kikipedia~鬼奇ぺディア~(御二版)

魑魅魍魎 美食の宴_プロローグ5

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
メンバー限定 登録/ログイン
shion(2006-10-14)

魑魅魍魎 美食の宴≫プロローグ

妖怪料理界にもたらされた衝撃は、黒塚亭の女将も、風の噂で、・・・いや、風の神の噂で聞き知っていた。

「ふぅむ、誰の策略かねぇ・・・。
二、三の心当たりはあるが・・・おそらく、この間のと同じ類の輩だろうよ・・・」

鬼婆はいつものように包丁を研いでいる。
その姿は、これから起こるであろう事態を予測し、武器を研ぎ澄ましているかのようでもあった。

「大きな嵐が来そうだねぇ・・・リウマチが痛む気がするよ・・・。
それにしても今度の奴は、どのくらい掻き乱してくれるんだい?
暇つぶしには、なるんだろうねぇ?」

外では、番犬のケルベロスが低く唸り声を立てていた。

「こういう時の為に子飼いにしておいた奴等を、そろそろ呼び戻してみようかね・・・」

女将は、たった今情報を伝えてくれた風の神を横目で見ながら、あんかけにしようかと思案を巡らせるのだった。


ウィキ募集バナー