神戸・高3自殺:同級生逮捕 いじめ、認識してない 校長「ふざけあいだと」2007/09/18,
毎日新聞 大阪朝刊, 25ページ
「仲間内でのふざけあいだと思っていた」。・・・私立滝川高校(神戸市須磨区)の男子生徒(17)が恐喝未遂容疑で逮捕された事件。桐山智夫校長は、いじめや嫌がらせがあったとは認識していないと強調した。被害生徒と男子生徒は、最も仲の良いクラスメート同士に見えたといい、逮捕について桐山校長は「まさに青天のへきれき」と繰り返した。
学校側の説明によると、2人とも明るい性格で学内の人気者。そろって生徒会副会長に立候補したこともある。共にフットサル同好会に所属していたほか、登下校も一緒で、被害生徒の葬儀で男子生徒は、涙を流しながら遺族とひつぎを担いだという。
自殺後、学校側は同級生ら約70人に聞き取り調査した。その結果、被害生徒が金銭を要求されていたことや、使い走りをさせられていたことを把握。それでも「いじめられていた」との証言がなかったことから、「命令だったり本気の要求ではない」ととらえた。
自殺した日の朝に模擬試験の結果発表があり、「成績が良くなかったことなどが原因ではないか」と考えたという。
生徒の逮捕という結果に桐山校長は「言葉もない。申し訳ない」と謝罪し、「グループ内で何があったか、もっと把握するべきだったかもしれない。
学校の対応として弱かった」とうなだれた。
一方、県警によると、被害生徒が残した遺書とみられるメモには「楽しく過ごさせてもらいました」と両親への感謝を表す一文や「金を払えと言われても払えない」などと記されていたという。
被害生徒の自宅でインターホン越しに応対した女性は「(加害者側の)謝罪を受けるつもりはありません」とだけ話した。
最終更新:2008年06月22日 09:08