とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「なァ…なンだこりゃ……」
「はあ……はあ……やっと追いついた……」

 一方通行のあとに到着した野球組と青ピと浜面は目の前の光景に目を疑った。

「は、はなしてぇぇ~~~!!!」
「月夜御姉様!恥らう御姿もなんとかわいらしい!」
「白雪様!能力を見せてくださいまし!!」
「いや、むしろ俺を氷付けに!!」
「俺を罵ってください!!」
「いや…」
「元春ぅ~~!!助けてぇぇぇ~~!!」

 その光景を見ていた野球組と青ピと浜面はすぐさま土御門の方を向いた。
 全員が言いたいことはただひとつ、早く助けに行ってやれよ。と目で語っていた。
 そのとき、『月夜様に氷付けにされたい同盟』の一人がこっちを向いた。

「あ!土御門元春だ!われらの敵だ!」
「「「「「何だと!!」」」」」
「全員でフルボッコじゃー!」
「「「「「異議なし!!!!!」」」」」

 そう叫んだ瞬間、『月夜様に氷付けにされたい同盟』が一気に土御門に向かって飛び掛っていった。
 ちなみに、最初に叫んだあたりで土御門除く全員は避難を終えていた。
 しかし、『月夜様に氷付けにされたい同盟』の全員が忘れていたことがひとつあった。
 それは土御門を傷つけようとすることは彼らの崇拝の対象である彼女を敵に回すということに…

地面が砕け散り、その直後そこを中心に凍りづいた。
ある者は吹き飛び、ある者は斬られた。だが凍る者はいなかった。
氷付けされたい等と言っている集団をそう易々と凍らす月夜ではなかったからである。

「元春に手を出したらどうなるかわかるよね~♪ あと、そう簡単に氷付けにしてあげないからね」
「「「「「「ひぃっ!! すいませんでしたー!!」」」」」」
「わかればよろしい」

月夜の笑っているようで目が笑っていない表情でにらまれ、同盟のみんなは体がぼろぼろになりながら華麗な土下座を繰り出すのだった。
なかには土下座しながら、あ、これいいかも、などと思っている者もいたが。

「助かったぜい。ありがとにゃー、月夜」
「いいよ、このくらい。当たり前の事だし。じゃあ、元春頑張ってね~。私もそろそろサッカーのところに行かなくちゃいけないから、応援できなくてごめんねー」
「いいぜよ、月夜。こっちも応援できなくて残念だにゃー。全勝できるようがんばってくれにゃー」
「うん、じゃあね、元春」

月夜は最後に土御門にキスをすると早足に、そして土御門との別れを惜しみながらサッカーのほうへと向かっていった。
同盟の連中はその二人のいちゃつきぶりにいまにも土御門に攻撃を仕掛けようとしたが、なんとか抑えた。というより、最後、月夜にもう一度にらまれたため動く事ができなかった。
そうこうしているうちに上条や情報屋、残りのメンバーがやってきた。

「はぁはぁ、これも練習になったかも?」
「はぁはぁ、なんであんなに不幸な事が? 上条さん疲れましたよ。一回戦は出なくて「当麻ー! がんばってー!」よぉし、お前ら!1年共を潰すぞぉ!!」

情報屋は前向きに練習と思い、ここまでの道のりを良い物と考えた。
上条は道中、不幸なことばかりで、着いてすぐ試合出場を拒もうとしたが美琴の応援によりすぐに元気を取り戻し、それどころか相手を叩き潰す事を決心した。
ちなみに美琴は上条達のいる友愛高校の球技大会が常盤台で行われるのに気づき、すぐに常盤台に向かっていたのである。

「よし、みんな揃ったな? これから俺らに逆らえない事を未熟な1年共に見せてやるぞ」
「「「「「「おおう!」」」」」」

いつになくシリアスな土御門の言葉に、野球組はもとよりその場にいた浜面や青髪、土御門を狙う同盟の皆もそれに答えた。
友愛高校球技大会、一回戦の始まりである。

――――――――――――――――――――

浜面と青髪は野球組と別れた後、自分達のバスケ組が試合する体育館に来ていた。
野球組みたいに騒がしくないだろうと踏んでいた二人だったが、やはりそういう予想は外れるものであることを知った。
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