とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

26-915

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匿名ユーザー

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小ネタ 雛壇




カメラのシャッター音が鳴る。

「美弦!!こっち向いてくれ!! そうそう、よしっいくぞ!!」

着飾ったのは5歳くらいの可愛らしい女の子である。
そして、それを撮るのが。

「ちょろっとー、今日1日でアルバム2冊潰したバカ親、さっきから美弦があっち見たりこっち見たり忙しそうなんだけど」

バカ親と呼ばれたのは25前後の男性。
ご存知、上条当麻である。

「そんな美弦もかわいいよな」

そのバカ親は至極まじめな顔である
相方はため息をつくしかない。

が、

「でも、それの原因はオレだけじゃなくて、DVD2枚目に突入したバカ親さんも
重要だと思うんですよー」

こっちもバカ親さんだった。
皆さんご存知美琴様だが、今は上条姓である。

「そんな~、わたしのせいで美弦がかわいいなんて~」

「あ、そっちを拾っちゃう? まあ、間違ってないけども」

さらにバカップルだった。

その後、抱き合いながら娘を撮影するという器用なことをやりだす二人。
その上5歳児があきれて乾いた笑みを発していることに気づかないようだ。

「しかし、よく買ったわよね」

視線の先には、新品の雛人形があった。

「父さんやお義父さんが自分が買いたいっていってたけど、やっぱりオレが買ってあげたくてさ」

「……そんで、嫁入り道具の1つになるわけか」

「ならない、嫁にはやらん」

「アンタね」

「さーて美弦、こっち向けー」

「また無視なの?……大丈夫よ」

「なにがだ?」

「そんなにやっきになって記録に残さなくても」

「……」

「もうあんなことはないっては言えない、アンタならまた起きかねないけど」

「……美琴」

「もし、また、記憶をなくしても、何度だって、上書きできるほどいい思い出を作ればいいじゃない」

「……」

「……はいはい、甘えんぼさんね」

雛壇の1番上にいる二人が、静かに微笑んだ気がした。


















「その日の夜の当麻ったら、ほんとに獣みたいにわたしを求めてきてさ~」

「なーにいってやがりますか、美琴さんがあんなに誘わなければわたくしもね~」

「おっかしいなー、単にこの雛壇買った時の話を聞いただけなんだけどなー、なんでまた親の惚気を聞いてんのかなー、だれかこの不幸なわたしに説明して!!」

雛壇の1番上の人形がなんでか知らないが雛壇の上からずり落ちた。










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