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緑地化 - (2008/06/02 (月) 02:30:37) の1つ前との変更点

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#contents **摂政から藩国民の皆様へ こんにちは。キノウツン藩国摂政、浅田です。 現在わが国では失業率が増加し、飢える民が大量に発生しています。 これに対し、我々キノウツン藩国政府は、一つの方針を打ち出します。 我々は、国土の大規模な緑地化と、農耕地化を推進します。 皆様ご存知の通り我が国は砂漠国家であり、これまでは到底緑地化など出来ない環境下でした。 そのため主な産業が、観光と、他国への人材輸出であったことは、記憶に新しいと思います。 ですが、国民が増え、国際情勢が悪化した現在、これまでのままではいけません。 そう思い、我々は決断をしました。 なんとしてでも、新たな産業を生み出さねばならない、と。 手法に関しては、困難がありました。しかし、同じ西国人であり、緑地化を行ったFEGからの技術支援を受けたその結果、我が国の緑地化が、可能となったのです。 そしてこの緑地化において、我々は大規模な就労支援を行います。 まず、緑地化事業に従事するものに対して、国家事業として、正当な賃金を支払います。 また、緑地化の後、緑地化したその土地を、国民へと配布し、農地とします。 この農耕地に関しては、国からの支援の充実化や、バイオロジカルコントロールによる永続的農法の使用など、キノウツン藩国に新たな風を吹き込むべく、さまざまな試みをしていきます。 皆さんの手で、皆さんの土地を作り、皆さんの手で、皆さんの国を作る。 この国で生まれ育った人であろうとも。どこの国から来た人であろうとも。 今キノウツン藩国にいて、そして生きている以上、皆さんはキノウツン藩国民です。 みんなの国を、みんなの手で。 我々は、それを目指します。 **具体的農法に関して 現在多くの国で行われている農法は、基本的にエネルギー消費型農業であり、 将来性のないものとなっています。 大量の肥料の使用。むやみな化学殺虫剤の使用。ハウス栽培によるエネルギーの使用。 農業機械による燃料の使用。かつてのエネルギー生産型の農法は、影も形もありません。 我々は、我々の将来のために、現実性のある、エネルギー生産型農業の取入れを行いたいと思います。 そのきっかけとして、まずは農薬問題の解決です。 1940年代に始まった、農薬信仰や消毒哲学とも呼ぶべき過度な薬剤の使用は、 我々を取り巻く環境に大きな影響を与えました。 レイチェル=カーソンが沈黙の春で語った「鳥の鳴き声のない春の訪れ」が、 現実となっているのです。 農薬を使用しすぎることは、さまざまな問題を生み出します。 殺虫剤の過度な使用による悪影響としては、 ・抵抗性の発達(Resistance) ・誘導多発性(Resurgence) ・残留(Residue) ・野生動物の破壊(Razing of wild life) の4Rが上げられます。 ・抵抗性の発達 過度の薬剤の使用により、その薬剤に抵抗性を持ち、これまでの農薬の量では殺せない害虫の出現 ・誘導多発性 殺す虫を選択できないため、害虫が生き残り、天敵が死ぬ、といった生態学的誘導多発性や、 作物の栄養が豊富になることによる好転と、農薬が致死量に満たない場合、ホルモンとして作用した結果として害虫に有利な効果を与えてしまうホルモン的作用からなる、生理学的誘導多発性 ・残留 作物表面に残った農薬を食べたり、川などに流れ出した農薬が動物に蓄積され、最終的に食べることになる人間の内部に生物濃縮されてしまう。 ・野生動物の破壊 農薬の毒性による野生動物の死 以上の現象の結果として訪れるのは、害虫に食い尽くされ、生態系を破壊されつくした、ぼろぼろの大地です。 我々の手で作り出す国家がこのようなことではいけません。 このような化学的防除ではなく、我々は、生物的防除を行います。 遺伝学的防御、生態学的防除、機械的・物理的防除、生物学的防除です。 ***遺伝学的防除 害虫の被害を軽減、または消滅させるような遺伝的要因を、交尾を通して害虫個体群に導入するものです。 不妊オスの放飼による害虫の根絶などが、これに当たります。 ***生態学的防除 栽培環境の改変や、栽培時期の調整、抵抗性品種の利用、遺伝子組み換え作物の使用などの生態学上の防除を言います。 輪作や混植、対抗植物の利用や耕起、肥培管理などがこれにあたります。 混植とは、さまざまな植物を一つの畑で栽培することです。これによって、えさが集中していないことによる害虫の餌捜索コスト増大と、年間を通してほぼかわらない、天敵に有利な状況を作り出すことによる天敵の優位な飼育、害虫の嫌う作物を植えることによる、害虫防除効果などが発生します。 また、混植は単作と比較して、総合的な食料の生産性(バイオマス)が高い、農民の多様性や安定性に対する志向が増大する、雑草、病害虫の発生を抑制する、などの点でも、効果を発揮します。 ***機械的・物理的防除 これは、捕殺・遮断・光・熱といった、古来より使用されてきた手段を用います。 捕殺とは、文字通り害虫を捕まえて殺すことです。 害虫に限らず、農業の天敵である鼠などに関しても、同様です。 猫の多い我が国であれば、これは容易に行うことが出来るといえるでしょう。 遮断とは、害虫の進入経路を被覆したり、溝を掘ったり、粘着物質をおいたりすることで、進入できなくすることです。国の周囲を砂漠で覆われている我が国では、比較的容易といえます。 光とは、害虫の好む色彩を用いて、害虫を誘導し、殺すことです。コンビニの傍で夜に輝いている、無先の光を見たことがある人も居るでしょう。あれは、光と捕殺を応用したものです。 最後に熱による死滅。これは、コクゾウムシなどの害虫を、収穫後に太陽の熱で殺したりするのがもっとも有名でしょうか。 ***生物学的防除 天敵を放飼したり、環境を改善することにより、害虫を駆除します。 天敵放飼のタイミングなどにより、さまざまな効果が期待できます。 **最後に 以上のような手法を使用することで、私たちは、あらゆる適切な技術を相互に矛盾しない形で使用し、経済的被害を生じさせるレベル以下に害虫個体群を減少させ、かつ低いレベルに維持するための害虫個体群の監視システムである、Integrated Pest Management(IPM)を行います。 複数の防除法を合理的に統合し、科学的に害虫の発生を予測し、経済的被害許容水準以下に被害を抑える。 これにより、我々は新たなキノウツン藩国を、我々の手で生み出すのです。

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