「上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/3スレ目短編/032」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/3スレ目短編/032 - (2010/02/03 (水) 13:24:38) の最新版との変更点

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《あらすじ》 ひょんな事で対決することとなった上条当麻と黒妻綿流。 牛乳とお姫様のキスを賭けた一戦は、御坂美琴の決死の一言で勝負は引き分けとなった。 その、次の日――― →「[[橋の下の決闘・上条vs黒妻>上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/2スレ目ログ/2-261]]」の続きとなります。 #asciiart(){{{ 御坂美琴は途方に暮れていた。 さる理由があって「ムサシノ牛乳」を手に入れようとしていたのだが、 コンビニでは取り扱っていなかった。それで一旦は諦めていた。 しかし昨日、橋の下で2人の男の戦いに巻き込まれ、色んな目にあったのだが、 一つ成果があった。「ムサシノ牛乳」を扱っている店を知ったのだ! 授業が終わるやいなや、駆けつけた。昨日は特売とのことで売り切れていたと聞く。 今日は残っていますように…と祈りつつ乳製品売り場を探して、見つけてみると。 「ムサシノ牛乳」「ムサシノ骨太牛乳」「ムサシノカルシウム低脂肪牛乳」「ムサシノ特濃牛乳」 …どれだ。どれも在庫はたっぷりある。 (やっぱり、ノーマルにムサシノ牛乳、かしら?) しかし、「骨太」「カルシウム」という言葉に惹かれる。 胸が大きくなっても、支えがなければ形が悪くなる。支えとは、骨格だ。カルシウムだ。 美琴の頭に一石二鳥、という言葉が舞う。 (でもそれで効果がどっちも中途半端、とかありえるわよね。両方狙いなら、意外に特濃とか?) えー、こんなの分かんないじゃない、と顔をしかめて唸っていた。 「牛乳じゃ、胸大きくなんねーぞ。一応言っとくけど」 ギクウッ!その声は… 美琴は顔を引きつらせながら、振り向く。 上条当麻が痛痛しい格好ではあるものの、呆れたような顔で立っていた。 「ななな、な…!」 「常盤台のお嬢様がこんなスーパーで牛乳とにらめっこしてる、ってのはどういうことですかね」 「なんでアンタがここにいんのよ!」 「いや…昨日牛乳買えなかったし」 黒妻綿流とのケンカの結果、牛乳は黒妻に持っていかれたのだから、尤もである。 「ビリビリこそ何やってんだ?マジで…その、気にしてんのか?」 ちらっと上条は美琴の胸を確認する。 「み、見んな馬鹿!ち、違うわよ、えーっと、その」 「ま、お年頃の女の子の悩みには、カミジョーさんは踏み込みませんですことよ。でもまあ…」 上条は最近見た記事か何かを思い出すと、 「たしか鶏肉やキャベツのほうがいい、とか聞いたことあるな。牛乳は土台作りだな」 「えっ?」 「牛乳の成分には大きくなる要素がないんだと。牛乳で大きくなった人は、他に何を食べていたか、って話だな」 「なんでそんなに詳しいのよ…ア、アンタも大きい方が好みなの!?」 上条は首をすくめて、 「カミジョーさんは胸の好みなんてありませんよ。大きいと目は奪われますが、ま、それだけですね」 「…」 「まあそういうわけで、カミジョーさん的には目的はどうあれ、加工乳系はやめて、 普通のムサシノ牛乳をオススメしますよ。自然が一番。」 と言いながら、美琴の横に立って「ムサシノ牛乳」を取る。 「んじゃな。ビリビリみたいなタイプは、バランスのいい食事でいいと思うぞ~」 と言いながら、上条は手を振りながらレジに向かう。 美琴はしばらく立ちすくんでいたが、意を決して「ムサシノ牛乳」をひっつかみ、上条を追った。 美琴は上条と並んで土手を歩いている。 上条の持つビニール袋には、牛乳の他にもリンゴや白菜、鶏肉のパックなどが透けて見える。 「しかしアンタ、ほんとケンカ強いのね」 黙っていると余計なことを考えそうになった美琴は、無理やり話しかける。 「黒妻サンにも言われたけど、タフなだけだ。…ビリビリはそういや黒妻サンと知り合いだったんだよな?」 「うん。とある事件でね…」 美琴は数ヶ月前にあった事を簡単に説明する。 「スキルアウトまとめてた人なのか。道理で強いわけだ」 「5,6人相手でも普通に勝ってた人なんだけどね。そんな人に、アンタ五分に戦ってたんで、驚いたわよ」 「まあ正直、手加減されてたと思う。こうやって入院せずに歩けてる訳だしな」 「アンタは基準が入院か…」 美琴は、他愛ない話をしながら土手の上を男と2人で歩いている、というシチュエーションに、ドキドキし始めていた。 「捕まっちゃってたんだけどね。いつ出てきたんだろ」 「しかしそんな暴行容疑で捕まるなら、なんでお前は捕まらないんだ」 「なんでよ!」 「胸に手を置いて考えてみろ!オマエの俺への電撃は立派な暴行傷害だろーが!」 「アンタ怪我してないじゃない!」 「防いだら加害者の罪が消えるのかよ!」 いつものパターンだ。 そして私が電撃出して、アンタは逃げる。そして今日はバイバイ、っていう… 美琴の心にムクリとイタズラ心が芽生える。 ―――私がここで泣いたら、コイツどうするだろう。 私の演技力、見せてやる! 「う…ふぇぇぇ」 「え?」 「私、私、…」 「ちょ、ちょっと御坂…さん?」 「ア、アンタなら、絶対、絶対、止めてくれるって、信じて、…ふぇぇ」 「だー、ちょっとちょっと」 「暴行って…思ってたのね。…ごめんね、ごめんね…ぐすっ」 「いやその、冗談だから!俺こそスマン!このとーり」 (え?) 上条は荷物を地面に置くと、美琴を優しく抱きしめた。 (きゃーっ!きゃーっ!) 「悪い悪い。泣き止んでくれ。ほんと冗談だから。ついオマエが中学生なの忘れちまう」 上条は美琴の頭をなでだした。 (うきゃーーーっ!) 美琴は逆に何もできなくなった。 「お…落ち着いた、か…?」 コクン、と美琴は頷く。 というより硬直して首しか動かせないのだ。 (あ、あれ…?) 元々泣き真似をしていたので、やや涙ぐんでいたが、さらに嬉し涙のようなものが出てきた。 上条も実際次どうしてよいのか分からなくなっていた。 泡を食って、つい美琴を抱きしめ、頭を子供をあやすように撫でてしまっている。 落ち着いたのなら、離しても、いいよ、な…? とりあえず、撫でていた手を降ろす。 美琴が、瞳をうるませながら見上げてきた。 ここで、上条に電流走る―! (だめだーっ!) 上条は美琴を離し、ガクンと腰を落とし、片膝をついた。 息を整える。 (何という破壊力だ…あんなの耐えられるかっ!) 美琴はなぜいきなり上条が挙動不審になったのか、分からない。 しかし何となく、ちょっと幸せな時間はここまでか、というのは分かった。 「ど…どしたの?」 「い、いや…立ち眩みのようなもんだ…は、はは…」 少し照れくさいような気まずいような雰囲気の中、2人はまた歩きだした。 「あの…」 「あ、ああ」 「私の電撃、やっぱ嫌?」 「もう好きにやってくれ。怒ったりしないし、してねえし。あれは冗談だよ」 「申し訳なく思うけどさあ…私やっぱりアンタに受け止めて貰うことで、ガス抜きになってる気がすんのよね」 「ただホント受け止め損なうと、カミジョーさん死にますからね?そこだけは分かって欲しい」 「だいじょーぶ、だいじょーぶ♪」 ようやく言葉もほぐれてきた。 美琴は上条のナイロン袋に手を伸ばし、おもむろにリンゴを一個取り出した。 「オイ」 「そういえば、昨日の賭け、お姫様のキスだったわよね…?」 「な…なにを?」 上条は不穏な空気にドギマギする。 美琴はリンゴを目の高さに持っていくと、ちょうど一番赤い箇所に『ちゅっ』と口付け… そのまま、「えーい!」と上条の頬にリンゴを押し付けた! 「アンタにはこんなキスで十分だ!ほら家宝にしなさい!」 上条の左手にリンゴを握らせ、そっぽを向く。うなじまで赤くなっている。 いきなりの展開にしばし呆然としていた上条は、すぐに美琴の正面にまわりこみ、 美琴の目の前でリンゴの『その部分』をガブリとかぶりつく。 「ひっどーい!」 「俺はリンゴ食っただけだが?」 「国宝級のモノを…!ええい、私も食べたくなった!」 美琴はまた上条のナイロン袋に手を出して、リンゴを取り出すやいなや、噛み付いた。 「おまっ…俺の!」 「んー、おいし♪」 「ちょっとはおしとやかに食えよ!お嬢様だろ!」 「しーらない♪」 ―――こうして、また上条と美琴の楽しい日々は、過ぎて行く。 fin. }}} #back(hr,left,text=Back)
*橋の下の決闘その後・お姫様のキス 《あらすじ》 ひょんな事で対決することとなった上条当麻と黒妻綿流。 牛乳とお姫様のキスを賭けた一戦は、御坂美琴の決死の一言で勝負は引き分けとなった。 その、次の日――― →「[[橋の下の決闘・上条vs黒妻>上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/2スレ目短編/261]]」の続きとなります。 #asciiart(){{{ 御坂美琴は途方に暮れていた。 さる理由があって「ムサシノ牛乳」を手に入れようとしていたのだが、 コンビニでは取り扱っていなかった。それで一旦は諦めていた。 しかし昨日、橋の下で2人の男の戦いに巻き込まれ、色んな目にあったのだが、 一つ成果があった。「ムサシノ牛乳」を扱っている店を知ったのだ! 授業が終わるやいなや、駆けつけた。昨日は特売とのことで売り切れていたと聞く。 今日は残っていますように…と祈りつつ乳製品売り場を探して、見つけてみると。 「ムサシノ牛乳」「ムサシノ骨太牛乳」「ムサシノカルシウム低脂肪牛乳」「ムサシノ特濃牛乳」 …どれだ。どれも在庫はたっぷりある。 (やっぱり、ノーマルにムサシノ牛乳、かしら?) しかし、「骨太」「カルシウム」という言葉に惹かれる。 胸が大きくなっても、支えがなければ形が悪くなる。支えとは、骨格だ。カルシウムだ。 美琴の頭に一石二鳥、という言葉が舞う。 (でもそれで効果がどっちも中途半端、とかありえるわよね。両方狙いなら、意外に特濃とか?) えー、こんなの分かんないじゃない、と顔をしかめて唸っていた。 「牛乳じゃ、胸大きくなんねーぞ。一応言っとくけど」 ギクウッ!その声は… 美琴は顔を引きつらせながら、振り向く。 上条当麻が痛痛しい格好ではあるものの、呆れたような顔で立っていた。 「ななな、な…!」 「常盤台のお嬢様がこんなスーパーで牛乳とにらめっこしてる、ってのはどういうことですかね」 「なんでアンタがここにいんのよ!」 「いや…昨日牛乳買えなかったし」 黒妻綿流とのケンカの結果、牛乳は黒妻に持っていかれたのだから、尤もである。 「ビリビリこそ何やってんだ?マジで…その、気にしてんのか?」 ちらっと上条は美琴の胸を確認する。 「み、見んな馬鹿!ち、違うわよ、えーっと、その」 「ま、お年頃の女の子の悩みには、カミジョーさんは踏み込みませんですことよ。でもまあ…」 上条は最近見た記事か何かを思い出すと、 「たしか鶏肉やキャベツのほうがいい、とか聞いたことあるな。牛乳は土台作りだな」 「えっ?」 「牛乳の成分には大きくなる要素がないんだと。牛乳で大きくなった人は、他に何を食べていたか、って話だな」 「なんでそんなに詳しいのよ…ア、アンタも大きい方が好みなの!?」 上条は首をすくめて、 「カミジョーさんは胸の好みなんてありませんよ。大きいと目は奪われますが、ま、それだけですね」 「…」 「まあそういうわけで、カミジョーさん的には目的はどうあれ、加工乳系はやめて、 普通のムサシノ牛乳をオススメしますよ。自然が一番。」 と言いながら、美琴の横に立って「ムサシノ牛乳」を取る。 「んじゃな。ビリビリみたいなタイプは、バランスのいい食事でいいと思うぞ~」 と言いながら、上条は手を振りながらレジに向かう。 美琴はしばらく立ちすくんでいたが、意を決して「ムサシノ牛乳」をひっつかみ、上条を追った。 美琴は上条と並んで土手を歩いている。 上条の持つビニール袋には、牛乳の他にもリンゴや白菜、鶏肉のパックなどが透けて見える。 「しかしアンタ、ほんとケンカ強いのね」 黙っていると余計なことを考えそうになった美琴は、無理やり話しかける。 「黒妻サンにも言われたけど、タフなだけだ。…ビリビリはそういや黒妻サンと知り合いだったんだよな?」 「うん。とある事件でね…」 美琴は数ヶ月前にあった事を簡単に説明する。 「スキルアウトまとめてた人なのか。道理で強いわけだ」 「5,6人相手でも普通に勝ってた人なんだけどね。そんな人に、アンタ五分に戦ってたんで、驚いたわよ」 「まあ正直、手加減されてたと思う。こうやって入院せずに歩けてる訳だしな」 「アンタは基準が入院か…」 美琴は、他愛ない話をしながら土手の上を男と2人で歩いている、というシチュエーションに、ドキドキし始めていた。 「捕まっちゃってたんだけどね。いつ出てきたんだろ」 「しかしそんな暴行容疑で捕まるなら、なんでお前は捕まらないんだ」 「なんでよ!」 「胸に手を置いて考えてみろ!オマエの俺への電撃は立派な暴行傷害だろーが!」 「アンタ怪我してないじゃない!」 「防いだら加害者の罪が消えるのかよ!」 いつものパターンだ。 そして私が電撃出して、アンタは逃げる。そして今日はバイバイ、っていう… 美琴の心にムクリとイタズラ心が芽生える。 ―――私がここで泣いたら、コイツどうするだろう。 私の演技力、見せてやる! 「う…ふぇぇぇ」 「え?」 「私、私、…」 「ちょ、ちょっと御坂…さん?」 「ア、アンタなら、絶対、絶対、止めてくれるって、信じて、…ふぇぇ」 「だー、ちょっとちょっと」 「暴行って…思ってたのね。…ごめんね、ごめんね…ぐすっ」 「いやその、冗談だから!俺こそスマン!このとーり」 (え?) 上条は荷物を地面に置くと、美琴を優しく抱きしめた。 (きゃーっ!きゃーっ!) 「悪い悪い。泣き止んでくれ。ほんと冗談だから。ついオマエが中学生なの忘れちまう」 上条は美琴の頭をなでだした。 (うきゃーーーっ!) 美琴は逆に何もできなくなった。 「お…落ち着いた、か…?」 コクン、と美琴は頷く。 というより硬直して首しか動かせないのだ。 (あ、あれ…?) 元々泣き真似をしていたので、やや涙ぐんでいたが、さらに嬉し涙のようなものが出てきた。 上条も実際次どうしてよいのか分からなくなっていた。 泡を食って、つい美琴を抱きしめ、頭を子供をあやすように撫でてしまっている。 落ち着いたのなら、離しても、いいよ、な…? とりあえず、撫でていた手を降ろす。 美琴が、瞳をうるませながら見上げてきた。 ここで、上条に電流走る―! (だめだーっ!) 上条は美琴を離し、ガクンと腰を落とし、片膝をついた。 息を整える。 (何という破壊力だ…あんなの耐えられるかっ!) 美琴はなぜいきなり上条が挙動不審になったのか、分からない。 しかし何となく、ちょっと幸せな時間はここまでか、というのは分かった。 「ど…どしたの?」 「い、いや…立ち眩みのようなもんだ…は、はは…」 少し照れくさいような気まずいような雰囲気の中、2人はまた歩きだした。 「あの…」 「あ、ああ」 「私の電撃、やっぱ嫌?」 「もう好きにやってくれ。怒ったりしないし、してねえし。あれは冗談だよ」 「申し訳なく思うけどさあ…私やっぱりアンタに受け止めて貰うことで、ガス抜きになってる気がすんのよね」 「ただホント受け止め損なうと、カミジョーさん死にますからね?そこだけは分かって欲しい」 「だいじょーぶ、だいじょーぶ♪」 ようやく言葉もほぐれてきた。 美琴は上条のナイロン袋に手を伸ばし、おもむろにリンゴを一個取り出した。 「オイ」 「そういえば、昨日の賭け、お姫様のキスだったわよね…?」 「な…なにを?」 上条は不穏な空気にドギマギする。 美琴はリンゴを目の高さに持っていくと、ちょうど一番赤い箇所に『ちゅっ』と口付け… そのまま、「えーい!」と上条の頬にリンゴを押し付けた! 「アンタにはこんなキスで十分だ!ほら家宝にしなさい!」 上条の左手にリンゴを握らせ、そっぽを向く。うなじまで赤くなっている。 いきなりの展開にしばし呆然としていた上条は、すぐに美琴の正面にまわりこみ、 美琴の目の前でリンゴの『その部分』をガブリとかぶりつく。 「ひっどーい!」 「俺はリンゴ食っただけだが?」 「国宝級のモノを…!ええい、私も食べたくなった!」 美琴はまた上条のナイロン袋に手を出して、リンゴを取り出すやいなや、噛み付いた。 「おまっ…俺の!」 「んー、おいし♪」 「ちょっとはおしとやかに食えよ!お嬢様だろ!」 「しーらない♪」 ―――こうして、また上条と美琴の楽しい日々は、過ぎて行く。 fin. }}} #back(hr,left,text=Back)

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