上琴の受験
今日は3月某日、上条の高校の入試の日だ。
上条当麻は現在高校2年生。
普通なら生徒は休みなのだが上条、土御門、青髪ピアスの3人は
補習代わりに入試の手伝いに来ている。
手伝いといっても簡単なもので校舎の入り口付近で教室の場所を教えるなどをしていた。
「お!あの子かわいいで!?」
「それよりあっちの黒髪ロングの子のがいいにゃー!」
「おまえら真面目にやれよ…」
まあこんな金髪や青髪に場所を聞く受験生などほとんどおらず忙しいのは上条だけだ。
土御門&青ピがやることといったらかわいい子探しくらいだった。
「と~う~ま♪」
すると突然背後から上条は誰かに抱きつかれた。
急な衝撃に驚きながらも後ろを振り向く。
抱きついてきたのは上条の彼女である御坂美琴だった。
付き合って1年以上が経ち今ではどこでもいちゃいちゃするバカップルである。
だが上条は抱きつかれたことに対し嬉しいというより驚きの表情だ。
「み、美琴!?こんなとこでなにしてんだ!?おまえ今日受験じゃなかったのか!?」
「そう受験よ。だからここに来たんだけど。」
「……言ってる意味がわからないんですが…」
「だからこの学校を受験するのよ!!」
「……………ぇぇぇえええええええええええええええ!!!!!?????」
上条が驚くのは当然である。
美琴は上条を驚かすため別の高校を受けると言っていたからだ。
「な、なんで!?なんで常盤台のお嬢様であるお前がこんな平凡極まりない学校を!?」
「なんでって……それは…当麻と同じ学校に通いたいからに決まってるじゃない!」
もはや上条はいろんな意味でパニック状態である。
その一方で上条はかなり嬉しかった。
「(美琴と一緒に通えるようになるのか…やばい…にやけが止まらん!)」
周りからみれば不審者と間違われるくらい上条の顔はにやけている。
だが次の美琴の言葉に上条は動揺した表情に変わる。
「でもね…今日の受験不安なの…」
「え?いや美琴ならうちの高校くらい余裕だろ?」
「今の状態だと確実に落ちるわ。」
「そんなわけな―――」
そこまで言い上条の言葉は途切れる。
美琴は上条にキスをしていた。
それはほんの一瞬の出来事だったが美琴は満足そうに満面の笑みでこういった。
「これで準備完了!じゃあ行ってくるね、当麻♪」
そう言って美琴は校舎に入っていった。
その場に呆然とし立ち尽くす上条。
だがその顔は幸せそうだ。
幸せオーラがにじみでている。
そしてその一部始終を見ていた土御門と青ピからは黒いオーラがでている。
そのオーラはもはや肉眼で見える。
「「カ~ミ~や~ん~!」」
「は!?まてお前ら!まだ仕事は残って―――」
「「天誅ーーーーーーー!!!!!!!!!」」
そう叫びながら上条に飛び掛る2人。
まだ受験生が周りにいる場所でいつものとっくみあいが始る。
そして数分後、黒いオーラ纏う2人に敗北した上条が横たわっていた。
しかしその状態でも上条の幸せオーラが消えることはなかった。
ちなみにこの喧嘩?はもちろん先生達にバレ補習&宿題の追加に
校庭50周がデルタフォースに言い渡された。