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上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/7スレ目短編/815 - (2010/04/11 (日) 13:59:04) のソース

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【後日談】

 二週間後。
 日曜日午前十時。
 公園の自販機前で恋人を待つ人影があった。
 その人は時計を頻繁に確認し、待ち合わせの時間が来るのをドキドキしながら待っている。
 そして待ち合わせ時間の三十分前を指すところで待ち人、来る。

「え、えらい早いわね」
「だって…楽しみだったから」
 
 傍から見たら完全に逆のパターンだっただろう。
 自販機の前で待っていたのは上条当麻で、遅れて(と言っても三十分も前だが)御坂美琴が来た。
 美琴は上条の言葉で相当ご機嫌になったのか、腕を絡めて甘えだした。
 上条はそんな美琴に顔を真っ赤にし、オロオロしだす。

「お、おい。こんな人目のあるところで」
「なーに? 嫌じゃないんでしょ? 素直に嬉しいって言えばぁ? デレデレの当麻くん?」
「な、なにを言い出しますか美琴さんは! いつわたくしめがデレデレしたと!?」
「よく言うわ。私の劇的な告白から一週間もしないうちに完全に骨抜きにされたくせに」
「だああああ!! い、言うな! 誰が聞いてるか分からないだろうが!!」
「だったら認めることね。俺は美琴に完全に惚れたって! くくっ」
「…」
「ふふん♪」
「美琴」
「え? わっ――」
「俺は美琴に完全に惚れた」
「ふ、ふぇ? ……っん」

 上条は腕を解くと美琴の両肩に手を乗せて唇を合わせた。
 美琴はいきなりだったのか、心の準備が出来ておらずキスされたと分かった時には、顔中が真っ赤になっていた。
 そして我にかえって上条を睨みつける。

「……あ、アンタね! いきなり何すんのよ! 誰が見てるか分からないんじゃなかったの!?」
「いやいや美琴さん。そんな緩んだ顔で睨み効かせても全然効果ないですから」
「ゆ、ゆるん……うぁ、ふにゅ…」
「おまえもまだまだツンが抜けてないんじゃない? まぁその方が面白くていいけどな」
「……も、もう許さないっ! そこになおれえええいっ!!」
「やだ。じゃあ俺先に行くからなー。遅れた方が昼飯奢り!」
「あ! ちょ、ちょっと待ちなさいよ! 何そのルール!? いつ決めた! そんなのズルいわよ!」
「嫌なら俺に追いつく事だな! 俺は一度捕まったくらいじゃすぐにまた逃げますよっと!」
「待てーーーーーーーーーーーーっ!!!」

 上条と美琴の追いかけっこは何度目かにしてようやく美琴の勝利で終わった。
 そしてその日以降、上条が美琴から逃げ切った事はない。打ち消されたとしても運命の赤い糸がしっかりと二人を結んでいるのだから。
 なのでこの日の昼を上条が奢ったのは言うまでもないだろう。

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