とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

29-127

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匿名ユーザー

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小ネタ




「ほいっ!! バレンタイン!!」

2月とは思えないほど暖かい日中、
狭いアパートの一室に2人はいた。

「……今はいいやー」

もろもろの事件から3年がたち、
少年は青年へと変わっている。

「いーまーは、彼女さんを満喫したいでなー」

腕のなか、あぐらをかいた青年の組まれた足に座るのはとある少女。
女性、と呼ぶにはあどけない様に、時おり大人の色気が覗く。

「せっかく作ってきたのにいらないっていうの?」

内容とは裏腹に、幸せそうに言葉を紡ぐのは、元・最強無敵の電撃姫、御坂美琴である。
彼女は顎を青年の左肩に乗せ、腕をそのまま首に回す。

「めちゃんこ欲しい。ってことで、食べさせてください」

青年の名は上条当麻。
その表情に、歴戦の勇者の面影はない。

「もー、しょうがないなー」

口元に笑みを浮かべながら、
美琴は、自身が丁寧に包んだラッピングをほどく。
中から出てきたのは、高級スイーツ店の店頭に並んでいたかのようなチョコ。

「ほい、あーん」

「あむ、モグモグ……ウイスキーボンボンか。てか、ウイスキーをどう入手したの?」

「え? ママ」

上条さん苦笑。
よく考えたら、ご両親が味方というのはありがたいよな、とプラス思考する。

「どう?美味しい??」

首に手を回す彼女がこちらにほほえみかける。
若干表情が曇っているのは、自分の頭と腹に巻かれた、真新しい包帯が原因だろうか?

「そんな不安そうな顔すんなって、お前が作った料理がマズイわけないだろ? 」

「……そうね、よかっムグッ…………」

「…………プファ、少し酔ったみたい」

「……クスッ、嘘つき」



バレンタイン、
彼氏が彼女に甘えてもいい日。










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