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魑魅魍魎 美食の宴_プロローグ4

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you-chan(2006-10-13)

魑魅魍魎 美食の宴≫プロローグ

さて、太郎氏後日談をお話しよう。
三凶潰しの噂は、彼の脳裏から依然として離れぬままであったが、数日間はことも無く仕事に励むことができていた。

ある夜、仕事の最中に、普段の通り道に「空き物件・テナント募集」の広告を発見した太郎氏、
「これだ!おれぁこういうのを捜してたんじゃねぇか!」と、これまでになく興奮した。
テナントは、商店街の一角にある二階建ての一階部分で、2階は大家の髪切り、
通称「髪切りおふさ」なる老婆がいとなむさびれた理容室である。
「へへっ。大家の婆ぁがどんなヤツだって関係ねぇ。店開くいいチャンスじゃねぇか。これを逃すもんかってやつよ。」

太郎はつい昔の悪い癖が出て、一階を借りたいのですが、なんて下手に出ることなく、
半ば脅しをかけるようにして一階を借りることになった。(その時の彼は、後に刺客集団「切り切りトリオ」や、
それにまつわる陰謀譚を聞くことになろうとは、夢にも考えてなかった。)

取りあえず、20坪ほどの店を出す事ができるようになった太郎氏、「まずはメニューを増やさなくちゃいけねぇやな」と言うわけで、今までに加えて、さらに
「狐肉そば」「豆狸肉そば」、希少品の陰摩羅鬼の卵を使った「天玉そば」玉子は自由にトッピングできる
各種玉子そばなどを加え、当初は一人で店を切り盛りしていた。
特に、豆狸玉子そばは、妖界でも珍味とされる具材を使用しているだけあって、値は多少はるものの、
「太郎そば」の人気メニューになりつつあった。

開店から2週間が過ぎた。
「バイトでも雇わにゃ、いくら俺でもちときついな。今までの悪さのお詫びの意味も込めて、
ここまでは一人(?)でやってきたけどよ。」
そこで太郎氏、まずは2階の婆ぁ、物知りでも知られる「髪切りおふさ」に話を持ちかけた。
本来は、バイト雇えねぇかなぁ、という話から始まったのだが、そこで彼は、驚くべき話を聞くことになる。


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