約十分前、サッカーの試合が始まった。
その少し前に白雪の応援団がはしゃぎまくっていた。
その少し前に白雪の応援団がはしゃぎまくっていた。
「いい加減にしろーーーー!!!」
「怒った月夜様もかわいらしい!!!」
「怒った月夜様もかわいらしい!!!」
白雪が何か話すたびに応援団がキャーキャーと歓声をあげていた。
どうしようかと教員たちが考えていたとき、普段怒らない真夜がおもむろに近くにおいてあった旗を手に取った。
そして次の瞬間、真夜は旗の鉄製の棒を軽くへし折った。
そして、真夜は笑顔で白雪の応援団の方を向いた。
どうしようかと教員たちが考えていたとき、普段怒らない真夜がおもむろに近くにおいてあった旗を手に取った。
そして次の瞬間、真夜は旗の鉄製の棒を軽くへし折った。
そして、真夜は笑顔で白雪の応援団の方を向いた。
「そこの応援団の皆さん、こうなりたくなかったらいい加減黙れ」
真夜の行動によって、その場にいた白雪の応援団は全員黙ってしまった。
そしてしばらくして試合開始のホイッスルがなるとほぼ同時に、白雪が飛び出し一気にシュートを放った。
そしてしばらくして試合開始のホイッスルがなるとほぼ同時に、白雪が飛び出し一気にシュートを放った。
「必殺!氷の竜巻シュート!」
「な………何だこれは!!!!」
「「「「ぐはぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」」」」
「な………何だこれは!!!!」
「「「「ぐはぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」」」」
白雪の放った『氷の竜巻シュート』は昔、真昼にグラウンドの被害がひどいとダメだしされた技であるが、改良したことによりグラウンドには被害を出さないという技に進化したのだ。
しかし、これはグラウンドには被害を出さないだけであり、近くにいる人(敵味方問わず)は巻き込まれてしまうのだ。
ゆえに、白雪を止めようとしたディフェンス及びゴールキーパーはもろに氷の竜巻を食らってしまったのだ。
しかし、これはグラウンドには被害を出さないだけであり、近くにいる人(敵味方問わず)は巻き込まれてしまうのだ。
ゆえに、白雪を止めようとしたディフェンス及びゴールキーパーはもろに氷の竜巻を食らってしまったのだ。
「ゴール!」
「わーい。やったー!」
「わーい。やったー!」
白雪の加減によって何とか怪我をしなかったゴールキーパーたちは気を取り直して攻めようとした。
しかし、再開の合図とともにいきなりオフェンス陣からボールを華麗に奪い去ったものたちがいた。
そう、井ノ原姉弟である。
しかし、再開の合図とともにいきなりオフェンス陣からボールを華麗に奪い去ったものたちがいた。
そう、井ノ原姉弟である。
「真昼さん、パス!」
「おっし、任せろ真夜!」
「おっし、任せろ真夜!」
凄まじいコンビネーションで華麗にごぼう抜きしていき、真昼のシュートでさらに一点追加。
そして、また始まるや否や今度は白雪にボールが回った。
そして、また始まるや否や今度は白雪にボールが回った。
「じゃあ早速3点目、派手に決めちゃうよ♪」
月夜はキープしていたボールを思いっきり高く、前方へと蹴り上げると背中に雪の翼を6枚展開する。
そして雪の翼6枚の力で前方に蹴り上げたボールへと跳躍した(高度の飛翔は禁止されているので)。
そして雪の翼6枚の力で前方に蹴り上げたボールへと跳躍した(高度の飛翔は禁止されているので)。
「いっくよーーーーっ♪ えいっ!」
月夜の放ったシュート、それはゴール目掛けて強襲する流星を思わせるような必殺シュートだった。
コースはキーパーへと一直線なのだがただでさえ重力落下速度が凄いのにそれに雪が周囲を覆っているのだ、余裕で入院コースである。
キーパーは速やかに退避、守る者が居ないゴールに月夜の必殺シュートが突き刺さり3点目。
コースはキーパーへと一直線なのだがただでさえ重力落下速度が凄いのにそれに雪が周囲を覆っているのだ、余裕で入院コースである。
キーパーは速やかに退避、守る者が居ないゴールに月夜の必殺シュートが突き刺さり3点目。
「やったーーっ! あと1点でハットトリックだよ♪ ……なんか静か過ぎるね」
「うん……。間違いなく俺のせいだからちょっと行ってくるね」
「うん……。間違いなく俺のせいだからちょっと行ってくるね」
真夜の脅しで静かになり過ぎた月夜の応援団の所へと向かった真夜だが、応援団全員に怯えられたことにショックを受ける。
しかしそれでも真夜は引き下がることなく、月夜の応援団に謝罪をする。
しかしそれでも真夜は引き下がることなく、月夜の応援団に謝罪をする。
「さっきは俺もやり過ぎた、ゴメンね。応援するなとは言ってないんだ。ただ白雪さんの迷惑にならないように応援して欲しいだけだから」
「そ、それってつまり、月夜様の応援をしてもいいんですか? 貴方に病院送りにされたりしないんですか?」
「(みんな俺のイメージがひどい……。泡浮さんと湾内さんが居てくれたらこんなことにはならなかったのになぁ)大丈夫。俺はそんなことしないから」
「そ、それってつまり、月夜様の応援をしてもいいんですか? 貴方に病院送りにされたりしないんですか?」
「(みんな俺のイメージがひどい……。泡浮さんと湾内さんが居てくれたらこんなことにはならなかったのになぁ)大丈夫。俺はそんなことしないから」
まだ真夜に怯えている応援団だったが、自分達にも思う所があったのか真夜に頭を下げて謝罪をした後、応援を始めた。
すぐさま合流して試合再開すると、相手フォワードからボールを奪った真夜は、
すぐさま合流して試合再開すると、相手フォワードからボールを奪った真夜は、
「白雪さん、アレやるから準備して。方向は真昼さんが指示出してくれるから」
「オッケー♪ よろしくね井ノ……じゃないね。真昼ちゃん!」
「おう! 任せとけよ月夜!」
「オッケー♪ よろしくね井ノ……じゃないね。真昼ちゃん!」
「おう! 任せとけよ月夜!」
月夜に指示を送った後で1回戦ということで【瞬間超人】での全箇所強化40で抑えた状態で全力でゴール目掛けてボールを蹴った。
真夜の蹴ったボールをブロックするような勇気ある人物は相手チームにはおらず、凄まじい速度と威力を伴ったボールはそのままバーへと直撃。
相手チームは外れてラッキーと思っていたが、実は月夜たちの狙い通りだったりするのだ。
真夜の蹴ったボールをブロックするような勇気ある人物は相手チームにはおらず、凄まじい速度と威力を伴ったボールはそのままバーへと直撃。
相手チームは外れてラッキーと思っていたが、実は月夜たちの狙い通りだったりするのだ。
「月夜、真っ直ぐじゃなくて少し右で高く上がるぞ!」
「りょーかいっ! うん、さすが真昼ちゃん! 方向バッチリ♪ じゃあハットトリック達成は翼でいってみよーーっ!」
「りょーかいっ! うん、さすが真昼ちゃん! 方向バッチリ♪ じゃあハットトリック達成は翼でいってみよーーっ!」
真夜のバーを利用したセンタリングを月夜は思いっきり跳躍した後で、雪の翼6枚を前方に出して思いっきりボールを打ち返した。
雪の翼6枚で打たれたシュートは月夜の能力の現れでもある雪や氷こそ付属していないものの、音速に匹敵する速度を叩き出して4点目。
雪の翼6枚で打たれたシュートは月夜の能力の現れでもある雪や氷こそ付属していないものの、音速に匹敵する速度を叩き出して4点目。
「やったーーーーっ♪ ハットトリック達成ーーっ」
「おめでとう白雪さん。それにしてもいつの間に名前で呼ぶようになったの? 真昼さんのこと」
「んー、何となくかな。真昼ちゃんは赤音ちゃんと同じ井ノ原くんの恋人、それでいて赤音ちゃんと親友。だから私も真昼ちゃんとは親友って思ったんだよ」
「俺も俺も♪ 赤音の親友なら俺の親友でもあるわけだからさ」
「おめでとう白雪さん。それにしてもいつの間に名前で呼ぶようになったの? 真昼さんのこと」
「んー、何となくかな。真昼ちゃんは赤音ちゃんと同じ井ノ原くんの恋人、それでいて赤音ちゃんと親友。だから私も真昼ちゃんとは親友って思ったんだよ」
「俺も俺も♪ 赤音の親友なら俺の親友でもあるわけだからさ」
和気藹々としている月夜と井ノ原ツインズだが、彼女達の活躍というか大暴れは更に続く。
相手チームが能力でパスの軌道を滅茶苦茶にするも、真昼が【線形視認】でボールに込められた感情のベクトルを読んでチームに指示、カットされる。
ならばせめてものということで真夜を血祭りにあげようとボールに磁力を付与、砂鉄を大量に纏わせたボールを彼の頭部へとミスを装ってシュートするも、
相手チームが能力でパスの軌道を滅茶苦茶にするも、真昼が【線形視認】でボールに込められた感情のベクトルを読んでチームに指示、カットされる。
ならばせめてものということで真夜を血祭りにあげようとボールに磁力を付与、砂鉄を大量に纏わせたボールを彼の頭部へとミスを装ってシュートするも、
「いたたっ……。あ、ちょっと血が出ちゃったな」
強化されている真夜の体には血が少し出る程度のダメージしか与えられず失敗(月夜と真昼以外は全員引いていたりする)。
(もう……もう早く終わってくれーーーーーーっ!)×相手チーム全員
相手チームにとって悪夢のような試合はその後、月夜が4点と真昼が2点取るまで続けられた。
そして最低試合時間の10分が経過すると相手チーム全員が土下座でギブアップを宣言、月夜たちは勝利を飾ったのだった。
そして最低試合時間の10分が経過すると相手チーム全員が土下座でギブアップを宣言、月夜たちは勝利を飾ったのだった。
――――――――――
「………って感じだ」
「………………」
「………………」
当麻たち、野球組は心底サッカーの相手チームに同情した。
ふとそのとき、真昼が背後の気配に気がついた。
ふとそのとき、真昼が背後の気配に気がついた。
「んを!?姫神、いつの間に!」
「東原くんの。話が。始まったときから。」
「ってことは勝ったのか?」
「東原くんの。話が。始まったときから。」
「ってことは勝ったのか?」
余裕。と姫神が言ったときに購買の方から浜面と半蔵が走ってきた。
ふたりの両手の中にはパンやらスポーツドリンクを抱えていた。
ふたりの両手の中にはパンやらスポーツドリンクを抱えていた。
「姫神様、お飲み物です!」
「姫神様、遅れて申し訳ありません!!」
「姫神様、遅れて申し訳ありません!!」
この二人の変化にその場にいた全員が気になったがなぜか聞いてはいけない気がしたので聞かないことにした。
「青ピ、試合はどんな感じだったんだにゃー」
「うーん、なんと言うかひどかったわー」
「うーん、なんと言うかひどかったわー」
浜面や半蔵より遅れてきた青ピはそういって試合内容を語りだした。
ちなみに青ピが遅れた理由は復活した黒子が青ピの活躍を見て鼻血を噴出して倒れてしまい、その介抱のために保健室に連れて行ったためである。
ちなみに青ピが遅れた理由は復活した黒子が青ピの活躍を見て鼻血を噴出して倒れてしまい、その介抱のために保健室に連れて行ったためである。