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0-2/17-16 - (2011/02/08 (火) 11:34:11) のソース
時は進み場所も変わり柵川中学、神裂のクラス(実質初春のクラス)のHRでちょっとした珍事が始まろうとしていた。 「突然ですが今日は皆さんの新しいお友達を紹介します」 「神裂先生、その新しい友達って男の子ですか? 女の子ですか?」 「女の子ですよ佐天。それと初春と席をぴったりくっつけるのは止めなさい、羨ましい……失礼。では紹介します、入って来て下さい」 初春の協会寄宿舎入りの件以来、神裂は今までよりも初春に対する態度を隠さなくなってきているがそれなりに弁えているので問題無い。 ちなみに他に変わったことといえば初春の右隣に佐天、後ろに春上という席の配置に。 入るように促した神裂だが、いつまで経ってもドアが開く気配が無いので気になって開けようとしたが、 「とうっ!」 掛け声と共に窓から入ってきた転入生を見て神裂は困ったように頭を抱えた。 転入生を見た初春と佐天はあまりのサプライズに嬉しくなったが、とりあえず大人しくすることに。 「皆さん超はじめまして! 今日からこの学校に通うことになった絹旗最愛です♪ 超よろしくです!」 「あー絹旗さんなのー」 「おや春上さんも同じクラスでしたか、これは超喜ばしいです♪ そして飾利と涙子も同じクラス、やはり私達3姉いだっ!」 転入生こと絹旗のテンションの高さと常盤台の制服並みに短いスカートに圧倒される初春、佐天、春上以外の生徒はまた初春絡みなのかと思っていた。 元気というかはしゃぎ過ぎの絹旗を黙らせたのは神裂の拳骨だった。 「絹旗、初日からあまり目立つのはいただけません。それとさっき言おうとしたことは内緒です。初春が怒ってしまいますので」 「そ、そうなんですか、それは超困ります……。分かりました、さっきのことは超秘密にしましょう。それにしても神裂さん、飾利に対して超他人行儀なぎゃんっ!」 「言い忘れてましたがその件も内緒の方向で。まあ隠すべきことは後できちんと説明しましょう。とりあえずあなたの席は……って絹旗!」 神裂との話し合いを早々に切り上げた絹旗は自分の座るべき席を初春の左隣へと定め、最初から居る生徒に交渉していた。 「あなたの席、私に超譲って下さい」 「喜んで!(よかったー! ここの席だと落ち着かねーから助かったぜ)」 「というわけです神裂さん、私の席は飾利の左隣で超決定です。しかし超良かったです、応じてくれなかったら【窒素装甲】で殴っていたかもしれませんし」 「冗談でもそうゆうことを言うのは止めなさい。あなたはレベル4なんですから洒落にならないんですよ。それと学校では神裂先生と呼ぶように。 絹旗がレベル4だと聞いて彼女を知らない者達は驚きを隠せずにいた。 そんな雰囲気などお構いなしに絹旗はすぐさま机を初春の机とピッタリくっ付けた。 「今日からクラスメートとしても超よろしくです飾利、涙子♪」 「こちらこそ改めてよろしくお願いします最愛さん。おかげで昨日言っていた待ち合わせが必要無いって意味が分かってスッキリしました」 「あたしもちょっと驚いたけどやっぱり嬉しいな。これからもよろしくね最愛♪」 「3人とも、積もる話は後にして下さい。そろそろ授業を始めますよ?」 学校だということを半ば忘れて話し込んでいた義妹トリオを制した神裂だが、初春とベッタリな佐天と絹旗が羨ましいという気持ちが多少はあった。 絹旗が転入して来たことで初春は思った、今さらな気もするけどいつまで静かで目立たない学校生活が送れるのかと。 ---- その頃、黒子を引き取りに来た怒れる寮監が友愛高校に到着した。 「やぁ、○○君だったかな?うちの白井が迷惑をかけたな」 「い、いえいえ。はよ黒子はんが起きんうちに連れて帰ってください」 寮監は青ピから見たら正直怖かった 顔は笑っているのに目は笑っていなかった 「そうか、じゃあ、球技大会の練習がんばりたまえ。さてこいつの処罰はどうしようか……フフフ……」 (こわー!) 寮監の独り言を聞いた青ピは心身共に動けなくなってしまった ---- そのころの上条のクラスは一時間目は休講で自習をしていた ……とは言ってもなまけてる生徒しかいないが。 「なあ、そういや青ピどうした?」 「さあ?そういや黒子ちゃんとどっか行ってたっけか?」 「情報提供ありがとう浜面。それで青ピの料理方法どうしようかにゃー?」 「だなァ。ったくあの青、勝手にバカンスやってンじゃァねェよ」 「全くだ。…………まあ俺と浜面も言えなくもないが」 あわれ青髪ピアス、ただの被害者だというのにボコボコにされようとは。 とはいっても良い思いをしたのだから殺られてもしょうがないと思うが。 「貴様らっ!!ちゃんと自習せんかッ!!」 「「「「「家庭科の予定をたてていましたァ」」」」」 「うちの学校に家庭科無いだろうが!?」 この後、青髪ピアスが帰ってきた瞬間にリンチにあったのは言うまでもない。 ---- 「ふー、何とか一時間目終了までには間に合ったぁ。……うわっ! な、何で青髪がボロボロに!」 災誤との特訓のダメージが回復し、教室に戻って来た青ピはクラスの男子に有無を言えずにリンチに遭い、遅れてやって来た真夜が驚くような有様に。 真夜が今の今まで居なかったことにようやく気付いた当麻達の驚きの反応に少しショックな本人に、最初から気付いていた真昼と赤音が心配そうに駆け寄った。 「何やってたんだよ真夜! いつまで経っても来ねーから心配したんだぞ!」 「そうだよ真夜君。私てっきり真夜君が何か事件に巻き込まれて大変な目に遭ってるんじゃないかって心配したんだから」 「ゴ、ゴメンね2人とも。今度からちゃんと連絡するから。遅れたのは建宮のおっさんに頼まれて炊き出しの後片付けを手伝ってただけだよ」 真夜が遅れて来た理由が建宮にあると分かった真昼と赤音、すぐさま建宮を襲おうと教室を出ようとしたが真夜の必死の説得に断念することに。 二人の恋人を落ち着かせた真夜は教室に入って気になっていたこと、青ピがボロボロに転がされている理由を当麻から聞いていた。 「へぇ、そうなんだ。これで闇咲先生が自習にした理由も白井さんがうちの学校に居たのも納得いったよ」 「どうゆうことかにゃー? 井ノ原弟」 「教室に着く前にさ、ナース姿で気絶してる白井さんと一緒のきつい感じの女性が闇咲先生と話してたんだ。話してたというよりは女性が謝り倒してた気もするけど」 そう、一時間目は闇咲の古文だったのだが生活指導の立場から迷惑をかけたと謝罪してきた寮監に捕まり、今もなお寮監の相手をしている所だ。 その話を聞いていた姫神が席を立ち、目を覚ました青ピに対して魔法のステッキ(ヘッドクラッシュ)を振り下ろした。 「あれ? 何でボク、こないな所で寝てギャンッ!!」 「しばらく寝てて。闇咲先生の授業。自習にした青髪くんには。当然の報い。せっかくのお父さん(予定)との触れ合い。台無しにしたから」 姫神の容赦無い一撃&耳を疑いたくなるような発言に静まり返る当麻のクラスの教室、そこに一時間目終了のチャイムが聞こえてきた。 しばらく目を覚ましそうに無い青ピを見かねた当麻は彼を背負って保健室へと向かうのだった。