とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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小ネタ 上条の責任



「やっと終わったー」
 そう呟いた上条の目の前には、山となった数々の宿題が置いてあった。
「アンタねー、珍しく私に電話して誘ってきたと思えば宿題の手伝いだったなんて」。
 宿題が終わり満足な顔の上条の隣には、デートの誘いと思い喜んで来たが宿題を手伝いをさせられてやや不機嫌な御坂美琴がいた。

「これを終わらせないと上条さんは,、もう1回1年生をやり直さなくてはいけない危機でしたので、御坂様には足を向けて寝ることはできないですよ」
「これは、貸しよね。じゃあこの宿題の手伝いのお礼に何かしてもらおうかしら?」
「電撃を浴びる事とお金がかかること以外でしたらなんでもします」
「えっそうなの?」
 上条の思わぬ返答に美琴はこれはチャンスと思い、
(…買い物に付き合ってもらう、いやデートに誘う、いやお泊りさせてもらう、あーもう何をお願いしたらいいかわかんない…)
 頭をかかえながら考え込む美琴を見て、少しの不安を感じた上条は
「あの?御坂さん?」
「何をお願いするか考えているから、ちょっと待っていて」
 美琴の一喝に恐怖し上条は何も話せなくなった。

 美琴が考え込み始め15分位が経った頃、暇になった上条は、棚から綿棒の入ったケースと、ベビーオイルを取り出しペットの猫であるスフィンクスを連れて来た。
「アンタ何してんの?」
 美琴は、綿棒と猫の不思議な組み合わせに考えるのをやめて上条に話してみた。
「ああ、今からこいつの耳かきをするんだけど、御坂今から面白いもの見せてやるよ」
 上条から、耳かきで面白いもの?何だろうと思い、スフィンクスを見始めた。

「やーん、かわいい」
 上条が少し湿らせた綿棒で耳掃除を始めると、スフィンクスは幸せそうな顔で目を細めながらゴロゴロと言い始めた
「いい顔するだろこいつは、耳掃除すると物凄く気持ちよさそうな顔するんだ」
「へぇー、本当に気持ちよさそうね、アンタにこんな特技があったなんてね」
「そりゃあこいつの耳垢すぐに溜まるから、一週間に必ず一回は耳掃除をするから、もう慣れかな?」
「ふーん」

 上条の耳掃除を見ていて、美琴はある事を思いついた。
「そうだ!アンタのさっき言った貸しのお返し、私の耳かきをしてよ」
 美琴の耳かきして、のお願いに上条は動揺して
「みみみ御坂さん、そんなんでいいのでしょうか?それに上条さんはまだ人には耳かきをしたことがないのですが」
 上条の「人には耳かきをしたことがない」の言葉を聞いて
「じゃあ私が人間第一号になってあげる、それにアンタ、電撃とお金がかからないなら何でもするって言わなかった?」

「はい、確かに言いました。でもいいんですか?人にはしたことがないのですよ」
「猫にそこまで出来れば人のほうも大丈夫よ、構造も簡単だから」
 上条は、美琴がそこまで言うのならば、それに下手なお願いを考えればこの方が楽だと思い、
「わかったよ、でも痛かったりしたらすぐ言えよ、すぐに止めるから」

「じゃあお願いね」
 そう言って、美琴は上条の太腿の上に頭を乗せた。
「御坂さん?これは膝枕ですが、いいのですか?」
「アンタね、過去に私が原因だけど、私の膝枕をしてもらったからこれくらいはいいでしょ」
「はいわかりました」
 上条は講義をしようとしたが、美琴に反論されてしまい、膝枕を認めた。
「じゃあ、今からやるぞ」
「さっさとやりなさい」
 美琴はそう強く言ってはみたが、上条の膝枕に半分は混乱状態だった。

 耳掃除を始めようと美琴の耳の中を見た上条が、
「お前、最後にいつ耳掃除したんだ?」
「えっそんなに汚れているの?やっぱり止める恥ずかしい」
 美琴の止めるの発言に上条は
「お前なぁ、あれだけの汚れを見て、ほおっておける上条さんではないのですよ」
「嫌だよ、恥ずかしい」
「もう見られたんだからいいだろ、覚悟を決めろ」
「わかったわよ、じゃあお願い」

 美琴の耳掃除が始まったが…
「ん…くぅ…はぁ」
「お前なぁ、少し黙っていられないのか?」
「だってしょうがないじゃない、声が出ちゃうのよ」
「しょうがないなぁ」
 そう言って、上条は耳掃除を続けた。
「…うん…ぁっ…んん」
「………」
「あっ…そこそこ……」
 上条は、美琴の色っぽく少し我慢する声を聞いて、いたずら心に火がついた。
「よし、大分綺麗になったな」
 美琴は、「終わった…」と安堵感を出しているその時

「ふぅー」
「みぎゃぁぁぁぁぁ」
 上条は、いたずらで美琴の耳に息を吹きかけた瞬間、美琴からは動物の叫びのような悲鳴が上がった。

「ひゃーはっはっはっは」
 上条は大笑いをして、普段の美琴から聞いたことがない悲鳴を聞いて楽しくなり、更にいたずら心に火がついた。
「アンタね…笑わないでよ」
「そうかそうか悪かったな、じゃあ御坂反対向け逆をやるぞ」
「えっ……」
 美琴の顔には、少しあせりが出ていた
「わかったわよ、でも最後の息はなしよ、あれは反則よ」
「わかったわかった」
 上条は最後の息をかけることが出来なくなったことに少し残念がったが、また美琴のもだえる姿が見れると思い反対の耳に取り掛かった。

「………」
(あれ?)
「………」
(こいつ声を出さないように我慢しているな)

 そう思った上条は、美琴をからかえる滅多にないチャンスと思い、言葉攻めをはじめた。
「御坂ーここが気持ちいいんだろ…声出しちゃいなよ」
「………」
「声は出さなくても、体は正直だな、さっきからぴくぴく足が動いているぞ」
「………」プルプル
「正直になれよ、気持ちいいんだろ」
 上条が、からかっていると、ふと自分の太腿に冷たいものを感じた。
「あれ?御坂…おわっ」
 上条が驚いたのは無理もない。美琴は上条の太腿の上で、顔を赤くしながらポロポロと涙を流していたのだ。

 美琴の涙に動揺した上条は、美琴に謝罪を始めた。
「みみみみ御坂さん!申し訳ありません上条さんは滅多にない御坂さんをからかえると思ってずに乗っていました」
 必死な上条の弁明に、美琴は
「ひっ…グス…もう私お嫁にいけない…あんなに恥ずかしい思いさせられたら……」
 美琴の悲痛な言葉に更に動揺した上条は
「そんな事は言わないで下さい。御坂さんもしお嫁に貰えないようでしたら、この上条当麻が責任を取って御坂さんをお嫁に貰いますから」
「えっ今なんて……」
「だから責任を取って、上条さんがお嫁に貰うって」
「お嫁さんに貰う…」
「あれ?…御坂さん?」
「ふにゃ~~~~~~」
「だぁーーーやっぱりこうなるんだー」


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