海軍では三年式12cm高角砲と呼ばれ、陸軍では三式12cm高射砲と呼ばれる

太平洋戦争あたりには航空機の発展が著しく、より高高度にての迎撃が必要となってきた、そのためには高射砲の初速を増すことが必要であったが、軽い砲弾を初速を上げたことにより高空へ送り届けるには限度がある。また初速を上げたことにより砲身寿命も短くなり利点は少なかった。そこでまったくの新型12cm高射砲の開発が始まり昭和18年3月に試作砲が完成、試験後に三式12cm高射砲として制式採用となった。この砲は海軍が艦船高角砲で使用していたウイリアムジョンネ式水圧伝導機を採用し精密迅速に照準が出来るようになっていた。

しかしながら艦載としては装填に難が有り、後継の八九式に道を譲ることになる。また重量の関係で移動式にも無理があり固定での要地、則ち東京、大阪、神戸、八幡などの防空に使用された。

とはいえ決して砲として劣っていたものではなく、電気式で高性能な高射照準具(算定具)の装備 、自動装填装置の装備、従来の歯車式の人力操作と違い海軍式の電動モーター駆動の水圧伝導機による迅速な操作が可能、信管は火道式信管を止め時計式の機械信管を採用など、それまでの野戦高射砲とは歴然とした性能差をもつ高射砲だった。

一部では陣地に設置され重対戦車砲に転用されたものもあった。

作中ではピグニス諸島ピグニス航空隊に昭和18年8月に配備されているが同年3月に制式化されたばかりの最新の高射砲を回すところからも中央世界進出への意気込みが窺える。


制式化 昭和18年3月
口 径 120mm(45口径)
全 長 -mm
砲身長 6710mm
重 量 19800kg
初 速 853m/sec
最大射高 14000m
最大射程 20500m
備 考 -


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最終更新:2007年07月22日 20:42