由来
昔、妖界平安の時代に、ある一人の鴉がいた。
その鴉は餓鬼のようにいつも腹を空かせていて、その上どうしようもなく本が好きだったので、金があれば飯か本を買ってしまい、服は年中喪服を着るしかないほど貧しかった。
ある時、その鴉は、一匹の化け狐が罠に掛かっているのを見た。
その化け狐は餌の油揚げを取ろうとしてまんまと罠に嵌ったようだった。
鴉はその油揚げが欲しいな~と思った。
そこで油揚げを手に入れ、ついでに化け狐も助けてあげた。
同じような事が三度続いた。
その鴉は餓鬼のようにいつも腹を空かせていて、その上どうしようもなく本が好きだったので、金があれば飯か本を買ってしまい、服は年中喪服を着るしかないほど貧しかった。
ある時、その鴉は、一匹の化け狐が罠に掛かっているのを見た。
その化け狐は餌の油揚げを取ろうとしてまんまと罠に嵌ったようだった。
鴉はその油揚げが欲しいな~と思った。
そこで油揚げを手に入れ、ついでに化け狐も助けてあげた。
同じような事が三度続いた。
ある晩、鴉は蒲団の中でこっそり暁斎化け物絵巻を眺めていた。
すると家の戸を叩く音がする。何事だろうと戸を開けると、いつか助けた狐達がいた。
狐達は罠から助けてもらった礼を丁重に述べ、枡を一つ差し出した。
その枡は、傾けると好きなだけ米の出る枡だった。
その後、鴉は喰うに困る事は無く、大喜びで金を本につぎ込んで(結局服を買い換える事はなかった)、一生幸せに暮らしたという事である (あったら嫌な妖怪 0678)
すると家の戸を叩く音がする。何事だろうと戸を開けると、いつか助けた狐達がいた。
狐達は罠から助けてもらった礼を丁重に述べ、枡を一つ差し出した。
その枡は、傾けると好きなだけ米の出る枡だった。
その後、鴉は喰うに困る事は無く、大喜びで金を本につぎ込んで(結局服を買い換える事はなかった)、一生幸せに暮らしたという事である (あったら嫌な妖怪 0678)