伊引屋
- 白藤(しらふじ)

元花魁。現在は伊引屋で隠居をしている。
自身も腕利きの転寝師であり、江戸の平穏を見守りつつ、後進の育成を行なっている。
全国的に影響力が強く、彼女の名前を出すだけで大抵の施設は顔パスできる。
- 黒兵衛(くろべえ)

伊引屋の若旦那。
茶葉や粉の買い付け等、店の経理を一手に引き受けている。
祓いの力は持っていないが、アヤカシに関する知識は豊富である。
- 橘花(たちばな)

たまに伊引屋を手伝いにくる娘。年の頃はお依と同じくらいだろうか。
普段は遊女として花街で働いている。
潜在的な霊力は白藤も目を見張るほどで、後継ぎ候補者でもある。
その身に三体の憑神(ヤクサ、ごんきち、鹿子)を宿すことに成功し、現在その力を引き出すための修業中である。
伊勢編
- 繰須金造
大旅籠「くるすや」の主。20歳。先代が頓死し、その後を継いだ一人息子。
隠居した祖父に経営を指導されていたが、最近祖父も亡くした。
旅に出てしまった銀二とアイの身を案じている。
隠居した祖父に経営を指導されていたが、最近祖父も亡くした。
旅に出てしまった銀二とアイの身を案じている。
- 白水銀二(しろうずぎんじ)
金造の従兄弟。式神を操る術師。
アイの母親であるお泉に懸想しており、彼女に同情していた過去を持つ。
憑神使いとして未熟なアイを藍泉と名づけ、修行のため異変の起こる伊勢へと向かう。
アイの母親であるお泉に懸想しており、彼女に同情していた過去を持つ。
憑神使いとして未熟なアイを藍泉と名づけ、修行のため異変の起こる伊勢へと向かう。
- 藍泉(あいせん)
くるすやの丁稚をしていた少女。金造の祖父が旅行先で見つけ、引き取った孤児。
実は先代が女中に手をつけ出来た子供であった。
くるすやに取り憑いていたヒルコを哀れに思い、自分の元の名前「アイ」を与え、従えることになる。
実は先代が女中に手をつけ出来た子供であった。
くるすやに取り憑いていたヒルコを哀れに思い、自分の元の名前「アイ」を与え、従えることになる。
- 浅利智親(あざりともちか)
由比に城を構える大名。年中裸で過ごしている。
家臣が服を着せようと知略を尽くしたが、ついに叶わなかった。
家臣が服を着せようと知略を尽くしたが、ついに叶わなかった。
- 石清水鼎(いわしみずかなえ)
紅鶴の転寝師としての師匠。
数年前、ある強力なアヤカシとの戦いで生死の境を彷徨ったのち、一切の霊力を喪ってしまった。
その後の血の滲むような修行によって素手で対妖ダメージを叩き出す事が出来るようになったが、
アヤカシを探知することが出来ないので、弟子の紅鶴に索敵を任せて狩を行っていた。
現在はさる高貴な人物の用心棒をしながら、ときどき思い出したように紅鶴をどつきにやって来る日々である。
数年前、ある強力なアヤカシとの戦いで生死の境を彷徨ったのち、一切の霊力を喪ってしまった。
その後の血の滲むような修行によって素手で対妖ダメージを叩き出す事が出来るようになったが、
アヤカシを探知することが出来ないので、弟子の紅鶴に索敵を任せて狩を行っていた。
現在はさる高貴な人物の用心棒をしながら、ときどき思い出したように紅鶴をどつきにやって来る日々である。
- 雪乃(ゆきの)

江戸の仏具問屋の娘。
運動神経が非常に鈍く、とてもどん臭い。何も無いところで躓く。
ド天然な性格で、斬新なことをゆっくりとした口調で話す。頭の回転が悪いわけではないらしい。
蔵之助とは寺子屋時代からの幼馴染であり、昔から密かに慕っていた。
大人になって再会してからは、あの手この手で誘惑しようと一生懸命である。
- ほむら

雪乃と蔵之助の邪魔をする謎のくのいち。
- 雲斎(うんさい)
雪乃の父。仏具問屋「六識堂(ろくしきどう)」の三代目店主。
年末の書き入れ時を前に、商売繁盛の感謝の意を神に示すため、伊勢参りを行なった。
留守中は丁稚に店を任せている。
雪乃には良い婿をとらせたいと思っており、大店の若旦那である蔵之助のことは特に気に入っている。
年末の書き入れ時を前に、商売繁盛の感謝の意を神に示すため、伊勢参りを行なった。
留守中は丁稚に店を任せている。
雪乃には良い婿をとらせたいと思っており、大店の若旦那である蔵之助のことは特に気に入っている。
- 藤吾(とうご)
伊賀上野の海苔問屋の一人息子。
12年前に婦女暴行の罪で捕まり、里を追われてきた。
しばらくは真面目に商売に勤しんでいたのだが、お涙との入水中に押し隠していた欲望が爆発。
その手でお涙を絞め殺して生き延びてからは、派手に女遊びをするようになる。
おぞましい欲望を満たすために、付き合った女に次々と手をかけた快楽殺人者である。
伊引屋の転寝師によりお梅殺しを阻止され、同心に引き渡されてからの安否は、ようとして知れない。
おそらく極刑は免れないだろう。
12年前に婦女暴行の罪で捕まり、里を追われてきた。
しばらくは真面目に商売に勤しんでいたのだが、お涙との入水中に押し隠していた欲望が爆発。
その手でお涙を絞め殺して生き延びてからは、派手に女遊びをするようになる。
おぞましい欲望を満たすために、付き合った女に次々と手をかけた快楽殺人者である。
伊引屋の転寝師によりお梅殺しを阻止され、同心に引き渡されてからの安否は、ようとして知れない。
おそらく極刑は免れないだろう。
- 玉三郎(たまさぶろう)
藤吾の父。
若狭の国の出身で、息子と共に里を追われるまでは地元で海苔問屋を営んでいた。
息子を更生させようと尽力し、厳しく指導を行なっていた。
お涙が藤吾に求婚に訪れた際、彼女の身を案じ、婚約を許さなかった。
その結果、彼女を死なせてしまったことに、後悔の念を抱いている。
若狭の国の出身で、息子と共に里を追われるまでは地元で海苔問屋を営んでいた。
息子を更生させようと尽力し、厳しく指導を行なっていた。
お涙が藤吾に求婚に訪れた際、彼女の身を案じ、婚約を許さなかった。
その結果、彼女を死なせてしまったことに、後悔の念を抱いている。
- お涙(おるい)
藤吾の元彼女。
藤吾との婚約が叶わないと知り、心中を図った。
結局、それが引き金となって彼の欲望を解放してしまう。
殺人を繰り返す藤吾の邪気と、殺された女の怨念により、妖として目覚めた。
藤吾を殺し、共に旅立とうとしたが、伊引屋の転寝師によって祓われた。
死んだ当時、彼女自身も気づいていなかったが、子を身篭っていた。
藤吾との婚約が叶わないと知り、心中を図った。
結局、それが引き金となって彼の欲望を解放してしまう。
殺人を繰り返す藤吾の邪気と、殺された女の怨念により、妖として目覚めた。
藤吾を殺し、共に旅立とうとしたが、伊引屋の転寝師によって祓われた。
死んだ当時、彼女自身も気づいていなかったが、子を身篭っていた。
- 阿麒宮(あきのみや)/陽桂帝(ようけいてい)
帝の一族は代々託宣によって吉凶を占い、災いを退ける役割を担ってきた。
それは武士に政権が移ることがあっても変わらず、その力で国を支え続けてきた。
現在の将軍、秦宗とは友好関係にあり、白藤とも親交がある。
8歳という幼齢で即位したため、表向きの政は摂政の親王が行っている。
それは武士に政権が移ることがあっても変わらず、その力で国を支え続けてきた。
現在の将軍、秦宗とは友好関係にあり、白藤とも親交がある。
8歳という幼齢で即位したため、表向きの政は摂政の親王が行っている。
- 蘇流親王(そりゅうしんのう)
天皇の叔父にあたる人物。幕府による政権返上を目論んでおり、
そのためには将軍暗殺をも辞さないという過激派である。
兎輿比売を天人の正当な血筋と能力を持つものとしてこよなく愛している。
“盲目の眷属”字戸の辻神を召喚し利用するため、兎輿比売を誘拐した。
そのためには将軍暗殺をも辞さないという過激派である。
兎輿比売を天人の正当な血筋と能力を持つものとしてこよなく愛している。
“盲目の眷属”字戸の辻神を召喚し利用するため、兎輿比売を誘拐した。
- 心依佑籤兎輿比売(しんえゆうせんとよのひめ) 通称:おしん
阿麒の宮の双子の妹。地球の衛星である月を媒体として外宇宙と交信する力がある。
生まれたとき金色の髪をしていたことで、親に疎まれその存在を秘匿され続けてきた。
その強すぎる能力を背負いきれないため、生まれてからずっと御所の最奥で眠り続けて過ごしていた。
偶然自分の夢に紛れ込んで来た一郎太に、ただならぬ運命を感じ取っている。
生まれたとき金色の髪をしていたことで、親に疎まれその存在を秘匿され続けてきた。
その強すぎる能力を背負いきれないため、生まれてからずっと御所の最奥で眠り続けて過ごしていた。
偶然自分の夢に紛れ込んで来た一郎太に、ただならぬ運命を感じ取っている。
江戸編
- 右衛門(うえもん)
下総の村医者。
天上人に近づくため、若い娘の腸を食して力をつけようとした。
業を重ねた結果、その身体は餓鬼天狗と化してしまった。
天上人に近づくため、若い娘の腸を食して力をつけようとした。
業を重ねた結果、その身体は餓鬼天狗と化してしまった。
- 大蛇(おろち)

フリーの忍者。
長いこと蠍と組んでいるため、裏社会では蛇蠍兄妹(だかつきょうだい)とも呼ばれる。
寡黙で仕事に私情を挟まぬ、まさに忍びのプロフェッショナルである。
クナイや短刀で、直接斬りつける攻撃が得意。
- 蠍(さそり)

フリーのくのいち。
口が軽く、ドジをやらかすことも少なくない。
最近は白鬼居士が何やら気になる様子で、しょっちゅう顔を見せてはちょっかいを出して帰っていく。
クナイや手裏剣など、投げる攻撃が得意。
- 徳川秦宗(とくがわはとむね)

江戸幕府第8代将軍。暴れん坊である。
人情を重んじ、悪を見過ごさず、弱きを守る。
世間の様子を肌で感じるため、旗本の息子に扮して江戸の街を見回る庶民派な一面も。
剣術と鷹狩が得意。多趣味だが、特に武芸の才に秀でている。
また、倹約家としても知られている。
城内での華美な着物の着用を禁止したり、食事は一汁三菜に抑えるなど、積極的に経費削減に努めている。
愛馬はうっすらと黄色がかった白い毛並みの雌馬。名を雪割(ゆきわり)という。
- 蓮珍和尚(れんちんおしょう)
華淀寺の和尚。
南蛮渡来の外法を研究し、六道を自在に渡る力を得ようとした。
複数の強大な憑神の力をその身に宿そうと試みるも、先代白藤により阻止。
数年後、大量の血で江戸中に巨大な陣を描き、修羅の力を我が物にしたが、伊引屋の転寝師に破れる。
その力を抑えるための霊力が尽き、崩壊した身体は地獄へと引きずり込まれた。
南蛮渡来の外法を研究し、六道を自在に渡る力を得ようとした。
複数の強大な憑神の力をその身に宿そうと試みるも、先代白藤により阻止。
数年後、大量の血で江戸中に巨大な陣を描き、修羅の力を我が物にしたが、伊引屋の転寝師に破れる。
その力を抑えるための霊力が尽き、崩壊した身体は地獄へと引きずり込まれた。
- パニーニ=ドゥ=トースター6世
欧州出身の紳士。
火災で亡くなった娘のクロエを復活させるため、あぐりの誘拐を目論む。
非常に珍しい外法を操り、伊引屋の転寝師を翻弄した。
その後悔からか、火を操る術が得意。
また、他人の生き血を啜ると同時に自らの霊力を流し込み、操ることもできる。
使い魔として大型の吸血蝙蝠を使役する。
火災で亡くなった娘のクロエを復活させるため、あぐりの誘拐を目論む。
非常に珍しい外法を操り、伊引屋の転寝師を翻弄した。
その後悔からか、火を操る術が得意。
また、他人の生き血を啜ると同時に自らの霊力を流し込み、操ることもできる。
使い魔として大型の吸血蝙蝠を使役する。
- 和平道士(ほーぴんどうし)

古くは日本と地続きであったと目される大陸の方から渡ってきた導師。年齢など細かい個人情報は不明。
もともと呪術を行う少数民族の出身で、部族単位で差別を受け迫害されてきた。
やがて戦の内に家族も仲間も死に絶えたが、幼い彼の胸には悲しみや怒りより「力こそ全て」という真理が去来する。
その後の過酷な修行の内にほぼ不老不死の能力を得ているが、彼の道が完成するのは己の身を完全なる龍と為したときである。
細かくムロを移転することはあるが、最近は江戸近くの山中に長い間住んでいる。日本の穏やかな気候と綺麗な水を気に入っているようだ。
しばしば目に付く悪霊や妖怪変化を八つ当たりなど個人的な理由で倒しているうちに英雄になってしまった時代もあるらしい。
そんな自分に弟子入りを志願する人間は基本的に拒まないのだが、親切に手ほどきしてやっている内に多くは死んだり狂ったりしてしまうので、物足りなく感じている。
- 才蔵
紅鶴をライバル視する青年。
彼が剣の道を諦め、転寝師になったと聞いて自分も勇んで修行を始めたが、
よりにもよって和平導師に弟子入りしてしまったことを後悔している。
現在は円満に師匠と縁を切るため、免許皆伝してもらえる日を一刻も早くと望んでいる。
彼が剣の道を諦め、転寝師になったと聞いて自分も勇んで修行を始めたが、
よりにもよって和平導師に弟子入りしてしまったことを後悔している。
現在は円満に師匠と縁を切るため、免許皆伝してもらえる日を一刻も早くと望んでいる。
- ヤクサ
“外神の里(げしんのさと)”出身の鬼神。
里の鬼たちはもともと主に仏法保護の役目を担っている鬼一族であったが、
相次ぐ戦乱や飢饉の内に信仰を失い、いつしか使命を失って落ち延び、人を襲うようになっていた。
人間に破れ、迫害され里を追い出された彼は先代の白藤に出会い、新たな使命を課せられることとなる。
過去の記憶から、仲間を見捨てるような冷酷な人間に強い憤りを覚えるようになる。
里の鬼たちはもともと主に仏法保護の役目を担っている鬼一族であったが、
相次ぐ戦乱や飢饉の内に信仰を失い、いつしか使命を失って落ち延び、人を襲うようになっていた。
人間に破れ、迫害され里を追い出された彼は先代の白藤に出会い、新たな使命を課せられることとなる。
過去の記憶から、仲間を見捨てるような冷酷な人間に強い憤りを覚えるようになる。
- ごんきち
- 鹿子(かのこ)
- 睡蓮
先代白藤にして、現白藤の師匠。
尼の格好をしている。
突然伊引屋を訪ねてきたのだが、その目的は果たして…?
尼の格好をしている。
突然伊引屋を訪ねてきたのだが、その目的は果たして…?
- お房

伊引屋の近所にある花茶屋の看板娘。
お依のことを一方的にライバル視しており、何かとちょっかいをかけてくる。
意外と人情に脆い面があり、頼りにされると無下には出来ないと言う、きっぷのいい姐さんである。
- 南波清舟(みなみせいしゅう)

只今江戸で一番人気の浮世絵師。一度は彼にモデルにしてもらおうと、いつも女の子が群がっている。
が、本人は至って草食系で、絵を描くこと以外に無関心のご様子である。
かつて死別した恋人の少女がツキガミとして憑いており、絵筆をとる彼にインスピレーションを与えている。