小ネタ 学園都市のバカップル 3 愛の重さ
「どうして?どうしてわかってくれないのよ当麻!」
「俺だって譲れねぇもんくらいあるんだよ!」
「当麻のバカ!もう知らない!!」
そう言って美琴は走り去っていく。上条はその後ろ姿を見て
「勝手にしろ・・・」
一言つぶやいた。
美琴は自分の部屋に戻っていた。
「お姉様?どうされたんですの?」
「ちょっとね・・・」
「上条さんと何かあったんですの?」
いつも一緒にいるせいか黒子は妙に鋭いところがある。
「実はね、――――――ってことがあって、アイツと喧嘩しちゃったの・・・」
「・・・・・・・そんなことで?」
あまりのくだらない理由のために黒子はあきれていた。
「そんなことって!私には大事な問題なのよ!!」
「で、お姉様はどうなされるつもりですの?」
「早く仲直りしたいけど・・・・やっぱり許せないよ・・・あんなこと言って、私の気持ちなんて考えもしないで・・・」
「それは上条さんがお姉さまのことを想ってらっしゃる証拠ではないですの?上条さんは黒子が認めた唯一お姉様を任せられる殿方ですの」
「変わったね黒子、付き合いはじめたころは毎日類人猿がーって言ってたのにね」
「お姉様の幸せを見つけただけですの、その幸せの隣にいるのがわたくしじゃないのが辛いですが」
「私の幸せか・・・」
「早く仲直りしてくださいな、黒子に言えるのはそれだけですの」
「ん、ありがとうね黒子」
そして美琴は上条にメールを送り公園に呼び出した。
「来たわね・・・」
「あぁ・・・」
「さっきのことなんだけど、謝りたいなって思ってね・・・」
「俺の方も大人気なかったと思う・・・」
「当麻が私のことを愛してるって言ってくれたのに、それだけで十分なのに・・・」
「俺がお前の気持ちも考えずに『美琴が俺を愛してるより俺の方が美琴のことを愛してる』なんて無神経なことを言うから・・・ごめんな」
「ううん、私が悪いの・・・ごめんなさい」
「違う!悪いのは俺だ!」
「違うわ!悪いのは私よ!」
「バカやろう!俺が悪いんだよ!美琴の気持ちも考えずに無神経なことを言った俺の責任だ!」
「どうして?どうしてわかってくれないのよ当麻!」
「俺だって譲れねぇもんくらいあるんだよ!」
「当麻のバカ!もう知らない!!」
二人の喧嘩は終わらない―――
「黒子・・・・・」
「いい加減にしろですの!」
学園都市のバカップル3 終