その頃の打ち止めが転入したクラスでは特別授業の一つ目の質問がされた、浜滝と半郭に。
どうして二組同時なのかと言うと、それは共通の質問に他ならず、黒板に書かれたその質問というのが、
どうして二組同時なのかと言うと、それは共通の質問に他ならず、黒板に書かれたその質問というのが、
【お姉さんたちはどうしてそのお兄ちゃんたちを恋人にしてあげたんですか?】
子供の無邪気で素直で残酷な、浜面と半蔵の心を深く抉る内容のものだった。
(話はカッコいいかも知れないけどな、俺麦野殺したもんな……。
……正に地獄のそこから生き返ったけどさ)
(どうやって話すか……あんまり忍者の話はしたくないしな……。
……郭は問答無用で言いそうだけどなあ)
……正に地獄のそこから生き返ったけどさ)
(どうやって話すか……あんまり忍者の話はしたくないしな……。
……郭は問答無用で言いそうだけどなあ)
うーんと、男二人は頭を悩ませてるが、その彼女のお二人は特に気にしていないらしい。
一方、一方通行も頭を悩ませていた。
一方、一方通行も頭を悩ませていた。
(まず変なワードが多すぎるだろォが。『クローン』『一万人の人殺し』『殺す側の男』『殺される側の女』だぞ?メチャクチャだろォが!!
……………とっておきは、『魔術』だ。ナンじゃソリャァ!?こっちが聞きたいンだよ!!)
……………とっておきは、『魔術』だ。ナンじゃソリャァ!?こっちが聞きたいンだよ!!)
実際、告白……というか告白発表?がされたのは魔術側の人間も関係あるわけで、こっちは結構な人殺しなわけで………。
(………ナンでコイツ(打ち止め)はこんな人生しかおくれねェんだよ。黒幕いたらブッコロス)
一方通行がそんな物騒なことを考えていると、子供たちからの意見の収集ができた。
さて、集まった質問とはこのようなものである。
【お姉さんたちはどうしてそのお兄ちゃんたちを恋人にしてあげたんですか?】
【お兄ちゃんたちはどうしてそのお姉さんたちを恋人にしたいと思ったんですか?】
【お二人はキスを一日何回しますか?】
【お二人の出会いはどのようなものですか?】
【※それとそれまでの成り行きをお願いします】
【親はお二人の交際を認めてますか?】
【同居はしていますか?】
【お兄ちゃんたちはどうしてそのお姉さんたちを恋人にしたいと思ったんですか?】
【お二人はキスを一日何回しますか?】
【お二人の出会いはどのようなものですか?】
【※それとそれまでの成り行きをお願いします】
【親はお二人の交際を認めてますか?】
【同居はしていますか?】
などなど、どれも人のプライベートを深くえぐるものが多い……いろんな意味で。
そのことに関して、一方通行、浜面、半蔵は教室の隅っこで相談していた。
そのことに関して、一方通行、浜面、半蔵は教室の隅っこで相談していた。
「(オイオイ、これはいったいどォすンだよ?)」
「(黙秘権でも使うか?)」
「(駄目だ。井ノ原母に殺される)」
「(黙秘権でも使うか?)」
「(駄目だ。井ノ原母に殺される)」
だがそんな抵抗もむなしく、
「おいそこの三人、そんな所で話してないでこっちに来い」
ズルズルと黒板前に座らせられたのであった……。
「じゃあまず一つ目だがこれは当麻達と美咲華達には当て嵌まらんな。じゃあ残る二組の方のお前達だな。名前は?」
「滝壺理后。ちなみにはまづらは浜面仕上という」
「郭です。半蔵様のフルネームは服部半蔵です。……あっ、ご、ごめんなさい半蔵様。フルネームにも様を付けるのを忘れてしまって……」
「理后と郭だな。じゃあ早速一つ目の質問に答えてもらおうか」
「滝壺理后。ちなみにはまづらは浜面仕上という」
「郭です。半蔵様のフルネームは服部半蔵です。……あっ、ご、ごめんなさい半蔵様。フルネームにも様を付けるのを忘れてしまって……」
「理后と郭だな。じゃあ早速一つ目の質問に答えてもらおうか」
一つ目の質問免除をされた上琴、一打に納得しなかったのは一方的に対象とされた浜面と半蔵の二人。
すぐさま抗議しようとしたが朝陽の鼻先を掠める回し蹴りの前に沈黙せざるを得ない状況に。
すぐさま抗議しようとしたが朝陽の鼻先を掠める回し蹴りの前に沈黙せざるを得ない状況に。
「言っとくがこれはお前達限定の質問だからな。見てみろ、子供達の視線を」
浜面と半蔵は朝陽に言われてようやく気付いたが、一つ目の質問を楽しみにしている子供達の目が全て滝壺と郭に向けられていたのだ。
自分達の子供達のランクの低さに泣きたくなった浜面と半蔵だったが、そんな二人を救ったのは他ならぬ彼らの恋人だった。
自分達の子供達のランクの低さに泣きたくなった浜面と半蔵だったが、そんな二人を救ったのは他ならぬ彼らの恋人だった。
「みんな勘違いしないで欲しい。私ははまづらを恋人にしてあげたんじゃない。お互いにそう望んだから恋人になってる。分かった?」
「私も違います。告白は私から半蔵様にしましたから。みんなが思ってる以上に半蔵様も浜面氏も素敵なんですよ?」
「私も違います。告白は私から半蔵様にしましたから。みんなが思ってる以上に半蔵様も浜面氏も素敵なんですよ?」
滝壺と郭の答えに子供達は少しの沈黙の後、感動の拍手を送った、あくまで滝壺と郭だけに。
とはいえ浜面と半蔵の子供達のランキングはほんの少し上がっていたりする、ほんの少しだけ。
とはいえ浜面と半蔵の子供達のランキングはほんの少し上がっていたりする、ほんの少しだけ。
「どうやら子供達も納得したようだ。じゃあ二つ目、いってみよーか♪」
二つ目の質問は四人とも黒板に書かれた時点で必死で思考を巡らせた結果、子供達に当たり障りの無い答えを用意することが出来ていた。
「俺の場合は積み重ねかな。最初は美琴に喧嘩ふっかけられて、そっから追いかけっこして、美琴を苦しめてるものを知って助けたいって思って」
「当麻……」
「んでその苦しめてるものから助けてからは恋人ごっこもしたり罰ゲーム……ありゃあ初デートか。とにかく美琴の色んな面を知って気付いたらベタ惚れしてたってわけだ」
「当麻……」
「んでその苦しめてるものから助けてからは恋人ごっこもしたり罰ゲーム……ありゃあ初デートか。とにかく美琴の色んな面を知って気付いたらベタ惚れしてたってわけだ」
当麻の惚気に子供達は「すっげー」「かっこいいー」「お姉ちゃん愛されてるー♪」などの言葉を贈り、この時点で『カミジョー』としての噂は払拭されることに。
次は一方通行の番だが、こっちは少し神妙な面持ちで話し始める。
次は一方通行の番だが、こっちは少し神妙な面持ちで話し始める。
「俺にとってのコイツはまあ、何だァ、初めて認めてくれた奴だ。今までのクソみてェな人生を変えられる切っ掛けもくれた」
「あなたの人生はそんなことないよってミサカはミサカはわぷっ」
「ンで色々あって俺とコイツは離れられない間柄になって、全てを捨ててでも守りたい、つまりなァ、一生傍にいてやりてェって思ったから恋人になったんだよォ」
「あなたの人生はそんなことないよってミサカはミサカはわぷっ」
「ンで色々あって俺とコイツは離れられない間柄になって、全てを捨ててでも守りたい、つまりなァ、一生傍にいてやりてェって思ったから恋人になったんだよォ」
一方通行の答えにも当麻同様に「さっすが第一位ー」「意外とまっじめー」「美咲華ちゃんいいなー」などの賛辞が贈られた。
次は浜面、半蔵の番なのだがこっちは先の二人よりもかなりシンプルに答えた。
次は浜面、半蔵の番なのだがこっちは先の二人よりもかなりシンプルに答えた。
「仲間内でも下っ端扱いだった俺に優しくしてくれた滝壺をいじめる意地の悪いリーダーをぶっ飛ばした、その辺りで好きって気付いたんだろうな。まあ後はすっげー可愛いし♪」
「俺は慕ってくる郭の真剣な告白を無碍に出来ないって思って、付き合い出したんだっけ。ま、昔から慕われてて悪い気はしなかったし、今じゃ俺の方が郭を愛してるけどな」
「ありがとうはまづら」
「半蔵様! 私、感動しました! 半蔵様にそのように想われていたなんて! でも安心して下さい、私の方が半蔵様を愛してますから♪」
「俺は慕ってくる郭の真剣な告白を無碍に出来ないって思って、付き合い出したんだっけ。ま、昔から慕われてて悪い気はしなかったし、今じゃ俺の方が郭を愛してるけどな」
「ありがとうはまづら」
「半蔵様! 私、感動しました! 半蔵様にそのように想われていたなんて! でも安心して下さい、私の方が半蔵様を愛してますから♪」
いちゃつき始めた浜滝と半郭を子供達は羨望の眼差しで見つめていたが、話が進まないとあって朝陽が浜面と半蔵の後頭部に蹴りを叩き込んでいちゃつきを強制終了させる。
そして3つ目の質問を始めようとしたが、一人だけ頭を悩ませてる一方通行を見て朝陽が意地悪な提案をする。
そして3つ目の質問を始めようとしたが、一人だけ頭を悩ませてる一方通行を見て朝陽が意地悪な提案をする。
「じゃあ次はキスの回数だがこれは当麻達からじゃなくて美咲華達から答えてもらおうかな」
「何で俺たちからなんんだァー!上条たちからでいいじゃねェかァ」
「学園都市公認の当麻と美琴は、訊くまでもないと思ってね♪そ・れ・に・・・同い年の子がどれだけキスしているのか、この子達も早く聞きたいと思っているだろうからね♪」
「ぐゥ・・・(言い返せねェ)」
「学園都市公認の当麻と美琴は、訊くまでもないと思ってね♪そ・れ・に・・・同い年の子がどれだけキスしているのか、この子達も早く聞きたいと思っているだろうからね♪」
「ぐゥ・・・(言い返せねェ)」
朝陽は一方通行が観念したもとと判断し
「さあ答えてもらおうか♪」
「毎日、朝と夜に一回ずつキスしてもらってる。てミサカはミサカは願望を言ってみたり」
「んなァ!なにいってやがる、おまえはァ!」
「あはははは、お顔真っ赤かだよ。て言いつつアナタの顔にミサカの顔を近づけてみる」
「んなァ!なにいってやがる、おまえはァ!」
「あはははは、お顔真っ赤かだよ。て言いつつアナタの顔にミサカの顔を近づけてみる」
そして打ち止めは皆が見てる前で堂々とキスをした、一方通行の頬に。
「本当は唇にしたかったけどみんなの見てる前だからそっちは後でねってミサカはミサカははにかんでみたり♪」
「~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!」
「~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!」
顔を真っ赤にしてあたふたしてる一方通行を見てクラスメートは思った、美咲華ちゃんは小悪魔だと。
打ち止めのキスで活気付いた教室の中、ミニ黒子こと白子が果敢にもアプローチを掛ける。
打ち止めのキスで活気付いた教室の中、ミニ黒子こと白子が果敢にもアプローチを掛ける。
「すんばらしいですわ美咲華さまっ! 今度はこの白子にお情けをかけギャンッ!」
「ミサカの唇はこの人専用だからそれはしてあげられないってミサカはミサカは電撃を放ったことも謝ってみたり」
「ああんっ! この迸る熱いスパーク、白子の体はゾクゾクしますの! この快楽、何十回何百回でも味わう価値がぐえっ!」
「ミサカの唇はこの人専用だからそれはしてあげられないってミサカはミサカは電撃を放ったことも謝ってみたり」
「ああんっ! この迸る熱いスパーク、白子の体はゾクゾクしますの! この快楽、何十回何百回でも味わう価値がぐえっ!」
打ち止めはダイブを敢行した白子を容赦なく電撃で沈めたのだが、この歳で黒子クラスの変態性を見せ付けられてドン引きしてしまう。
なおも電撃を求める白子を朝陽が後頭部踏み付けで完全に沈黙させると、次は上琴の番だと視線で促すと小声で相談を始める上琴。
なおも電撃を求める白子を朝陽が後頭部踏み付けで完全に沈黙させると、次は上琴の番だと視線で促すと小声で相談を始める上琴。
「えっとおはようのキス、朝飯のいただきますとごちそうさまのキス、行ってきますのキス、朝だけで最低4回だよな?」
「学校で会えない間は0回よね。それからおかえりなさいのキス、晩ご飯のいただきますとごちそうさまのキス、お風呂でのキス、お休みなさいのキス、合わせて9回?」
「でもそれは平日だからなぁ。休日だったら昼飯の分も加わるし、平日だってキスしたいって思ったらしてるよな? 俺達」
「そうよね。じゃあさ、これでいいんじゃない?」
「学校で会えない間は0回よね。それからおかえりなさいのキス、晩ご飯のいただきますとごちそうさまのキス、お風呂でのキス、お休みなさいのキス、合わせて9回?」
「でもそれは平日だからなぁ。休日だったら昼飯の分も加わるし、平日だってキスしたいって思ったらしてるよな? 俺達」
「そうよね。じゃあさ、これでいいんじゃない?」
上琴は相談を終えると、口を揃えて子供達の質問を答えた。
「「数えるのも面倒なくらいしてまーす♪」」
上琴以外の面々、一瞬の沈黙の後に凄いだの羨ましいだのラブラブだの口々に上琴への感想を口にしていた。
朝陽は順番を間違えたと後悔したが、それでも子供達が落ち着くのを待ってから浜滝と半郭にもキスの回数を答えてもらった。
浜滝は平均6回、半郭は毎日4回と上琴に比べると見劣りするが、それでも子供達には凄いという印象を持たれることに。
朝陽は順番を間違えたと後悔したが、それでも子供達が落ち着くのを待ってから浜滝と半郭にもキスの回数を答えてもらった。
浜滝は平均6回、半郭は毎日4回と上琴に比べると見劣りするが、それでも子供達には凄いという印象を持たれることに。
「次の4つ目と五つ目は纏めてで良さそうだな。順番はそうだな、半蔵達、仕上達、美咲華達、当麻達でいってみよーか」
この2つの質問に関しては上琴が一番なのがベストなのだが先程のキスの件で上琴が最後の方がいいと判断してしまった朝陽。
予期せぬ順番変更に焦ったのは当然ながら浜面と半蔵、二人は自分の恋人達と急ぎ相談を始めるのだった。
予期せぬ順番変更に焦ったのは当然ながら浜面と半蔵、二人は自分の恋人達と急ぎ相談を始めるのだった。
(俺とコイツの出会いのエピソードまとめは完璧にシミュレート済みだァ。問題はコイツが深夜の往来で裸にひん剥かれたって言いかねねェことくらいか)
一方通行の方は準備万端だった、たった一つの懸念材料を抱えてはいるが。
悩んでも時間は来るものであり、『相談終了』と井ノ原母から宣告された。
「それじゃあ始めてくれ」
「ああ。俺と郭は学園都市に入る前に出会ってな……ここで終了」
「ああ。俺と郭は学園都市に入る前に出会ってな……ここで終了」
ええー!!つまんなーい!!と子供達が騒ぐか本当にそのようなものであり、他に話すことは……忍の事なので話せないのである。
「……もっと詳しく話してくれるよな?」
「俺は堕貴族みたいなもんで郭はその使用人です」
「俺は堕貴族みたいなもんで郭はその使用人です」
……井ノ原母の殺気で、少しだけ負けました。
「次は浜面氏で~」
「えっ!?ちょっと待て!!オマエラのそれまでの成り立ちはどうなった!?」
「安心しろ浜面。それは次だからな」
「ズルッ!!コイツラズルッ!!」
「いい加減にしろ」
「えっ!?ちょっと待て!!オマエラのそれまでの成り立ちはどうなった!?」
「安心しろ浜面。それは次だからな」
「ズルッ!!コイツラズルッ!!」
「いい加減にしろ」
バコン!!浜面の頭を殴り井ノ原母は無理やり話させようと催促した。
だが答えたのは浜面ではなく、滝壺だった。
だが答えたのは浜面ではなく、滝壺だった。
「むかしむかし、はまづらの居たチームは色々な煽りを受けて解散してしまいました」
「色々な煽りってなーにー?」
「俺、分かっちゃった。きっとあの冴えない仕上にーちゃんの居たチーム、こーそーに負けて無くなっちゃったんだよ」
「えー、じゃあ仕上お兄ちゃんって一人ぼっちになっちゃったの? 何だかちょっとだけかわいそー」
「色々な煽りってなーにー?」
「俺、分かっちゃった。きっとあの冴えない仕上にーちゃんの居たチーム、こーそーに負けて無くなっちゃったんだよ」
「えー、じゃあ仕上お兄ちゃんって一人ぼっちになっちゃったの? 何だかちょっとだけかわいそー」
スキルアウトのような子供達が知ってて印象の良くないワードは使わずに説明する滝壺。
浜面の見た目のせいか、少し子供達が使うに相応しくないワードも出てはいるが、思ったよりも受けはいいようだ。
浜面の見た目のせいか、少し子供達が使うに相応しくないワードも出てはいるが、思ったよりも受けはいいようだ。
「さすが滝壺氏です。浜面氏のマイナスの印象も少しだけプラスになるような語り口です」
「でも何で最初の入りが昔話調なんだよ……」
「細けぇことは気にすんな! 要は滝壺がメチャクチャ可愛いってことなんだからよ!」
「でも何で最初の入りが昔話調なんだよ……」
「細けぇことは気にすんな! 要は滝壺がメチャクチャ可愛いってことなんだからよ!」
浜面の発言に「それは絶対に関係ない」と思った半郭だったが、ツッコミを入れるのもバカらしいのであえて無視する方向に。
「そんなはまづらを拾ってあげたのが私達のチームでした。下働きで頑張ってるはまづらをチームのリーダー(笑)から紹介されたのが出会いです、おしまい」
子供達はリーダーの後に(笑)を付けたことに疑問を感じたが、滝壺が浜面を拾い上げたことの方が印象が強かったので誰も質問はしなかった。
滝壺がリーダーの後に(笑)を付けた理由を知ってる浜面は思った、滝壺にとって麦野はお邪魔虫兼友達なのだと。
実は麦野、バレンタイン以降もヤンデレ&エロで浜面を狙っており、滝壺とは喧嘩もしつつ浜面のことで意気投合することもある奇妙な間柄になっている。
滝壺がリーダーの後に(笑)を付けた理由を知ってる浜面は思った、滝壺にとって麦野はお邪魔虫兼友達なのだと。
実は麦野、バレンタイン以降もヤンデレ&エロで浜面を狙っており、滝壺とは喧嘩もしつつ浜面のことで意気投合することもある奇妙な間柄になっている。
「まー、半蔵達はこれ以上詮索して欲しく無さそうというより上手く纏められないって所か。みんなー、半蔵は話を上手く纏められないおバカってことで許してくれるかー?」
「はーーーーーーいっ♪」×生徒全員
「ちょ、あれ酷くねぇか?」
「仕方ありませんよ半蔵様。出会う前の成り立ちなんて忍関係の言葉を使わないと無理ですから。言葉はアレですけど朝陽氏に救われたと思いましょう」
「はーーーーーーいっ♪」×生徒全員
「ちょ、あれ酷くねぇか?」
「仕方ありませんよ半蔵様。出会う前の成り立ちなんて忍関係の言葉を使わないと無理ですから。言葉はアレですけど朝陽氏に救われたと思いましょう」
浜滝と同時に半郭も終了してしまったが、これは朝陽が半郭の二人を見て話せない(というか上手く伝えられない)事情があると察しての判断だった。
「じゃあ次は美咲華達だけど……どっちから聞きたいかみんなに聞いてみよーか♪」
「なあッ! じょ、冗談じゃねェぞ! コイツに説明させたらとンでもねェあだっ!」
「これも美咲華がクラスの皆とより一層溶け込むためだ。年上なら黙って見守ってやれ、な?」
「なあッ! じょ、冗談じゃねェぞ! コイツに説明させたらとンでもねェあだっ!」
「これも美咲華がクラスの皆とより一層溶け込むためだ。年上なら黙って見守ってやれ、な?」
朝陽がいいことを言ったことには納得した一方通行だが、その前の頭が割れるほどのかかと落しには納得していないが頭の痛みと朝陽の怖さに素直に受け入れることに。
結果、全クラスメートが打ち止めから話を聞きたいということになったが念の為、一方通行は打ち止めに禁止ワードを教える。
結果、全クラスメートが打ち止めから話を聞きたいということになったが念の為、一方通行は打ち止めに禁止ワードを教える。
「いいか。余計なことだけは言うんじゃねェぞ、分かってンな?」
「それくらい分かってるってミサカはミサカはあなたの過去の黒い所業やミサカ達の裏事情は絶対に話さないって誓ってみたり」
「分かってンならそれでいいけどよォ(何か一番重要なことを口止めしてねェ気がするが……)」
「それくらい分かってるってミサカはミサカはあなたの過去の黒い所業やミサカ達の裏事情は絶対に話さないって誓ってみたり」
「分かってンならそれでいいけどよォ(何か一番重要なことを口止めしてねェ気がするが……)」
こうして打ち止めによる一方通行との出会い、それまでの成り立ちを彼女なりの言葉での説明が始まった。
しかし一方通行はこの時大きなポカをやらかしていた、深夜の往来で毛布を剥ぎ取って素っ裸にしたことを口止めしなかったのだ。
しかし一方通行はこの時大きなポカをやらかしていた、深夜の往来で毛布を剥ぎ取って素っ裸にしたことを口止めしなかったのだ。
「ネットでは知り合いだったんだけど、去年の夏休み最終日開始の深夜にこの人を見つけたの。てミサカはあのときの状況を思い出しながら説明を始めてみる。
何度も声をかけたんだけど、この人反射していたらしくって完全無視状態だったの。でも途中で反応してくれたんだけど、私の口調が気になったみたいで『“ミサカ”だと?・・・・・・オマエ、その毛布を取っ払って顔見せてみろ』って言いだしたの
さすがに戸惑ったんだけど聴いてくれなくて、深夜の往来で毛布を剥ぎ取って素っ裸にされたの。てミサカはミサカはあのときの恥ずかしい状況を思い出してまた恥ずかしがったりしてみる!!』
何度も声をかけたんだけど、この人反射していたらしくって完全無視状態だったの。でも途中で反応してくれたんだけど、私の口調が気になったみたいで『“ミサカ”だと?・・・・・・オマエ、その毛布を取っ払って顔見せてみろ』って言いだしたの
さすがに戸惑ったんだけど聴いてくれなくて、深夜の往来で毛布を剥ぎ取って素っ裸にされたの。てミサカはミサカはあのときの恥ずかしい状況を思い出してまた恥ずかしがったりしてみる!!』
「「「「「「「「「「「「「「ブハーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!?」」」」」」」」」」」」」」
「ウォーーーーーーーーーーイ、それを言うんじゃねーーーーーーーーーーーーーーーーーーェ!!!」
「ウォーーーーーーーーーーイ、それを言うんじゃねーーーーーーーーーーーーーーーーーーェ!!!」
今の爆弾発言でクラスメイトはおろか『見守り隊』の面々と初耳状態だったミサカの保護者二人とも噴き出した。
「ちょ、ちょっとどういう事よ一方通行!あんたこの子をひん剥いたって言うの!?」
「説明してほしいじゃん!一方通行!」
「にゃー!それは初耳ですにゃー!(メンバーにこの事実を教えるぜよ♪)」
「まさか、研究所を抜け出した後そんな事になっていたなんて・・・」
「覚悟はできているか!このロリコンひん剥きやろう!」
「説明してほしいじゃん!一方通行!」
「にゃー!それは初耳ですにゃー!(メンバーにこの事実を教えるぜよ♪)」
「まさか、研究所を抜け出した後そんな事になっていたなんて・・・」
「覚悟はできているか!このロリコンひん剥きやろう!」
一方通行とミサカの関係を知る5人は怒りと嘲笑の顔で一方通行に詰め寄っていく。
「そんな事言ったてよォ、まさか毛布一枚だけで街中をうろついているとは思わないだろーがァ!」
今の言葉でさっきまで怒りを露わにしていた三人は少し落ち着いてきた。
「え?毛布一枚?」
「どういうことじゃん?」
「なんでそんなカッコで?」
「どういうことじゃん?」
「なんでそんなカッコで?」
一方通行はお怒りの三人の疑問に答えようとしたが、自分自身も何故コイツが毛布一枚だったか訊いていなかった事に気づく。
そんな様子を見ていた子供たちが恥ずかしさでうずくまっている打ち止めに尋ねた。
そんな様子を見ていた子供たちが恥ずかしさでうずくまっている打ち止めに尋ねた。
「ねえ、ねえ、美咲華ちゃん。どうして毛布一枚だったの?」
「なんでそんなカッコで街を歩いていたの?」
「うぅなんでって言われても、研究所から出るときミサカに合う服は見当たらなかったからだけど。てミサカはミサカは研究所の用意の至らなさに憤慨してみる!」
「けんきゅうじょ?」
「研究所とはどういうことですの?」
「研究所は私が生まれた場所だよ。てミサカはぐむっ」
「うォイ!それ以上喋るんじゃねぇ!」
「なんでそんなカッコで街を歩いていたの?」
「うぅなんでって言われても、研究所から出るときミサカに合う服は見当たらなかったからだけど。てミサカはミサカは研究所の用意の至らなさに憤慨してみる!」
「けんきゅうじょ?」
「研究所とはどういうことですの?」
「研究所は私が生まれた場所だよ。てミサカはぐむっ」
「うォイ!それ以上喋るんじゃねぇ!」
打ち止めが非常にまずいワードを口走りそうだったためお怒り三人を掻き分けて口を塞ぐ。
その様子を見た朝陽は、これ以上訊く事は何かまずいと感じたのかクラスメイトをなだめた。
その様子を見た朝陽は、これ以上訊く事は何かまずいと感じたのかクラスメイトをなだめた。
「はいはい、みんな。どうやらこれ以上は聞かれたらまずい事みたいだからこれ以上訊かないように。いいですね」
「えーそんなー!」
「これからいいとこだったのに」
「愛しい美咲華様の秘密をもっと知りたいですわ。そして私の秘密も知ってゴギャッ」
「えーそんなー!」
「これからいいとこだったのに」
「愛しい美咲華様の秘密をもっと知りたいですわ。そして私の秘密も知ってゴギャッ」
白子の発言に対して朝陽はふたたび踵落としを食らわせて
「い・い・で・す・ね!」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
「一方通行、後で説明してもらうじゃん!」
「あ、あァ・・・わかったよォ・・・」
「あ、あァ・・・わかったよォ・・・」
一方通行は朝陽の配慮に感謝をしつつ後ろからの視線に苦悶を抱くのだった。
「さあ、気を取り直して当麻たちの番だよ」
上琴の番なのだが初めての出会いのことは当麻の記憶には無いので、当然ながら美琴が話すことに。
「私と当麻の運命の出会いはねー、去年の6月。ガラの悪いスキルアウト達に絡まれてたことが切っ掛けなの」
「でもお姉ちゃん第三位なんだよね? スキルアウト達なら軽く倒せるんじゃないの?」
「そうなんだけどね、いつでも追い払えるからしつこくなってからって思ってたの。もちろん通行人は居たけどみんな見てみぬ振りだったわ」
「分かった! その時におねーちゃんを助けてくれたのがカミジョーなんだね!」
「でもお姉ちゃん第三位なんだよね? スキルアウト達なら軽く倒せるんじゃないの?」
「そうなんだけどね、いつでも追い払えるからしつこくなってからって思ってたの。もちろん通行人は居たけどみんな見てみぬ振りだったわ」
「分かった! その時におねーちゃんを助けてくれたのがカミジョーなんだね!」
勘の鋭い子供達に感心しながらも美琴はその当時を思い返し、再び話を再開させる。
「ちょーっと違うのよ、これが。確かに当麻は私を連れ出そうとしてくれた。けど当時の私ったら可愛げ無くてね、断ったのよ」
「そうなの? じゃあ結局カミジョーとはどうなっちゃったの?」
「その時ね、当麻ったら私のこと子供(ガキ)とかガサツとか反抗期抜けてないとか言ってくれちゃったからムカついてスキルアウト達もろとも電撃喰らわせちゃった。えへ♪」
「おねーちゃん乱暴ー。カミジョーまでやっつけちゃうなんてー」
「ところがそうはならなかった。当麻ったら私の電撃を凌いだのよ。どうやったかは内緒だけど、そこから私は当麻に興味を持ったってわけ。これが私と当麻の運命の出会いよ」
「そうなの? じゃあ結局カミジョーとはどうなっちゃったの?」
「その時ね、当麻ったら私のこと子供(ガキ)とかガサツとか反抗期抜けてないとか言ってくれちゃったからムカついてスキルアウト達もろとも電撃喰らわせちゃった。えへ♪」
「おねーちゃん乱暴ー。カミジョーまでやっつけちゃうなんてー」
「ところがそうはならなかった。当麻ったら私の電撃を凌いだのよ。どうやったかは内緒だけど、そこから私は当麻に興味を持ったってわけ。これが私と当麻の運命の出会いよ」
美琴はそのまま当麻に軽くハグするとゴロゴロと甘え出すと、子供達は興味津々で上琴を眺め、朝陽はまったく咎めようとしなかったので教室が甘い雰囲気に。
当麻は美琴から改めて聞かされた出会いについて考えると記憶に無い当時の発言を激しく後悔していた。
当麻は美琴から改めて聞かされた出会いについて考えると記憶に無い当時の発言を激しく後悔していた。
(子供(ガキ)だのガサツだの反抗期抜けてねーだの美琴に言うことじゃねーだろうが、昔の俺! ああ、人生やり直せるならそこからやり直してぇ……)
上琴の後ろで座ってる面々は当麻に対して酷いとか思っていたが、口に出すと上琴や朝陽が怖いので沈黙を守ることにした。
上琴が落ち着いたのを見計らって朝陽は次の質問へと移すことにした。
「次は交際を親が認めてるかどうかだな。どうなんだ? お前ら」
「俺は両親に郭と交際してることなんて報告してねぇからな。認めてるかどうか以前の問題だな、こりゃ」
「大丈夫ですよ半蔵様。ご両親に私からご報告した所、早く孫の顔を見せてくれって喜ばれましたから♪ キャッ、言っちゃったー」
「お前何勝手に俺の両親と話進めてんだよ! いや、いずれはそうゆうことも……ってちっがーう!」
「俺は両親に郭と交際してることなんて報告してねぇからな。認めてるかどうか以前の問題だな、こりゃ」
「大丈夫ですよ半蔵様。ご両親に私からご報告した所、早く孫の顔を見せてくれって喜ばれましたから♪ キャッ、言っちゃったー」
「お前何勝手に俺の両親と話進めてんだよ! いや、いずれはそうゆうことも……ってちっがーう!」
半郭、結果として親公認のカップルとして子供達に承認されることに。
「俺は家族とは連絡取ってねぇからな。滝壺も同じだぞ。だから親公認ってわけじゃねーな」
「大丈夫、はまづらの両親も私の両親もきっと認めてくれるから」
「大丈夫、はまづらの両親も私の両親もきっと認めてくれるから」
浜滝、親公認ではないが妙な説得力を感じさせる雰囲気を出していた。
次は一打だが、打ち止めが上琴をパパ、ママと呼んで大混乱かと思われたが前日までの芳川の猛特訓が生きる結果に。
次は一打だが、打ち止めが上琴をパパ、ママと呼んで大混乱かと思われたが前日までの芳川の猛特訓が生きる結果に。
「あそこに居るヨシ、じゃなかったお母さんもミサカとこの人の付き合いを認めてくれてるよってミサカはミサカは笑顔で報告してみる」
(特訓の成果はあったようね。頑張ったわね打ち止め、いいえ美咲華)
「俺は家族なンてモンはとっくに疎遠だからなァ。認めるも何もあったモンじゃねェぞ」
(特訓の成果はあったようね。頑張ったわね打ち止め、いいえ美咲華)
「俺は家族なンてモンはとっくに疎遠だからなァ。認めるも何もあったモンじゃねェぞ」
一方通行の発言で一打の番は終わるかと思ったが、一人の生徒が黄泉川を指差したことでちょっとした騒ぎに。
「えー? 第一位のお母さんって若いけどあそこに居るジャージ着たお姉さんじゃないのー?」
「何だ黄泉川、お前とコイツ、親子だったのか。それならそうと言ってくれれば祝儀くらいはやったのにさ」
「先輩、そんな冗談は言わないで欲しいじゃんよ! 私がアクセラのような可愛げのないガキの母親なんて真っ平御免じゃん!」
「黄泉川てめェ! 俺だって炊飯器だけで料理作るようなテキトーな母親なンざこっちからお断りだァ!」
「その割にはお前ら、まるで一緒に住んでるような口ぶりだよな。その辺も説明してもらおうか」
「何だ黄泉川、お前とコイツ、親子だったのか。それならそうと言ってくれれば祝儀くらいはやったのにさ」
「先輩、そんな冗談は言わないで欲しいじゃんよ! 私がアクセラのような可愛げのないガキの母親なんて真っ平御免じゃん!」
「黄泉川てめェ! 俺だって炊飯器だけで料理作るようなテキトーな母親なンざこっちからお断りだァ!」
「その割にはお前ら、まるで一緒に住んでるような口ぶりだよな。その辺も説明してもらおうか」
突然の朝陽のフリに一打、黄泉川、芳川は悩んだ、自分達の同居スタイルをどう説明したらいいものかと。
最初に口を開いたのは黄泉川だった。
「一方通行って学園都市最強って言われてるじゃん?それが原因で一方通行の家が襲われたらしいじゃんよ。
まあそれでうちに住まわせる事になったじゃんよ」
「成る程な。では次に当麻たちに発表してもらおうか」
まあそれでうちに住まわせる事になったじゃんよ」
「成る程な。では次に当麻たちに発表してもらおうか」
朝陽はあっさり納得すると、上琴に疑問をふった。
「私たちの両親は付き合う前から顔見知りでお母さん達はすぐに承諾してもらえたんだけど、私の父親の方がなかなか承諾してもらえなくてね……。
でも当麻が精一杯説得したおかげで、認めてもらえたの♪」
でも当麻が精一杯説得したおかげで、認めてもらえたの♪」
そういうと美琴はまた当麻に甘えだした。本当にうらやましいバカップルである。
「次の質問だが、同居はしているのか?これはまだイチャイチャしている当麻たちから答えてもらおうか」
いちゃついてる上琴は緩みに緩みまくってる、ゆえに上琴新居二号の場所まで暴露してしまう。
「同居っつーよりは同棲っすね。何たって俺達は結婚確定だから! 場所は何と! あの学び舎の園の真ん前だぜ!」
「そこなら知ってるー。学び舎の園の前にでっかい家が建ってるの見たことあるもん」
「そうなんだー。ねえねえカミジョー、お家に遊びに行ってもいいー?」
「そこなら知ってるー。学び舎の園の前にでっかい家が建ってるの見たことあるもん」
「そうなんだー。ねえねえカミジョー、お家に遊びに行ってもいいー?」
自分のやらかしたことに気付いた当麻、それに呼応するように美琴も一気に気持ちが冷え、それどころか慌てることに。
「い、いや、遊びに来られるのはちょっと……なぁ、美琴?」
「そ、そうね、それはちょっと困るわね……」
「えー? カミジョーもお姉ちゃんもケチだよー。だったらピンポンダッシュしてやるもん!」
「せやったらみんなでアレやったらええんちゃいます? タレントがいきなり晩ご飯時狙ってお宅訪問するやつ。どうせならみんなで行きましょか♪」
「そ、そうね、それはちょっと困るわね……」
「えー? カミジョーもお姉ちゃんもケチだよー。だったらピンポンダッシュしてやるもん!」
「せやったらみんなでアレやったらええんちゃいます? タレントがいきなり晩ご飯時狙ってお宅訪問するやつ。どうせならみんなで行きましょか♪」
上琴は子供達が自分達の家に押しかけてくるとか騒いでることにどうしようか迷っていた。
その時“ズドンッ!!!”という大きな音を立て、教室を揺らすほどの震脚で朝陽が生徒全員を沈黙させる。
その時“ズドンッ!!!”という大きな音を立て、教室を揺らすほどの震脚で朝陽が生徒全員を沈黙させる。
「お前ら、いつも言ってるよな? 人の迷惑になることだけはするなって。いい子のお前達はそんなことしないよな?」
「ご、ごめんなさいっ!!!」×生徒全員
「分かってくれたならそれでいい。けどまぁ、たまになら遊びに行くくらいなら許してやる。もちろん当麻たちの承諾は必要だぞ」
「わーーーーーーいっ♪」×生徒全員
「ご、ごめんなさいっ!!!」×生徒全員
「分かってくれたならそれでいい。けどまぁ、たまになら遊びに行くくらいなら許してやる。もちろん当麻たちの承諾は必要だぞ」
「わーーーーーーいっ♪」×生徒全員
朝陽のアメとムチ、これでこの騒がしいクラスが纏まっていると当麻達は悟った。
「いやー、助かりました井ノ原姉弟のお母さん。でも遊びに行くことを許可したのは上条さん的にはどうかと思うのですが……」
「ああでも言わないと生徒達は納得しないだろ? 私からも後で頻繁に行くなとは言っておく。だからたまには相手をしてやってくれ」
「それが妥協案って所でせうね……。了解です、井ノ」
「朝陽さんと呼べ。いちいち井ノ原姉弟のお母さんって言うのは長ったらしいしな。お前らも分かったな?」
「ああでも言わないと生徒達は納得しないだろ? 私からも後で頻繁に行くなとは言っておく。だからたまには相手をしてやってくれ」
「それが妥協案って所でせうね……。了解です、井ノ」
「朝陽さんと呼べ。いちいち井ノ原姉弟のお母さんって言うのは長ったらしいしな。お前らも分かったな?」
結局子供達が遊びに来る許可を与えたしまった当麻だが、それほど頻繁じゃない上に殆どの子供達が大人しくしてくれることを知るのはまだ先の話。
これで上琴の番は終わるかと思ったが、青ピの色違いの赤髪の生徒に朝陽からのお仕置きがもたらされることに。
これで上琴の番は終わるかと思ったが、青ピの色違いの赤髪の生徒に朝陽からのお仕置きがもたらされることに。
「さて善萌、赤見 善萌(あかみ よもぎ)。お前が最終的な切っ掛けでこんな騒ぎになったんだ、責任取って当麻と美琴に謝れ。ケジメとして土下座な」
「そない殺生な! ボクはただ」
「私の生徒なら言い訳なんて真似はしないはずだな? それでも何か言いたいのなら踵かつま先、好きな方を」
「すんませんしたっ!!!」
「そない殺生な! ボクはただ」
「私の生徒なら言い訳なんて真似はしないはずだな? それでも何か言いたいのなら踵かつま先、好きな方を」
「すんませんしたっ!!!」
朝陽が何か言い終わる前に青ピの色違いの赤髪の生徒こと赤見は上琴の前で浜面レベルの見事な土下座を見せ、今度こそ上琴の出番は終了と相成った。
「ちなみに井ノ原姉、踵かつま先ってどうゆう意味ぜよ?」
「踵なら地面に叩きつけられるほどのかかと落し、つま先なら服の襟元につま先を引っ掛けて投げ飛ばされるな。昔は真夜を泣かせた度に喰らってたから懐かしいなー」
(……聞かなきゃよかったにゃー)
「踵なら地面に叩きつけられるほどのかかと落し、つま先なら服の襟元につま先を引っ掛けて投げ飛ばされるな。昔は真夜を泣かせた度に喰らってたから懐かしいなー」
(……聞かなきゃよかったにゃー)
浜滝、半郭の二組は同居していないので簡単に否定だけで終了、子供達は明らかに物足りなさそうにしていたが。
しかし浜滝はGW突入前、半郭はGW後に同居することを宣言すると子供達どころか当麻達まで「おーーーーっ!」と声を上げるのだった。
しかし浜滝はGW突入前、半郭はGW後に同居することを宣言すると子供達どころか当麻達まで「おーーーーっ!」と声を上げるのだった。
「じゃあ最後はやっぱり美咲華とアクセラなわけだがアクセラは黄泉川と同居してるから無いな、ここは」
「ところがどっこい、二人は同居してるのですってミサカはミサカは鼻高々で宣言してみたり!」
「ところがどっこい、二人は同居してるのですってミサカはミサカは鼻高々で宣言してみたり!」
一打、それに黄泉川と芳川が一緒に住んでることを知った朝陽は黄泉川を呼び寄せて内緒話を始める。
その間にも「美咲華ちゃんやっぱりおっとなー」とか「もしかして結婚するのー?」とか「美咲華さま、是非とも白子も一緒に住みギャンっ!」とか言っているが本人達は聞こえていない。
その間にも「美咲華ちゃんやっぱりおっとなー」とか「もしかして結婚するのー?」とか「美咲華さま、是非とも白子も一緒に住みギャンっ!」とか言っているが本人達は聞こえていない。
「おい黄泉川、どうゆうことだ? 美咲華の家族と一緒に住んでるってことはお前とうとう」
「先輩が言おうとしてることだけは絶対に無いから安心するじゃん! ただ桔梗たちとは一緒の方が何かと都合がいいからって話であって……!」
「分かった分かった。後は私に任せておけ」
「先輩が言おうとしてることだけは絶対に無いから安心するじゃん! ただ桔梗たちとは一緒の方が何かと都合がいいからって話であって……!」
「分かった分かった。後は私に任せておけ」
騒ぎ立てる生徒を“パンパンッ!”と手を打って静かにさせると朝陽は自分なりの結論を生徒達に告げる。
「みんないいかー? この二人が同居してるのはな、当麻達とは事情が違うんだ。要はルームシェアしてるんだとさ」
「でもジャージのお姉さんも美咲華ちゃんのお母さんもお金に困ってなさそうだよ?」
「ルームシェアってのはな、家賃や光熱費とかの節約の為にするだけじゃないぞ。安全の為とか勉強の為にもするんだからな。勘違いするなよ?」
「でもジャージのお姉さんも美咲華ちゃんのお母さんもお金に困ってなさそうだよ?」
「ルームシェアってのはな、家賃や光熱費とかの節約の為にするだけじゃないぞ。安全の為とか勉強の為にもするんだからな。勘違いするなよ?」
子供達に朝陽がルームシェアについての説明を入れたお陰で一打、黄泉川、芳川達は貧乏人扱いを免れることに。
こうして4組のカップルについての質問タイムと言う名の特別授業は終わりを迎えるのだった、そう4組は。
こうして4組のカップルについての質問タイムと言う名の特別授業は終わりを迎えるのだった、そう4組は。
「ふぅ、これで終わったな。……ってとっくに昼過ぎてたのか。悪かったなみんな、ここまで付き合わせて。じゃあ今日はこれで終わりだ♪ 気をつけて帰れよ」
朝陽からの授業終了の宣言に心の底からホッとしていたのは土御門だった。
(いよっしゃーーーーっ! どうやら俺のことはキレイすっぱり忘れてくれてるみたいぜよ! これでカミやん達のような晒し者には)
「なあ土御門、こっちに飛んでくるのって白雪じゃねーか?」
「なあ土御門、こっちに飛んでくるのって白雪じゃねーか?」
心の中で安心してる土御門に話しかけてきた真昼の指差す方向を見やると、そこには雪の翼をはためかせてこちらに向かっている月夜の姿が見えた。
「おーーーい、元春ーーーーーーっ! どこに居るのーーーーっ? 居たら返事……あっ! 居た居たーーーーっ♪」
空を飛んで来たので窓から教室に入ってきた月夜、飛んで来た勢いそのままに抱きついた。
土御門は愛しの恋人の抱擁を普段なら大喜びするのだがこれで当麻達と同じ運命、すなわち子供達の質問に答えることを考えると気が滅入ってきた。
土御門は愛しの恋人の抱擁を普段なら大喜びするのだがこれで当麻達と同じ運命、すなわち子供達の質問に答えることを考えると気が滅入ってきた。
「このおねーちゃんがチンピラ兄ちゃんの彼女ー? すっげーキレイな人だなー」
「チンピラにーちゃんのホラとか思ってたけど本当に彼女いたんだー。でもやっぱり何かアンバランスな感じがするー」
「え? え? え? も、元春、これってどうゆうこと? ちゃんと説明してもらうよ!」
「チンピラにーちゃんのホラとか思ってたけど本当に彼女いたんだー。でもやっぱり何かアンバランスな感じがするー」
「え? え? え? も、元春、これってどうゆうこと? ちゃんと説明してもらうよ!」
土御門はこれから黒板に書かれたことについての答え作りでそれ所では無かったので、月夜の質問には朝陽が答えた。
「お前が月夜だな。子供達はお前と元春が恋人とは思ってなくてな。このままでは元春は見栄っ張りになってしまう」
「……つまり、どうゆうことなんでしょうか?」
「子供達が納得するように黒板に書かれた質問に答えてもらうんだ。これが元春の名誉を守ることさ。最後の大トリだ、頑張れよ♪」
「……つまり、どうゆうことなんでしょうか?」
「子供達が納得するように黒板に書かれた質問に答えてもらうんだ。これが元春の名誉を守ることさ。最後の大トリだ、頑張れよ♪」
月夜が未だ状況を全部把握してない状況で特別授業のラストを飾る土白への質問が開始されることに(質問は当麻達と全く同じ)。
ただ、当麻達と違うのは一組だけなので質問に一気に答えることくらいだろう。
ただ、当麻達と違うのは一組だけなので質問に一気に答えることくらいだろう。
「元春?この状況ってもしかしなくても……」
「ああ、そうだぜい。もしかしなくても……」
「ああ、そうだぜい。もしかしなくても……」
唯一残された恋人達は顔を合わせ、息を大きく吸うと、
「「不幸だァァァああああああああああああああああああああああああ!!!!」」
確かにそう叫んだと言う。