第2話「日常」
「来たのはいいけど、何を買うかを決めてねぇな。」
上条がプレゼントを買うために行ったのはセブンスミストだ。
ここもクリスマスということでかなり飾り付けがされている。
「でも、先立つものがないのが上条さんの常ですね…。」
自分の財布の中身を見て、少しお金を下ろしてきた方がよかったと自分の計画性のなさにちょっと悲しくなった上条。
今からでも下ろしにいったほうがいいなと振り返った上条だったが、
「上条当麻、あの場から逃げ出すとは覚悟は出来てるんだろうな?」
「…不幸だ。」
上条の高校が誇るデルタフォース+1に捕まった。
「まぁまぁ吹寄さん、今その話はいいんちゃう?」
「青ピの言う通りだにゃー。それにしてもカミやん、こんなところで何してるんだ?」
上条はポーカーフェイスと当たり障りの無い会話で、なんとなくでごまかす作戦を決行することにした。
「ほんまや。なんか買いもんか?」
「明日はクリスマスイブ…。まさかプレゼントか!?上条当麻!!」
(いきなり的中!?これも不幸体質が成せる業ですかね…。)
作戦実行中の上条は逃げてから走っていたらなんとなくここに着いたという嘘で切り抜けようとしたが、神様も一足早いサンタも上条には優しくないようだ。
なぜなら…
上条がプレゼントを買うために行ったのはセブンスミストだ。
ここもクリスマスということでかなり飾り付けがされている。
「でも、先立つものがないのが上条さんの常ですね…。」
自分の財布の中身を見て、少しお金を下ろしてきた方がよかったと自分の計画性のなさにちょっと悲しくなった上条。
今からでも下ろしにいったほうがいいなと振り返った上条だったが、
「上条当麻、あの場から逃げ出すとは覚悟は出来てるんだろうな?」
「…不幸だ。」
上条の高校が誇るデルタフォース+1に捕まった。
「まぁまぁ吹寄さん、今その話はいいんちゃう?」
「青ピの言う通りだにゃー。それにしてもカミやん、こんなところで何してるんだ?」
上条はポーカーフェイスと当たり障りの無い会話で、なんとなくでごまかす作戦を決行することにした。
「ほんまや。なんか買いもんか?」
「明日はクリスマスイブ…。まさかプレゼントか!?上条当麻!!」
(いきなり的中!?これも不幸体質が成せる業ですかね…。)
作戦実行中の上条は逃げてから走っていたらなんとなくここに着いたという嘘で切り抜けようとしたが、神様も一足早いサンタも上条には優しくないようだ。
なぜなら…
「アンタこんなとこで何してんの??」
「っ!?」
明日プレゼントを渡す予定の制服姿の美琴がセブンスミストの中から出てきた。
常盤台中学では休日でも制服の着用が義務付けられてはいるのだが、防寒具に関しては指定が無いらしく、ニット帽にマフラー、手袋と重装備である。
それでも、足は出しているのだが…。
美琴の後ろにはツインテールの少女と頭いっぱいの花飾りの少女、黒髪ロングヘアの少女がいるのだが上条は気づいていない。
「お前こそこんなとこで何してんだよ!?もう遅いんだから、中学生はさっさと帰りなさい!」
「子供扱いすんなっ!それにまだ明るいでしょうが!!つーか質問に答えなさい!!!」
「質問?」
「こんなとこでスルースキル発揮するなっ!!!」
バチッ!!パキンッ!!
バチバチッ!!バキンッ!!
バチバチバチッ!!ガキンッ!!
「あぶなっ!何するんだよ!!御坂さんは上条さんを殺す気ですか!?わたくし上条当麻が嫌いなんですか!??」
こんなところでなんとなく相手の気持ちを探ってしまうことは不安なんだからしかたないよな?と内心言い訳をする上条。
「うっさい!どうせ打ち消すんだから関係ないでしょ!!
っ!人前で詮索されるようなこと言うなバカーー!!!」
ここでそんなことない!って素直に言うことの出来ない自分へのいらだちと共にさらに電撃の槍を飛ばす美琴。
「だから危ないって!つーか周りを見てみろよ!!」
「?」
そう言われて初めて周りを見渡してみると、金髪と青髪の少年はブルブル震え、スタイルのいい少女は唖然としている。ツインテールの少女は呆れ返った顔をしているし、花飾りの少女と黒髪ロングヘアの少女は抱き合って泣き出しそうだ。
通りすがりの人も何事かと足を止めてこちらを見ている。
「っ!?」
明日プレゼントを渡す予定の制服姿の美琴がセブンスミストの中から出てきた。
常盤台中学では休日でも制服の着用が義務付けられてはいるのだが、防寒具に関しては指定が無いらしく、ニット帽にマフラー、手袋と重装備である。
それでも、足は出しているのだが…。
美琴の後ろにはツインテールの少女と頭いっぱいの花飾りの少女、黒髪ロングヘアの少女がいるのだが上条は気づいていない。
「お前こそこんなとこで何してんだよ!?もう遅いんだから、中学生はさっさと帰りなさい!」
「子供扱いすんなっ!それにまだ明るいでしょうが!!つーか質問に答えなさい!!!」
「質問?」
「こんなとこでスルースキル発揮するなっ!!!」
バチッ!!パキンッ!!
バチバチッ!!バキンッ!!
バチバチバチッ!!ガキンッ!!
「あぶなっ!何するんだよ!!御坂さんは上条さんを殺す気ですか!?わたくし上条当麻が嫌いなんですか!??」
こんなところでなんとなく相手の気持ちを探ってしまうことは不安なんだからしかたないよな?と内心言い訳をする上条。
「うっさい!どうせ打ち消すんだから関係ないでしょ!!
っ!人前で詮索されるようなこと言うなバカーー!!!」
ここでそんなことない!って素直に言うことの出来ない自分へのいらだちと共にさらに電撃の槍を飛ばす美琴。
「だから危ないって!つーか周りを見てみろよ!!」
「?」
そう言われて初めて周りを見渡してみると、金髪と青髪の少年はブルブル震え、スタイルのいい少女は唖然としている。ツインテールの少女は呆れ返った顔をしているし、花飾りの少女と黒髪ロングヘアの少女は抱き合って泣き出しそうだ。
通りすがりの人も何事かと足を止めてこちらを見ている。
「っ!!!」
顔を真っ赤にして俯いてしまう美琴。
そんな顔も可愛いなとデレデレな上条。
「アンタっ!気づいてたならもっと、早く、言いなさいよ…。」
照れ隠しに上条に怒鳴るつもりだった美琴だったが、上条が凄く優しい笑顔で見ていたので怒鳴ることが出来なかった。
(なんでそんな顔して見てるのよっ!勘違いしちゃうじゃないっ!!…でも…しちゃってもいいのかな?ってダメダメ!アイツのことだからなんにも考えてる訳ないじゃないっ!!…でもでも、クリスマスだし…。もしかしたらってこともあるし…。)
「御坂?いきなりどうした??顔が真っ赤だけど大丈夫か?」
(コイツ無自覚であんな顔したのかな?なら私にもまだ脈はある…のかな?ううん、今度こそ期待したいっ!でも、コイツの周りにいる女の子にもあんな顔してるのかも…。……そう考えたら腹立ってきた…実際のところどうなんだろう?)
実際のところ、周りの女の子の前でもあの笑顔を見せたことがある上条なのだが、その笑顔は全て美琴へ向けられていたり、美琴のことを考えていたときなので問題はないのかもしれない。
―――それによってフラグの乱立がさらに速度を増したことも今は大きな問題ではないだろう。
「おーい、御坂?」
上条の呼びかけで思考の迷路から出てきた美琴であったが、思っていた以上に顔が近かったので驚いた。
「っ!なんでもないっ!!大丈夫だから!!」
「そうか?なら、いいんだけど…」
「カミやん、この子誰なん?」
震えが止まったのか青髪ピアス達が声をかけてきた。
「常盤台であの能力ってことは超電磁砲の御坂美琴じゃないにゃー?」
「あの!?上条当麻!なんであんたがそんな有名人と知り合いなのよ!!」
「いゃー、なんと言いますか、いろいろあったんですよ、はい。」
「いろいろって何があったんだにゃー?」
「そうやでカミやん!こんな可愛い子にもフラグを立てるなんて羨ましすぎるで!!」
「いろいろはいろいろだよ!それにいつもいつもフラグってなんだよ!!」
「…その自覚の無さがむかつくんだにゃー。吹寄さん、や(殺)っちゃっていいかにゃー?」
「今日はやめときましょう。(明日学校で問いつめた方がいいと思うし。)」
「(吹寄はん黒いなぁ~、でも賛成!)」
「(そういうことなら俺も賛成ですたい。)」
会議が終了し、明日の上条の命運が決定した。
「上条当麻、なんでここに来たのかも明日話してもらうから。」
「今日という日を悔いなく過ごすんやでカミやん。」
「明日はクラス全員で詰問…もとい尋問だにゃー。」
「…上条さんは明日学校をサボりたくなってきましたよ……」
サボる発言に吹寄のおでこが火を噴いた。
ドゴッ!っと鈍い音が鳴り響き上条はうずくまった。
「上条当麻!明日、学校をサボったりしたら小萌先生に頼んでアンタの宿題だけ倍にしてもらうから!」
そう言い残して吹寄達は帰っていった。
そんな顔も可愛いなとデレデレな上条。
「アンタっ!気づいてたならもっと、早く、言いなさいよ…。」
照れ隠しに上条に怒鳴るつもりだった美琴だったが、上条が凄く優しい笑顔で見ていたので怒鳴ることが出来なかった。
(なんでそんな顔して見てるのよっ!勘違いしちゃうじゃないっ!!…でも…しちゃってもいいのかな?ってダメダメ!アイツのことだからなんにも考えてる訳ないじゃないっ!!…でもでも、クリスマスだし…。もしかしたらってこともあるし…。)
「御坂?いきなりどうした??顔が真っ赤だけど大丈夫か?」
(コイツ無自覚であんな顔したのかな?なら私にもまだ脈はある…のかな?ううん、今度こそ期待したいっ!でも、コイツの周りにいる女の子にもあんな顔してるのかも…。……そう考えたら腹立ってきた…実際のところどうなんだろう?)
実際のところ、周りの女の子の前でもあの笑顔を見せたことがある上条なのだが、その笑顔は全て美琴へ向けられていたり、美琴のことを考えていたときなので問題はないのかもしれない。
―――それによってフラグの乱立がさらに速度を増したことも今は大きな問題ではないだろう。
「おーい、御坂?」
上条の呼びかけで思考の迷路から出てきた美琴であったが、思っていた以上に顔が近かったので驚いた。
「っ!なんでもないっ!!大丈夫だから!!」
「そうか?なら、いいんだけど…」
「カミやん、この子誰なん?」
震えが止まったのか青髪ピアス達が声をかけてきた。
「常盤台であの能力ってことは超電磁砲の御坂美琴じゃないにゃー?」
「あの!?上条当麻!なんであんたがそんな有名人と知り合いなのよ!!」
「いゃー、なんと言いますか、いろいろあったんですよ、はい。」
「いろいろって何があったんだにゃー?」
「そうやでカミやん!こんな可愛い子にもフラグを立てるなんて羨ましすぎるで!!」
「いろいろはいろいろだよ!それにいつもいつもフラグってなんだよ!!」
「…その自覚の無さがむかつくんだにゃー。吹寄さん、や(殺)っちゃっていいかにゃー?」
「今日はやめときましょう。(明日学校で問いつめた方がいいと思うし。)」
「(吹寄はん黒いなぁ~、でも賛成!)」
「(そういうことなら俺も賛成ですたい。)」
会議が終了し、明日の上条の命運が決定した。
「上条当麻、なんでここに来たのかも明日話してもらうから。」
「今日という日を悔いなく過ごすんやでカミやん。」
「明日はクラス全員で詰問…もとい尋問だにゃー。」
「…上条さんは明日学校をサボりたくなってきましたよ……」
サボる発言に吹寄のおでこが火を噴いた。
ドゴッ!っと鈍い音が鳴り響き上条はうずくまった。
「上条当麻!明日、学校をサボったりしたら小萌先生に頼んでアンタの宿題だけ倍にしてもらうから!」
そう言い残して吹寄達は帰っていった。
「ちょっとアンタ大丈夫?」
「大丈夫、なわけない、だろ。つーか、アイツら何しにここまで来たんだよ。…はぁ……不幸だ…」
不幸体質で年中ケガをしている上条ではあるが、この痛みだけはいつまでたっても慣れない。
普通ならこれで終わるはずなのだが、今回の不幸は過去の不幸と比べても大きいのだろう。
キラキラした目で声をかけるタイミングを見計らっていた人がまだいるのだから。
「「御坂さん」」
(やっぱり…)
美琴は誰にも聞こえないようにつぶやく。
内心予想していたことだがこちらも友達といるのだ。しかもこんな話題が大好きな友達が。
「ふっふ~、ずっっと待ってたんだからそろそろいいですよね?ね~初春?」
「そうですね、佐天さん。お二人にはいろいろ聞きたいこともありますし。」
目がキラキラしていながら、口元はニヤニヤしている佐天と初春。
白井はというと2人の後ろで我関せずという顔をしている。
「あっ初めまして、あたし佐天涙子っていいます。柵川中学の1年です。よろしくお願いします。」
「同じく柵川中学1年の初春飾利です。よろしくお願いします。」
「これはご丁寧にどうも。俺は上条当麻、高1です。よろしく。」
「おぉ、年上!御坂さんやる~♪」
「佐天さんっ!あのね、コイツとは別に、なんでもないのよ?ただの、そう、ただのケンカ友達なの!!だから…。」
ズキン!と何かが胸に刺さったような感覚がして、顔をしかめる上条。
「そうなんですか?上条さん??」
それには気づかずに佐天は上条に話を振った。
しばし、心の中で葛藤があったが、顔に出さないように全力で努力しつつ
「御坂がそう言うならそうなんじゃねぇ?」
と当たり障りの無いコメントを返す。
が言葉にした後で無性に悲しくなり、それが顔に出てしまった。
隣にいた美琴も同じような顔をしている。
それを見ていた佐天は
(これは!?両想い!?)
と感づき、アイコンタクトで初春も理解する。
「分かりました。御坂さん。」
「何?」
「私達、ちょっと買い忘れたものがあるんですけど、ついて来てもらえますか?」
「別にいいけど…」
「「上条さんもこの後空いてるなら一緒にd「よくないですわ。」」
特にこの後の予定を立てていたわけでもないので、もう一度セブンスミストの中に引き返そうとする美琴達。
どの道買い物をするので断る理由も無いと思い、参加するつもりの上条。
そんな4人の前に白井がテレポートした。
「何がよくないの、黒子?」
「白井さん、この後何か予定でもあるんですか?」
美琴と佐天が各々の疑問をぶつける。
「まず、何がよくないかと言いますとあの類人猿が一緒について来ることがダメですわ。あんなのと一緒にいるとお姉様の高貴な雰囲気が一瞬で崩れてしまいます!!」
「はぁ…」
「次に、この後の予定ですけれども、初春と佐天さんと解散してからお姉様とお食事に行って、寮に帰ってからデザートとしてわたくしをプゲラッ!!」
見事なまでの回し蹴りを食らい、倒れる白井。
しかし、蹴った本人はというと…
「馬鹿なこと言ってると置いてくわよ。」
何事も無かったかのように店内に入っていった。
(((自業自得…)))
そう思った3人は誰も白井を待つこと無く美琴について店内に入っていった。
「大丈夫、なわけない、だろ。つーか、アイツら何しにここまで来たんだよ。…はぁ……不幸だ…」
不幸体質で年中ケガをしている上条ではあるが、この痛みだけはいつまでたっても慣れない。
普通ならこれで終わるはずなのだが、今回の不幸は過去の不幸と比べても大きいのだろう。
キラキラした目で声をかけるタイミングを見計らっていた人がまだいるのだから。
「「御坂さん」」
(やっぱり…)
美琴は誰にも聞こえないようにつぶやく。
内心予想していたことだがこちらも友達といるのだ。しかもこんな話題が大好きな友達が。
「ふっふ~、ずっっと待ってたんだからそろそろいいですよね?ね~初春?」
「そうですね、佐天さん。お二人にはいろいろ聞きたいこともありますし。」
目がキラキラしていながら、口元はニヤニヤしている佐天と初春。
白井はというと2人の後ろで我関せずという顔をしている。
「あっ初めまして、あたし佐天涙子っていいます。柵川中学の1年です。よろしくお願いします。」
「同じく柵川中学1年の初春飾利です。よろしくお願いします。」
「これはご丁寧にどうも。俺は上条当麻、高1です。よろしく。」
「おぉ、年上!御坂さんやる~♪」
「佐天さんっ!あのね、コイツとは別に、なんでもないのよ?ただの、そう、ただのケンカ友達なの!!だから…。」
ズキン!と何かが胸に刺さったような感覚がして、顔をしかめる上条。
「そうなんですか?上条さん??」
それには気づかずに佐天は上条に話を振った。
しばし、心の中で葛藤があったが、顔に出さないように全力で努力しつつ
「御坂がそう言うならそうなんじゃねぇ?」
と当たり障りの無いコメントを返す。
が言葉にした後で無性に悲しくなり、それが顔に出てしまった。
隣にいた美琴も同じような顔をしている。
それを見ていた佐天は
(これは!?両想い!?)
と感づき、アイコンタクトで初春も理解する。
「分かりました。御坂さん。」
「何?」
「私達、ちょっと買い忘れたものがあるんですけど、ついて来てもらえますか?」
「別にいいけど…」
「「上条さんもこの後空いてるなら一緒にd「よくないですわ。」」
特にこの後の予定を立てていたわけでもないので、もう一度セブンスミストの中に引き返そうとする美琴達。
どの道買い物をするので断る理由も無いと思い、参加するつもりの上条。
そんな4人の前に白井がテレポートした。
「何がよくないの、黒子?」
「白井さん、この後何か予定でもあるんですか?」
美琴と佐天が各々の疑問をぶつける。
「まず、何がよくないかと言いますとあの類人猿が一緒について来ることがダメですわ。あんなのと一緒にいるとお姉様の高貴な雰囲気が一瞬で崩れてしまいます!!」
「はぁ…」
「次に、この後の予定ですけれども、初春と佐天さんと解散してからお姉様とお食事に行って、寮に帰ってからデザートとしてわたくしをプゲラッ!!」
見事なまでの回し蹴りを食らい、倒れる白井。
しかし、蹴った本人はというと…
「馬鹿なこと言ってると置いてくわよ。」
何事も無かったかのように店内に入っていった。
(((自業自得…)))
そう思った3人は誰も白井を待つこと無く美琴について店内に入っていった。