第1章 ②一端覧祭を終えて
上条と美琴は上条の通う高校の廊下を腕を組んで歩いていた。
二人のそんな光景はこの高校の人間にとって割と日常風景となっていたため
一昔前のように嫉妬に狂った視線が向けられるということはない。
一端覧祭は俗にいうオープンキャンパスのようなものだ。
文化祭としての側面以外に各学校が入学希望者を募るに当たって学校の特徴をアピールするという意味合いが込められている。
だから各学校への見物客は基本的に知り合いを訪ねる以外は自分の希望する学校を訪ねるのが基本である。
もちろん美琴も上条の学校に将来的に通うつもりで来ているのだが、当の上条はあまり乗り気でなかった。
二人のそんな光景はこの高校の人間にとって割と日常風景となっていたため
一昔前のように嫉妬に狂った視線が向けられるということはない。
一端覧祭は俗にいうオープンキャンパスのようなものだ。
文化祭としての側面以外に各学校が入学希望者を募るに当たって学校の特徴をアピールするという意味合いが込められている。
だから各学校への見物客は基本的に知り合いを訪ねる以外は自分の希望する学校を訪ねるのが基本である。
もちろん美琴も上条の学校に将来的に通うつもりで来ているのだが、当の上条はあまり乗り気でなかった。
「なあ、美琴…
もう分かったと思うけど、ウチの学校って見ての通り何の変哲もない普通の学校だぞ。
自分の学校を悪く言うのは心苦しいけど、特に設備が優れてるわけじゃないし進学校というわけでもない。
美琴が来るような学校じゃないんだって」
もう分かったと思うけど、ウチの学校って見ての通り何の変哲もない普通の学校だぞ。
自分の学校を悪く言うのは心苦しいけど、特に設備が優れてるわけじゃないし進学校というわけでもない。
美琴が来るような学校じゃないんだって」
「…当麻は分かってないわね。
こうやって生徒の自主性に任せて基本的に自由な出展が認められてる。
エリート校なんて優秀な生徒を招くのにしか頭を使ってないから、出展の中身も真面目腐って面白くないのよね。
その点この学校は飾ることなく伸び伸びと文化祭として一端覧祭を楽しんでる。
中学校の文化祭なんて出来ることが限られてるから、実はこういう自由な雰囲気に憧れるのよ」
こうやって生徒の自主性に任せて基本的に自由な出展が認められてる。
エリート校なんて優秀な生徒を招くのにしか頭を使ってないから、出展の中身も真面目腐って面白くないのよね。
その点この学校は飾ることなく伸び伸びと文化祭として一端覧祭を楽しんでる。
中学校の文化祭なんて出来ることが限られてるから、実はこういう自由な雰囲気に憧れるのよ」
「そういうもんかね」
何となく美琴の言い分は分かる気がする。
というよりも友人の土御門と青髪ピアスも同じようなことを言っていた。
しかし記憶がなく初めての一端覧祭を迎えた上条には理解は出来てもイマイチ実感が湧かないのだった。
そんな上条の気持ちを察したのか美琴は謝るように言った。
というよりも友人の土御門と青髪ピアスも同じようなことを言っていた。
しかし記憶がなく初めての一端覧祭を迎えた上条には理解は出来てもイマイチ実感が湧かないのだった。
そんな上条の気持ちを察したのか美琴は謝るように言った。
「ゴメンね、当麻にとっては初めての一端覧祭なのに分かったようなことを言って」
「気にするな、美琴が楽しんでくれるならそれに越したことはないさ」
「…うん。
でも当麻の後輩かぁ、やっぱり上条先輩って呼ぶことになるのかな?」
でも当麻の後輩かぁ、やっぱり上条先輩って呼ぶことになるのかな?」
「少し違和感を感じるけど、何となく美琴に先輩って呼ばれるとこそばゆい感じがするな」
「上条先輩!!」
「おいおい、からかうなよ」
今の二人の顔に悲壮感というものは漂っていない。
明日から一端覧祭の振り替え休日に入る。
そして振り替え休日を終えたら上条と美琴は旅立つことになっていた。
一方通行と垣根は「人間」の言葉を完全に信用することは出来ないため、万が一の時のために学園都市の防衛に残ることになった。
しかし上条はある決意と計画を固めてるのだった。
明日から一端覧祭の振り替え休日に入る。
そして振り替え休日を終えたら上条と美琴は旅立つことになっていた。
一方通行と垣根は「人間」の言葉を完全に信用することは出来ないため、万が一の時のために学園都市の防衛に残ることになった。
しかし上条はある決意と計画を固めてるのだった。