1Kに三人は無理だろ
「国勢調査?」
「ああ、書かないと行けないんだとさ」
美琴は上条が持っていた国勢調査の冊子を眺めた。
日本にいる人全員が記入しなければならないやつである。
だが、美琴はこれを見た記憶がない。
「え、うちには来なかったけど?」
「そもそもお前帰ってないだろ」
そうなのだ。美琴は高校生になってからよく上条のところに泊りに来る。
それも最近は酷く、半同棲生活状態だ。
「まあね、えへへ」
「まったく、この美琴姫ときたら…」
悪気もなくニコニコしている美琴に上条は強く言えない。
「いいじゃない」ギュウ
「まだ高校生なんだしちゃんと帰れよ」
どうせ聞かないんだろうなと思いつつも一応言ってみる上条。
だが予想通り美琴は聞いてくれない。
「当麻だって高校生じゃない」
「ここは俺の部屋だ」
「その部屋に彼女泊めてる人間が偉そうなこと言えるの~?」ニヤニヤ
「う、反論できない」
帰れと言う割には結局泊めてしまっている。
結局上条は美琴に甘い。
「母さんたちも許してくれてるし」
「普通反対するところだろ…」
前に美鈴に話してみたら、美鈴の方が面白がり
『もう同棲しちゃえ』
などと言われる結果に終わってしまった。
その時上条は思った。
御坂家には敵わないと。
「それとも当麻は私が邪魔なの?」ウルウル
「そんなわけないだろ」ギュウ
上目づかい+涙目の美琴には敵わない上条当麻であった。
「えへへ」ギュウ
「ねえスフィンクス、この場合私の扱いをどうするか考えるところじゃないのかな?」
「にゃ~」