後日談
♢ ♦ ♢ ♦ ♢
「ふぁ……」
太陽の光の眩しさでベッドの上の美琴はゆっくりと目を覚ました。
なぜかわからないがいつもより数倍寒い気がする。
大きめの毛布に包まったまま上半身を起こし、きょろきょろと辺りを見回す。
なぜかわからないがいつもより数倍寒い気がする。
大きめの毛布に包まったまま上半身を起こし、きょろきょろと辺りを見回す。
「んー…?あれ!?ここ寮じゃない!!」
目に映るのは明らかに寮とは違う光景。
しかし今いる部屋は見覚えがあるような…
しかし今いる部屋は見覚えがあるような…
「あ、実家に帰ってきてるんだったっけ。また帰還記念祭の時みたいにわけのわからないことになってるかと―――」
そこまで言って美琴は何かがおかしいことに気づいた。
なんだか毛布の下がスースーする。
まるで何も着ていないかのような…
なんだか毛布の下がスースーする。
まるで何も着ていないかのような…
「……………えええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええッッッッッッ!!?!?」
美琴は思わず大声を出した。
(な、な、ななんで私何も着てないわけ!?前は下着とYシャツだったのに今日はそれすら着てないじゃない!!!)
この寒い真冬にもかかわらず素っ裸、しかしなぜこんな格好でベッド寝ているのか全くわからない。
わかることと言えば、ここが自分の部屋だということくらいだ。
わかることと言えば、ここが自分の部屋だということくらいだ。
「冷静になって考えてみたら…昨日の夜の記憶ない………と、とりあえず何か着よ…確かそこのタンスに……」
いくらなんでも素っ裸は寒いので何か着ようと考え、毛布に包まったままベッドから降りようとした時だった。
「う~ん…」
「へ?」
「へ?」
同じベッドのすぐ隣で声がした。
その声がしたところを見てみると
その声がしたところを見てみると
(…な、なんか動いてる……まさか…)
人1人くらいの大きさの何かが掛け布団に包まってもぞもぞと動いていた。
まさかそんなわけはない、ありえるわけはないだろうと自分自身に言い聞かせていたのだが、掛け布団がめくれたかと思ったら
まさかそんなわけはない、ありえるわけはないだろうと自分自身に言い聞かせていたのだが、掛け布団がめくれたかと思ったら
「ふわぁぁぁぁ……あ…おはよ、美琴。」
同じベッドの隣に上半身裸の上条が姿を現した。
今見えているのは上半身だけだが、この様子からして下も何も着ていないっぽい。
今見えているのは上半身だけだが、この様子からして下も何も着ていないっぽい。
「あ、アンタなんで裸!?」
「は?何言ってるんだよ。昨日の夜……って寒いなー。12月にこんな格好で寝るもんじゃねーな。えーと俺の服は…」
「…あの……」
「ん?どうした?」
「…記憶ない……」
「………え?記憶ないってどういうことだ?ま、まさか俺みたいに記憶喪失に…」
「違う違う!昨日の夜6人でパーティしてる途中からの記憶が……」
「まさか…ないの…か…?」
「は?何言ってるんだよ。昨日の夜……って寒いなー。12月にこんな格好で寝るもんじゃねーな。えーと俺の服は…」
「…あの……」
「ん?どうした?」
「…記憶ない……」
「………え?記憶ないってどういうことだ?ま、まさか俺みたいに記憶喪失に…」
「違う違う!昨日の夜6人でパーティしてる途中からの記憶が……」
「まさか…ないの…か…?」
顔を真っ赤にした美琴は毛布に包まったままコクリとうなずいた。
対象に顔を青くする上条は慌てた様子で
対象に顔を青くする上条は慌てた様子で
「ど、どこまで覚えてる!?ここに来たときのことは覚えてるか?」
「覚えてない…えーと…確か実家に帰ってきて―――――」
「覚えてない…えーと…確か実家に帰ってきて―――――」
♢ ♦ ♢ ♦ ♢
『上条当麻帰還記念祭』があった日から数週間後のお昼過ぎ。
本来は学校がある時間帯だが今は冬休みのため、美琴は彼氏となった上条と一緒に舞夏が撮ったビデオを見ていた。
今テレビには美琴が酔って上条に衝撃の告白をしたところが映されている。
本来は学校がある時間帯だが今は冬休みのため、美琴は彼氏となった上条と一緒に舞夏が撮ったビデオを見ていた。
今テレビには美琴が酔って上条に衝撃の告白をしたところが映されている。
が、見ているのは美琴と上条だけではない。
「わ、わ、ちょっと抱きついてるじゃない!!積極的ね…ってキスまで!!美琴ちゃん成長したわね~♪」
「あぅ…もう勘弁して…」
「あらあら…当麻さんったら顔が真っ赤ね。」
「そりゃいきなりキスされりゃ真っ赤になるよ…」
「あぅ…もう勘弁して…」
「あらあら…当麻さんったら顔が真っ赤ね。」
「そりゃいきなりキスされりゃ真っ赤になるよ…」
もうお分かりかと思うが、一緒にビデオを見ているのは美琴の母、御坂美鈴と上条の母、上条詩菜である。
暖房の効いた温かい8畳ほどの部屋で美琴と上条は仲良く一緒のソファに座り、美鈴と詩菜は床に座布団を敷いて座っており、
母親2人は食い入るように舞夏が撮ったビデオを見て、はしゃいでいた。
暖房の効いた温かい8畳ほどの部屋で美琴と上条は仲良く一緒のソファに座り、美鈴と詩菜は床に座布団を敷いて座っており、
母親2人は食い入るように舞夏が撮ったビデオを見て、はしゃいでいた。
今、美琴と上条がいる場所は学園都市ではない。美琴の実家、つまり学園都市の外にいるのだ。
なぜ2人が美琴の実家にいるのかというと、上条のいつもの不幸で付き合い始めたことがバレてしまった。
しかもバレたのは美琴の父親である御坂旅掛、『一度顔を見せなさい』と言われ学園都市から出てきたのだ。
そして今日旅掛が海外から帰ってくるということで上条の父、上条刀夜が車で迎えに行っている。
なぜ2人が美琴の実家にいるのかというと、上条のいつもの不幸で付き合い始めたことがバレてしまった。
しかもバレたのは美琴の父親である御坂旅掛、『一度顔を見せなさい』と言われ学園都市から出てきたのだ。
そして今日旅掛が海外から帰ってくるということで上条の父、上条刀夜が車で迎えに行っている。
そんなわけで今に至るのだが、母親たちは攻撃を緩めない。
美鈴が近くに置いてあったリモコンを手に取ったかと思うと
美鈴が近くに置いてあったリモコンを手に取ったかと思うと
「見て見て美琴ちゃん!ほらこれこれ!!チューしてるじゃない!」
ホテルの一室でキスしているシーンで停止させた。
そんなシーンを見せられれば
そんなシーンを見せられれば
「……ふ、ふ、ふ、ふにゃ…」
「ちょ、ちょい待った待った!!漏電すんな!!美鈴さんもキスシーンで一時停止するの止めてください!!」
「ちょ、ちょい待った待った!!漏電すんな!!美鈴さんもキスシーンで一時停止するの止めてください!!」
映っていた衝撃映像+親にからかわれるというコンボをくらった美琴は思わず気絶しそうになり、上条が慌てて右手で美琴の左手を握る。
まあ酔っぱらって好きな人に抱きついたり、キスしたりしているところを新ためて見るとか美琴にしてみれば恥ずかしく死ねる。
美琴をからかった美鈴は笑いながらリモコンの再生ボタンを押し続きを見始める。
一方美琴の手をしっかりと握っている上条は漏電しかけの美琴に対し
まあ酔っぱらって好きな人に抱きついたり、キスしたりしているところを新ためて見るとか美琴にしてみれば恥ずかしく死ねる。
美琴をからかった美鈴は笑いながらリモコンの再生ボタンを押し続きを見始める。
一方美琴の手をしっかりと握っている上条は漏電しかけの美琴に対し
「おい大丈夫か?」
「……大丈夫じゃにゃい…」
「……大丈夫じゃにゃい…」
本気で大丈夫じゃない美琴は上条の右手をギュッと握り、それを親に見られまたからかわれた2人は赤面する。
「も~2人とも初々しいわね!……ってちょっと!これ修羅場じゃない!!」
「あらあら~なんだか大変なことになってきたわね~。」
「あらあら~なんだか大変なことになってきたわね~。」
美鈴と詩菜の声を聞いて2人がテレビを見てみると、丁度神裂やアニェーゼが部屋に入ってくるところが映し出されていた。
「あーこの後大変だったよな…」
「あんまり思い出したくないわね……ちょっと、なんか楽しんでない?」
「え?そりゃ楽しんでるわよ。これからこの修羅場がどうなるのかなー、って思って。」
「あんまり思い出したくないわね……ちょっと、なんか楽しんでない?」
「え?そりゃ楽しんでるわよ。これからこの修羅場がどうなるのかなー、って思って。」
美鈴は実に楽しそうだった。
その後テレビには黒子や寮監、神裂、アニェーゼに激しく問いつめられる美琴と上条の映像。
佐天たちが入っていたクローゼットからアニェーゼの『蓮の杖』を持って眠たそうに出てくる春上の映像。
新たに部屋に飛び込んできたインデックス、五和、オルソラ、レッサー、フロリス、吹寄、姫神など女子陣の映像。
その新たに入ってきた女子陣からものすごい勢いで質問攻めに遭う上条の映像。
そして頭を噛み付かれ、刀で斬られかけ、おでこで頭突きをされ、その他物理的攻撃を受ける悲惨な上条の映像。
そんな上条を必死に守ろうと頑張る美琴の映像。
などなど白熱する修羅場が次々と映し出された。
佐天たちが入っていたクローゼットからアニェーゼの『蓮の杖』を持って眠たそうに出てくる春上の映像。
新たに部屋に飛び込んできたインデックス、五和、オルソラ、レッサー、フロリス、吹寄、姫神など女子陣の映像。
その新たに入ってきた女子陣からものすごい勢いで質問攻めに遭う上条の映像。
そして頭を噛み付かれ、刀で斬られかけ、おでこで頭突きをされ、その他物理的攻撃を受ける悲惨な上条の映像。
そんな上条を必死に守ろうと頑張る美琴の映像。
などなど白熱する修羅場が次々と映し出された。
「……思ったより悲惨だったわね。」
想像を超える悲惨さにさすがの美鈴も少し驚いたようだ。
「…はい……あの時は死ぬかと思いましたよ…」
「もうあんな思いはこりごりね…」
「もうあんな思いはこりごりね…」
上条と美琴は手をつないだまま仲良くため息をついた。
「お!予想以上にラブラブじゃないか!!」
「「はい?」」
「「はい?」」
ふいに真後ろから声が聞こえた。
美琴は一体誰?と思い、上条はこの声は聞き覚えがある、と思い2人同時に振り返った。
そこに立っていたのは一人の男性。
美琴は一体誰?と思い、上条はこの声は聞き覚えがある、と思い2人同時に振り返った。
そこに立っていたのは一人の男性。
「父さん!」
「あ、どうもお久しぶりです……当麻のお父さんが到着したってことは…」
「おお!久しぶりだな我が娘よ!!」
「やっぱり…」
「あ、どうもお久しぶりです……当麻のお父さんが到着したってことは…」
「おお!久しぶりだな我が娘よ!!」
「やっぱり…」
上条の父、上条刀夜の後ろから現れたのは大きめのスーツケースを持った美琴の父、御坂旅掛。
久しぶりに美琴に会えたのが嬉しいようで満面の笑みだが、やっぱり外見がちょっと怖い。
上条は美琴の手を離し、少し緊張した様子で立ち上がり
久しぶりに美琴に会えたのが嬉しいようで満面の笑みだが、やっぱり外見がちょっと怖い。
上条は美琴の手を離し、少し緊張した様子で立ち上がり
「あ、あの初めまして…か、上条当麻です。」
「ああ、初めまして。御坂旅掛だ。君のことは妻からよく聞いてるよ。それにしても…俺の知らないところで成長したんだな美琴ちゃん。」
「成長?何が?」
「ほらテレビに映ってるじゃないか。ああやって上条君に大胆に抱きついて…」
「え……えええええええええええ!?なんで巻き戻って…ってそこのリモコン持ってるバカ母!!なんで巻き戻してるのよ!!!」
「いやー面白いかと思って。」
「ああ、初めまして。御坂旅掛だ。君のことは妻からよく聞いてるよ。それにしても…俺の知らないところで成長したんだな美琴ちゃん。」
「成長?何が?」
「ほらテレビに映ってるじゃないか。ああやって上条君に大胆に抱きついて…」
「え……えええええええええええ!?なんで巻き戻って…ってそこのリモコン持ってるバカ母!!なんで巻き戻してるのよ!!!」
「いやー面白いかと思って。」
相変わらず美鈴にからかわれる美琴、そして上条は顔を青くしていた。
(や、やばい!旅掛さんに思いっきりビデオ見られた……これは上条さんに死亡フラグが…)
愛する娘をたぶらかした、とかいう理由でコンクリ詰めにされ海に沈められるのでは!?と上条は恐怖に震えた。
そんな盛大にビビる上条の両肩を急に旅掛の手が掴んだ。
そんな盛大にビビる上条の両肩を急に旅掛の手が掴んだ。
「うぇい!?な、なななななんでございましょうか…?」
上条があれこれ俺の人生終わったんじゃね?とかもっと美琴と一緒にいたかった…、とか考えていると
「うん!君になら美琴ちゃんを任せられそうだ!これから末永く美琴ちゃんのこと頼んだよ?」
「………え!?それってまさか…」
「ああ、交際を認めよう!」
「ええ!?本当ですか!?あ、ありがとうございます!!」
「………え!?それってまさか…」
「ああ、交際を認めよう!」
「ええ!?本当ですか!?あ、ありがとうございます!!」
なんと旅掛に会って30秒もしないうちにこの日上条が1番心配していた問題が解消された。
本当にありがたく思う上条は旅掛に向かって深々と頭を下げた。
本当にありがたく思う上条は旅掛に向かって深々と頭を下げた。
「なんだか以外ね。もっと反対されるかと思ったのに。最初から交際OKするつもりだったの?」
「いやいや、当麻君がものすごいカス野郎だったらありとあらゆる手段を使ってこの世から抹殺していたさ。けど彼は立派な人物だろ?」
「まあそうだけど…なんで立派ってわかったの?」
「そんなの簡単だよ。相手の目を見ればわかる。」
「いやいや、当麻君がものすごいカス野郎だったらありとあらゆる手段を使ってこの世から抹殺していたさ。けど彼は立派な人物だろ?」
「まあそうだけど…なんで立派ってわかったの?」
「そんなの簡単だよ。相手の目を見ればわかる。」
それは絶対嘘だ、ママから当麻のことを聞いていたに違いない、と美琴は思った。
すると今度は詩菜が座ったままの状態で
すると今度は詩菜が座ったままの状態で
「あらあら~よかったわね当麻さん!美琴さん、当麻さんのことよろしくお願いしますね。」
「父親である私からもよろしく頼むよ。」
「はい!ありがとうございます!」
「父親である私からもよろしく頼むよ。」
「はい!ありがとうございます!」
美琴は満面の笑みで上条と同じように頭を下げた。
すると美鈴がパンッと両手を合わせたかと思うと
「さて!2人の交際が無事認められたことだし、お祝いパーティにしましょうか!私と詩菜さんでごちそう作っておいたのよ!
うちの夫が遅れたせいで冷めちゃったけど…」
「も、申し訳ない…」
「暖めればいいから気にしないでください。今暖めてから持ってくるわね~。」
「あ、母さん、私も手伝うよ。当麻と美琴ちゃんは主役なんだから座って待っててくれ。」
うちの夫が遅れたせいで冷めちゃったけど…」
「も、申し訳ない…」
「暖めればいいから気にしないでください。今暖めてから持ってくるわね~。」
「あ、母さん、私も手伝うよ。当麻と美琴ちゃんは主役なんだから座って待っててくれ。」
そして親4人は台所へと向かった。
それを見届けた上条は緊張が解けたのかソファに勢い良く座り込んだ。
「ふ~…よかった無事認められて。肩掴まれたときはどうなるかと思ったよ。」
「ほんとよかったわね。……で、でも末永くか…なんか恥ずかしいわね。」
「美琴、顔赤いぞ。ま、ほんとに末永くよろしく頼むよ。」
「う、うん……よろしくお願いします…」
「ほんとよかったわね。……で、でも末永くか…なんか恥ずかしいわね。」
「美琴、顔赤いぞ。ま、ほんとに末永くよろしく頼むよ。」
「う、うん……よろしくお願いします…」
余程嬉し恥ずかしいのか美琴の返事は超小声。
さらに上条の『末永く』発言を聞いたせいで、やっぱり美琴の顔は真っ赤だった。
さらに上条の『末永く』発言を聞いたせいで、やっぱり美琴の顔は真っ赤だった。
こうして上条と美琴の関係は親にも認められ、実質『結婚を前提としたお付き合い』となった。
この後のパーティでそのことについてからかわれたのは言うまでもない。
この後のパーティでそのことについてからかわれたのは言うまでもない。
♢ ♦ ♢ ♦ ♢
「で、パーティで酔っぱらったバカ母にお酒飲まされてからの記憶がない……」
「マジかよ…」
「マジかよ…」
帰還記念祭の時と同じような展開。
そして気まずさから生まれる沈黙、2人は状況も状況なだけに目を合わせられていない。
そして気まずさから生まれる沈黙、2人は状況も状況なだけに目を合わせられていない。
「ま、まあその後のことはちゃんと説明するよ…今回はそんなに長くならないと思うし…それにしても夜のこと覚えてないのか……可愛かったのに…」
「……ちょっと待った。夜のこと?可愛かった?そ、それって私が裸なのと関係してる…?」
「…まあ関係してる…かな?うん、関係してる。」
「……ちょっと待った。夜のこと?可愛かった?そ、それって私が裸なのと関係してる…?」
「…まあ関係してる…かな?うん、関係してる。」
うんうんとうなずく上条の隣で美琴は困惑を深めていた。
前回と違って今回はこの状況といい上条の反応といい何があったか予想できる、予想できてしまうのだ。
しかしそれを聞いていいものかどうか、美琴はしばらく(10秒くらい)悩んだ後
前回と違って今回はこの状況といい上条の反応といい何があったか予想できる、予想できてしまうのだ。
しかしそれを聞いていいものかどうか、美琴はしばらく(10秒くらい)悩んだ後
(よ、よし!やっぱり何があったか聞こう!!今回は前と違って彼女って立場なんだし何があっても大丈夫…のはずよね。)
覚悟を決めた美琴は上条に昨夜のことを尋ねるため口を開く―――
「あー…頭痛い~…2人とも起きてる?母さんが朝ご飯もう作って…………」
絶妙なタイミングでドアが開いたかと思うと旅掛が頭を抑えながら入ってきた。
当然素っ裸で2人でベッドで寝ているところをバッチリ見られたわけで旅掛はその場で完全停止。
2人は親は4人いるのによりによってなんで美琴sパパが来るんだ、とか思っているといつの間にか険しい表情に変わっていた旅掛が
当然素っ裸で2人でベッドで寝ているところをバッチリ見られたわけで旅掛はその場で完全停止。
2人は親は4人いるのによりによってなんで美琴sパパが来るんだ、とか思っているといつの間にか険しい表情に変わっていた旅掛が
「………これは…どういうことかな?服を着てからゆっくりと聞かせてもらおうか。」
そう言って旅掛は部屋から出て行った。
その際後ろ姿には禍々しいオーラが漂っているのがはっきりと見えた。
その際後ろ姿には禍々しいオーラが漂っているのがはっきりと見えた。
「ふ、不幸だ……よりによって旅掛さんが呼びに来るとは…」
「ほんとね……ま、これも私たちらしいしいいんじゃない?帰還記念祭もこんなかんじだったし。」
「ほんとね……ま、これも私たちらしいしいいんじゃない?帰還記念祭もこんなかんじだったし。」
美琴はちょっぴり恥ずかしそうにそう言った。
「そう言われるとまあ確かにそうかもな。さて、旅掛さんが待ってるだろうし服着て早く行くか…殴られないといいけど…」
「当麻が殴られそうになったら、わ、私がかばってあげるわよ。その代わり昨日何があったか全部詳しく話してもらうからね!!」
「当麻が殴られそうになったら、わ、私がかばってあげるわよ。その代わり昨日何があったか全部詳しく話してもらうからね!!」
そして2人はそこらへんに落ちていた自分の服を着て、美琴の部屋を後にした。
もちろん仲良く手をつないでだ。
この後親4人による厳しい追求が待っていることは予想できるが、全く不安はない。
もちろん仲良く手をつないでだ。
この後親4人による厳しい追求が待っていることは予想できるが、全く不安はない。
たとえ何が起ころうとも、2人一緒ならどんな困難も乗り越えられるに決まっているのだから―――――
~THE END~