George(2007-1-26)
≪魑魅魍魎 美食の宴≫第二章 天狐
「どうだい、気分は…?」
「・・・・・・」
「フッ、冴えない顔してるねェ…」
「・・・・・・」
「フッ、冴えない顔してるねェ…」
ここは黒塚亭、女将鬼婆の住処である。
先ほどからハッキリしない頭を、縦横斜めに振っているのは
以前、この女将によって「まいんどこんとろーるの術」にかけられた
切り切りトリオの三人であった。
先に起こった「三凶潰し事件」の真相を解明すべく、女将が術の
解除を試みたのである…。
先ほどからハッキリしない頭を、縦横斜めに振っているのは
以前、この女将によって「まいんどこんとろーるの術」にかけられた
切り切りトリオの三人であった。
先に起こった「三凶潰し事件」の真相を解明すべく、女将が術の
解除を試みたのである…。
「・・・? ここは・・・ あ、なっ・・・ なんだ!!!?」
「?!!!・・・ おッ親分ッ!!!?」
「うおおッ!髪助じゃねェ~かおいッ!!!? な、黒までッ!!」
「ウン・・・」
「?!!!・・・ おッ親分ッ!!!?」
「うおおッ!髪助じゃねェ~かおいッ!!!? な、黒までッ!!」
「ウン・・・」
ガッチリと抱き合い号泣する三人を、無表情で見つめる女将が
静かに口を開いた。
「さぁーて、話してもらおうかねぇ?今回の事件…
いったいお前達の裏でふんぞり返っているのは誰なんだい?」
「は? ああッ?!!! お、お前はッ?」
半笑いになる女将…。
「お、親分!ここは鬼婆の根城ですぜッ!!」
「ぬおおおおッ、テメェ!いったい俺達に何しやがったァ~、ああッ!!!?」
静かに口を開いた。
「さぁーて、話してもらおうかねぇ?今回の事件…
いったいお前達の裏でふんぞり返っているのは誰なんだい?」
「は? ああッ?!!! お、お前はッ?」
半笑いになる女将…。
「お、親分!ここは鬼婆の根城ですぜッ!!」
「ぬおおおおッ、テメェ!いったい俺達に何しやがったァ~、ああッ!!!?」
どれだけの時間、「まいんどこんとろーるの術」にかかっていたのか
この三人…いや、正確には二人は把握できていない。
「うぬぬ、おのれェ… あの馬鹿犬にヤラレタ後… !!!! そうだ!
あの後テメェにおかしな薬を?!!!」
「さあ、もういいだろう?とりあえず思い出したんなら…うん?」
「ぐぬぬ…」
切り切りトリオの親分「網切り」は、前の接触で分かっていた…。
おそらく「妖怪としての力・妖力」は、この黒塚亭の女将・鬼婆の方が
遥かに上だろうと…。
しかし、今ここで女将に負ける訳にはいかなかった。
何とかして、この場を切り抜けなければ、子分の命も組織の計画も
危うくなる…。
この三人…いや、正確には二人は把握できていない。
「うぬぬ、おのれェ… あの馬鹿犬にヤラレタ後… !!!! そうだ!
あの後テメェにおかしな薬を?!!!」
「さあ、もういいだろう?とりあえず思い出したんなら…うん?」
「ぐぬぬ…」
切り切りトリオの親分「網切り」は、前の接触で分かっていた…。
おそらく「妖怪としての力・妖力」は、この黒塚亭の女将・鬼婆の方が
遥かに上だろうと…。
しかし、今ここで女将に負ける訳にはいかなかった。
何とかして、この場を切り抜けなければ、子分の命も組織の計画も
危うくなる…。
「けッ、テメェみてェ~に妖怪の命も命と思わねェようなババアに、
俺達の秘密をバラすとでも思っているのかッ!!」
とりあえず、時間を稼ぐ作戦に出ようとする…がしかし。
「…まったく、落ち着かない男だねェ…それに私は、他の鬼婆族と
違って、むやみやたらに命をとったりはしないさね…」
「・・・・・・」
「ただ、ちょっと実験に協力してもらう事はあるけどねェ~」
女将は網切りの考えなどお見通しのような目でクスリと笑う。
俺達の秘密をバラすとでも思っているのかッ!!」
とりあえず、時間を稼ぐ作戦に出ようとする…がしかし。
「…まったく、落ち着かない男だねェ…それに私は、他の鬼婆族と
違って、むやみやたらに命をとったりはしないさね…」
「・・・・・・」
「ただ、ちょっと実験に協力してもらう事はあるけどねェ~」
女将は網切りの考えなどお見通しのような目でクスリと笑う。
「・・・お、親分!!!?」
「あ、何でェ!?」
先ほどから、女将の声が妙に艶っぽくなっているのに気付いては
いた…しかし、今目の前でみるみる女将の姿が変化して行く様を
見て、三人の顔が固まる…。
「あ、何でェ!?」
先ほどから、女将の声が妙に艶っぽくなっているのに気付いては
いた…しかし、今目の前でみるみる女将の姿が変化して行く様を
見て、三人の顔が固まる…。
シュ~ッっと、うっすら湯気のような物が女将を包み込む。
顔に刻まれた深いシワの一つ一つが消えて行く…。
「な、ナンなんだテメェはッ!!!?」
真っ白だった髪が、淡い紫がかったグレーに変わる…。
曲がった腰がすっとのびる…。
「…フゥ、疲れるねェ~」
「…なッ… なああああああああああッ!!!!!!!!!!」
腰を抜かす三人を見て、女将が気だるい表情を浮かべる。
「むッ・・・・・・・・・・・・・・っちゃくちゃイイ女じゃねェ~~かああッ!!!!」
「クスッ…」
女将の姿は見る間に美しい女へと変わった。
「はあ、本当はねェ…こっちの姿が本物なんだけどねェ?
あっちの姿でいる方が、妖力の消費が少なくて済むんだよ…」
「・・・・・・」
「?…どうしたんだい?! いい女がそんなに珍しいのかい?」
あんぐり口をあけたまま、固まり続ける三人。
「この姿、宗旦以外に見せるのは久しぶりなんだからねェ?
ちゃあ~んと白状してもらうよォ?いいねェ!」
そう言って三人の目の前まで寄ると、胸の谷間があらわになる。
「は、はああああ~~~~~い☆」
顔に刻まれた深いシワの一つ一つが消えて行く…。
「な、ナンなんだテメェはッ!!!?」
真っ白だった髪が、淡い紫がかったグレーに変わる…。
曲がった腰がすっとのびる…。
「…フゥ、疲れるねェ~」
「…なッ… なああああああああああッ!!!!!!!!!!」
腰を抜かす三人を見て、女将が気だるい表情を浮かべる。
「むッ・・・・・・・・・・・・・・っちゃくちゃイイ女じゃねェ~~かああッ!!!!」
「クスッ…」
女将の姿は見る間に美しい女へと変わった。
「はあ、本当はねェ…こっちの姿が本物なんだけどねェ?
あっちの姿でいる方が、妖力の消費が少なくて済むんだよ…」
「・・・・・・」
「?…どうしたんだい?! いい女がそんなに珍しいのかい?」
あんぐり口をあけたまま、固まり続ける三人。
「この姿、宗旦以外に見せるのは久しぶりなんだからねェ?
ちゃあ~んと白状してもらうよォ?いいねェ!」
そう言って三人の目の前まで寄ると、胸の谷間があらわになる。
「は、はああああ~~~~~い☆」
切り切りトリオの三人が、正気に戻って最初に息が合った瞬間であった。