とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part2

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翌日、いつもの帰り道にて―――

いつものように遭遇した美琴と上条、だが美琴は穏やかではない。

「み、美琴さん? いつまで怒っていらっしゃるんですか…?」
「怒ってないわよ!」

あの後美琴(当然冷静ではないのだが)にしっかりと事情を説明し"許してもらった"上条だったが
やはりご機嫌はナナメ。

「お、お飲み物飲みませんか~?」
「喉かわいてない」
「そうだ! 何か食べましょう、お会計は上条さんに任せてください!」
「お腹減ってない」
「(不幸だ…。ん?そういえば…カエルのグッズへの食付きは物凄いものだった気が…)
やっぱり、キャラクターショップ行きましょう!」
「……い、行かないわよ!」
「(こ、これは良い反応!)昨日のカエルグッズが気になってるんだよな~
やっぱり何かしら縁がないとあんなに一杯巡り会ったりしないと思うんですよ」
「ど、どうしてもって言うなら行ってあげない事もないわよ」
「無理して来なくてもいいんですよ?」
「行く…」
「――そうと決まれば」

キャラクターショップの一角にて―――
「(美琴どこ行った…?ってあんなところで立ち止まって何を…っ!?」

美琴は上段に飾られている「ゲコ太とケロヨンの抱き枕」を眺めていた―絵柄は表にゲコ太.裏にケロヨン―
本日発売の数量限定品という事で、実はこのショップの常連である美琴も今日初めて見る代物。
上条もその美琴の輝いた目、横顔を確認すると同時に、自分のサイフの中身も確認した。

「付き合って初めてのプレゼントはコレにするか~。すいませーん!これ下さい!」
「ち、ちょっと何勝手に買おうとしてるのよ!」
「非常に欲しそうな目で見つめておりましたので…もしかして違いましたか?」
「……バカ」

そこに店員が駆けつけ
「この商品ですね、了解しました。そして――当店では現在キャンペーンを行っておりまして…」
詳細が書かれた紙を上条へ差し出す

プレゼント目的のお客様限定で差出人のお名前.似顔絵をプリントもしくは刺繍するサービスを行っております

「美琴どうする…? 似顔絵とかプリントしちゃうと白井にバレちまうんじゃねぇか?」
「バレたって構わないわよ、その時は何とかするわ。 あ、似顔絵でお願いします」
「分かりました、では…彼氏さんのお写真を取らせて頂きます。完成までお時間1時間ほど頂きますが、よろしいでしょうか?」
「(か、彼氏さん、そう見えるんだ…)だ、大丈夫です!」
「じゃ、適当にブラブラしてようぜ…って美琴どうしたんだ?」
「あ…うん…何でもない」
「(今さっきまでご機嫌ナナメだと思ってたらこれだからなぁ…やっぱりわからねぇ)」

店を出て、散歩を始める二人

「さ、さっきの店員さんさ…と、当麻の事を見て「彼氏さん」って言ってたわよね…?」
「そういえば言ってたな…って事実じゃないのか? もしかして…数十秒で破局しちゃってました…?」
「ううん! 嬉しかったのよ…当麻と私の事は周りにも認めてもらいたい。特に黒子には…」
「認めてもらう、大変そうだなぁ…。 じゃ、どうせならカップルらしく手でも―――
……って何故、腕に抱きついておられるんですか姫…」
「こっちの方が見てる人に分かりやすいんじゃないかなって思ったのよ、もしかして嫌…?」
「め、滅相もございません! 是非抱きついていてください! (なんか当たってますし…頑張れ理性!働け理性!)」
「抱きついていてください…?って 当麻のえっち…」
「(何かに目覚めちゃいそうだ…)か、上条さんには安心と実績、信頼の理性というものがありますのでご安心を…」
「それが壊れちゃったらどうなるのかしら? ふふっ♪」
「(な、何を狙っているんだこの娘は!)すぅ~~~~~はぁ~~~~」
「いきなり深呼吸なんてしちゃってどうしたのよ?」
「い、いえ…別に何でもありませんよ、そ、そうだ!今度こそ一息付きましょう」

終始押されっ放しの上条当麻である…幸せを感じるより我慢をしている。という状況。
「(ついさっきまでは不機嫌、そして機嫌が良くなったと思ったら…これだからなぁ
これを含めて美琴を理解して、もっと好きになれるように努力しないと…な)」

「そろそろ一時間立つんじゃないか…?」
「そうね、じゃ早速受け取りに行きましょ♪」
「おう!」

キャラクターショップ―――
「お待ちしておりました、仕上がりはこのような感じになりましたがいかがでしょうか?」

そこには可愛らしい上条当麻?の刺繍が施されていた、その刺繍を見て…。

「少し可愛すぎるわね…」
と言って上条の顔をジーッっと見つめる。

「でも頭とかはソックリじゃない!」
特徴でもあるツンツン頭は完璧に表現されていた。

「よろしいでしょうか?」
「……、うん、大丈夫」
美琴は噛み締めるように返事をする
「ど、どうした?」
「初めてのプレゼント…大事にするから」
「よろしく頼んだぜ、美琴」

長袋に入れられた抱き枕を受け取り店を出る

「…でもこれじゃ、腕に抱きつくのは無理かもしれないわね」
「俺が片腕で挟んじゃえば何とか」
「そんなに抱きついて欲しいのぉ~?」
「そ、そ、そういうわけじゃないです!」
「顔赤くして否定してもバレバレ…」
「えっ!顔赤くなってた!?」
「嘘よ嘘♪ って本当に赤くなって来てるじゃない!」
「赤面してるという嘘をつかれ騙された自分に赤面してるんですよ…」
「なんだかややこしいわね…」
「んでこの後どうする? その荷物持ってどっかへ行くのはキツイだろ」
「じゃ、今日のところは帰ろうかしら、送ってってくれる…?」
「(だからその目で見ないでください!)も、もちろんですとも!」
「じゃこれ持って――」

上条は渡された長袋を左腕で挟む

「これでフリーだから良いわよね♪」
「……、ハイ」

美琴が再び腕に抱きつく…という事は上条にとって我慢の始まりでもある
「(良い表情をしてくれてる…本当に良かった…)」
美琴の表情を確認して安心した上条、二人はゆっくりと常盤台の寮へ向かい歩いて行った―――続く

◆         ◇         ◆         ◇         ◆

「お帰…その荷物どうしたんですの!?」
「ちょっとね♪」

袋から抱き枕を取り出す

「お姉さまったらまたそのようなものを…黒子ならいつでもどこでも抱かれて挟まれて…っう゛!!」
「黒子、これはとてもとても大事な物なの、もし何かしたりしたら…分かってるわよね?」
「(こうなったら夜中抱き枕と入れ替わって差し上げますわ…ククク…)」

夜中―――
「この時を待っておりましたの…ヒヒヒ…」
「と、当麻ぁ…」
「ん゛!! 今なにか聞こえた気が…まあいいですの
ありのままの黒子を抱いて頂きたいので…っ!?」


「……、随分愉快な事をしようとしてたのね、黒子」
「お゛お゛姉さま…」
「これは焦げたらマズイから、ベッドの下に入れておきましょうか…」
(黒子がどうなったか?そしてその場に寮監が駆けつけどういう事になったかはご想像にお任せします)

オマケ番外の番外、美琴、束の間の夢―――
「当麻、スキスキだーいすき」
「俺も美琴の事好きだぜ!」
「じゃ~キスしよっ♪」
「こんなところでするのかぁ?」
「ダメ…なの?」
「しちゃいますか…!」
「うん♪ と、当麻ぁ…」

「えへ…エヘヘヘ…ハァ!黒子…?」
「――ありのままの黒子を抱いて頂きたいので…っ!?」
以下略

◆         ◇         ◆         ◇         ◆

とある路地―――
「おい!あんちゃん…分かってんだろうな…?」

上条は不良ニ人に絡まれていた、やっぱり不幸な事に変わりはないようだ。

「オメェらみたいな卑怯な奴らがいっからダメなんだよなぁ~」
「あ? ゴチャゴチャ言ってんじゃねぇ!」
「物分りがわりぃみたいだから、さっさとやっちまおうぜ!」
「良いぜ、二人くらいなら相手になってやる」

「ジャッジメントですの! って貴方でしたの?通報を受け近くに居たので駆けつけましたが…」
「珍しい事もあるもんだな…」
「どういう事でしょう?」
「いや、こっちの話しだ。じゃ、俺は失礼するぜ」
「おい!テメェ逃げんのか! とりあえずジャッジメントは小娘だやっちまおうぜ!」

数秒のうちに決着は付いた

「お待ちくださいまし!」
「ん?なんだ」
「単刀直入に―――お姉さまとはどういうご関係で?」
「……、美琴から聞いたのか…?」
「いえ、お姉さまの態度が明らかにおかしい事と、持ち物ですわ…あの抱き枕は貴方がプレゼントしたものでしょう?」
「ああ、そうだよ。で、要件ってのはそれだけなのか?」
「ええ、今日の所は貴方とお姉さまの関係だけを聞いて引くつもりですの」
「―――俺は本気だ」

そう言い残し上条は去って行った

「(……少し様子を見る必要がありそうですの)」

常盤台女子寮―――
「今日はお姉さまが想いを寄せる殿方にお会いしましたの」
「は!? ちょっとそれどういう事よ」
「ちょっと二人組の不良に絡まれてたみたいなのでお助けしました、もちろんジャッジメントとして」
「と…ア、アイツに怪我は無かったの!」
「ええ、ありませんでしたよ」
「(ふぅ…良かった)それならいいの」
「そして帰り際、お姉さまの事についてお伺いしました…わたくし一個人として」

美琴は沈黙、その様子を見た黒子が再び口を開く

「本気だ…と仰っていましたよ」
「……、それを聞いて黒子はどう思った?」
「もちろんあの殿方は許しません…ですが」
「ですか?」
「お姉さまの気持ち次第では見守ろうという考えも黒子の中にはありますの」
「―――私も本気よ」
「……、その返事出来れば聞きたくありませんでした」
「ごめんね黒子…私は先に寝るわ、おやすみ」

黒子には「ごめんね」の意味が分からなかった
その後も眠りにつけず、夜は更け…そして明けて行く

白井黒子、ジャッジメントの仕事中―――
平穏という事もあるのだけど、ジャッジメントの仕事ついでに上条当麻を探している白井黒子。
花飾りの少女に家の住所を調べさせたものの何故か工事中と分からない事ばかり…。

「こうなったら直接お姉さまに…」

あの自販機前に御坂美琴と上条当麻が居た
そしてそこには自販機にお金を入れる美琴の姿があった。

「ここでしたのお姉さま」
「黒子じゃない、何か事件でもあったの?」
「まあ…黒子にとっては大事件、ちょっとそこの貴方も一緒に寮まで来て頂けませんか?」
「え? まあ、別に構わないぜ」

二人の腕を掴んでテレポートの体制に移るがやはり失敗

「(やっぱりダメですのね…。仕方ありません、先にお姉さまを…)では、寮でお待ちしてます…」
「ちょっと黒子!?」
「さあ、歩くか…」

黒子と美琴はテレポートを使い一足早く寮に着くだろう
それでも上条は特に急いだ様子もなく足を進める―――

「どういうことなの? いきなり寮に連れてくるなんて…」
「申し訳ございません、ただとても大事な事ですの―――」

と言って呼吸を整え…

「昨日、あの殿方とお姉さまの言った事が本当なら黒子は素直に諦めますわ…」
「それってどういう事…?」
「本気を証明して頂きますの、言葉と行動で…諦めさせてください、お姉さまの事を―――」
「―――中途半端なままじゃ辛いんですのよ…」

そう言って黒子は言葉を遮るように背を向ける

「(どうしたら良いんだろう…もし諦めさせる事が出来たとしても、黒子とはこれからも一緒…)」

それから暫しの沈黙…。

(インターホン♪)
「お~い、着いたぞ」
「どうぞ、部屋の場所はご存知ですわよね」

(ガチャン)
「では、私のベッドに座ってくださいまし」
「お、おう…」

美琴のベッドに黒子と美琴
黒子のベッドに上条

「お楽しみをお邪魔してしまっていたようなので、手っ取り早く終わらせましょう―――」
「―――まずは言葉で証明してくださる?」
「美琴?これってどういう?」
「だ、だから…その…」
「焦れったいですわね、お二方には愛の言葉をここで言ってもらいますわ」

美琴は顔を赤くし、上条はポカーン

「美琴、ちょっとこい…」
「黒子ちょっと待ってて」
「(白井は何を考えてるんだ…?」
「(言葉と行動で黒子を諦めさせて欲しいですのぉ~だって…」
「(言葉はまだいいかもしれない、行動が不安なんだけど…」
「(き、き、き、キスとかくらいならだ、だ、だ、大丈夫よ」
「(全然平気そうじゃないんですが。と、とりあえずここは乗り切ろう」

最大の難易度?を誇る第一関門が目の前に迫っていた―――

「出来るだけ早くお願いしたいですの―――と言いたい所でしたが
お姉様の様子を見る限りどうやら本気なんでしょうね…」

美琴は頬を赤くし、小さくなってしまっている…。

「常盤台のエースも貴方の前では恋する乙女ですわ――誇りなさい」
「って事は…認めて下さった?」
「勘違いしないで欲しいですの、貴方を認めた訳ではありません――
ただ、お姉様の恋にも干渉するつもりはございません…それだけの事ですのよ」
「ごめんな白井…」

黒子の頭に昨晩、美琴に言われた事が頭にパッと浮かんだ―ごめんね黒子―
「では、わたくしはジャッジメントの仕事を片付けないといけないので失礼します…」
部屋の出口へ向かい振り返る瞬間、白井黒子の目に光る物が上条の目には映った――

「――俺ってば物凄い想いを抱えてるんだな」
「い、いきなりどうしたのよ」
「美琴は今幸せか…?」
「幸せに決まってるじゃない、とぉ~っても幸せ♪」
「じゃ、その幸せな美琴さんにプレゼント!」

上条はポケットから小さな紙袋を取り出す…。

「…? なによこれ」
「開ければ分かりますとも」

美琴が若干シワくちゃになった紙袋の中から取り出した
それはペアのブレスレットだった、ハートの飾りが上条らしくない。
そして中心部分には二人のイニシャルが刻印されていた。

「柄にもない物なんか買っちゃって…」
「……どうですか、美琴さん?」
「嬉しいに決まってるじゃない!」
「いつもの元気が戻ったようで上条さんは嬉しいですよ」

美琴には上条のイニシャルが刻まれたブレスレット
上条は美琴のイニシャルが刻まれたブレスレットを―――

「こうしておけば、少し離れてても繋がってるように感じられるんじゃないかってな」

美琴は上条の行動を見て、呆気に取られていた
「(私何にもしてないじゃない…)」
美琴は考えた、少しでもお返しを…そして思い付いたのは…。

「次の週末…デ、デ、デートしよ!」
「もちろん良いぜ、で?どこいきましょ」

美琴は自分のベッドの下から、2枚チケットを取り出す

「ここ…」
「え~っと、新しくオープンした温水プールじゃねぇかこれ!」
「何もしないなんて私らしくないじゃない…だから」
「よーし!分かった、一肌脱ごう!」

美琴には気に掛かる事があった、一番は水着である。
こういうのは一人で選ぶべきなのか、それとも一緒に買いに行った方が良いのか分からなかった。

「そういや、俺まともな水着ねぇや…美琴、買いに行くの付き合ってくれるか?」
「もちろん付き合うわよ!(これで何とかなりそうね…)」
「じゃ、明日行くか。週末ったってすぐ来ちまうんだから行動は早い方が良いよな」

二人はこの後も寮の一室ではあるが、話を弾ませていた―――

◆         ◇         ◆         ◇         ◆

番外編、黒子視点―――
(お姉様ったら、あんな反応を示されて…)

「出来るだけ早くお願いしたいですの―――と言いたい所でしたが
お姉様の様子を見る限りどうやら本気なんでしょうね…」

(認めたくはありませんが、あの様子ですと…)

「常盤台のエースも貴方の前では恋する乙女ですわ――誇りなさい」
「って事は…認めて下さった?」
「勘違いしないで欲しいですの、貴方を認めた訳ではありません――
ただ、お姉様の恋にも干渉するつもりはございません…それだけの事ですのよ」

(この殿方にお姉様をお任せすると黒子は決めましたわ、お姉様が幸せなら黒子も幸せになれるハズ…ですわよね)

「ごめんな白井…」

(……昨日お姉様にも言われた言葉。そういう事でしたのね、よろしく頼みましたよ。お姉様の事)

「では、わたくしはジャッジメントの仕事を片付けないといけないので失礼します…」

(不安はありますけど、これで良いんでしょう…)

黒子は最後まで自分の気持ちを殺して、その場を去って行った
上条が見た光る物も気のせいではなく、無意識に零れた黒子の涙だった。

番外編、その夜―――

就寝前二人は話していた
「お姉様、黒子は不安でたまりませんの…」
「何が~?」
「これから先ですわ、お姉様が遠くへ行ってしまうような気がして…」
「黒子の事は好きよ。これからもずっと一緒なんだから」
「……心が少し軽くなった気がしますわ、ありがとうございます。お姉様…」
「こちらこそありがと、黒子。じゃ私は寝るわ、おやすみ」
「お姉様、良い夢を…」

その後黒子が就寝したのを確認して、美琴が黒子のベッドへ――
美琴は黒子をギュッと抱きしめて、眠りに付いた――翌朝それを確認した黒子はいつもの黒子に戻っていた。



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