とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

29-115

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匿名ユーザー

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小ネタ 御坂美琴の夢




これはまだ美琴が小学校に上がる前…つまり学園都市へと上京する前の話である。
来年から学園都市で一人暮らし(正確には寮で暮らすので一人暮らしではないが)する美琴に、
その母である美鈴はある質問をした。

「ねぇ、美琴ちゃん。来年から美琴ちゃんは超能力が使えるようになるんだけど、
 美琴ちゃんは将来、その能力でどんな事がしたいの?」

学園都市に来たからってすぐに能力が使えるようになる訳ではないのだが、
あくまでも会話の導入として聞いたにすぎない。そもそも、まだ6歳の美琴には難しい話だ。
事実、美琴は美鈴に対して、顔をキョトンとさせている。

「どんなこと…?」
「ああ、ごめんごめん。えっと…大きくなったら美琴ちゃんがやりたい事よ」

母からの質問の意図を理解したのか、美琴は顔を「パァ…!」と明るくさせる。
そして飛び出してきた言葉は。

「およめさんになりたい!」
「ええっ!? あ、えと…お、お嫁さん!?」

が、正しく理解はしていなかった。
美鈴の「大きくなったら美琴ちゃんがやりたい事よ」という部分のみを切り取った美琴は、
能力をどのように役立てるかではなく、単純に将来の夢について語ったのだ。
美鈴は一瞬だけ呆気に取られたが、すぐに「ぷっ」と吹き出すと、そのまま話を広げた。

「そっか、お嫁さんになりたいのか。じゃあ、どんな人と?」
「えっとね! えっとね!
 やさしくてね! つよくってね! みことがこまってるといつもたすけてくれてね!
 それからママもすきになってくれるひと!」
「えっ、ママも?」
「うん! だってママがすきになったひとなら、みこともすきになるもん!」
「あっはっは! そっか~。確かにママ、人を見る目にはちょっと自信があるからね!
 なんたって、旅掛【パパ】を見初めたのもママなんだから!」


 ◇


そんな事があったその8年後。
美琴は美鈴からの電話で母の声を聞きながら、顔を真っ赤にさせていた。

『それで? 優しくて強くて、
 美琴ちゃんが困ってるといつも助けてくれる上条くんとはどうなってるの?
 ちなみに私は上条くん好きよ。あの子になら美琴ちゃんを任せられるわ。
 …で、いつごろ上条くんのお嫁さんに』
「もう電話切るからねっ!!!?」










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