kikipedia~鬼奇ぺディア~(御二版)

鍋はマグロの果てに_5

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KARASU氏によって再構成され、2006年12月9日魑魅魍魎 美食の宴スレッドへ書き込まれたものである。

「あ~き~う~じ~」
キレまくったシオンさんはあきさんを呼びました。
「はーい☆」
「あ~い~つ~は~なァんんだあああああ!!」
「ひょうせんさんです。終わりです」
「終わりで済むかあああ!」
シオンさんは卓袱台を引っ繰り返しました。
ていうかどこから卓袱台が・・・。
「う~じ~はスパイでよしの組に入ったんだよなあああ?」
「そーうでっす!」
「よしのに頼んでスパイとして入れてもらったんだよなああ?」
「はい、向こうのバイト代はこっちの月給より高くてイイ感じです☆」
「スパイで入ったならそれなりの仕事をしろおおお!」
「だってあの妖怪、風呂場探して三日もいなくなったんですよお。調べたくてもどうしようもありません♪」
きゃは、と笑ってあきさんはシオンさんの肩を揉みました。
いい加減シオンさんの血管が切れそうだったのです。
「な~んでロケットパンチなんぞ付いてるんだ!あいつはああ!」
「多分あれですね、そんな改造ができるのは~、Drジョージとナナキ親子ですね(㍾)」
「くっそー、あの偏屈親子めぇぇぇ!今度会ったらスカウトしてやる!」


さて、一方のわさびさんVSひょうせんさんの勝負ですが
「あのー、あっしの腕が飛んで行っちまったんですが・・・」
利き腕は、目狐組の只中です。
あ、今誰かが拾いました。
戦利品として持って行ってしまいました。
あわれ・・・。
「えーと・・・」
「野球拳、止めよう、か」
そういう訳でぐだぐだなままに野球拳終了。
そして
「討ち入りじゃあああ!」
何のための野球拳だったのか(多分暇つぶし)。
敵味方入り乱れての大一番です。
しょーじさんが「士道不覚悟ぉぉぉ!」と叫んで和泉守兼定を掴んで走り回り
すどうくんが消しゴムを持って走り回り
わさびさんが山葵を摩り下ろしながら走り回り
てっそくんが鼠の大群を呼びながら走り回り
よしのさんが機関銃を撃ちながら走り回り
シオンさんは『目狐組』と書かれた旗を持って走り回ります。
ひょうせんさんも 自分も何かしなくては!と思い例の守り神を呼ぶ事にしました。
「助けてーとーむよーしさーん!」
しかし、ゴッドム(ゴッド・オブ・シスター・トムの略)は現れません。
そこで
ぷりん灯篭もあるよー!」
と付け足すと
「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ~ん!」
と、地下からとむよしさんが湧いてきました。
とむよしさんはプリン灯篭をもらってご機嫌です。
その時、ひょうせんさんは気付きました。
ぷりん灯篭は売ると高いのです。
ぷりん灯篭一つ
100万円
あーこれ売ればマグロ競り落とせたな・・・と今頃気付いても遅いので諦めます。
「とむよしさん、暴れて下さい!」
「よっしゃばっちこーい!」
とむよしさんはウキウキと群雄割拠の只中に現れた風雲児の如く抗争の真ん中に飛び込みます。
そしてひょうせんさんも尻尾プロペラで空を飛び(改造の賜物です)目狐組の本部に潜入しました。
利き腕を取り戻すために。


目狐組本部に潜入したひょうせんさんはまたもや迷子になっていました。
廊下を歩いていれば床が抜け
壁に寄りかかれば回転し
扉だと思った所は壁で
掛け軸の裏に抜け穴
と思ったら行き止まり
と、まるで忍者屋敷なのです。
ひょうせんさんはいい加減イライラしてきました。
「どこまで行きゃあいいんでさァ!」
と、耳から爆弾を出して辺り構わず投げ付けます。
自分にも被害が及びそうな状況ですが、超合金で身体を覆っているのでノーダメージです。
「ああ、争いは哀しい・・・」
そう呟くと武器庫を発見して腕を取り戻しました。
がしょん、と腕をくっ付けて外に出てみるとよしの組、目狐組共に大ダメージでした。
しょーじさんとシオンさんだけが元気に走り回っています。
誰かがしょーじさんに饅頭を与えたようです。
「饅頭饅頭饅頭饅頭」
●●●●
まるで麻薬を貰ったジャンキーのようです。
「ま~ん~じゅ~う~よ~こ~せ~」
目が血走っています。
「・・・はい」
すどうくんが饅頭をあげるとますます元気になりました。
ドーピングです、多分。
他の妖怪は決着の付かない戦いに疲れていました。
姐さん、地上にはどうやって帰ればいいですか?」
「帰りたいのかい」
「へェ」
「じゃああれだ、鰐呼んでやるよ」
そう言ってよしの姐さんは一尋の鰐を呼びました。
「助けてくれてアリガトよ。またおいでね」
「・・・いやあ、もうゴメンでさァ」
あまり哀しくない別れを告げてひょうせんさんは小さな鰐に乗りました。
ぎ~ん~のわに~の背に~乗って~♪
一日で地上に出ました。
鰐はひょうせんさんより小さいので息も絶え絶えでした。
ひょうせんさんはお礼にと銃弾とスネっこと筆箱をあげました。
鰐は大喜びで海に帰って逝きます。
間違えた、行きます。
そしてひょうせんさんは思いました、いい加減マグロを獲って帰らないと具材が煮えて溶けてしまうなと。


                                     続く


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