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  • 走る二等兵・待つ獣神将

走る二等兵・待つ獣神将

最終更新:2009年08月13日 17:27

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だれでも歓迎! 編集

走る二等兵・待つ獣神将 ◆O4LqeZ6.Qs



 ここは島のほぼ中央にある神社(F-5)。
 タママとギュオーの2人はウォーズマンと合流するために早々とここに到着していた。

「……モールで見た連中は今言った5人ですぅ」
「むう……そうか。その銀色の巨人がその一団のボスかもしれんな」
「たぶんそうですぅ。あいつどう見てもまともな雰囲気じゃなかったですぅ」

 到着したはいいが、一向にウォーズマンが現れる様子はない。
 それでギュオーはタママがモールで目撃したという5人の参加者について聞いていたのだ。
 2人は彼らの名前を知らないが、それは悪魔将軍率いる一党と彼らに捕まった2人。

 銀色の巨人・悪魔将軍。
 黒い鎧(ガイバーⅢ)の男・古泉一樹。
 青いボディスーツを着た赤い髪の少女・ノーヴェ。
 悪魔将軍にヘッドロックされて連行されていった、背中に巨大な手がついたホッケーマスクの怪人・オメガマン。
 気絶して黒いガイバーに背負われていた、頭にトサカのついたマッチョ男・キン肉万太郎。

 それがタママが目撃した5人である。
 ただし、彼らの名前はここにいる2人にはまだほとんどわかっていない。

「ギュギュッチはあいつらの事知ってるですかぁ?」
「うーむ。その赤い髪の女というのは会ったことがあるな。
 間違いでなければノーヴェという参加者のはずだ」
「う~ん。そいつ、悪いヤツだったですかぁ?」
「うむ。そいつも私を襲ってきた危険人物だな。
 仲間がいたのならおそらく徒党を組んでいるのだろう。迂闊に手は出さない方がいい」
「そうですねぇ。ボクもそう思って声はかけなかったですぅ」

 実際はギュオーがノーヴェを襲ったのだが、タママは少なくとも表面上は気付いていないように見えた。
 しかし、黒い鎧というのが気になる所だ。
 タママの説明を聞く限り、特徴はガイバーⅢそのものだ。
 だが、ガイバーⅢはノーヴェが殖装者になったのではなかったのか。
 あるいは、ノーヴェが殖装していたユニットは新たな別のユニットなのか。
 そう言えばノーヴェのガイバーは色が少し違っていた気もするが。
 あとは、最初に会った時は一緒にいたゼクトールが居ないのが少し疑問だが、2人の目的が違ったのかもしれない。
 一度別れたが、後で合流するという可能性もある。

「しかし、すでにそれだけの人数を集めている危険人物がいるとなると、こちらも戦力を集めねばな」
「クロエがあのスバルっていうでっかいのを連れてくるかもしれないですぅ。
 いつまでもでっかいまんまじゃあ無いとは思いますけどぉ」
「確か、人間を巨大化する発明品があると言っていたな。本当にそんなものが?」

 ギュオーの質問を受けて、タママはめんどくさそうにクルルの発明品について説明する。


「クルル先輩の作るものは確かにすごいんですけど、大抵使うとろくな事にならないですぅ。
 合体巨大ロボットとかはいいですけど、若返らせたり、大人にしたり、性格を逆にしちゃったり。
 動物や機械をペコポン人に変えちゃったり、他人の心の中に入り込んだり。
 周りが真っ暗になったり、時間が遅くなったり。
 履いたら踊り出しちゃう靴とか、人の足の小指に自分からぶつかっていくタンスとかもあったですねえ。
 サブローって人が持ってた書いたものが実体化する実体化ペンも黄色先輩があげたみたいですぅ」
「お、恐ろしいテクノロジーだな……いろんな意味で」

 ケロン軍脅威のテクノロジーについて教えられたギュオーは驚愕するばかりであった。
 タママによると、ワープやテレポートのような技術も彼らにとってはさほど珍しいものではないらしい。
 クルル曹長に作れないものはケロボールとタイムマシンぐらいのものだという話だ。
 ケロボールというのはケロン軍の隊長が持つ万能兵器で、それ1つで地球を制圧できるほどの力があるそうだ。
 一小隊の隊長にそんなものを与えている宇宙の侵略者ケロン軍。すさまじい強敵である。
 ただ、それでも地球を侵略できずにいるというケロロ小隊のやる気のなさも相当なものだが。

「タママ君がそんなに科学の進んだ世界の住人なら、この首輪もどうにかできないか?」
「そんなの無理ですぅ。
 クルル先輩なら道具さえあれば分析して外すと思いますけど、ボクはそんなに機械に詳しくないですから。
 それより、ボクの事ばっかり聞いてないでギュギュッチの方も話して欲しいですぅ。
 博物館には何か面白いものとかなかったですか?」
「博物館には全部で10個の展示があったな。どうやら我々参加者の出身世界についての展示らしい。
 犯人捜しをしていてあまり詳しくは見ていないが……」
「具体的にどんな展示があったですか?」

 そう尋ねるタママに、ギュオーは大まかに10個の展示のおおざっぱな説明をする。

「ふぅ~ん。なんだかペコポンのアニメとかマンガとかに出てきそうな世界が多いみたいですねぇ。
 まあ、その話は役に立ちそうにないからもういいですぅ。
 それよりギュギュッチの事を聞いておきたいですぅ。
 ギュギュッチは何で変身なんかできるんですか? 変な支給品でも手に入れたですか?」

 その問いに対して、ギュオーはウォーズマンにしたのと同じような説明をする。
 つまり、自分はクロノスに改造された被害者であり、クロノスから逃げ出した逃亡者であると説明したのだ。
 そして、ギュオーは念のため降臨者(ウラヌス)についても説明し、タママに意見を求めてみる。


「ペコポン人が誕生する遙か以前からペコポンの生物の進化を操作してた宇宙人なんて知らないですぅ。
 あの腹の立つ女は500年前ぐらいにペコポンに来たらしいですし、
 他にも大昔にペコポンにやって来た宇宙人は居ると思うですけどぉ……」

 「あの腹の立つ女」というのはわからないが、たぶん500年以上生きている宇宙人の知り合いが居るのだろう。
 それよりも、タママたちはやはり降臨者とは無関係と確認し、ギュオーは1人頷いて納得する。




 だがその時、何気なく窓の外を見たギュオーの目に気になるものが飛び込んできた。

「煙……か? ここからではよく見えんが」
「煙って、どこですかぁ?」

 ギュオーの言葉を聞いてタママも窓の外を見るが、身長が低すぎてよく見えない。

「見えないですけど、どっかでたき火でもしてるんですかねぇ?」
「気になるな。何か見えるかもしれん。外に出てみるか」

 そう言ったギュオーにタママも同意し、2人は一緒に神社を出て煙の出所を探す。

「どうやら北の方で大きく何かが燃えているようだが……
 火事のようだな。これはかなり燃えているかもしれんぞ」
「北って事は……軍曹さんやサッキーやフッキーⅡがいる方ですぅ!」

 黒煙の上がっているのがケロロたちの居る方向だとわかり、タママが思わず叫ぶ。
 木々に阻まれて街の様子が見えるわけではないが、煙の上がっているのはほぼ真北。心持ち東よりだろうか。
 支給されているコンパスで確かめてみても間違いない。
 そこはまさしくケロロ達が居るはずの公民館のある方向だ。

「やべえ……やばいですうぅぅ!!
 メイちゃんを殺したヤツを探すのに夢中になってて、軍曹さん達を放っておいたから……
 ボクは……ボクはまた間違ってしまったというのですかああぁあぁぁ!!」
「タママ君。落ち着きたまえ。
 まだそのケロロ軍曹たちに何かがあったとは限らないではないか」

 ギュオーは目に見えて狼狽しているタママをなだめようと声をかけるが、タママの動揺は収まらない。

「うるさいですぅ!! てめーらがもたもたしてやがるから軍曹さんの所に戻るのが遅れたですう!!
 もし軍曹さん達に何かあったらどうすんだよこのクソ野郎ーーーっ!!
 こんな事ならカジオーが死んだ後、すぐに北に向かっていれば……
 軍曹さんもサッキーもフッキーⅡも、たいした武器は持ってないし、もしかしたら、もしかしたら……!」



 そう言っている間にも、煙は激しくなってゆくように見えた。
 何かの事故で火がついたのか、あるいは何者かが火をつけたのであろうか。

「やはりこれは大きな火事になるかもしれんな……」
「落ち着いてる場合じゃねーですぅ!!
 こうしちゃいられないです! ギュギュッチ! 今すぐ街に向かうですぅ!!」
「いや、しかしタママ君。我々はウォーズマンと合流せねばならん。
 危険人物が徒党を組んでいるんだ。我々も人数を集めねば……」

 ギュオーはあまり迂闊に危険に飛び込みたくはない事もあってそう答えた。
 それを聞いたタママは説得する時間も惜しいと言った様子で叫ぶ。

「ああーーーっ!! もういいですぅ!! ギュギュッチはここに残ってクロエを待ってて下さい!
 ボクは軍曹さんたちを助けに行くですぅ!!」
「お、おい。タママ君!」

 ギュオーが止めるのも聞かず、タママは自分のデイパックを担いで猛烈な勢いで北に向かって走り出す。
 北へ、北へ、北へ。

「軍曹さん! サッキー! フッキーⅡ!
 ボクが今すぐ行きますぅ! 待ってて下さいですぅ! 生きていて下さいですぅーーっ!!」

 行く手を阻む木々の間を縫うようにして、道なき道を黒い小さな影が走る。
 本来なら腹黒いその生物の心に今あるのはただ1つの思いだけ。
 3人を助ける。3人を守る。その事だけを願ってタママは走り続ける。



◇



 タママが走り去ったあと、1人残されたギュオーは少し考えた後で小声でつぶやく。

「フッ。まあいい。兵隊が減るのは避けたかったが、あの様子では止められん。
 私を連れて行く事を早々に諦めてくれただけでもよしとするか」



 そしてギュオーは周囲を確認してから着ていた赤いプラグスーツを脱ぎ、獣神変して空に浮かび上がる。
 そして周囲の木々の高さと同じぐらいの高さまで上がると停止し、北の様子を観察する。

「うーむ。やはり大きな火事になっているようだな。
 ここからでは遠すぎて詳しい事はわからんが、それだけは間違いなさそうだ。
 そう簡単にここまで燃え広がっては来ないだろうが……
 風向きによってはわからんかもしれんな。消火活動をする者もおらんのだろうし」

 あまり長くこうしていれば誰かに発見されてしまう。
 ギュオーは上がってから10秒ほどで下に降り、獣神変を解いて今度は博物館で手に入れたネルフの制服に着替える。

「まあ、当分は大丈夫と見ていいだろう。
 それよりもせっかく1人の時間ができたのだ。この機会を存分に利用させてもらおうか」

 ギュオーはそれからすぐに神社の中に戻り、参加者詳細名簿を取り出して、ぱらぱらとめくり始める。
 いろいろと確認したい事があったのだが、これまではタママの目があってそれができなかったのだ。

 詳しく調べればメイを殺した男も見つかるかもしれないが、それは時間がかかりそうなので後に回す。
 だが、ホリィという少女を殺した紫の髪の男は名簿の目次の小さい顔写真からすぐに発見できた。

「名前はゼロスか。どうやらリナ=インバースと同じ世界の出身らしいな。魔族? 異種族か。
 いや、もっとおぞましい悪魔のような生き物のようだな。常に笑顔だが冷酷で残忍。
 外見も印象もウォーズマンの話と一致する。
 精神世界に本体がある、だと……? そんな生物に物理攻撃が通用するのか?
 一応制限を受けてはいるようだから大丈夫だとは思うが……
 魔王の腹心直属の部下か。よくはわからんが、とてつもない強さのようだな。
 本来はリナ=インバースなどよりも桁違いに強いようだ。
 それなのに人間相手に本気で戦えないとは、魔族とは不自由な存在だな。
 いずれにせよ、もし見つけても迂闊に戦うべき相手ではないか」

 次にタママが見たという銀色の巨人の事を調べてみる。
 銀色のマスクで顔を覆った人物を試しに調べてみると、たぶんその人物に間違いなさそうだった。

「悪魔将軍。悪魔超人、悪魔騎士たちを束ねる首領か。なるほど、名前の通り悪魔の将軍というわけだ。
 ウォーズマンたち正義超人とは敵同士か。ウォーズマンも悪魔将軍は敵だと言っていた気がするな。
 こいつも要注意人物に違いないだろう。
 遠距離から攻撃すれば反撃は来ないかもしれんが、これほどの相手ともなると一撃で倒せるとも思えんな。
 接近戦に持ち込まれて痛い目を見ないとも限らん。
 戦う時はこちらもタダでは済まぬ事を覚悟してかからねばな」



 そして次々にギュオーはページをめくり、気になる参加者の情報をチェックしていく。
 幸いにして、ウォーズマンも他の参加者も神社には現れなかった。
 気をよくして名簿を読むついでに食事も済ませてしまうギュオーであった。
 幸い加持のデイパックには水も残されていたので、ビールの空き缶に入れた水も飲まなくて済む。
 ギュオーは支給された高級幕の内弁当をゆっくり味わいつつ、詳細名簿を読み進めて行った。





 その後、ギュオーは一通りチェックを終えた詳細名簿を再びめくりながら各参加者の情報を整理していく。

 草壁メイを殺したのは外見特徴やその性格などからして雨蜘蛛という男である可能性が高い。
 まあ、ギュオー自身は別にそいつをどうこうしたいわけではないが、味方にならない参加者が減るのは悪くない。
 しかし、ウォーズマンにその名前を教える事はできないので、この情報にはたいした価値はない。

 また、タママが目撃した悪魔将軍と一緒にいた連中の正体もほぼ確定できた。
 ただし、ガイバーⅢとマッチョ男についてはわからない。
 マッチョ男はキン肉万太郎とキン肉スグルのどちらかである事はわかったが、ガイバーⅢはさっぱりだ。
 しかし、ガイバーである以上強敵である事に違いはあるまい。
 状況から見てオメガマンは協力者ではなさそうだが、マッチョ男がどちら側かはわからない。
 キン肉一族は正義の味方のようだから、悪魔将軍と手を組む可能性は低いのだろうが……

 なんにせよ、この一団と出会ってしまったらウォーズマンと合流しても分が悪いかもしれない。
 実にやっかいな連中だ。

 他に気になった参加者は2人。
 まずは朝倉涼子という参加者だ。
 ウォーズマンはそんな事は言っていなかったが、どうやらこいつは人間ではない。
 情報統合思念体のヒューマノイド型インターフェースと書いてある。人造生命のようなものか?
 しかも、長門有希のバックアップをしていたと書いてある。
 どうやら長門と対立して敗れたようだが、それならば重要な情報を握っている可能性が高い。

「あるいは、この名簿の内容も嘘でこの女が主催者の手下である可能性もある。
 いずれにしても情報を握っている可能性は高いが……
 もし名簿に嘘があるとなるとやっかいな事になる。そうは考えたくない所だな。
 とにかく、会う事があれば情報を引き出す努力はしてみなければなるまい。
 首輪についても何か知っているかもしれんからな」



 気になるもう1人の参加者は冬月コウゾウ。
 タママが気にしていた人物の1人だが、元大学教授であったと書かれている。
 専門分野は形而上生物学という聞いた事のない学問だが、多少は頭の切れる人物だという期待は持てる。
 もぐりの医者をしていた事もあるという事なので、そっち方面でも多少は使えるかもしれない。
 できれば首輪解除のために精密機械分野に精通した人間が欲しかったが、居ないものは仕方がない。
 今のところは、この男が一番期待できそうだとギュオーは判断した。

 他の参加者は大まかに言って5種類に分けられる。

 1つ目は、悪魔将軍やゼロス、ナーガなどの強くて暴力や殺人を好む危険人物。
 彼らは状況に応じて協力関係になってもいいが、できれば早めにつぶし合ってもらいたい存在である。
 戦って負けるつもりはないが、苦戦してダメージを受けた所を誰かに狙われたら危険だ。

 2つ目は、なのは、スバル、正義超人などの、言うなれば『正義の味方』だ。
 こいつらは高い戦闘能力がありながら、罪のない者を傷つけないので、騙して利用するには最適である。
 ただ、ウォーズマンのようにいつでも上手く騙せるとは限らず、失敗した時は面倒な事にもなりかねない。
 さっさと危険人物にぶつけるか、毒でまとめて始末したい連中だ。

 3つ目は、リナ=インバースや朝倉のように、一定以上の戦闘能力があり、なおかつ中立的な存在だ。
 こいつらは特に殺しを好むわけでもなく、かといって禁忌としているわけでもないと予想される。
 正義の味方どものように甘くはないし、おそらく用心深く、簡単に騙せる相手ではないだろう。
 まあ、リナ=インバースに至ってはすでに敵対しているのだが。
 水野灌太や雨蜘蛛なども殺し合いに積極的に乗っていなければこちらかもしれない。
 こいつらへの対処はなかなか難しい所だ。個別に考えていくしかあるまい。

 4つ目は、戦闘能力はないが戦闘以外の利用価値のある人物。
 冬月コウゾウや未来人であるという朝比奈みくるなどはこれに相当する。
 彼らからは色々と聞いておきたい事がある。
 戦力にはならんだろうが、できれば殺される前に接触しておきたい。
 こいつらの強さはギュオーと比べれば問題外のレベルである。
 協力を拒むようなら拷問でもしてやればいいだろう。

 5つ目は、戦闘でもそれ以外でも特別の利用価値をほとんど見いだせない連中だ。
 価値があるとすれば、人質や首輪の実験台といった所か。
 まあ、ガイバーのような支給品があるのだから、支給品によって戦えるようになっているかもしれないが。
 殺せるチャンスがあれば殺してしまってもいいが、ウォーズマンなどと一緒に行動しているとそれも難しいか。
 正義の味方どもはそのグループに潜り込んで毒殺するには向いているが、そういう点で余計なリスクも大きい。
 現に今もウォーズマンは人助けに行っていてここには居ない。
 まあ、スバルという参加者は戦力になりそうなので、連れてきてくれるならそれもいいかもしれないが。



「あと、気になるのは参戦時期という記述か。
 アプトムはバルカスが再調整を施す前から。ゼクトールは私がアルカンフェルに敗れてからずっと後から。
 これはどういう事なのだ? 主催者どもは別の時間から我々を連れてきたというのか?」

 もしそうだとするならば、あのガイバーⅢのユニットも巻島顎人が殖装する前から持ってきたのか。
 いや、そんな事より主催者は我々の世界の好きな時間に移動できるという事なのか。
 驚異的なテクノロジーを持つケロン人のクルルという男もタイムマシンは作れないという話だが……

「ふっ。そんな事を考えても仕方がないか。
 この詳細名簿に嘘が無いのならこれは現実なのだ。そのまま受け入れるしかあるまい。
 主催者どもを倒し、その力を手にする事が私の目標。
 ならば手に入る力が予想より大きかった。それだけの話だ」




 ギュオーはそうつぶやいて詳細名簿を閉じ、自分のデイパックにしまい込む。

 ふと、外が気になって試しに神社の外に出てみると、北の方では広範囲から激しい煙が上がっていた。
 市街地はかなり大規模な火事になっているようだ。
 タママはまだ走っているだろうか?
 あんな火事のまっただ中に飛び込んで無事で済むとも思えないが。
 とは言え、ウォーズマンがここに来れば自分も向かおうとするかもしれない。
 そうなったらさすがに放っておくわけにも行くまい。
 悪魔将軍率いる一団の事を考えると、ここまで来て単独行動というのも得策とは思えない。

「しかし、これだけゆっくりしていたというのにウォーズマンめ、いつになったら現れるのだ。
 夕方の放送までは待ってもいいが、いいかげんやる事も無くなって来たぞ?」

 さすがに待ちくたびれてきたギュオーはそうぼやきながらまた神社の中に戻る。
 外で待っていてもいいが、あまりウロウロしていて危険人物に見つかるのも馬鹿らしいからだ。

「首輪の分解でもしてみるか?
 いや、いつウォーズマンが来るかもわからん以上、それはさすがに油断しすぎというものか。
 しょうがない。もうしばらくあの名簿でも読んで待つとしよう。
 まだ何か見落としがあるかもしれんしな」



 そう言ってギュオーは再びデイパックから詳細名簿を取り出して読み始めた。
 だが、ギュオーが何回読み直しても思い出さなかった事がひとつだけあった。
 それは、名簿を破り捨てたドロロの事である。
 名簿の目次の写真を見れば名前を思い出せたのだが、何故だかすっかりその事を失念していたのだ。
 これもすべてはドロロの存在感の薄さのなせる技であろうか。


 待ちぼうけのギュオーの元にウォーズマンが現れるのはいつになるのだろう?
 そして、その時ウォーズマンはどんなものを持ってくるのだろう?
 役に立つ戦力か、はたまたやっかいの種か?

 それがわかるのはもう少し後の事になりそうだ。




【F-5/神社/一日目・夕方】


【リヒャルト・ギュオー@強殖装甲ガイバー】
【状態】 全身打撲、中ダメージ、回復中
【持ち物】参加者詳細名簿&基本セット×2(片方水損失)、首輪(草壁メイ) 首輪(加持リョウジ)、E:アスカのプラグスーツ@新世紀エヴァンゲリオン、
     ガイバーの指3本、空のビール缶(大量・全て水入り)@新世紀エヴァンゲリオン、
     毒入りカプセル×4@現実、博物館のパンフ
     ネルフの制服@新世紀エヴァンゲリオン、北高の男子制服@涼宮ハルヒの憂鬱、クロノス戦闘員の制服@強殖装甲ガイバー
【思考】
1:優勝し、別の世界に行く。そのさい、主催者も殺す。
2:詳細名簿を読みながら神社でウォーズマンを待つ。
3:自分で戦闘する際は油断なしで全力で全て殺す。
4:首輪を解除できる参加者を探す。
5:ある程度大人数のチームに紛れ込み、食事時に毒を使って皆殺しにする。
6:タママを気に入っているが、時が来れば殺す。


※詳細名簿の「リヒャルト・ギュオー」「深町晶」「アプトム」「ネオ・ゼクトール」「ノーヴェ」「リナ・インバース」「ドロロ兵長」に関する記述部分が破棄されました。
※首輪の内側に彫られた『Mei』『Ryouji』の文字には気付いていません。
※擬似ブラックホールは、力の制限下では制御する自信がないので撃つつもりはないようです。
※ガイバーユニットが多数支給されている可能性に思い至りました
※名簿の裏側に博物館で調べた事がメモされています。
※詳細名簿の「加持リョウジ」に関するページは破り取られていてありません。
※詳細名簿の内容をかなり詳しく把握しています。





◇



「ハア……ハア……今すぐ……ハア……ハア……行くですぅ!」

 息を切らせながらそうつぶやいてタママは森の中を走っていた。
 道もない山の中を走っているにしてはその速さは相当なもので、すでに街までの距離は半分まで縮まっていた。
 しかし、前方・北の市街地の方向を見上げると、火事のものと思われる煙はかなり広範囲に広がりつつあるようだ。
 このまま真っ直ぐ向かっても火事に阻まれて市街地には入れないかもしれない。

 だが、タママは何としてでもケロロやサツキや冬月の下に駆けつけたかった。
 もしも3人に何かあったらと思うと気が気ではない。
 いや、ぶっちゃけ冬月はそれほどでもないのだが、彼もそれなりに信用のおける仲間には違いない。
 だから1人も死なせたくない。それがタママの思いだった。

(ボクが早く街に戻っていたら軍曹さんやサッキーを守れたのに)

(ボクが余計な事をしていたせいで2人……とついでにフッキーⅡに何かあったらボクはどうしたらいいですか?)

(もしも……もしも3人が襲われて死んじゃってたりしたら……)

(そいつは……その犯人だけは死んでも許さねぇですぅうううぅ!!)

(あああぁああぁぁあ!!! ちくしょう! ちくしょう! ちくしょおおおおおーーー!!)



 まだ見ぬ襲撃者への殺意で目を血走らせながら、タママは走り続けた。
 そして、走りに走って、ついに燃えさかる森の前までたどり着いたのである。
 地図で言えば、そこはC-6とD-6の境界線付近である。

「くそおおっ! これじゃあ軍曹さんの所に行けないですうぅ!
 どこにいるですかあああーーー! 軍曹さあーーーん! サッキーーーー! フッキーーーー!」



 力の限り叫べども答えはない。そもそも公民館まではまだ1エリアほどもあるのだ。
 ここで叫んだとて声が届くはずはない。

 ここまで走り続けてきたせいで荒くなった息を整えながら、タママは必死に考える。

(ぼーっとしてる暇はないですぅ。ここは火事を避けて遠回りしていくしか道はないですぅ)

 しかし、西か、東か、どっちに向かえばいいだろう?
 タママはデイパックから地図を取り出して考える。

 3人が火事を避けて北の海の方へ逃げたのなら少なくとも火事から逃げ延びる確率は高い。
 危険な参加者に見つかる可能性はあるが、それはそうならない事を祈るほかないのだ。
 西と東を比べた場合、西は施設が多く、東は少ない。
 ケロロたちが向かうならどっちだろう?

(いや、軍曹さんたちがどっちに向かったかなんてここで考えてる暇はないですぅ)

(ここはとにかく急ぐべき所ですぅ。よし、東に決めるですぅ!)

(なんとなく火事の燃え方が東の方が小さい気がするし、距離が短くて済むような気がするですぅ!)

 ほとんど勘だけに頼った判断だったが、一旦そう決めればタママの行動は早い。
 さっさと地図をデイパックにしまって燃える木々に沿うようにして東へと走り出す。
 少しの間立ち止まっていたとは言え、走り続けてきたタママの疲労はかなりのものだ。
 息も苦しいし、火事の側にいるため温度も高く暑苦しい。

 だが、タママの意志は、執念は、それをものともせずに払いのけ、体を動かしていた。
 東へ、東へ、一刻も早く火事を避けて市街地へ。

(軍曹さん、サッキー、フッキー。もうちょっとです。もうちょっとだけ、待ってて下さいですぅ……!!)



 必死の思いで走り続けるタママ。
 タママがこうして走っている間にも事態は大きく変化し、たどり着く頃には全てが終わっているかもしれない。
 それでも、ただひたすら走り続ける。
 それだけがタママに今できる事だった。





【C-6/森林地帯/一日目・夕方】


【タママ二等兵@ケロロ軍曹】
【状態】 疲労(大)、全身裂傷(処置済み)、肩に引っ掻き傷、頬に擦り傷
【持ち物】ディパック、基本セット、グロック26(残弾0/11)と予備マガジン2つ@現実
【思考】
0.軍曹さん、サッキーを守り、ゲームを止める。妨害者は排除。
1.東回りで火事を避けて市街地に向かい、ケロロたちを探す。
2.ギュオーやウォーズマンの事は後回し。
3.草壁メイの仇を探し出し、殺す。
4.次にアスカに会ったら絶対に逃がさない。
5.ウォーズマン、ギュオーに一目置く。
6.ギュオーを気に入っているが、警戒は怠らない



※色々あってドロロの存在をすっかり忘れています(色々なくても忘れたかもしれません)。
※加持がサツキから盗んだものをグロック26だと思っています。


時系列順で読む

Back:長門有希は草壁タツオを前に沈黙する Next:学校の妖怪

投下順で読む

Back:憎らしさと切なさと心細さと Next:第三回放送

蜘蛛は何処に消えた? リヒャルト・ギュオー なるか脱出!? 神社の罠(前編)
タママ二等兵 鬼になるあいつは二等兵

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