とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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小ネタ 8月25日




皆さん、最近暑いと感じませんか?

一昔前は30度で猛暑と言っていたのに、最近は軽々とハードルを超えている。
無論、学園都市だから涼しい、なんてことはない。高層ビルが多く、ヒートアイランド現象が起こりやすく、壁に囲まれているため空気はこもりやすいのだ。
つまり、何が言いたいかというと、

「暑いあついアツイあついんだよ!!!!!!」

と、いうことである。
上条当麻は、いつの間にか同居していたシスターのお買い物に付き合っていたのだった。

「暑いから、地下街に入ったんでしょ? それでダメなら服からなんとかしなさいよ」

「と、当麻!! スケベはオープンだと許されるなんてのは幻想かも!!」

「はいはい、その幻想をぶち殺すー……長いな、短くいえねぇかな」

涼しい地下のオアシスを上条は進む。
ん?

「あれ? インデックスは?」

いねぇ。
どこに行ったのだろうか?
多分途中の牛丼屋かラーメン屋かハンバーガーショップに行ったのだろう。
短い付き合いなのに行動パターンが読めたことに泣けてしまう。
財布的に。

「アンタ、なんで動いてんのよ?」

「ん?」

振り返るとシャンパンゴールドの髪が見えた。

「……さてメシはなんにしましょうかね?」

「こっちむいただろぉが!!」

「……はぁ、なんの用だ?」

「まずはこっちの質問に答えなさい!! なんであんな怪我してピンピンしてんのよ!!」

彼はつい数日前、あの一方通行との激戦を制し、一昨日位に退院したばかりのはずである。
なんで今包帯も松葉杖もとれてんだよっていうかやばいいろいろ思い出してきたうわーうわー!!

「も、もしもーし、顔真っ赤ですよー」

「え?」//////

「安心しろ、わかってるから」

「えっ!!? いやそのち、違うから!!!」////////

「絶対口外しねぇよ。お前がボロボロ泣いたとことか、研究機関を破壊しまくったこととか」

ばりばりどっかーん

「それ以上話したら殺す!!」

「ィ、ィエス!! マム!!」

いろいろ涼しくなった上条さんである。

「で、アンタはこの暑い中、なにしてんの?」

「へ? えーと……」

実は、明日担任から神奈川の海に島流しにされ、ついてくることになった知人の女の子が水着持ってなくて、買い物に付き合ってドキドキしてました、なんて言えるわけがないのだった」

「ねえ、ほら鍵かっこ」

「あれー?」

ばちばちばりばりごろぴしゃどっかーん!!

考えてみれば、御坂に怒られる理由はない気がする!!!!
とかうるさい2人であった。

「……どったの?」

「なんでもない!!」

「顔赤い「なんでもない!!!」ようなきがしたがきのせいでした」

まさか、御坂と呼ばれるだけで嬉しかったなんて……嬉しくもなんともないからね!!

「な、なんだ? 地の文に突っ込めとかいうムチャブリが聞こえた気がする」

「で? アンタのガールフレンドはどこよ?」

「ん?」

え? インデックスって彼女なのか?
確かに、一緒に住んでいる。
しかし、お色気イベントなんて皆無なのだった。

「そいつ、彼女ではないぞ」

たぶん、という言葉は飲み込む。

「そ、そっか、良かった……」

……なにがだ?
いや、違う。このアホにたぶらかされた可哀想な女の子がいなくて良かったって意味だ。
そうに違いない!!

「で、お前はどしたん?」

「…………いろいろあんのよ」

最近、とあるサワヤカくんに付きまとわれている美琴。
遠目にその姿を見つけて、慌てて迂回したのである。

「ふーん、彼氏?」

「んなわけないでしょ」

「へー、見た目いいのにな」

「えっ? えぇっ??」////////

「中身が……」

「その喧嘩定価で買ったらぁぁぁぁああああああああ!!」


ギャイギャイ騒ぐ2人。
ふと気づいた。周囲に人多くね?

「き、来なさい!!」

「ぅおっとっ!!?」

上条の手をとり、ノッシノッシ進む美琴。
地上に出たあと裏通りに上条を引っ張りこむ。
オレが連れ込んだことにはなんないよね? と不安になる不幸な上条さんである。

「さぁ、殺るわよ」

「頼む、変換ミスだといってくれ。なんでこの暑いのに戦わんといかんのじゃ」

「アンタがさっきケンカ売ったんでしょうが!!」

「でもさー、実際さー、バチバチ怖いじゃーん」

「アンタには効かないでしょうが!!」

「でもさー、きっとさー、彼氏になる人もさー、怖いと思うよー、それ」

「だからアンタには…………」

ん?

んんん?

「んじゃ、オレ腹へったし帰るわ。あんまりバチバチすんなよー、世は節電の時代だし。お兄ちゃんのいうことは聞きなさいよー」

「ん~?……ハッ!! 誰が兄ちゃんよ!! っていねーし!! ちっくしょー、電話で呼び出し……」

携帯を取り出して、気づいた。
あ、なんて間抜けな声まで出る。

「連絡先、知らないや」

美琴は空を見上げる。
入道雲も蝉の声もうっとうしかった。



上条がインデックスを忘れたことに気づき、
頭を負傷するのはもう少し先の話。
夏休み最後の日に上条と美琴が偽デートするのも、また別のお話。










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