とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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「まずはこれから行こうかな?」


白雪はプールの水を隅々たで氷らせ、その氷を絶対零度を使い綺麗に切っていく。白雪だから使える技である。
その氷を雪で動かし何かを組み立てている。白雪が作り出したもの、それは巨人だ。氷で作られた巨人である。
しかもその巨人は動いていた。間接部分に雪があり、それで動いているらしい。。
それを見て周りの者たちは驚いている。まあ、驚いていない方がおかしいが……。


「さあ、舞台は整いました。私、勇者白雪月夜が退治してくれようぞ!!」


パフォーマンスは必要ないのだが白雪はノリノリだ。
白雪は雪の翼と氷の剣を作り出し、華麗に飛んで見せる。その勢いで巨人に斬りかかるがグーパンチで弾かれてしまう。
さあ困った、と。言う白々しい演技をしてから物凄い勢いで距離を取っていく。それからUターンをして真っ直ぐ巨人に突っ込んでいく。



そして白い何かが巨人を貫き、バラバラにした。



この現象に見ていた者は驚き、その光景を眺めていた。白雪も満足している顔をしていた。だが、白雪が予想外の事態に陥った。






バラバラになった氷が白雪を襲ったのだ。



だが、すぐにバラバラになった氷を雪に変え、とりあえず雪の竜巻を五つ作った。


「まだまだ!!」


月夜は雪の竜巻を月夜の立っているプール台のところから一列に並べた。
そして月夜は氷の翼を出し、そのまま一瞬で凍る雪の竜巻に突っ込んだのだ。
しかし月夜は雪の竜巻に突っ込んだにもかかわらず月夜は凍ってなく反対側のプール台に立っていた。
その後雪の竜巻を水に戻した。


「最後はこれで行きますか。元春や先生達は危ないから横に避けといて。」
「月夜まさかあれを使うきかにゃ!!」


あれとは『氷結光線』の事である。


「でも、やっと吹っ飛ばされずに済むようになったから大丈夫だよ。
「分かったにゃ。月夜を信じるぜよ。」


そう言うと土御門達はプールの隅に避けるのだった。


「それじゃ行くよ!!」


そう言うと『氷結光線』を放った。


数秒後、『氷結光線』を放ち終わるとプールの水は凍っており、さらには水の量が減っていた。


「ふう、これで終わりです。」


と言うと月夜はプール台から降りた。



「どうだった元春? 私の見事な演出は」
「演出? ってことは氷が襲ってきたのも全部月夜の自作自演ってことかにゃー!」
「当然でしょ♪ 私が能力の暴走なんてそんなこと」
「嘘だぞ土御門。お前に対する感情のベクトルが真っ直ぐお前に向いてねーからな」


 スラスラと言葉を紡ぐ月夜に土御門も彼女の言うことを信じてしまうが、感情のベクトルが見える真昼には通用しなかった。
 月夜と土御門が驚く中、木山が月夜にあることを尋ねる。


「白雪、さっきの氷の巨人だが今日初めて作っただろ?」
「え、ええ、まあ。システムスキャンだから張り切っちゃってつい……」
「おそらく氷の巨人を破壊したことで気が緩み、氷の破片の制御が出来なくなったそんな所だろう」


 木山の指摘にぐぅの音も出ない月夜は、自身のわずかな慢心を反省することに。
 しかしその後の木山の発言に少しばかり救われることに。


「とはいえ瞬時に制御を取り戻し、あのアドリブは見事だった。よく頑張ったな白雪」
「あ、ありがとうございます!」
「しかし氷の巨人を完全に自分のものにするのはまだ時間が掛かりそうだ。気が向いた時でいい、私が見てやろう」


 木山に褒められた月夜は素直に頭を下げると、すぐに雪の翼を展開し、さっきのシステムスキャン中に見つけた屋上に居る四人の所へ向かう。


「応援ありがとね美琴ちゃんに黒子ちゃん、それに万彬ちゃんに絹保ちゃんも」
「月夜お姉さまこそご立派でしたわ!」
「わたくし達もいずれは月夜お姉さまみたいな立派な能力者になってみせますわ!」


 月夜が泡浮と湾内のことを名前で呼んでることに気付いた美琴と黒子だが、その理由は今聞いてはいけない気がしたので保留することに。
 四人にお礼を言った月夜はプールへ戻ろうとしたが、湾内の一言が月夜のピンチを招くことに。


「あ、あのっ、月夜お姉さま! あ、あとで私とご一緒してくれませんかっ!」
「…………ご一緒? ってえええええええええええええっ!! し、しまっ……!」


 湾内にしてみれば何気ない意味で『ご一緒』と使ったのだが、月夜は何やら別のことを考えてしまい頭がパニックに。
 結果、月夜の雪の翼は瓦解、地面へ真っ逆さまという最悪の事態に。


「月夜っ! くそっ、こんな所からじゃ間に合わねぇ!」
「ごめん土御門!」


 周りだけでなくいつもは冷静な土御門でさえ混乱する事態に、唯一冷静に動いたのは真夜だった。
 月夜の揺らぎをいち早く察し、すぐさま【瞬間超人(リーンフォースセレクション)】を全強化箇所に80で配分する。
 そこからプールサイドを疾駆し、常人では有り得ない跳躍で月夜の落下箇所に彼女が落ちる前にキャッチする。


(やばっ! スピードが付き過ぎてこのままじゃ校舎に白雪さんもろとも……痛いけど仕方ないか!)


 勢い余って校舎に激突、月夜が大怪我という最悪の事態を考えた真夜は自分のことなど顧みない行動に出る。
 なんと無理矢理自分の背中が校舎に激突するように体の向きを変え、自分を犠牲に月夜を助けるという策に出たのだ。
 その結果、真夜は背中から校舎に“ゴドンッ!!”という派手な音をさせて激突、月夜は怪我一つ無く助かった。


「……んっ、あれ? 私どうして……って井ノ原くん! 大丈夫! 校舎にこんな大きなクレーター作るような激突するなんて無茶だよ!」
「痛ってえええええええっ! ああ気絶するとこだった! 白雪さんゴメンね! 助ける為とはいえ抱きかかえちゃって! 真昼さんと赤音さんに何て言おう……」
「えっ……? いや、そんなことはホント、ど、どうでもいいんだけど、い、井ノ原くんは平気……なの?」
「俺? 確かに一瞬意識飛びかけたけどこれくらいなら何とか。それに自然治癒力も強化してるから問題無いよ……ってあれ?」


 普通なら入院決定のぶつかり方を見せた真夜がピンピンしてることに月夜だけでなく、その光景を見ていた者全てが言葉を失う。
 唯一冷静なのは日頃から真夜の能力を見慣れている真昼、赤音、木山だけである。



「にしても、真夜も無茶するよな。」
「ほんとだよね。でもそのおかげで月夜ちゃんが助かったから良いんじゃないの?」


茜川と真夜がお人好しだから、真昼は能力で確認したから嫉妬しなかった。


「にしても自分を犠牲にしてまで白雪を助けるとはな。」
「そうですよね。それにしても木山先生、真夜ちゃんはあんなに能力が利用できているとはおもいませんでした。」


その隣で木山は自分を犠牲にしてまで月夜を助けたのに驚き、小萌は真夜があそこまで能力の利用が出来ている事に驚いていた。


その本人の真夜と真夜に助けられた月夜は、土御門と合流していた。


「月夜、怪我は無いぜよ?」
「うん、真夜君が私を守ってくれたから助かったよ。」


「そうかにゃ。にしても井ノ原弟、自分を犠牲にするまで月夜を助けるとは。」
「俺の能力ならすぐに治ると思ったから自分を犠牲にしただけだけどな。」
「まあ、月夜を助けてくれたことにありがとうぜよ。」


土御門も真夜に嫉妬している訳でもなく逆に真夜に感謝していた。


「そんなことよりとりあえずプールのところまで戻ろうぜ。」


ということで土白、真夜はプールのところまで戻ってきた。



その頃、学校で暴れていた三人は……


「いやー、何とか終わりましたなー……」
「ったく、手加減すんの疲れましたァ」
「いや、もう俺無理、過激な方法使えないからマジで疲れる」


三人は次から次へとやって来る(クラスメート以外にも教室に集まってきた)『嫉妬ファミリー』を相手に、色々とヤバかった。
だがそんな間もつかの間、三人に取って一番やりにくい相手がやって来る。


「……お前ら、またハデにやってくれたじゃん」
「…………」


怒り気味の黄泉川と、そして腕をボキボキとしている災誤が……
三人は顔をあわせて頷くと迷わず窓に近づく。


「「「お先に失礼します」」」


そして三階の窓から飛び降りた。



三人は飛び降りたのは良かったが、浜面だけ着地することを考えてなかった。


「おい!!このままじゃ地面にぶつけるぞ!!」
「アクセラ、俺は着地に慣れてるから浜面をベクトルで何とかしてくれ!!」
「言われなくても分かってるよォ!!」


一方通行はとりあえず浜面を抱えながら着地する事にした。
そして三人は怪我が無いで地面に着地した。


「よしこのまま逃げるぞ!!」


三人は校門を出て、そのまま逃げた。



「くそ、三人とも逃げられたじゃんよ。」
「なら、月曜日に説教すれば良いじゃないか?」
「そうするしかないじゃん。」


上条、アクセラ、浜面は月曜日、死刑宣告を受ける事になってしまった。
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