小ネタ ぬいぐるみの秘密
常盤台中学寮
美琴「ただいまー 帰ったわよ」
黒子「お帰りなさいませ、お姉さま。遅かったですわね?一体何を・・・お姉さま?それは一体?」
そう言った黒子の視線の先には、美琴の腕に抱えられた大量のゲコ太のぬいぐるみ。
美琴「な、何よ!いいじゃない、こんなに可愛いんだし!!」
黒子「お姉さまの趣味を否定するつもりはないのですが、ほどほどにお願い致します」
美琴「分かってるわよ グヘヘ・・・」
黒子「・・・!?」
黒子(ま、まぁお姉さまにも人には言えない秘密の一つや二つはあるのでしょう。ここは見守るのが吉なんでしょうか・・・)
翌日
黒子「お姉さま今日も遅いですわね・・・」
美琴「ただいまー」
黒子「またゲコ太ですの?」
美琴「ごめーん」
翌々日
美琴「ゲコ太があんまりに可愛くて・・・」
黒子「・・・」
1週間後
黒子「あれから1週間、毎日のように最終下校時刻にお帰りになるお姉さま・・・流石におかしいですわ」
黒子「考えられる原因はやはりあのゲコ太のぬいぐるみ・・・失礼を承知で調べさせてもらいますわ」
黒子「?」
何気なく近くにあったぬいぐるみを手に取った黒子は、ぬいぐるみのほつれにあった違和感に気づく。
本来なら綿が入るところにまた別の何かが場所を占拠していたのだ。
黒子「これは!?」
ハサミを入れられ、その何かはついにその全貌を露わにした。
人型の人形のようだった。
黒子はそのモデルとなった人物を幾度となく目にしている。
黒くツンツンした髪。
白いワイシャツに黒いズボン。
見間違えようがない上条当麻の人形があったのだ。
ただ、その顔が本人の9割増でイケメンになってるのは、御坂美琴の乙女フィルターによるものなのだろう。
そこに突っ込むような無粋な真似はここでは控えようと思う。
黒子も喉まで出かかっていた、”この白馬の王子様みたいな奴誰だよ!?アンタは初春か!?”というツッコミを無理に押さえつけ、
思考を開始する。
黒子(類人猿のぬいぐるみがこれ一つとは考えにくい。おそらく他のゲコ太人形もダミー・・・最悪全てダミーとも考えられますわ!)
黒子(どこで手に入れたのか、なぜ毎晩遅いのか、目的など色々聞きたいことはあるのですが、とりあえず・・・)
ダーク黒子「あの類人猿、ぶっ○す!!!」
とある高校学生寮 7階
黒子「ここですわね」
ピンポーン
上条「はーい。今開けますよっと」
黒子「こんばんは上条さん、いきなりで悪いのですが、おとなしく○されてくださいですのー!!」
上条「ええええ!?理不尽すぎんだろおおぉ!話せば分かる!」
黒子「問答無用!覚悟おおぉぉ」
黒子は、手刀を上条に向けて振り下ろした。ただ気絶させるために。
ポスッ
黒子「?」
感触がおかしい。こんなに肌が柔らかい男がいるだろうか?いや、女でもいないだろう。
そもそも人間のもつ柔らかさではない。
一体何が・・・?
黒子の手は上条の持つ枕に埋もれてた。
黒子「チッ、いつの間に・・・」
上条「うわあああああぁぁ」
黒子「!?」ビクッ
上条「俺の美琴があああぁぁ」
そう言って、上条は枕の中から美琴のぬいぐるみを取り出した。
黒子「お前もかああぁぁ!!」