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上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/25スレ目ログ/25-623 - (2013/08/14 (水) 12:41:04) のソース

*想い 6
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破壊してしまった自動販売機は中身と一緒に弁償。
傷害容疑のほうは上条が庇ってくれたため喧嘩扱い、厳重注意で済まされた。
そして現在、美琴は上条の部屋の前にいる。
その手には食材の入った買い物袋がある。
当然目的は料理。
しかし、振舞う相手は上条ではない。
(はぁ、彼氏の部屋に来て最初にやることが同居人の餌付けとは)
同居人、インデックスと呼ばれる少女のことは聞いていた。
9月1日に会ったあのシスターだと、とある事情で一緒に住んでいるのだと。
気になりはしたけど、それ以上は追求しなかった。
そういえば大覇星祭の時にも会ったことがあるな、と思い出した。
上条のことさえなければ仲良くできるんじゃないかと思いつつ部屋のチャイムを押した。
「・・・待ってたんだよ」
チャイムの音を聞いて白い修道服の少女が黒い猫を抱いて出てきた。
「お、おじゃまします・・・・・・」
初めて彼氏の部屋に入ることに緊張しつつもその目に入るのはインデックスが抱えている猫だ。
「・・・この子はスフィンクスって言うんだよ。抱いてみる?」
それに気づいたのだろう。インデックスが黒猫、スフィンクスを差し出した。
どうせ嫌われるだけと考えるも、彼女の気遣いを無下にもできず、美琴はスフィンクスを抱きかかえた。
(この子、逃げない・・・?)
美琴の能力は発電系、微弱な電磁波が常に彼女から発せられる。
ゆえに可愛い子猫から獰猛なライオンまで、全ての動物が彼女に怯えて近づかないのだ。
「私、どうしても動物が近づけない体質なんだけど、この子は違うのね」
「そういえばクールビューティーも同じことを言ってたんだよ。そういえば短髪、クールビューティーにそっくりなんだよ」
自分にそっくりで電気系の能力者なら、おそらく妹の誰かだろう。
まさか妹に先を越されていたとは思わなかった。
悔しいとは思ったがそれだけだ。
今では『彼女』という立場に自分はいるのだから。
彼のことが好きな人がたくさんいることはわかっている。
だけども可哀想、などとは微塵も思わなかった。もし上条が別の女性を選んでいたのならば美琴自身も彼女たちの1人になっていただけの話だからだ。
それに今更『彼女』という、彼と一緒にいられる場所を譲る気はない。 




「座って」
インデックスに促されるままに美琴は座布団に座った。
そしてその正面に彼女が座った。
「とうまから聞いているよ。一度話してみたいと思ってたんだよ」
美琴の目をまっすぐと見て、インデックスが話し始めた。
「最近のとうま、帰ってくるといつも短髪の話ばっかで、それはもう楽しそうに」
(これは全部、私が知らなかったあいつのこと・・・)
「だからね、ある日聞いたんだ。もしかして、短髪のことが好きなんじゃないかって」
美琴もインデックスの目から背かなかった。
「そうしたらとうま、そうだって、でも振られるのが怖いって」
(あいつ、そんなことを)
「私はとうまが好きだって、私だったら、今すぐに彼女になれるって、期待に応えられるって」
(・・・・・・)
「そう言ったら、『ごめん。俺は御坂のことが好きだから。インデックスと付き合っても忘れることなんてできないと思う』・・・って」
だんだんと彼女の目が滲んできた。
「もう、かてないっておもったんだよ。だ、から・・・『私を振ったんだから、とうまは短髪に想いを伝えるんだよ』って、やくそく・・・したんだよ」
「ねえ、インデックス」
インデックスから上条を奪ったのに、
それでも応援してくれる彼女の優しさも知った。
決して慰めなどではない。
奪ったことからの罪悪感からでもない。
けれども、上条に頼まれたからでなく心から、何かしたいと素直にそう思った。

「ご飯作るから、少し待ってて」 








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