰る) 未選択

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