場が静寂に包まれる。
いや、私は必死に声を出そうとしてるが出ないのだ。
どういうこと!?
何でロンドンで!?
すると、あの女が私に話しかけてきた。
「あの…美琴さんが上条さんと縁を切ったのって…もしかして私が原因ですか?」
は?
当たり前じゃない。
あんた当麻と一緒にデートしてたじゃない。
そう思い、わたしは女に言った。
当たり前じゃない。
あんた当麻と一緒にデートしてたじゃない。
そう思い、わたしは女に言った。
「自覚はしてるんですね。
そうですよ。
当麻があなたが一緒にいるところを偶然見たのよ。」
そうですよ。
当麻があなたが一緒にいるところを偶然見たのよ。」
すると、女が言った。
「確かに…日曜日、私は上条さんと一緒いました。
…けど、別に上条さんが浮気してた訳じゃないんです。」
…けど、別に上条さんが浮気してた訳じゃないんです。」
「私、上条さんが美琴さんにプレゼントを買うから一緒に選んでくれって言われて、手伝ったんです。」
………………え?
当麻が私にプレゼント?
当麻が私にプレゼント?
「え……で…でも…当麻……あなたと一緒にいる時……すっごく笑顔だった…し…」
「……ええ。
上条さん、美琴さんのこと話す時、とてもすごい笑顔で楽しそうに話してましたよ。
『これなら美琴の奴喜ぶんじゃねーかな?』とか
『美琴の奴さぁ…』って、美琴さんのことばかり話してましたよ。」
上条さん、美琴さんのこと話す時、とてもすごい笑顔で楽しそうに話してましたよ。
『これなら美琴の奴喜ぶんじゃねーかな?』とか
『美琴の奴さぁ…』って、美琴さんのことばかり話してましたよ。」
嘘だ。
そんなこと、嘘に決まってる!
そんなこと、嘘に決まってる!
けど、そんな私の心中を察したのか、元春さんが言った。
「五和が言ってることは本当だ。
今日が何の日か考えれば、上やんがお前にプレゼントを買う理由がわかるだろう?」
今日が何の日か考えれば、上やんがお前にプレゼントを買う理由がわかるだろう?」
………………ああ。
………………そうか。
………………当麻、結婚記念日にプレゼント渡そうとしてたんだ。
「少し話がずれるが、ここ数日魔術サイドで少し厄介事が起こってな。
こちらがダメ元で上やんに協力を仰いだら、何故かすんなり協力してくれてな。
気になっていろいろ聞いたんだ。」
こちらがダメ元で上やんに協力を仰いだら、何故かすんなり協力してくれてな。
気になっていろいろ聞いたんだ。」
一昨日、ロンドンにて(日本時間昨日7:00)ーーー
『ーーーってわけで、明日の15:00に目標の魔術結社に攻撃を開始するぜよ。』
『ああ。
でもどうせ俺のことだから良くて入院とかだろうなー。
ハハッ。』
でもどうせ俺のことだから良くて入院とかだろうなー。
ハハッ。』
『……………』
『………なあ、上やん。』
『どうした?
土御門?まだなんかあんのか?』
土御門?まだなんかあんのか?』
『いや、そういうことじゃないんだが。』
『何だよ?』
『お前、何かあったのか?』
『………』
『いつもは家族がいるから、なんて言って断ってたのに今回に限って協力してくれたんだ?』
『…………』
『…………俺、美琴と離婚したんだ。』
『…!?』
『確かに美琴はここ2・3年一気に俺から興味が失せたみたいに麻琴ばっか構ってたんだよ。』
『……』
『……でさ、とうとう一昨日さ、美琴から離婚してって言われたんだよ。』
『……嫁さんから?』
『……嫁さんから?』
『ああ。
やっぱ愛想尽かしてたんだろうなぁー。
出てく時とか疫病神、とか言われちまったし。』
やっぱ愛想尽かしてたんだろうなぁー。
出てく時とか疫病神、とか言われちまったし。』
『……上やん……』
『ーーーでもさ、俺、ロンドンから帰ったらもう一度美琴のこと振り向かしてみようと思うんだ。』
『!』
『やっぱさ、離れたら余計わかるんだよ。
俺って、美琴をかなり愛してるってさ。』
俺って、美琴をかなり愛してるってさ。』
『だから、もう一度だけ、まだ渡してないプレゼントと一緒に、再婚してくれるように言おうと思う。』
「これが、上やんと俺が話した最後の話だ。
この話をした翌朝、上やんの情報を入手した敵が上やんの部屋に襲撃をかけ、殺害した。」
この話をした翌朝、上やんの情報を入手した敵が上やんの部屋に襲撃をかけ、殺害した。」
「……………………」
「お前がまだ上やんを心の底から嫌って無いのならどうかこのプレゼントを貰って欲しい。」
コトっと元春さんがプレゼントを私の目の前に置いた。
だけど、私はそれどころではなく、未だに『当麻が死んだ』という事実を理解しようと必死に頭を働かせている。
五和と呼ばれた人が言った。
だけど、私はそれどころではなく、未だに『当麻が死んだ』という事実を理解しようと必死に頭を働かせている。
五和と呼ばれた人が言った。
「上条さん、本当に美琴さんのことを考えてプレゼントを選んだんです。
どうか受け取ってくれませんか?」
どうか受け取ってくれませんか?」
私はこの後何と言って、どのような帰り方をしたのか覚えていない。
とにかく、気がついたらあのマンションのテーブルにすわっていた。