とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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小ネタ とある美琴の大人階段【ハツタイケン】




今日は何だか美琴の様子がオカシイ。
どうオカシイのか具体的な例を挙げるとすれば、

「にへへへへ~…」

と変な笑いを繰り返している。
いつもの如くファミレスに集まった4人だが、美琴がこの調子なので、
他の3人はどのように接するべきか小声で会議を開く。

(あ、あの……御坂さん、何かあったんですか?)
(いえ…それがわたくしにも分かりませんの。
 昨日、寮にお帰りになられた時には、すでにあの様子でしたので)
(って事は、それまでは今まで通りだったんですか?)
(ええ、そうですわね。学校が終わった後わたくしは風紀委員177支部へと向かい、
 お姉様はコンビニへと向かう為にお互い別れたのですが、その時は何事もありませんでしたの)
(う~ん…つまり御坂さんはコンビニに行った後、『何か』があった訳ですね)
(やはり御坂さん本人に直接聞いた方が早いのでは?)
(そりゃそうだけどさ。御坂さんのあの様子を見ると……)
「にへへ~…」

何だか話しかけにくい。
とはいえ、このままの状態でも埒があかない。
なので、3人の中で最も好奇心旺盛【アグレッシブ】な佐天が探りを入れた…のだが、

「あ、あの~御坂さん。今日は何だかご機嫌みたいですけど、何かいいことでもあったんですか?」

美琴の口から飛び出してきた言葉は、

「えっへへ~、聞いてくれる? 実は昨日ねぇ」

とんでもない真実だった。
























「初めてシちゃった♪ しかもアイツと♡」

………
……………
……………………

………………………………………………



はい?



「えっ!!? えっ!!!? ええええええええええええ!!!!!?///」
「ははは、はじ、はじ、初めてって!!!? ぬふぇ~~~……///」

あまりの衝撃に、初春は勿論、あの佐天すらも顔を真っ赤にして取り乱した。
ちなみに白井は石化した。人体を石に変える能力など、聞いた事もないのだが。

「つ、つつ、つまり初めてって…ぞ、俗に言う…アア、『アレ』の事ですよね!!?」
「うん、そうだけど…佐天さん、それがどうかした?」
「どどどどうかしたって!! え、えっと…その…と、とりあえずおめでとうございます!」
「ありがと♪」

返す言葉が見つからなかったらしい佐天は、何がどうでそうなったのか、とりあえずおめでとうである。

「そ、そそそそれで!!! ど、どどどんな感じだったんですかっ!!?」

と、食いついてきたのは意外な事に佐天ではなく初春だった。
普段大人しい彼女なだけに、『逆に』この手の話には興味津々だったのかも知れない。
初春ムッツリ説が急浮上である。

「どんな感じって…そうねぇ……
 何ていうか、体と体が触れ合って…ううん。むしろ絡み合ってって言う方が正しいかな?
 そうしてるウチに、お互いの体温が溶け合って、心まで解けてしまいそうな程温かくなって……
 でも今度は、『ドクン、ドクン』って私の心臓の音が伝わっちゃいそうなくらいに―――」
「ちょちょちょちょストップストップ!!! 生々し過ぎてあたし達には刺激が強すぎます!!!///」
「ぬふぇ~~~///」
「そう? これからがいいとこなのに」

これ以上何を語ると言うのか。
『あの』美琴から語られる、赤裸々過ぎる体験談に、後輩達(学校は違うが)はしどろもどろだ。
美琴【このひと】はコンビニに寄ったついでに、何をしちゃっているのか。



「じゃ、じゃあその……は、はは、初体験の感想はそのくらいにしまして…
 御坂さんと上条さんは…その……ど、どこでなされたんですか…?」

さすがは佐天である。テンパりながらも、中々ツボを突いた質問をしてくる。
しかし、今日の美琴はそれの更に斜め上を行く。

「んー…どこって、『普通に』路上だけど」
「ア、アア、ア、アウトーーーーー!!!!!
 み、みみみ御坂さん!!! そそ、それはさすがに風紀委員として見過ごせません!!!」
「えっ…? な、何で?」
「いやいやいやいや!!! 何でって!!! それのどこが『普通』なんですか!!!」
「でも、みんなやってるでしょ?」
「「してませんよそんな事っ!!!!!」」

初春と佐天のダブルツッコミが炸裂した。法律的にも倫理的にもアウトである。

「そ、そっかぁ……確かに大勢の人に見られてて恥ずかしかったし……」
「みみみみ見られてたんですかああああぁぁぁぁぁ!!!!?」
「でもすっごいドキドキして……」
「そりゃドキドキするでしょうよ!!!!!」
「幸せだったなぁ~……手を繋いだ時」
「いや、いくら幸せでも……って……………ん…?」
「えっと…御坂さん? 一度確認しておきたいのですが、昨日初めてシた事って………」
「えっ…だから初めてアイツと手を繋いだ事だけど……それが何か?」

………
……………
……………………

………………………………………………



はい?



「えーっと……つまり…これは……どう思う? 初春」
「ええ、まぁ…いいんじゃないですかね。どうでも」
「お姉ぇぇぇ様あああぁぁぁぁぁ!!! 黒子は! 黒子は信じておりましたの!!!」
「えっ? えっ? 何この空気? えっ?」

初春と佐天は「無駄な時間を過ごした」と言わんばかりに大きく溜息をつき、
無事復活した白井は泣きながらお姉様に抱きついた。
大きな事を成し遂げた(と思い込んでいる)美琴は、何故白けたムードが漂っているのが理解できず、
ただただ困惑するばかりであったという。

御坂美琴。
レベル5の第三位にして、常盤台の超電磁砲。
その実態は小物の少女趣味同様、恋愛面でもまだまだお子ちゃまなのであった。


  ◈  ◘  ◈  ◘  ◈  ◘  ◈  ◘  ◈  ◘


ちなみに。

「聞いて驚けよ土御門と青髪【おまえら】!!
 この上条さんはついに昨日! 初めて美琴とシてしまったのですよ!!!」

以下、内容が9割程美琴サイドとカブるので割愛。








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