第2部 第10話 第二章(4)
8月13日(木) 19時00分
多摩川河川敷
多摩川河川敷
私は、河川敷のグラウンドで当麻と対峙している。
学園都市施設管理課のクラウドに無理やり利用許可をねじ込み、
ギャラリーを排除して事故防止をする。
一方通行と私は作成方法は異なるが現象的にはほぼ同じ、11次元に達する
反射能力を持つので、当麻の戦闘能力を確認するには
一番ふさわしい相手かもしれない。
学園都市施設管理課のクラウドに無理やり利用許可をねじ込み、
ギャラリーを排除して事故防止をする。
一方通行と私は作成方法は異なるが現象的にはほぼ同じ、11次元に達する
反射能力を持つので、当麻の戦闘能力を確認するには
一番ふさわしい相手かもしれない。
幻想殺し自体は、正直その能力を相手に知られている場合にはあまり使い勝手がよくない。
効果は、右手の先に限定され、異能そのものを打ち消すことしかできない。
能力で鉄骨を何十本もぶん投げられては逃げることはできないだろう。
効果は、右手の先に限定され、異能そのものを打ち消すことしかできない。
能力で鉄骨を何十本もぶん投げられては逃げることはできないだろう。
右手そのものに攻撃力があるわけでもない。ただ普通のちょっと鍛えた高校生男子程度
の右アッパーが唯一の戦力。体術が得意な風紀委員には勝負にすらならないだろう。
の右アッパーが唯一の戦力。体術が得意な風紀委員には勝負にすらならないだろう。
上条当麻はその能力の微妙さを、恐らくAIM拡散力場の揺らぎを事前に感知し、かわす
能力でカバーしていたのだろう。
自分の能力を打ち消されただけで能力者は、特に高位能力者は驚く。
そのすきに、攻撃を躱しつつ接近し、右アッパーで意識を刈る。そして説教で
改心を図る。私は統括理事会のマル秘ファイルを反芻する。
能力でカバーしていたのだろう。
自分の能力を打ち消されただけで能力者は、特に高位能力者は驚く。
そのすきに、攻撃を躱しつつ接近し、右アッパーで意識を刈る。そして説教で
改心を図る。私は統括理事会のマル秘ファイルを反芻する。
美琴は当麻を見据えて言う
「じゃ鬼ごっこを始めるわよ。30分以内に私を捕まえられなきゃ終わりよ」
「おお」
2人は鬼ごっこを始める。
「じゃ鬼ごっこを始めるわよ。30分以内に私を捕まえられなきゃ終わりよ」
「おお」
2人は鬼ごっこを始める。
・・・25分経過・・・
当麻は全力でダッシュするが、軽く生体電流で、筋力を強化した美琴が俊敏に5~10Mの
距離を保つので、まったくかすりもしない。
当麻には分っている。美琴はジョギングくらいの軽い気持ちでやっている。
なんの攻撃もせず、軽い気持ちでやっている。そんな軽い準備運動のような美琴に全く
歯が立たない。
それに、25分に何度も全力ダッシュを繰り返したのだ。息は上がり、足がパンパンに張る。
当麻はスタミナには自信はあるが、美琴のじらし戦法で、以外なほど疲労が
溜まる。
当麻は全力でダッシュするが、軽く生体電流で、筋力を強化した美琴が俊敏に5~10Mの
距離を保つので、まったくかすりもしない。
当麻には分っている。美琴はジョギングくらいの軽い気持ちでやっている。
なんの攻撃もせず、軽い気持ちでやっている。そんな軽い準備運動のような美琴に全く
歯が立たない。
それに、25分に何度も全力ダッシュを繰り返したのだ。息は上がり、足がパンパンに張る。
当麻はスタミナには自信はあるが、美琴のじらし戦法で、以外なほど疲労が
溜まる。
美琴は退屈しているのか軽口をたたく。
「ねえ遊んでいるの?」
「別に・・そんなわけじゃない」
「そんなんじゃ一方通行へ届かないわよ」
「しょうがないわね。これじゃ模擬戦にならないから少しハンデイをやるわ」
「ねえ遊んでいるの?」
「別に・・そんなわけじゃない」
「そんなんじゃ一方通行へ届かないわよ」
「しょうがないわね。これじゃ模擬戦にならないから少しハンデイをやるわ」
美琴は、当麻から距離をとり続けることをやめ、動くことをやめる。
「じゃ・私は5分ここで休むからその間に私を捕まえなさい」
「舐めているのか?」
当麻は、美琴に突進する。
だが・・後方から鈍器のようなもので殴られた衝撃を感じ約10M飛ばされる。
勢いよく地面に衝突し、唇から血が流れる。
全身に痛みの衝撃が走り、じんじん・じりじり痛む。
しばらくあまりの痛みで動くことさえままならない。
「当麻・・そんな予想できる動きをしちゃダメよ。背中から攻撃されるわよ」
「う・・」
「さあ・・もう後4分よ。どうする?」
「じゃ・私は5分ここで休むからその間に私を捕まえなさい」
「舐めているのか?」
当麻は、美琴に突進する。
だが・・後方から鈍器のようなもので殴られた衝撃を感じ約10M飛ばされる。
勢いよく地面に衝突し、唇から血が流れる。
全身に痛みの衝撃が走り、じんじん・じりじり痛む。
しばらくあまりの痛みで動くことさえままならない。
「当麻・・そんな予想できる動きをしちゃダメよ。背中から攻撃されるわよ」
「う・・」
「さあ・・もう後4分よ。どうする?」
美琴にすれば遊んでいるだけだろう。そんな美琴に全く何もできない自分。
彼我の格差に打ちのめされる。
美琴は当麻を挑発する。
「いまのは手加減してたのは分かるわよね、次は意識を刈るわよ。」
だが当麻はあきらめていない。気絶したふりで美琴の油断を誘う。
美琴は油断しきっているのか30CMほどの至近距離に近寄ってくる。
当麻は逆転勝利を確信する。
(美琴・・強すぎるお前は油断する。俺がお前の足を右手でつかめば終りだ)
彼我の格差に打ちのめされる。
美琴は当麻を挑発する。
「いまのは手加減してたのは分かるわよね、次は意識を刈るわよ。」
だが当麻はあきらめていない。気絶したふりで美琴の油断を誘う。
美琴は油断しきっているのか30CMほどの至近距離に近寄ってくる。
当麻は逆転勝利を確信する。
(美琴・・強すぎるお前は油断する。俺がお前の足を右手でつかめば終りだ)
だが・・
美琴の足首が当麻の頭を直撃する。
「甘いわよ、あんたが寝たふりしてんのは全部分かってんよ」
堪えがたい激痛が襲うが、もうなりふりなんて構ってられない。
当麻は本能のままに、頭部の激痛にたえつつ、美琴へタックルをかける。
が・・
美琴は持ち前の運動神経で当麻のタックルを躱し、床運動の選手の
ように当麻の後方1m離れたところへ着地する。
「当麻・・当麻の力はそんなもんじゃないはずよ。だから本気で私を襲って」
当麻は頭をフル稼働させる。
美琴の足首が当麻の頭を直撃する。
「甘いわよ、あんたが寝たふりしてんのは全部分かってんよ」
堪えがたい激痛が襲うが、もうなりふりなんて構ってられない。
当麻は本能のままに、頭部の激痛にたえつつ、美琴へタックルをかける。
が・・
美琴は持ち前の運動神経で当麻のタックルを躱し、床運動の選手の
ように当麻の後方1m離れたところへ着地する。
「当麻・・当麻の力はそんなもんじゃないはずよ。だから本気で私を襲って」
当麻は頭をフル稼働させる。
はっきり言って幻想殺しだけでは当麻は美琴にかなわない。
美琴は研究者の視点で当麻の能力を知り尽くしている。効果も弱点も丸裸にしている。
相性的には最悪だ。挑発もハッタリも話術も通用しない。
冷静に当麻の弱点だけをついて、ただ躱し続ける。
美琴は研究者の視点で当麻の能力を知り尽くしている。効果も弱点も丸裸にしている。
相性的には最悪だ。挑発もハッタリも話術も通用しない。
冷静に当麻の弱点だけをついて、ただ躱し続ける。
(どうすれば・・美琴は俺の動きに合わせて動いている。美琴は高性能レーダを
持っているから俺の動きは丸見えだ。だったら美琴を動かしたらどうだ。)
当麻を動きをやめ、美琴の動きを観察する。
美琴は時計に目を移しカウントダウンを始める。
10.9、8、7、6.5、3、2
終わりね当麻・・美琴は握手をしようと手を動かしはじめる、
が・・・
当麻は目も見えぬ速さで美琴に抱き着き抱擁を始める。
そして美琴の口に軽くキスをし、自分の勝利を告げる。
「美琴俺の勝ちだ」
時計は29分59秒を示していた。
「当麻・・最低な解答ね。でも悪くわないわよ」
「美琴なんとか捕まえた」
「じゃ少し作戦会議しようか」
・・・・・・
多摩川河川敷 ベンチ 19時45分
持っているから俺の動きは丸見えだ。だったら美琴を動かしたらどうだ。)
当麻を動きをやめ、美琴の動きを観察する。
美琴は時計に目を移しカウントダウンを始める。
10.9、8、7、6.5、3、2
終わりね当麻・・美琴は握手をしようと手を動かしはじめる、
が・・・
当麻は目も見えぬ速さで美琴に抱き着き抱擁を始める。
そして美琴の口に軽くキスをし、自分の勝利を告げる。
「美琴俺の勝ちだ」
時計は29分59秒を示していた。
「当麻・・最低な解答ね。でも悪くわないわよ」
「美琴なんとか捕まえた」
「じゃ少し作戦会議しようか」
・・・・・・
多摩川河川敷 ベンチ 19時45分
「当麻・・一方通行はまだそれほど戦いなれていないわ。」
「ええ?」
「彼は私と違って最初からレベル5で私が抜くまで1位だった。だから常に相手は
格下、反射だけでいなしてきた。だから彼はまだ本来の力を出し切っていない」
「そうか・・」
「基本反射以外の攻撃はそれほど大したことはない。だけど彼は解析力は
優れている。だから当麻の弱点はすぐに分かると思うわ、でもさいわい
試合時間は30分だから時間をとにかく稼いで。」
「ああ」
「ええ?」
「彼は私と違って最初からレベル5で私が抜くまで1位だった。だから常に相手は
格下、反射だけでいなしてきた。だから彼はまだ本来の力を出し切っていない」
「そうか・・」
「基本反射以外の攻撃はそれほど大したことはない。だけど彼は解析力は
優れている。だから当麻の弱点はすぐに分かると思うわ、でもさいわい
試合時間は30分だから時間をとにかく稼いで。」
「ああ」
「それから当麻・・もしも一方通行側が卑怯な真似をするなら私は参戦するからね。」
「ああ」
「当麻、あんまり無理しないでね。無理ならすぐに私に代わっていいんだからね」
「美琴を不幸にするぐらいなら俺は右手くらい差し出してやる」
「当麻?・・」
「美琴心配は無用だ。美琴を守るためなら俺はすべてを差し出す」
「当麻・・・」
「ああ」
「当麻、あんまり無理しないでね。無理ならすぐに私に代わっていいんだからね」
「美琴を不幸にするぐらいなら俺は右手くらい差し出してやる」
「当麻?・・」
「美琴心配は無用だ。美琴を守るためなら俺はすべてを差し出す」
「当麻・・・」
当麻から見て美琴は優しい。いや優しすぎる。軍隊を打倒するための人間兵器なはずのレベル5のその1位としては問題があるのではないかと思うほど。
だが・・そんな不安は現実の美琴のまえでは雲散霧消する。
だが・・そんな不安は現実の美琴のまえでは雲散霧消する。
当麻は付き合いが長くなるうちに悟る。もしも美琴が不殺のルールを自分に課さなければ
学園都市などすぐに崩壊すると。強すぎる自分の能力から周りを守るために強い制約を
掛けていることに気がつく。
学園都市などすぐに崩壊すると。強すぎる自分の能力から周りを守るために強い制約を
掛けていることに気がつく。
当麻には忸怩たる思いがある。美琴を守るどころか守られているばかりで、自分が
何もできていない。
当麻は目のまえの一方通行を見据え今日こそは、自分が美琴を守ると誓う。
何もできていない。
当麻は目のまえの一方通行を見据え今日こそは、自分が美琴を守ると誓う。
・・・・・・
操車場20時28分
操車場20時28分
「よお・・美琴ちゃんはいねエようだなナア。」
「ああ、差しだからな」
「まア、30分後には美琴ちゃんとやることになるだろうけどなア」
「余裕だな。ケガは治ったのか?」
「はん テメエのパンチと違って美琴ちゃんのパンチは利いたけどなア」
「それは結構。」
「時間だな。面倒クセエけど始めるぞオ」
「ああ、差しだからな」
「まア、30分後には美琴ちゃんとやることになるだろうけどなア」
「余裕だな。ケガは治ったのか?」
「はん テメエのパンチと違って美琴ちゃんのパンチは利いたけどなア」
「それは結構。」
「時間だな。面倒クセエけど始めるぞオ」
一方通行は当麻の右手を警戒し、5mほど距離をとる。
直接異能で攻撃しても打ち消されてしまうので、足をベクトル操作で加速しそれを小石に
ぶつけ運動エネルギーに変える。挨拶替わりに音速ほどに加速し当麻に向ける。
当麻は、小石を予兆の感知で躱す。
直接異能で攻撃しても打ち消されてしまうので、足をベクトル操作で加速しそれを小石に
ぶつけ運動エネルギーに変える。挨拶替わりに音速ほどに加速し当麻に向ける。
当麻は、小石を予兆の感知で躱す。
一方通行は、数mの距離を保ちつつ、当麻へ音速以上の速さで小石や鉄釘を
ぶつけるが予兆の感知で避けられ当たらない。
ぶつけるが予兆の感知で避けられ当たらない。
人間はどんなに鍛えても0.1秒起動に時間がかかると言われる。
オリンピックに出る卓球選手や陸上選手でもそれは同じだ。
10mの距離を秒速400mで進む小石は0.04秒で到達する。
本来なら動けるはずがない。美琴や一方通行のように生体電流を操作できない
上条当麻がそんな小石を躱せるはずはないのだ。
オリンピックに出る卓球選手や陸上選手でもそれは同じだ。
10mの距離を秒速400mで進む小石は0.04秒で到達する。
本来なら動けるはずがない。美琴や一方通行のように生体電流を操作できない
上条当麻がそんな小石を躱せるはずはないのだ。
だが彼の前兆の感知は高性能のエイジスレーダのように当麻に0.01秒の感知を可能にする。
上条の予兆の感知は極限までと研ぎ澄まされているのだ。
上条の予兆の感知は極限までと研ぎ澄まされているのだ。
一方通行はルール上30分以内に当麻に参ったと言わせなければ勝てないので
シャカリキになり攻撃をするが当麻はそのすべてを躱し続ける。
シャカリキになり攻撃をするが当麻はそのすべてを躱し続ける。
(美琴の読み通りカッカしてきたな。予定通りだ)
一方通行は10分もしないうちに冷静さを失い、自分の十八番の生体電流ベクトル操作
をするために距離をつめる。11次元に達する反射膜を有する一方通行は自分への
攻撃を恐れない。たとえ0距離の砲撃や銃撃、電撃でも彼を傷つけることはできないの
だから。その慢心がその反射膜を突き破る当麻のパンチを一瞬忘れ、不用意に近づく。
一方通行は10分もしないうちに冷静さを失い、自分の十八番の生体電流ベクトル操作
をするために距離をつめる。11次元に達する反射膜を有する一方通行は自分への
攻撃を恐れない。たとえ0距離の砲撃や銃撃、電撃でも彼を傷つけることはできないの
だから。その慢心がその反射膜を突き破る当麻のパンチを一瞬忘れ、不用意に近づく。
一方通行は慢心していた。なぞの右手を躱し、体のどこかを触り脳に直接0.1Aの電流
をぶち込めばすべて終わりだ。そう判断した一方通行は音速で接近し左手を握ろうとする。
この間初動からわずか0.05秒。躱せるはずがない。普通なら。
をぶち込めばすべて終わりだ。そう判断した一方通行は音速で接近し左手を握ろうとする。
この間初動からわずか0.05秒。躱せるはずがない。普通なら。
だが普通の高校生なはずの上条当麻は全然普通ではなかった。
反応できないはずの攻撃を躱し、一方通行に右アッパーをくらわす。
一方通行は数m飛ばされ、強く頭を打つ。
反応できないはずの攻撃を躱し、一方通行に右アッパーをくらわす。
一方通行は数m飛ばされ、強く頭を打つ。
基本、能力頼みの彼は打撃に弱い。上条当麻の右アッパーは一方通行の
体に深刻なダメージを与える。一瞬だが意識が飛び思考が飛ぶ。
全身がずきずき痛み、何より心が痛い。
美琴に完全に意識を飛ばされ、1日入院させられた悪夢がよみがえる。
体に深刻なダメージを与える。一瞬だが意識が飛び思考が飛ぶ。
全身がずきずき痛み、何より心が痛い。
美琴に完全に意識を飛ばされ、1日入院させられた悪夢がよみがえる。
一方通行は初めて上条当麻の実力に戦慄する。
上条当麻は御坂美琴のクローン人形とはまったく違う。
このままでは勝てない。何か・・局面を打開する方法はないか?
一方通行の学園都市2位の頭脳は最適解を模索する。ふと自分の周りの
空気に気が付く、心の中で高笑いを始める。
(はは・・なんだそうか・・風を使えばいいじゃねえかア)
上条当麻は御坂美琴のクローン人形とはまったく違う。
このままでは勝てない。何か・・局面を打開する方法はないか?
一方通行の学園都市2位の頭脳は最適解を模索する。ふと自分の周りの
空気に気が付く、心の中で高笑いを始める。
(はは・・なんだそうか・・風を使えばいいじゃねえかア)
一方通行はよろよろと立ち上がり、学園都市から風を集める。
最初風速数メートルの風は、しだいに風速を増し竜巻を形成し始める。
上条当麻は風速120mの突風に飛ばされ、全身を飛んできた鋼材に打ち付けられ
翻弄される。服はちぎれズタボロに切り傷で埋め尽くされる。
最初風速数メートルの風は、しだいに風速を増し竜巻を形成し始める。
上条当麻は風速120mの突風に飛ばされ、全身を飛んできた鋼材に打ち付けられ
翻弄される。服はちぎれズタボロに切り傷で埋め尽くされる。
そして、一方通行はさらに風を収束し、高温プラズマを生成する。
周囲10kmから集まった風は1点に集約し、まばゆい光を放ち始める。
その青白い眩い光は、勢いを増し、操車場周辺へ莫大な輻射熱を放つ。
当麻はズタボロの状態で地面に叩きつけられ、意識を失い倒れている。
周囲10kmから集まった風は1点に集約し、まばゆい光を放ち始める。
その青白い眩い光は、勢いを増し、操車場周辺へ莫大な輻射熱を放つ。
当麻はズタボロの状態で地面に叩きつけられ、意識を失い倒れている。
操車場を見渡せる高台にいた美琴はたまらず一方通行のそばに降り立つ。
「アンタやりすぎよ」
「保護者のお出ましかア、いいねエ。だが・・これは俺と上条当麻の差しの争いだ。
保護者はお引き取りくださいテカア?」
「無抵抗のレベル0へのプラズマ攻撃は刑法203条(殺人未遂罪)に抵触するわよ」
「法学者きどりのレベル5ね。よく言うよなア」
「アンタやりすぎよ」
「保護者のお出ましかア、いいねエ。だが・・これは俺と上条当麻の差しの争いだ。
保護者はお引き取りくださいテカア?」
「無抵抗のレベル0へのプラズマ攻撃は刑法203条(殺人未遂罪)に抵触するわよ」
「法学者きどりのレベル5ね。よく言うよなア」
美琴は、怒ったように乱暴に言い放つ。
「少々熱いわね。少々涼しくしようかしら」
美琴は、一方通行のプラズマ球へ磁力線を伸ばし、
プラズマ乱流を引き起こし、プラズマ球を崩壊させる。
莫大なエネルギーは美琴の保護膜へ吸収され雲散する。
「てめえエ・・試合妨害とみなすぞオ」
「あらそう?・・こんなに操車場壊して、器物損壊と
殺人未遂でアンチスキルへ通報するわよ」
「少々熱いわね。少々涼しくしようかしら」
美琴は、一方通行のプラズマ球へ磁力線を伸ばし、
プラズマ乱流を引き起こし、プラズマ球を崩壊させる。
莫大なエネルギーは美琴の保護膜へ吸収され雲散する。
「てめえエ・・試合妨害とみなすぞオ」
「あらそう?・・こんなに操車場壊して、器物損壊と
殺人未遂でアンチスキルへ通報するわよ」
「何ヲ・・言うんだアこのくそアマア」
「せいぜい通報されないように気をつけるのよ。一方通行。それに・・」
一方通行は、信じられない光景を見て息をのむ。
ズタボロになった上条当麻が最後の力を振り絞り立ち上がる。
「せいぜい通報されないように気をつけるのよ。一方通行。それに・・」
一方通行は、信じられない光景を見て息をのむ。
ズタボロになった上条当麻が最後の力を振り絞り立ち上がる。
よろよろと夢遊病者のように、だが意外としっかりした足取りで前進する。
美琴は、一方通行に吐き捨てる。
「損害賠償は高いわよ」
当麻は最後の力を振り絞り、一方通行を右アッパーで吹っ飛ばす。
一方通行も、上条当麻も力を使い果たしたのか立ちあがりもしない。
美琴は、一方通行に吐き捨てる。
「損害賠償は高いわよ」
当麻は最後の力を振り絞り、一方通行を右アッパーで吹っ飛ばす。
一方通行も、上条当麻も力を使い果たしたのか立ちあがりもしない。
美琴は、暴風で散乱するコンテナや鉄骨、1万度を超えるプラズマ火球で
解けかけたアスファルトの焦げ臭いにおいが漂う完全に破壊された操車場を眺める。
解けかけたアスファルトの焦げ臭いにおいが漂う完全に破壊された操車場を眺める。
さあ終わったわね。ここからが私の仕事よ。
まずはと。。救急車ね。それからアンチスキルと。
美琴は手際よく通話し、なおかつこの破壊行為が、
一方的な一方通行の破壊行為による証拠
映像をアンチスキル本部及び統括理事会へメール送信する。
美琴は手際よく通話し、なおかつこの破壊行為が、
一方的な一方通行の破壊行為による証拠
映像をアンチスキル本部及び統括理事会へメール送信する。
美琴は吐き捨てる。
「木原幻生アンタに責任を取ってもらうわよ」
「木原幻生アンタに責任を取ってもらうわよ」
美琴はアンダーラインでつかんだ木原幻生の位置情報をスマホで送る。
「結標 木原幻生を拘束して、監禁罪と脅迫罪の証拠はアンチスキルへ送ったわ」
「御坂さんやる気なの?」
「もう賽は投げたわよ。アンチスキルも呼んだから、協力して。木原が抵抗する場合は
コルクで差してもいいわよ。」
「結標 木原幻生を拘束して、監禁罪と脅迫罪の証拠はアンチスキルへ送ったわ」
「御坂さんやる気なの?」
「もう賽は投げたわよ。アンチスキルも呼んだから、協力して。木原が抵抗する場合は
コルクで差してもいいわよ。」
「え?所長は?」
「アンチスキルが保護済み」
「いつの間に・・」
「私はね売られた喧嘩は買う主義なのよ 逃げられるわよ。さっさと行動して」
「アンチスキルが保護済み」
「いつの間に・・」
「私はね売られた喧嘩は買う主義なのよ 逃げられるわよ。さっさと行動して」
さあてこれはよしと。
今日はここまでだな。
後は明日以降ね。
・・私の人形(クローン)をばらし、一方通行をあんなひねくれ者にした
責任は償ってもらうわよ。
アレイスタ。
今日はここまでだな。
後は明日以降ね。
・・私の人形(クローン)をばらし、一方通行をあんなひねくれ者にした
責任は償ってもらうわよ。
アレイスタ。
美琴は苦笑いする。喧嘩するのは簡単だ。
だけど、それを復旧するのは手間と金がかかる。
一方通行の圧倒的な暴力で破壊された操車場を見て私は言いたくなる。
だけど、それを復旧するのは手間と金がかかる。
一方通行の圧倒的な暴力で破壊された操車場を見て私は言いたくなる。
一方通行と木原幻生、数多、天井、かれらは絶対能力者進化実験で巻き散らかした多大の
損害をちゃんと払うことはできるのか?
一方通行は確かに強力な能力と多大なポテンシャルはあるだろう。
だけどその思考は年齢と比較してもあまりに幼稚だ。
全くバランスが取れていないのだ。
損害をちゃんと払うことはできるのか?
一方通行は確かに強力な能力と多大なポテンシャルはあるだろう。
だけどその思考は年齢と比較してもあまりに幼稚だ。
全くバランスが取れていないのだ。
何を血迷っているんだ。レベル0に負けそうになって、
嵐を起こしてどうする気だったのだ?
レベル5は強力な能力の抑制が売りだ。
喧嘩に負けそうになって、学園都市を破壊するなんて
同じレベル5として恥ずかしい。いや許せない。
絶対にこの問題はうやむやにしない。
嵐を起こしてどうする気だったのだ?
レベル5は強力な能力の抑制が売りだ。
喧嘩に負けそうになって、学園都市を破壊するなんて
同じレベル5として恥ずかしい。いや許せない。
絶対にこの問題はうやむやにしない。
当麻には本当に感謝だ。
当麻が一方通行の反射を防いでくれたおかげで、
私はこの惨事にかかわらずに済んだ。
木原幻生の犯罪を暴き、一方通行の暴虐性を暴くことができた。
犯罪者に相応の罰を与えなければ学園都市は腐るだけだ。
私はもうだまされない。アレイスタの尊大な
もったいぶったプランとやらが如何に矛盾に
溢れ、多くの学生を不幸にしたか。
当麻が一方通行の反射を防いでくれたおかげで、
私はこの惨事にかかわらずに済んだ。
木原幻生の犯罪を暴き、一方通行の暴虐性を暴くことができた。
犯罪者に相応の罰を与えなければ学園都市は腐るだけだ。
私はもうだまされない。アレイスタの尊大な
もったいぶったプランとやらが如何に矛盾に
溢れ、多くの学生を不幸にしたか。
でも・・自分ひとりの力などたかが知れている。
だけど、人を幸せにしないシステムなんていつまでも続きわけがない。
時間はかかるかもしれない。だけど、必ずアレイスタの
ためでない、学生を幸せにする学園都市へ変える。
だけど、人を幸せにしないシステムなんていつまでも続きわけがない。
時間はかかるかもしれない。だけど、必ずアレイスタの
ためでない、学生を幸せにする学園都市へ変える。
私は鎮痛剤でぐっすり眠った当麻の顔をながめる。
そして軽くキスを交わす。
(当麻、今日は病院でゆっくり休んで。
もうこんな無理はさせない。今度は私が頑張るわ。
だから当麻、私を助けて お願いよ。 )
そして軽くキスを交わす。
(当麻、今日は病院でゆっくり休んで。
もうこんな無理はさせない。今度は私が頑張るわ。
だから当麻、私を助けて お願いよ。 )
続く