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2010年8月30日〆切 新聞論評 1914082 上田聡
1.新聞情報
見出し 『イオン、主力スーパー合併 店名「イオン」に統一 「ジャスコ」や「サティ」、年500億円コスト削減』
発行日 2010年8月27日
新聞社 日本経済新聞、朝刊
面数 1面
2.要約
イオンは主力の総合スーパー事業を再編する方針を決めた。ジャスコ、サティを吸収合併し、店名もイオンに統一する。国内での基盤を固め、アジア展開へ向かうことを視野にいれた再編計画のようだ。(91字)
3.論評
現在のスーパー業界は、収益が減少傾向にある。それは、長引く消費の低迷や給料減による消費者の低価格指向が原因と言われ、特に食品以外の衣料品、家電・家具などの販売が顕著に減少している。家電に関しては政府によるエコポイントという消費活発化に向けての政策が導入され、エコポイント開始前後の52週間の数量前年比では、国内のテレビ販売数が70%ほど増加したようだ。しかし、そのエコポイントも2011年3月31日には終了してしまう。
イオンは、M&Aでグループを拡大してきたが、景気の低迷による経営環境の悪化を受け、傘下の専門店の再編に着手、総合スーパーの構造改革に踏み込むことになった。片やスーパー業界のイオンのライバル、セブン&アイグループ(スーパー業界はセブン&アイグループとイオングループの2強)は、2010年3~8月期の税引き利益が従来予想の70億円を上回る302億円になったと発表し好調を伺わせている。イオンの強みは国内最大のPB商品トップバリュであるはずだ、これは、従来のメーカー品に比べ2~3割安価な商品を展開している。最近では、衣料などでクオリティを上げつつ価格の維持に努めることを意識している傾向にある。低価格指向という状況がわかっている中で意外な方向性ではあるが、PBの新たな方向性を示してくれるかもしれない。(543字)
2010年8月30日〆切 新聞論評 1914082 上田聡
1.新聞情報
見出し 『イオン、主力スーパー合併 店名「イオン」に統一 「ジャスコ」や「サティ」、年500億円コスト削減』
発行日 2010年8月27日
新聞社 日本経済新聞、朝刊
面数 1面
2.要約
イオンは主力の総合スーパー事業を再編する方針を決めた。ジャスコ、サティを吸収合併し、店名もイオンに統一する。国内での基盤を固め、アジア展開へ向かうことを視野にいれた再編計画のようだ。(91字)
3.論評
現在のスーパー業界は、収益が減少傾向にある。それは、長引く消費の低迷や給料減による消費者の低価格指向が原因と言われ、特に食品以外の衣料品、家電・家具などの販売が顕著に減少している。家電に関しては政府によるエコポイントという消費活発化に向けての政策が導入され、エコポイント開始前後の52週間の数量前年比では、国内のテレビ販売数が70%ほど増加したようだ。しかし、そのエコポイントも2011年3月31日には終了してしまう。
イオンは、M&Aでグループを拡大してきたが、景気の低迷による経営環境の悪化を受け、傘下の専門店の再編に着手、総合スーパーの構造改革に踏み込むことになった。片やスーパー業界のイオンのライバル、セブン&アイグループ(スーパー業界はセブン&アイグループとイオングループの2強)は、2010年3~8月期の税引き利益が従来予想の70億円を上回る302億円になったと発表し好調を伺わせている。イオンの強みは国内最大のPB商品トップバリュであるはずだ、これは、従来のメーカー品に比べ2~3割安価な商品を展開している。最近では、衣料などでクオリティを上げつつ価格の維持に努めることを意識している傾向にある。低価格指向という状況がわかっている中で意外な方向性ではあるが、PBの新たな方向性を示してくれるかもしれない。(543字)