文明圏における最強国家に与えられる尊称。世界有数の国力を有し、周囲の文明圏のみならず遠方の文明圏にまで多大な影響力を有する――ここまでは“帝國”における定義と同じだが、大きく異なる点が幾つか挙げられる。

①海外領土を殆ど――或いは全く――保有していない。

 アルフェイムでは空軍(ワイバーン種)の力が陸海軍を圧倒しており、海上からの戦力投射は自殺行為と同義語にまでなっている。例え小規模文明圏が相手でも腰を据えて、それでもかなりの損害を覚悟せねばならぬだろう。陸続きの周辺文明圏の場合においても同様で、大概距離が離れているため困難な遠征となる場合が多い。
 ……要するに、他文明圏の侵略などこの世界では――ことに中央世界においては――とても割に合う行為ではない、ということだ。

②多文明圏間の相互補完関係。

 ①で挙げた様に、海外への軍事力投射は非常に困難である。それでも列強諸国が多大な影響力を及ぼせる理由は、その経済力と魔法技術力で各文明圏の有力国を取り込み、同盟国としているからだ。
 彼等同盟国が列強の軍事力を代行し、その文明圏における列強のシーレーンや権益を守る。その代わりに列強のシーレーン網を利用して交易出来るし、(退役した中古とはいえ)ワイバーン・ロード?等の強力な魔法兵器を優先的に購入することも出来る。戦時には援助だって受けられるだろう。文明圏内で非常に優位な立場に立つことが可能なのだ。
 この様な列強を盟主とする有志連合の“相互補完関係”、そして列強間の“談合”こそが、この世界における標準的な国際関係なのである。(それ故、外交というものが非常に重視されている)


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最終更新:2007年09月11日 09:39