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一方その頃(時間経過) - (2006/07/30 (日) 04:13:27) のソース

*一方その頃(時間経過)その1&aname(top)
[[セリフ集に戻る>セリフ集]]

※作業等で時間経過した時に発生する分です

[[時間経過時・その2>一方その頃(時間経過)2]]
[[都市船外出時>一方その頃(街)]]
[[夜明けの船乗船時>一方その頃(夜明けの船)]]

#contents

**第5異星人
&aname(第5異星人)
***太陽系侵攻(第5異星人)

**第6異星人
&aname(第6異星人)
***太陽系侵攻(第6異星人)

**セプテントリオン
&aname(セプテントリオン)
***パイプオルガン
一方その頃&aname(パイプオルガン)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
セントラルワールドタイムゲート、
解放を確認しました。

WA/
第5世界で接触があったという、
他の世界間移動組織の差し金か?

MA/
いくつかの世界で我々が遭遇した、
一連の敵の一つと思われます。

ブランカ/
組織化に成功していたのか。
友よ。

WA/
ブランカ、御命令を。

ブランカ/
我々の作る未来以外は、必要ない。
フットワーカーを送り込め。
介入し、敵を探し、排除せよ。

WA/
BL。

その他大勢と言った感じの中から、
ブラック・レイディが顔をあげる。

BL/
は…。

WA/
いけ。
異星人の一つをお前にやろう。
間接的に太陽系を使い、目的を達成せよ。

BL/
は…。

***完全なる青の介入疑惑
一方その頃&aname(完全なる青の介入疑惑)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
BLよりの報告がきました。
第3異星人の制御に成功しました。
現在太陽系に移動しています。

WA/
新しい身体の調子は良いようだな。
今は、火星か。
水資源会社の一つが、粘っていたな。

MA/
今は、都市船を追われて海賊化して
いるようです。

BA/
不愉快な動きだ。
…直接介入している者がいますな。

ブランカ/
知恵者だ。
友が、完全なる青が、出て来ている。
私にはわかる。

WA/
第3異星人を経由した太陽系への介入を
本格化させましょう。

WA/
BLに伝えよ。第3異星人を
高圧的な態度に変え、地球の危機感を募らせて
火星の内乱を潰すのを急がせるのだ。

MA/
第3異星人への餌は、どうするつもりで。

ブランカ/
嘘の情報でよかろう。
火星に、グレートワイズマンの遺跡あり。
それぐらいでどうだ。

WA/
御意に。
BLに命じましょう。

***裏からの操作
一方その頃&aname(裏からの操作)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
第6世界で新たな報告が入ってきました。
火星の海賊に、敵からの介入があったようです。
我が方が投資した方の損害が激増しています。

WA/
どの程度の損害だ。
どの程度の介入があった。

MA/
介入は、一名のようです。
戦果は…たった一隻で、すでに数十の艦を撃破し、
その数倍の艦隊を足止めしています。

MA/
実質上、通常戦力では歯が立ちません。

BA/
強いですな。

WA/
彼我で兵器の性能差はないはずだぞ。

MA/
差は、腕だと思います。
差は、数を圧倒する介入者の
知恵と技量だと思われます。

ブランカ/
友よ、竜を引き連れて出てきたか。
…だが、たかが一人の人中の竜で、
どれだけの戦いが出来るというのだ。

MA/
化け物め。

MA/
世界決戦存在級の強さです。
たった一人で、世界の流れを
ねじまげようとしています。

WA/
いかが、いたしましょうか。

ブランカ/
太陽系に与える援助を増やせ。
竜とて、所詮はただの一人の人間。
隙は必ずある。

ブランカ/
寝る暇もなく襲いかかり、圧倒する数で踏みつぶせ。
些細な損害にひるむな。

WA/
BLを通じて第3異星人を通じ、
援助をさせましょう。

***刺客を放つ
一方その頃&aname(刺客を放つ)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
続報です。
海賊達は介入者を中心に戦闘を続行中。

MA/
敵対する太陽系総軍は、総崩れです。
周辺のミリタリーバランスは、
完全に崩れました。

WA/
さらなる増援を打ち破ってか?

WA/
たった一人で、何の特殊な措置も訓練も
受けていない人間が銀河のミリタリーバランスを
突き崩せるのか?

BA/
…人中の竜とは、恐ろしいものですな。
RBよりも宇宙戦艦よりも、一人の心の中の
煌きのほうが強いときかある、か。

ブランカ/
…そうか、ブラウは、研究を完成させたのだな。
奴が辿り着いた最後の答えは、ただの人間か。

WA/
敵を誉めるべき時ではないでしょう。
…MA。

MA/
は。

WA/
刺客を送れ。
奴は武力では殺せぬ。

WA/
だが、そういう英雄ほど、平時はもろい。
暗殺してしまえばいい。

ブランカ/
…もし、それを守るシステムを
奴が組み上げていればどうなる?
いや、やってみなければわからんか…。

***TAGAMIの発見
一方その頃&aname(TAGAMIの発見)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
BLが気になる報告をあげてきております。

WA/
どういうものだ。

MA/
裏切り者が姿を見せたと。

ブランカ/
夫を捜しに来たのだろう。
どうやら、逢えるようだな。

MA/
刺客を送りますか?

ブランカ/
必要ない。
あれはただ、夫を追っているだけだ。
敵にも味方にもなるまい。

ブランカ/
そもそも、あれは死ぬような存在ではない。

ブランカは、目を伏せた。

ブランカ/
…永遠の寿命を持つ化け物と、
永遠に伝わる心の組み合わせか。

ブランカ/
悲しい組み合わせだ。
その間にどんな子供をつくろうと言うのだ?

***セプテントリオンの撤退
一方その頃&aname(セプテントリオンの撤退)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
BLより報告です。
リューンの極端な増大を確認。
ヤオト接近は確実の情勢。

BA/
第3異星人の艦隊は?

MA/
介入者によって、ほぼ駆逐されました。
もはや組織的な戦いは困難です。

ブランカ/
第6世界を放棄する。
第7世界で防衛線の構築を開始する。
WA。

WA/
…は。

ブランカ/
責任を取れ。

WAは己の額に銃を当てた。
そのまま倒れる。

MA/
防衛線ですか?

ブランカ/
第6世界を分けたように、
第7世界を分離して、
片方を盾とするしかあるまい。

BA/
第4、第5世界に引き続き、第6世界までも…。

ブランカ/
のんびりと原因の追究は
出来んということか、友よ。

MA/
火星にいるBLをどうしますか。

ブランカ/
残念だった。
…この上は立派に戦えと伝えろ。

MA/
了解しました。
第6世界を放棄して、世界を閉じます。

***ヤオト
一方その頃&aname(ヤオト)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
知恵者を名乗る者から、
BLに通告が入りました。
第7世界に戻り、急ぎ防御を固めよと。

パイプオルガンを鳴らす手が止まった。
振り返るブランカ。

ブランカ/
なんだと。

MA/
ヤオトです。

MA/
閣下、第4世界に引き続いて
第5世界を制圧したヤオトが、
第6世界にも枝を伸ばしてきたと。

MA/
すでに多くの世界が、
ファンタジーに引きずりこまれているようです。

WA/
知恵者とは?

ブランカ/
他からは、尊称としてグレートを
つけて呼ばれる。

ブランカ/
…第6世界を分裂させ、
防壁である論理迷宮を作った、
我が組織の至宝。

BA/
偽装ですな。
ブラウは、我々を謀略で退けようと
しているはずです。

BA/
ヤオトが迷宮を突破するまでには、
主観時間でまだ50年近い時間があるはず。
何を急ぐ必要がありましょう。

ブランカ/
友は、嘘をつくような人間ではない。
…リューンの観測を強化せよ。

ブランカ/
全ゲート上で降るリューン量を調べるのだ。
ヤオトが加速する可能性が、ないわけではない。

***敗北
一方その頃&aname(敗北)

***太陽系への介入
一方その頃&aname(太陽系への介入)

天井に映る銀河の星々。
パイプオルガンの曲が、鳴っている。

一際高いパイプオルガンを演奏するのは、
純白の長衣を着た男。

その下には黒衣の男女が並び、
新たな指令を待っている。

MA/
BLからの連絡です。
刺客はことごとく、邪魔をされました。

MA/
どうやら、都市船のあらゆる情報機器を
操作する仲間がいるようです。

BA/
暗殺も無理とは、これは困りましたな。

WA/
………。

ブランカ/
投資効果が低すぎるな。

WA/
おまちください!
まだです。

WA/
BLに命じ、
第3異星人を直接侵攻させるのです。

ブランカ/
火星が、奴の作った罠だということに
気付かないのか。

ブランカ/
人を食った名前だ。
マーズ、戦の神とは。

ブランカ/
このままでは、我々の血によって
あの星はまた赤くなるぞ。

WA/
我々の血ではありません。
我々の家畜の血です。
騙されてはいけません。

WA/
奴がいかに強かろうと、セプテントリオンには
いささかの人的被害も与えていないのです。
奴等は、勝っているわけではないのです。

ブランカ/
…刺客のことで、責任を感じる必要はない。

WA/
そういう訳にはいきません。
私にもう一度チャンスを。

ブランカ/
…最後のチャンスをやろう。

WA/
はっ。

**光国人
&aname(光国人)
***光国の紹介
一方その頃&aname(光国の紹介)

第3異星人 光国。

無限に広がる大宇宙。

弱々しい光を放つ偏光恒星の近くで、
光国人は銀に赤に輝くその姿で、
車座になっている。

光国人は、100mを超える大きさを持つ
種族である。

彼らの一人が破壊されたRBを手の平に
浮かべている。

ファーザー/
我が属国である、太陽系のものが
気に入っているな…。
…シン。

シン/
これは、もう死んでいます。

アストーラ/
シンは昔、我が属国である太陽系に居たな。
飼い慣らした原住民はどうしている。

シン/
彼ら友人は、長く生きられません。
もう、皆死んでいるでしょう。

ファーザー/
改造すればいいではないか。
永遠の命をやればいい。

シン/
どうでしょうか。
私は、それがいいことかどうか
自信はありません。

アストーラ/
長生きするほうがいいに決まっている。
光を直接浴びれない劣等種族なら
なおさらだ。

シン/
…どうでしょうか。
私の友人は死にましたが、
その子孫は自力で宇宙に出てきました。

シン/
あの時と同じように、
自分の力だけでやってのけたのです。

シン/
彼らにとって、
固体の命の長さはどうでもいいかも
知れません。

ファーザー/
我が属国である太陽系は、
変わり者を引き付けるようだな。

シン/
あなたも一度いけばわかるでしょう。
あそこには、我々より大きな流れがあります。

***大審院での協議 太陽系討伐について
一方その頃&aname(大審院での協議)

光国人達が車座になっている。
彼らは回転しながら天にあがり、
対話を行っていた。

ファーザー/
我が属国である太陽系はどうか。

ロドー/
我が属国である太陽系は、
内乱を起こしています。

エレクシル/
あの国では、よくある話だ。
我々が見守っていた300年昔からそうだった。

アーミァ/
しかし、強大ではある。

アーミァ/
あの野蛮さこそが、わずか300年で
我が敵国であるネーバルウィッチを
打ち破ったのだ。

ファーザー/
危険な強さだ。
心が育っていない強さ、野獣の強さだ。

アーミァ/
我が属国である太陽系に送った
二人の光国人はどうか。

エレクシル/
ソフィーは太陽系に肩入れしすぎる。
プリンセスの方はどうか。

ロドー/
プリンセスは内乱の火星にいます。
かの地でグレートワイズマンの
遺産を探しています。

ファーザー/
火星に、本当にグレートワイズマンの通路が
あるのかと問え。

ロドー/
問いました。
あると返答がありました。

エレクシル/
では、太陽系に我が庇護を与えるだけの
価値はあるかと問え。

ロドー/
問いました。
ないと返答がありました。

ファーザー/
よかろう。
では戦争だ。

アーミァ/
了解した。
これ以上、強くなる前に鎮定しよう。

ファーザー/
同盟を破棄したと、太陽系政府に伝えよ。

アーミァ/
光国は、我が属国である太陽系を併合し、
遺伝子をいじり、もっとも正しい教育を
与えると伝えよ。

***太陽系への侵攻
一方その頃&aname(太陽系への侵攻)

―太陽系最外縁・冥王星軌道―

びっくりするほど巨大な光国人の出現を受け、
RBを駆るBALLSたちが通信を開始した。

BALLS/
”敵発見。
所属、第3異星人光国人。
艦船規模不明。”

BALLS/
”太陽系の全星に緊急電。
敵味方の序列なし、最優先コード。”

光国人の一体が、額のビームでRBを破壊。
爆発を吸収しながら光国人達が飛翔する。

第3異星人光国人が、
太陽系に侵攻を開始しました。

***太陽系との同盟堅守
一方その頃&aname(太陽系との同盟堅守)

第3異星人 光国大審院。

光国人達が車座になっている。
彼らは回転しながら天にあがり、
対話を行っていた。

ファーザー/
我が属国である太陽系はどうか。

シン/
我が属国である太陽系は内乱を起しています。

アストーラ/
あの国では、よくある話だ。
我々が見守っていた300年昔からそうだった。

アーミァ/
同族で戦うのは醜い。

エレクシル/
だが、同族で戦うほど強くなる
手段もあるまい。

ファーザー/
我が属国である太陽系に送った
二人の光国人はどうか。

アーミァ/
ソフィーは太陽系に肩入れしすぎる。
プリンセスの方はどうか。

ロドー/
プリンセスは内乱の火星にいます。
かの地でグレートワイズマンの遺産を探しています。

アーミァ/
火星に、本当にグレートワイズマンの通路が
あるのかと問え。

ロドー/
問いました。
あると返答がありました。

ファーザー/
では、太陽系に我が庇護を与えるだけの
価値はあるかと問え。

ロドー/
問いました。
あると返答がありました。

アーミァ/
何故と、問え。

ロドー/
問いました。
本当に価値があるかどうか、
わからないから価値があると。

アストーラ/
ベフベフベフ!
300年前、はじめて太陽系に接触した
光国人と同じ事を言ったな。

エレクシル/
300年で太陽系は変ったと思ったが、
変っていないということか。

ファーザー/
太陽系人は、いまだ何もわかっておらぬ。
自分達ですら自分達が何かわかっておらぬ。

エレクシル/
光法に問う。
世に罪は数々あれど、無知は罪か?

シン/
否、罪はなし。
それが努力を伴うならば。

ファーザー/
よかろう。
では、友誼を続けよう。
300年前と同じように。

ファーザー/
我々は待とう。
裁きの時を。

アーミァ/
いかなる状況にあろうとも、
光国は、同盟を堅守すると太陽系政府に伝えよ。

エレクシル/
光国は、我が属国である太陽系を護ると。

***BLの姿
一方その頃&aname(BLの姿)

第3異星人 光国大審院。

光国人達が車座になっている。
彼らは回転しながら天にあがり、
対話を行っていた。

ファーザー/
我が属国であり、
今敵国になる予定の太陽系はどうか。

ロドー/
我が属国であり、
今敵国になる予定の太陽系は内乱中です。

アーミァ/
火星に送ったプリンセスはどうか。

シン/
地球重力と比較して、
200倍の時間は本来の姿で動けるようです。

エレクシル/
600分か。
短いな。

アストーラ/
単に戦闘する分には構うまい。

ファーザー/
火星に送ったプリンセスの現状を問え。

ロドー/
問いました。
現在は、人形の姿になっていると
返答がありました。

アストーラ/
現地人の姿を借りたのかと問え。

ロドー/
問いました。
いえ、自身の遺伝子情報を
使っているとのことです。

アーミァ/
気付かれぬように注意せよ。
光国人であることがわからぬように
黒い夜の闇で身を包めと。

エレクシル/
伝えたか。
では待とう。
プリンセスの次なる報告を。

アストーラ/
待つのは光国の得意とするところだ。

ファーザー/
我らの寿命は長い。

***太陽系との和睦 光国の没落
一方その頃&aname(太陽系との和睦)

第3異星人 光国大審院。

光国人達が車座になっている。
彼らは回転しながら天にあがり、
対話を行っていた。

ファーザー/
我が属国であり、
今敵国である太陽系はどうか。

ロドー/
我々が送った討伐対隊が各地で苦戦を
強いられています。

アストーラ/
誤りましたな。

アーミァ/
光国人は間違いを起こさない。

シン/
それ以上に我が敵国である太陽系が
正しかったということでしょう。

エレクシル/
ヤ・デウォン…。
地球は、我々が護ってやってきたのだ、我々が。
あの小さな人形を、我々が。

シン/
その護ってやった人形が、
我が敵であるゼトーを倒し、
ネーバルウィッチを倒し…、

シン/
今また我々を倒したのです。

アストーラ/
我々は、弱くなっていない。

ロドー/
太陽系は、強くなりましたな。
あの小さな人形達が、さらに小さな丸いものを
作ったとき、気付くべきでした。

ロドー/
グレードワイズマンが残した最後の遺産を。

アーミァ/
最後の遺産だと。

シン/
グレートワイズマンは、
新たな知的種族を生み出しながら
旅を続けていたのです。

シン/
銀河百一の種族でグレートワイズマンと
同じことをやってのけた種族を、

シン/
自分と対等か、それ以上の力を持った存在を
恐れもなく作った種族を、
私は一つしか知りません。

ファーザー/
我が属国であり、今敵国である太陽系が、
グレートワイズマンの後継者だと。

シン/
グレートワイズマンが最強だったのは、
グレートワイズマンの子供たちが
最強だったからかも知れません。

アストーラ/
…どうすれば。

シン/
和を請いましょう。
我々はもはや数が少なくなりました。
もはや、レッド族に至っては滅亡寸前です。

シン/
今なら太陽系は、我々の母星まで攻め込む戦力は
ありますまい。

ファーザー/
無敵の伝説が、光の帝国が終る。

シン/
ですが、光国人は生き残ります。

***火星にグレートワイズマンの通路が
一方その頃&aname(火星にグレートワイズマンの通路が)

第3異星人 光国大審院。

光国人達が車座になっている。
彼らは回転しながら天にあがり、
対話を行っていた。

ファーザー/
我が属国であり、
今敵国になる予定の太陽系はどうか。

ロドー/
我が属国であり、
今敵国になる予定の太陽系は内乱中です。

アストーラ/
火星に送ったプリンセスはどうか。
首尾はどうかと問え。

ロドー/
問いました。
首尾は上々と返答がありました。

ロドー/
プリンセスは、気になる報告をしています。

アーミァ/
報告を聞くと問え。

ロドー/
問いました。
火星にグレートワイズマンの遺産がある
兆候ありと返答がありました。

エレクシル/
ヤ・デウォン…なんだと。
星系最外縁の惑星以外に、グレートワイズマンの
遺産があるという話など、聞いたことがないぞ。

アーミァ/
報告を続けよと問え。

ロドー/
グレートワイズマンの旅の終着点は、
火星である可能性高し。

アーミァ/
ヤ・デウォン。

アストーラ/
太陽系が火星を殻で包むのは、そのせいか!

エレクシル/
グレートワイズマンの痕跡は?

ファーザー/
よかろう、調査を続行させよう。
場合によっては全ての星系が、
火星を目指すかも知れぬ。

***火星に使者を
一方その頃&aname(火星に使者を)

第3異星人 光国大審院。

光国人達が車座になっている。
彼らは回転しながら天にあがり、
対話を行っていた。

ファーザー/
我が属国であり、
今敵国になる予定の太陽系はどうか。

ロドー/
我が属国であり、
今敵国になる予定の太陽系は強大です。

アストーラ/
あのネーバルウィッチすらも、
破ったのだ。

アストーラ/
それも、グレートワイズマンの遺産すら
受け取らずに。

エレクシル/
危険だ。

アーミァ/
変身や巨大化しないうちに、
攻めるしかあるまい。
奴等はいずれ、変身する。

ロドー/
我が属国であり、
今敵国になる予定の太陽系は強大ですが、
付け入る隙がないわけではありません。

アストーラ/
隙だと?
光国人らしくない。

アストーラ/
敵の攻撃はすべて受け止め、その上で勝つ。
それが、光国の戦い方のはずだ。

ロドー/
では、言い方を変えましょう。
彼らには弱点があります。

アストーラ/
それならいい。
弱点を突いて勝つのは正しいことだ。

ロドー/
太陽系は、内乱を起こしています。
火星という地球の隣の惑星です。

アーミァ/
火星に加勢して、内乱を拡大させるか。

エレクシル/
よかろう、では使者を送ろう。

ファーザー/
プリンセスを送れ。

アーミァ/
太陽系を混乱の渦に叩き込むのだ。

**ネーバルウィッチ
&aname(ネーバルウィッチ)
***グランドフリート
一方その頃&aname(グランドフリート)

その艦隊は、もう一つの銀河のような煌きを、
宇宙に与えていた。

見事な紡錘陣形を組んだ200万を超える艦が、
互いで互いを光の線で連結して整然と進んでいる。

かつて太陽系総軍と死闘を重ねたその艦隊を、
ネーバルウィッチと言った。

少女の形をした生体機械と、
その母胎である艦だけで構成された星間種族である。

彼女たちは、遠い昔に母星系を滅ぼして
星の海を流浪している。

***派遣されるエステル
一方その頃&aname(派遣されるエステル)

ネーバルウィッチ エイン艦氏族艦隊。

大提督/
エステル、エステル。
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
はっ。

大提督/
大提督は、あなたに命令を下しました。
ソル星域第4惑星“マーズ”へ行きなさい。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
ソルとは、あの忌まわしいBALLSと
その寄生種からなる汚らわしい聖域でしょうか。

大提督/
命令を復唱しなさい、エステル。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
…はっ。
エステル・エイン艦氏族・アストラーダは
ソル星域第4惑星マーズへ行きます。

大提督/
よろしい。
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。

大提督/
現在マーズでは内乱が起きています。
敵の敵は味方。

大提督/
貴官はマーズに降下して反乱軍に接触、
力を貸しなさい。

大提督/
愚かなソルを内部から疲弊させるのです。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
我々の姿では問題があるのでは。

大提督/
BALLSの寄生種の半分は、
我々と同じ構造をし、さらに14%は我々と
姿格好が酷似しています。

大提督/
忌々しい未開種族と似ていることを、
感謝しなければならないわね。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ
わかりました。

大提督/
18標準単位後に連絡艦を出します。
それまでに準備なさい。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
はっ。
淑女達とグランドフリートのために
全力をつくします。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
再び栄光を得るために。

大提督/
再び栄光を。

***エステルからの報告
一方その頃&aname(エステルからの報告)

エステルは艦内から、
ネーバルの大提督と通信会話している。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。
定期報告を開始します。

大提督/
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。
定期報告を開始しなさい。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
反乱軍と接触、
艦に乗り込むことに成功しました。

大提督/
よろしい。
引き続き反乱軍に力を貸し、
忌々しい太陽系総軍に損害を与えつづけなさい。

大提督/
淑女とグランドフリートは、
外交ルートを通じて反乱軍に荷担するでしょう。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
反乱軍は、自らを火星独立軍と呼んでいます。
反乱軍と自らを呼ぶことを好きでは
ないようです。

大提督/
我々がネーバルウィッチなどと
呼ばれることを嫌がるとの同じね。

大提督/
わかりました。
外交時には注意させましょう。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
はっ。
それでは失礼します。

大提督/
再び栄光を。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
艦隊に勝利を。

エステルは通信を切ると、
ため息をついた。

***エステルの裏切り
一方その頃&aname(エステルの裏切り)

エステルは艦内から、
ネーバルの大提督と通信会話している。

大提督/
何故連絡する?
エステル。
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。

大提督/
定期連絡までには、まだ間があるはずだが。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
……。

大提督/
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。
返事をしなさい。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
お別れを、言いにきました。
私は…、私はもう何が正しいのか、
…わかりません。

大提督/
正しいのは、淑女達とグリンドフリート。
それのみです。

大提督/
悪夢から目を醒ましなさい。
エステル・エイン艦氏族・アストラーダ。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
現実は、こちらかもしれません。
大提督、私はずっと考えてきました。
我々になぜ秩序があり、何故彼らにないのかを。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
私は思いました。
ネーバルウィッチに秩序があるのは、
守るべきものが、もうないからだと。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
我々は母星を、男を、老人を、
多様な文化を失いました。
いまや守るべきは、我々そのものだけになりました。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
我々が秩序と呼ぶものは、正解が一つだけしかない、
寂しい状態ではないですか。

大提督/
愚かなことを。
複数の正解など、この宇宙にはない。
グレートワイズマンがそう決めたのだ。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
グレートワイズマンはなぜ1つだけではなく、
101の種族を銀河に置いたのですか。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
それは、正解が一つではないことを、
我々に伝えるためでは。

大提督/
エステル!

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
…お別れを。
私は沢山の秩序にふれすぎました。

エステル・エイン艦氏族・アストラーダ/
もうどれか一つだけを選ぶことは出来ません。
選ぶことが出来るとするならば、それは…それは。

エステルは通信を切ると、
手で顔をおおって泣き始めた。

***動き出すグランドフリート
一方その頃&aname(動き出すグランドフリート)

その艦隊は、もう一つの銀河のような煌きを、
宇宙に与えていた。

見事な紡錘陣形を組んだ200万を超える艦が、
互いで互いを光の線で連結して整然と進んでいる。

かつて太陽系総軍と死闘を重ねたその艦隊を、
ネーバルウィッチと言った。

大提督/
BALLSとその寄生種という未開種族に
苦しめられて幾星霜。
我々は待望叶い、ついにこの日を迎えた!!

大提督/
グランドフリートは再び整備され、
淑女達は揃った。
我々はまた、銀河の全てを踏みにじるのだ!

大提督/
再び栄光を、艦隊に勝利を!
グランドフリート、機動開始!

***ネーバルウィッチの太陽系侵攻
一方その頃&aname(ネーバルウィッチの太陽系侵攻)

ー太陽系最外縁・冥王星軌道ー

艦隊のうちの一つに、
RBを駆るBALLS達が
通信を送っている。

BALLS/
”敵、発見。
所属、第2異星人ネーバルウィッチ。
艦隊規模不明。”

BALLS/
”太陽系の全星に緊急電。
敵味方の序列なし、最優先コード。”

一隻の艦隊が、対空射撃でRBを破壊。
爆発を吸収しながらネーバルウィッチの艦隊が前進する。

第2異星人ネーバルウィッチが太陽系に
侵攻を開始しました。

***太陽系との歴史的な和睦
一方その頃&aname(太陽系との歴史的な和睦)

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