とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

16-5

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匿名ユーザー

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「おりゃ~♪」
「……うにゃ」
「それそれ~♪」
「……うにゃう」
「もういっちょ♪」
「……うにゃぅあ」

いったい白雪が何をやっているかと言うと、土御門の顔に指をツンツンしている。これは恋人の特権、白雪だけが許される事なのである。
そんな白雪が土御門の顔をツンツンしていると、土御門が目を覚ました。

「にゃー!!月夜おはよう!!」
「元春朝からハイテンションだねー」
「もちろん!!今日はねーちんが堕天使エロメイドぼぉへえ!?」

その言葉を聞いた瞬間、月夜の氷の右ストレートを顔面から、土御門は喰らってしまった。

「……浮気はダメだよ」
「……冗談ですたい」

今日もいつも通りの二人だった。
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 時間は過ぎ現在午前9時20分、ジャッジメントの仕事がある初春が出かけようとしていた。

「じゃあ春上さん、行ってきます。本当はもっとゆっくり出来たんですけど今日は9時半集合なので……」
「初春さんが謝ることはないの。これも立派なおつとめだから気にしないで欲しいの」
「ありがとうございます。じゃあ戸締りの方は春上さんにお願いしますね」
「うん、後のことはあたしに任せてなの。ちゃんと決着をつけるの。行ってらっしゃいなの初春さん」

 昨日もそうだったが春上の意気込んでる様子に何をするんだろうと思っていた初春だが、後で聞けば分かると思い後回しにすることに。
 そして寮を出た初春を出迎えてくれたのは昨日約束を取り付けた佐天と絹旗だった。

「お早うございます飾利。さ、行きましょう♪ 今日は白井さんが居ない分、超活躍しますからね!」
「あれ? 白井さん今日休みなんだ、珍しい。でも最愛、あんまりやり過ぎちゃダメだよ。おはよう飾利♪」
「おはようございます最愛さん、涙子さん。じゃあ行きましょうか。固法先輩も待ってることですし」

 そして初春が両手を差し出すと佐天は左手、絹旗は右手を取って歩き出すが、その様子はまさに仲良し三姉妹と呼ぶに相応しいものだった。
 ちなみにこのスタンス、三人きりの時にしかやらないものであり、当初は佐天も絹旗も恥ずかしいと思っていたりする。

「……ううっ。な、何かしら? きょ、今日はまともな一日を送れない気がする……」

 同時刻、すでに第一七七支部に詰めている固法は虫の知らせのような寒気を感じていた。

――――――――――

「さてと、じゃあ行くとしますかにゃー♪」
「それはいいんだけど元春、そのカメラは?」
「ねーちんをからかう材料ってのは多ければ多いほど楽しいんだぜい♪ それに堕天使エロメイドねーちんの画像、大儲け確実ですたい!」

 その頃、土御門の部屋から出た月夜は土御門がカメラを持っている理由を尋ねた。
 土御門の考えることに納得は出来た月夜だが、基本的な疑問を土御門に聞いてみる。

「でも神裂さんが素直に撮らせてくれると思う? いくら何でもこればっかりは無理だよ……」
「心配ご無用ですたい♪ 初春ちゃんが見たら可愛いって言ってくれるとか吹き込めば渋るどころかノリノリで撮らせてくれるぜよ」

 土御門の答えに妙な説得力を感じた月夜、これで自分達の懐が潤うならそれもいいかもとか思いながら柵川中学へと歩みを進めていた。

――――――――――

 土白が出かけたほぼ同時刻、当麻も集合時間が近づいていたので美琴より先に出ようとしていた。

「じゃあ美琴、先行くな」
「うん。当麻、上手くまとまるといいね。飾利の為にも神裂さんの為にも春上さんの為にも」
「大丈夫だって、きっと上手く行くさ。その後でさ、どっか遊びに行こうぜ」
「分かった♪ じゃあ当麻、また後でね。愛してる♪」

 出かける当麻に優しく口付けして送り出した美琴、そして送り出された当麻はいつものように幸福感で一杯だった。
 しかし上琴も思いもしないだろう、まさか堕天使エロメイドが切っ掛けで神裂も交えた三つ巴のバトルを繰り広げようとは。

――――――――――

 時刻は午前10時前、柵川中学の教員専用の更衣室、そこで神裂が堕天使エロメイドに着替えていた。
 一応、イザという時まで見せたくは無いのでフード付きの全身を隠せるマントも持ってきている。

「さすがに、これを周りの人に見られるのは恥ずかしいですが、そんな事を言ってる場合ではありませんね。」

神裂はそう言いながらも『堕天使エロメイド』を着終わっていた。

「では、そろそろ行きますか。」

神裂はフードの付きのマントを着て、教室に向った。
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そして、神裂が教室に着いた数分後、土白が教室に着いた。

「にゃ?何でフードを着ているんだにゃ?」
「これを着るのは未だに恥ずかしいんですから!!皆さんが集まるまで着てても良いでしょ。」
「そうだけどにゃ…」

土御門はみんなが居ないうちにカメラを撮ろうと思っていたんだが、神裂がフードを着ていたのでガッカリした。
だが、土御門はこんなことで諦めたわけではない。

「ねーちん、ちょっと良いかな?」
「なんですか?」
「そのフードを取って写真をごふッ!?」
「こんな姿で撮って良いと言うと思いますか!!」

神裂は土御門を殴り、土御門のが持ってきたカメラを壊そうとした。

「ちょっと待つにゃー。カメラ壊しても良いのかにゃ?もしかしたら初春ちゃんがねーちんのその姿を可愛いと言うかも知れないぜよ。」
「!?そ、そんな事を飾利が言うわけが…」
「そんな事分からないぜよ。それでも良いならカメラを壊しても良いぜよ。」
「…わ、分かりました。ですが、飾利以外にその写真を見せたり、渡したら唯閃で斬りますから。」
「わ、分かったぜよ…」

神裂は初春に写真を渡す事を約束に、写真を撮る事を許した。
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 一しきり写真を撮り終えた土御門、畳み掛けるようにビデオカメラを取り出し撮影を始める。
 さすがにこれはキツイと思った神裂だが土御門の口八丁に丸め込まれ、仕方なく撮られる羽目に。

「あれ? もうみんな集まってんのか。けど今ちょうど10時になったから遅刻じゃブフォッ!」
「か、上条当麻! ノ、ノックも無しに入るなどと礼儀知らずにも程がありますよ!」

 そこに間がいいのか悪いのか、当麻が入ってくると神裂はすかさずフード付きマントを身に纏うと七天七刀で殴り飛ばす(納刀状態で)。
 土御門は短いながらもいいものが撮れたと思っているが、隙あらばまた撮影しようと画策している。

「わ、悪ぃ神裂。……さらにもう一つ謝らなきゃならないことがあるんだ、実は」
「何です?」
「実はこのことを美琴に話しちまったんだ。あっちも春上って子にこのことで相談されてたみたいでさ。それに俺、美琴に隠し事なんて出来ホウッ!!」

 当麻のカミングアウトに神裂は無言で七天七刀(納刀状態)の一撃を当麻に喰らわせる、しかも股間に。
 さしもの当麻もこの一撃には耐え切れず、股間を押さえて蹲る、顔をもの凄く青くさせて。
 約束を破ってくれた当麻にさらなる制裁を加えようとしたがそこに土御門が割って入る。

「待て待てねーちん! こんな所で仲間割れしてる場合じゃないぜよ! カミやんだって……どした? カミヤン。ふむふむ……ほぅ、そうゆうことが」
「何ですか? まさか今さら命乞いですか? 私はそこの薄情者に付いている男たらしめている物をそぎ落とすのですから」
「そうじゃないぜよ。カミやんが言うには美琴ちゃんは確かに春上って子に付いてはいるが、俺達側のフォローをしてくれるってカミやんは言ってるにゃー」

 当麻の言葉(訳したのは土御門だが)に冷静になった神裂は当麻を見ると、彼が頷くのを見てようやく怒りを収めた。
 しかし当麻が使いものにならない状態なので神裂たちは当麻が回復するまで待つことに。

「ところで元春までどうして股間を押さえてるの?」
「いや、カミやん見てたらこっちまで攻撃されたような感じに……」

――――――――――

 その頃、すでに第一七七支部に詰めていた初春はモニターで周辺の安全を確認していた。

「柵川中学も異常無しっと♪ 固法先輩、とりあえず来月のシフトを考えようかと思うんですけど……固法先輩?」
「固法先輩は今ちょっと手が離せないみたいだよ♪ ほら、いつものアレが始まってるから」
「アレ……? ああ、アレですか。まったく二人とも毎回毎回よく飽きないですね……」

 初春と佐天の視線の先、そこには絹旗と固法の恒例となりつつある他愛無い(?)口喧嘩が繰り広げられていた。
 ちなみに内容も毎回一緒で主に無断でムサシノ牛乳をがぶ飲みする件、それとさらに成長している固法の胸の件といういたって平和な内容である。

「超どうでもいいでしょそんな事!!いやあやまりますよ、あやまりすけどその胸は超何ですか!?
武蔵野牛乳でしょう。武蔵野牛乳に秘密が超あるんでしょう!!」
「胸なんか高校生にもなれば大きくなるわよ!!中学生のうちは小さい方が後から大きくなるからね私の経験上。
でもせっかく買ってきた武蔵野牛乳を五本も無断に飲んで、謝らないのがいけないと思うの!!」
「だからさっきから超謝ってるでしょう!?五本も武蔵野牛乳を飲んで超すいませーん!!ほら謝りましたよ?
そして中学生の時に胸が小さい方が後から大きくなるって超本当ですか!?」
「大きくなるわよ!!BからF位まで!!私中学生のころBだったからね!?自分でも大きくなってるのが不思議な位だからね!!
それとその武蔵野牛乳が入ってる冷蔵庫は私の物だから。私のお給料からだしてもらってその武蔵野牛乳私が宅配便でもってきてもらってるから!!」
「えぇ!?あの冷蔵庫固法先輩の超私用ですかぁ!?武蔵野牛乳の信念超恐るべし!!
そしてその話超本当ですか!?BからFって超どんだけですか!?」

その光景を見ていた初春と佐天はいつもどうりだなーと眺めていた。

「ねぇねぇ飾利、あの冷蔵庫固法先輩の物って本当?」
「ええ、私が来たときからありました」
「……どうしよう。私前にあの中の武蔵野牛乳飲んじゃった」
「大丈夫ですよ、私もたまに飲んでますから」
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その頃、上条の股間の痛みが収まったむこうはと言うと、話が進んでいた。
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