小ネタ 白い恋人達
御坂「あ!いたいた。ちょっと、アンタ!」
上条「はぁ~、財布は落とすは、バスに乗れなくて遅刻。揚句の果てに補習。不幸だ。」
御坂「だ・か・ら。無視すんなって言ってんでしょ!」
上条「げっ、ビリビリ。今日はなんのようでせうか。上条さんは朝からの不幸の連続続きで心がボロボロなんです。」
御坂「ビリビリ言うな!私には御坂美琴って名前が・・・もういいわ。アンタに渡したい物があるの、はいっ」
上条「これは、なんでせうか?マフラー?俺、御坂にこんな物貰うような事したか?」
御坂「か、勘違いしないでよね。アンタ、何時も薄着だから寒そうかなって思ったから作っただけよ。」
上条「サンキュー御坂。手作りって言うには大変だったろ?大事にするよ。」
御坂「別に、大変なんかじゃなかったわよ。当たり前よ、大事にしなかったら・・・クシュン。」
上条「おいおい、寒いのか?ほれ、これだったら暖かいだろ?マフラーが長くて良かった良かった。それとも、嫌だったか?」
御坂「い、嫌なわけないじゃない。あ、ありがとうね。」
上条「いえいえ、上条さんは紳士なのですから。女の子に風邪を引かせるわけにはいかんのですよ。」
御坂「ね、ねぇ。このあと、暇?」
上条「んー得にないかな。でもお金ないから遊びに行けないぞ。」
御坂「イルミネーションが綺麗なところがあるんだけど一緒に行かない?」
上条「いいぞ。でも、俺なんかでいいのか?」
御坂「いいに決まってるの何も、そのつもりだったから・・・」
上条「そうか?なら行こうぜ。あ、雪が降ってきた。」
御坂「あっ、本当だ。学園都市じゃ珍しいわね。だから今日寒いのね。」
上条「確かに寒いな。御坂、もっと寄れ。それじゃあ寒いだろ。ほれ、手。」
御坂「あ・・・うん。」
上条「それじゃあー行くぞー」
二人は肩を寄せ手を繋ぐ。それはまるで恋人のよう。
空から降る雪は彼等への神様からのプレゼントだったのかもしれない。