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とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫
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とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

14-4

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
 佐天の部屋でチョコ作りしてる上琴義妹トリオはおおむね絶好調だった。

「当麻お兄ちゃんと美琴お姉さんの分、建宮さんの分は無事に終りましたねー♪」
「まあ当麻兄さんと美琴姉さん、それに建宮さんの分は三人で一緒に作ったからね。そりゃあ終るのも早いでしょ」
「お兄ちゃんとお姉ちゃんの分はともかく、どうして建宮ごときにチョコを超あげないと……」

 三人が日頃の感謝のお礼として作った上琴、建宮の分は共同制作ということもあって早く片付いたのだ。
 それでも絹旗は作り終えた後も建宮に作ったことに関しては未だに不満なのだが、初春と佐天が頑張っていたので最後までやり遂げる。

「じゃあ私はこれで」
「ねえ飾利、本当にいいの? 神裂さん、シェリーさん、ヴィリアンさんの分を手伝わなくてさ」
「涙子さんと最愛さんの気持ちだけで充分ですよ。それに三人の分はやっぱり自分一人で作ってあげたいので」
(……飾利の判断は超正しいでしょうね。私と涙子も一緒って言ったらヴィリアンさんはともかく、後の二人は超がっかりするでしょうし)

 こうして初春は佐天と絹旗と別れ、自分だけがお世話になってる大人の女性三人のチョコを自分の部屋に戻って作ることに。
 しかし実は初春、三人だけでなくすっかり忘れていた人達の分を作る為に一人になったのである。

「五和さんに対馬さんに浦上さんにも作ってあげないと! インデックスさんとステイルさんと闇咲さんの分も作らないといけないし……大丈夫かな?」

 初春が忘れていた人物、それは神裂と建宮を除いた天草式学園都市支部、ネセサリウス学園都市支部のメンバーだった(土御門は月夜がいるのでパス)。
 ちなみに初春が全てのチョコを作り終えたのはバレンタイン当日の明け方あたりだったりする。
 佐天と絹旗は初春が帰った後、建宮に渡すチョコについて語り合っていた。

「さて、建宮さんに渡すチョコだけど一人ずつ手作りで3個なわけだけど最愛、何か変なモノ入れてくれた?」
「超バッチリです! 建宮が爆発するようなチョコを超見事に作りましたよ♪」
「でかした! あたしも建宮さんに相応しい大人のものすっごいビターなのを作ったから!」

 明日のバレンタイン、二つの地獄と一つの天国を見ることになるとは建宮は思いもしないだろう。

――――――――――

 こちらはインデックスとステイルの勤める教会の食堂の厨房、そこに初春バカの二人がいた。

「よっし完璧! このエリス型チョコなら飾利も大喜びだ。あの子は私の芸術センスも理解してくれてるからね。それにしても……はぁ」
「むっ、何がおかしいのですかシェリー」

 シェリーは自分作の小型エリスチョコ(全長50cm)にご満悦の後、神裂の作ってるチョコに呆れた視線を送った。
 神裂が作ってるのはドライフルーツのザッハトルテとかなりのものなのだが、シェリーには物足りなかったようだ。

「そんな地味なので飾利が喜ぶとでも思ってんのか? それでよくあの子のお姉ちゃんを公言できるもんだね」
「何とでも言いなさい。私のザッハトルテは極上の味が武器なのです。それと私のお姉ちゃんとしての愛もふんだんに入ってます。見た目重視のあなたのチョコなど足元にも及びません」
「なっ、何だと! 言ってくれるじゃないか! こっちだってなぁ、味もちゃんとしてんだよ! 飾利の舌を満足させる自信だってあるんだぞ!」

 ますますライバル意識が高くなってる神裂とシェリー、そして展開は当然ながら、

「ではどちらが飾利をより喜ばせるか勝負しましょう!」
「上等だ!」

 勝負へと移行することになった、初春の意向は完全無視で。


その頃英国にレッサーはと言うと…

「ふう、向こうの時間を考えたら朝に作らないといけませんね。」

レッサーは学園都市の時間を考えて、朝からチョコを作る事になっていた。

「にしてもこれことがフロリスに見つかったらどうなる事やら…」

レッサーはこれがフロリスに見つかったら作ったチョコが壊されるに違いないと思ってた。

「ま、ま、そのためにベイローブに頼んでフロリスと一緒にいてもらっているんですけどね。」

と言うとレッサーはチョコ作りを始めた。
だが、そんなうまくいくことは無かった。

それは、レッサーがチョコを作り終わるちょっと前の事だった。

「あとは、これを冷蔵庫に入れるだけですね。」

レッサーが作ったチョコを入れようとした時だった。

「なんでベイローブ私をレッサーの家に行くのに拒んだのですか?せっかく『新たなる光』のみんなで遊ぼうと思って…」

ベイローブとフロリスがレッサーの家に勝手に入ってきたのだった。
そしてフロリスはレッサーがチョコを冷蔵庫に入れるところを見てしまったのだった。


「レッサーそのチョコはバレンタインのチョコなの?」
「そ、そうですけど…」

「ひょっとして上条当麻のチョコとか言わないですよね?」
「…………………………」

レッサーはいきなりフロリスに誰にあげるチョコなのか当てられ、どう対応すれば良いのか分からなかった。

「もしかして図星?」
ギクッ!!

さらに追い討ちをかけるような言葉がレッサーに降りかかってきた。
そして、さすがのフロリスもレッサーの対応がおかしかったので、レッサーが上条のチョコを作っていることに分かった。

「なんで上条当麻なんかにチョコをあげるのですか!!上条当麻はあの時私を裏切ったのですよ!!それなのにレッサーはあげるのですか!?」
「やっぱりこうなると思ったからベイローブに頼んだのですけど、やっぱりそれだけじゃ甘かったですね。」
「ベイローブ!!あなたもレッサーの味方だったのですか!っていつの間にか居ないし。」

ベイローブはレッサーにもフロリスにもぶん殴られる気がしたのですぐに逃げ出したのだ。

「ま、ベイローブは後で探すとしてまずは…」
「別に上条さんにチョコをあげるのは私の勝手ではないですか!!フロリスにそんな事言われる必要はありませんから!!」

「今まで黙っていましたけど、レッサーには『新たなる光』としての自覚がありませんね?」
「な、なんですて!!」

「だって、レッサーがロシアに行ったとき、上条当麻に色気を使ったらしいじゃないですか!!そんなやつが『新たなる光』にいるなんて私達の恥ですよ。」
「だったらフロリスもクーデターの時、上条さんに助けてもられわなかっら何されてたか分からなかったくせに。」

「なんですて!!」
「そっちこそ何よ!!」

二人のケンカはどんどんヒートアップしていて、誰も止められないよな状況だった。
だが、二人のケンカを止めるくれる人物が空気を読まずにやって来た。

「レッサーちょっと頼みたい事があるんだけど…」

第三王女ヴィリアンがレッサーの家にやって来たのだ。


二人はヴィリアンの顔を見るとズザザザザッ!!と言う音をしながら頭を下げる。

「この様な汚い家まで来て何をしていらっしゃるんですか!?」
「この人自分の家を汚いって言ったよ!?」
「……ええと、その姉上」

ビクッ!!ヴィリアンの口から今『姉上』と聞こえた気がした。
そのヴィリアンの口から『姉上』と言う単語に当てはまる人間は二人いる。
一人は『頭脳』に特化した第一女王リメア。もう一人は……

「ほんとーに、汚い家だな」
「「これはこれはキャーリサ様!!」」

二人……と言うより『新たなる光』はこの『軍事』に優れた第二王女キャーリサには頭が上がらないのだ。

「で、姉上。用があったのでしょう?」
「おー、そーだったそーだった。すっかり忘れていた」
「それはどの様なご用件でしょうか?」
「実は学園都市に行きたいんだ」

……………………………………………………………………………………はい?この王女様はなんと言った?

「えー……あー……すいませんがもう一度言ってくださいませんか?」
「だーかーら、学園都市に行きたいと言っている」
「それはかなりのいきなり発言ですよ!?何でですか!!」

そう聞かれるとキャーリサはうぅ!!等と言ってなにやら困惑した顔だ。

「あーそれはー……聞かなくてもいーの!!」

気のせいかキャーリサの顔が少し赤い気がする。
そういや学園都市にいるとある少年は別名『旗男』と呼ばれていると報告書に書いてあった。
………まさか、そんなはずはない。
だがレッサーは見た。第二王女のポケットから赤いリボンが出ている所を。

――――またかあの野郎

レッサーは素直にそう思った。


「レッサー、貴女には学園都市での姉上の案内ならびに護衛を頼みたいのです。姉上に護衛は要らないと思いますけど……」
「わ、私がですか! 確かに元は私達は騎士派の命で動いていました。ですが今はヴィリアン様の直属。そのヴィリアン様を置いて学園都市になど……」

 本当は学園都市に行きたかったレッサーだがフロリスの手前、主たるヴィリアンを置いて行くことに迷いを見せていた。
 そこへキャーリサがレッサーの肩に腕を回し、小声で脅し文句を囁く。

「いいから黙って私を学園都市に連れて行けばいーんだよ。それとも何か? ヴィリアンの言うことは聞けて私のお願いは聞けないってーのか? なんなら騎士派総出でお前を」
「喜んで行かせていただきまっす!!!」

 キャーリサの小声が聞こえなかったのでレッサーの賛同を張り切っての意味と取ったヴィリアンは素直に喜ぶ。
 次にヴィリアンはフロリスに命を下すのだが、その内容がすさまじく下らないものだったりするわけで。

「フロリス、貴女は他の『新たなる光』のメンバーと共に清教派の上条当麻狙いの魔術師ならびにシスターの掃討をお願いします」
「……………………え? あ、あの、ヴィリアン様、仰ってる意味がよく……」

 頭の整理が追いついていないフロリスにヴィリアンの命について説明したのはキャーリサだった。

「お前ら、オルソラの乱は知ってるな。要は日本のバレンタインにかこつけて学園都市に向かう連中を食い止めろってーわけだ。清教派、騎士派、王室派の合同作戦ってやつだな」
「つまりねフロリス。英国の恥を日本、特に学園都市にばらしたくないの。貴女は嫌と思うでしょうけど、これも英国の威信の為です。やってくれますね?」
「……分かりました。それが英国の為なら尚更ですし、ヴィリアン様の命を断ることなど出来ませんから」
「安心しろ。『新たなる光』には騎士派の連中を何名か貸してやるし、清教派のオルソラってシスター、アニューゼ部隊、天草式の男共と合同で事にあたる手筈だ。暴れる感じでやってくれりゃーいい」

 ちなみに当麻狙いの騎士派は騎士団長が、王室派の方はエリザードが押さえていたりする。
 フロリスとの話し合いを終えたヴィリアンはレッサーを呼んで、部屋の隅っこで内緒話を始める。

「いいですかレッサー。姉上と飾利を絶対に会わせないように。私と飾利の関係もばれることは許しませんよ」
「えっ、ヴィリアン様、もしかして初春さんを義妹にした件、キャーリサ様にお話してなかったんですか!」

 そう、ヴィリアンは初春を義妹にした件をキャーリサはおろか、エリザードとリメエアにすら話していなかったのだ。
 リメエアはともかく、エリザードとキャーリサにばれたら初春を取られてしまう、それがヴィリアンが初春の件を秘密にしていた理由である。

「と・に・か・く。飾利の件、くれぐれもお願いします。家族の中で飾利を独り占めにしていいのは私だけですから!」
「なーにが私だけだってー? ヴィリアン♪」
「な、何でもありません姉上!」

 こうしてキャーリサとレッサーの二名、学園都市へ向かうことが決定(出発はレッサーのチョコが完成した後で)。
 そこへレッサーはふと、ある疑問についてヴィリアンに尋ねる。

「そういえばヴィリアン様は今回は学園都市には行かないんですか?」
「あのねレッサー、王女が二人もお忍びで旅行なんていくら母上でもお許しになるわけないでしょう……。それに」
「それに?」
「ウィリアムと一緒じゃないのに旅行に行っても意味が無いじゃないですか。あちらもあちらで忙しいみたいですし」

 そう、今回ヴィリアンは英国に残るのだが近くに恋人たるウィリアムは居ないのだ。



 こちらはローマ正教、ウィリアムは『後方のアックア』として呼ばれていた。

「上条当麻を狙う連中をバレンタインが終るまで監視、ならびに食い止めろとは何ともしょうもない命令である。ヴェント一人で充分だと思うのであるが……」


「仕方無いだろ。上条当麻を狙っているローマ正教が結構居るんだから、私だけじゃ止められないと思うからな。」

ウィリアムの隣に居るヴェントが話しかけてきた。

「そうかも知れぬが、やっぱりバレンタインは自由に過ごしたかったである。」
「それはヴィリアンと一緒に過ごしたかったんだろ?」

「な、なぜ貴様が俺がヴィリアンのことが好きということを知っているのであるか!?俺はまだローマ法王にしか……まさか。」
「クリスマスの時、アックアがなぜか急用があってその急用になった理由をローマ法王に聞いたからな。」

「やっぱりそうであるか。」
「ま、そんな事言ってないでさっさと明日の準備をするぞ。」

というとアックアとヴェントは明日のために準備を始めるのだった。



 半蔵は自宅で郭にチョコを作ろうと思ったが、やはり他の面々同様に一人ではどうしようも無いわけで。

「あいつも今頃忙しいだろうけど頼んでみるか。超が付くほどのお人好しだし」

 そう結論付けると半蔵はある人物に手作りチョコのレシピをもらう為にメールを送る。
 それから30秒後に届いたレシピを元に郭へのチョコを製作開始、見事に作り上げることに。



「これで半蔵は大丈夫かな。青ピも頑張れよ、普通のチョコとチョコプリンなら難しくないんだからさ」

 半蔵にレシピを送ったのは真夜、青ピを交えての夕食後に彼の為にバレンタインに贈る菓子作りの指導をしていた。

「簡単て……。ボクは料理なんて慣れてへんねんで。というか自分は手ぇ貸してくれへんのな」
「誰かの手が入るよりは最初から最後まで作った方がいいだろ? それに俺だって真昼さんや赤音さん以外の人に渡す菓子を作ってんだし」

 そう、真夜は明日に作るチョコフォンデューとフォンダンショコラ以外は二人の恋人に贈るお菓子は製作完了済みなのだ。
 今は木山、小萌、半蔵、郭に日頃の感謝の意味をこめたチョコカップケーキを製作している最中なのだ。

「ホンマ井ノ原弟は律儀っつーかなんっつーか、とても二股かけとグオッ!」
「青髪く~ん、真夜君のこと悪く言ったら怒るよ?」
「怒るっつーて超音波を後頭部にピンポイントってひどいわ!」
「二人とも喧嘩しないの。ほら、赤音さんも真昼さんと一緒にお風呂入ってきてよ」

 真夜に言われた赤音はリビングでのんびりテレビを見ていた真昼と一緒にお風呂へと向かうことに。
 『お風呂』のフレーズに反応した青ピは一瞬、覗こうかと思ったがそこの真夜からの忠告が入る。

「青ピ、覗くのは構わないけどさ、二人に殺されても知らないぞ? 俺だってクラスメートを病院送りにはしたくないし」
「そ、そないなこと、するわけないやん。……せやけど井ノ原弟ってあの二人の彼氏ゆうよりも執事に見えるで」

 青ピの言うことはもっともで井ノ原家に招かれてからというもの、料理、洗い物、あらゆる家事を真夜が一手に引き受けているからである。
 しかし真夜は気にする様子はこれっぽちも無く、サラッと青ピに返す。

「んー、意識した覚えは無いけどさ、これが俺達の恋人の付き合い方なんだよ。他がどうとかじゃなくてさ、二人が笑顔でいてくれるなら何でもいいんだ」
「ボクには絶対マネ出来ひんわ、そないな生き方。まあ、その信念に免じて襲撃は控えめを検討しといたるわ」
「襲撃しないんじゃ無かったのか? ……まあいいけどさ。その代わり、襲ってくるなら容赦しないぞ」
「それ、一度もまともに戦ったことの無い奴の言う台詞ちゃうやろ。あの二人に相応しい台詞やで」

 実は真夜、狩りの時でも自分は全くと言っていいほど手は出さず、撃退担当の真昼と赤音の護りならびに足となってるだけ。
 暴力とかあまり好まない性格の真夜が手を出す時、それは真昼と赤音に危害が及んだり悪口を言われた時だけである。

「はいはい長話はこれでお終い。続き、始めようぜ」

 その後、真夜の指導の下で苦労しながらも一人で青ピは黒子に贈るお菓子を製作、無事に完了を迎えたのだった。
 こうしてバレンタイン前日は終わりを迎え、それぞれの思惑や愛情が交差する2月14日のバレンタインが幕を開ける。
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