まりー
CV:花澤香菜

生年月日:非公開
星座:非公開
身長:164cm(『Persona4 the Golden ANIMATION PRODUCTION PROGRAMS』の設定資料集より)
体重:非公開
血液型:非公開
好き:ポエム制作、惣菜大学ビフテキ

公式

PlayStation Vitaにて2012年6月に発売された本作『ペルソナ4』のアッパーバージョン『ペルソナ4 ザ・ゴールデン(以下、『P4G』と略)』に登場する人物で、マーガレットと同じくベルベットルームの住人。

厳密にはベルベットルームの住人ではなく、たまたまそこに辿り着いた存在であり、それまでの記憶が無い。
稲羽市に主人公が来た初日に偶然彼と出会い(後の展開からすると運命の必然であったととれるが)、その事もあって主人公と交流を深めていく。

白のノースリーブシャツにチェックのスカート、白黒縞々模様のニーソックスといったゴスパンク風味の出で立ちに身を包み、基本的に蒼や黒といった暗色の服装で統一された過去から今までに至る歴々のベルベットルームの住人とはイメージがかなり異なる。
因みに、帽子と鞄はベルベットルームに到着してから貰った物で彼女の私物はゴスパンク風の洋服と古い竹櫛のみである。
マーガレット曰く「未成熟な存在」らしく、彼女の立ち位置はナビゲーター見習いといったところ。
その所為か、ベルベットルームの中を「退屈」と言い、部屋の主であるイゴールを「鼻」呼ばわりする等まだ部屋の雰囲気に馴染んでいない様子。

元々がベルベットルームの純粋な住人でない為ここの住人諸氏が有する独特の超然とした雰囲気は希薄で、思考・言動は目に見えて子供っぽく、移り気で無愛想で天邪鬼。
感情の起伏が顔に出やすく、感情的になると「ばかきらいさいてーきらい」といったように羅列した言葉を棒読みでまくし立てる癖がある。

また、趣味として「ポエムの創作」をたしなんでおり、自身の心の赴くままに浮かんだ言葉を便箋に書き連ねている。
……のだが、詩の内容は世間的なイメージで言うところの「中二病」をこじらせたような、一言ぶっちゃけてしまえば「イタいもの」ばかりで、書いた本人も気恥かしさを感じるらしくその内容は誰にも明かしていない。
しかし、何故か一ヶ月に一回ペースでポエムが書かれた紙をベルベットルームに落としてしまい、毎回主人公にポエムを読まれてしまう羽目になる。また、その時のマーガレットの台詞からマーガレットにも読まれてしまっている模様。

マーガレットがペルソナ全書を持ち、主人公のペルソナ能力を管理しているのに対し彼女は『P4G』において新たに追加された要素「スキルカード」を管理しており、テレビの世界のダンジョンで入手したスキルカードを彼女に渡せばそれを基にしてスキルカードの複製を行ってくれる(3学期中はスキルカードの管理はマーガレットが兼任している)。

現実の世界に多大な興味を示しており、「客人」として足を踏み入れるようになった主人公に「外を見てみたい」と言ってくる場面も。
実際にマリーを連れ出すことも可能で、初めて見る世界のいろいろなものに興味を示し、リアクションをする様子はまるで好奇心いっぱいの子供のよう。

『P4G』においてはコミュキャラの1人としても対応し、「永劫」コミュを担う。
見習いとはいえベルベットルームの住人に列席している彼女だが、実際のところ「住人見習い」といった役割や「マリー」という名前は「便宜上与えられたもの」に過ぎず、上記のようにベルベットルームに辿り着くまでの記憶を失っている。
永劫コミュの中では、唯一「自分の持ち物」であるという古い竹櫛を頼りに過去の記憶を思い出そうと奔走する様が描かれているが、やがて主人公達自称特別捜査隊の面々との交流の中で「思い出せない過去の記憶よりも、今から、これから創っていく記憶のほうが大事」と悟り彼らと絆を結ぶ。

しかしその後、テレビの世界の管理者・アメノサギリを退けた頃を境にベルベットルームから姿を消し、その際、何の因果か彼女は失われた記憶を全て取り戻す。

記憶を取り戻した彼女は、自らを「クスミノオオカミ」と名乗る。
テレビの世界で自称特別捜査隊と戦いを繰り広げたクニノサギリやアメノサギリと同じ「向こう側の存在」であり、人の世に溶け込み「人の望み」が何かをサギリ二神に伝える役目を担う存在。
彼女曰く「キミらの言葉で言うと、スパイってやつ」。
加えて、サギリ二神が「霧を生み出す存在」であるのに対し、彼女は「霧を取り込む存在」である。
この為、アメノサギリが斃されたことで役目を失った「稲羽市を覆っていた霧」はマリーの体内に流れ込んでおり、自身もろとも霧を道連れに消滅することこそが彼女に与えられた役目であり、それを行うべくテレビの世界の中に「虚ろの森」を創り出した。

そのまま消えようとしたマリーだったが、マリーの所在を気にした主人公が依頼し虚ろの森の所在地をマーガレットに突き止められたことで自称特別捜査隊一同によって救出されることとなる。
当初マリーは自身の正体と思い出した記憶に絶望し、望んでいないことだが主人公たちやその世界を救うには自分が犠牲になるしかないと考え、彼らの救いの手を頑なに拒もうとする。
しかし彼女の拒絶に対し折れることのない度重なる主人公たちの追求や、彼女と同じく忌むべき過去と正体を思い出してしまったが、それを受け入れ乗り越えたクマの説得を受けて、彼らに心を開いて「自分の心を事前に眠らせて、霧と一体化した神性を顕著化させてそれを倒せば、霧だけ消せるもしれない」と一か八かの手段に出る。

助け出された後は再びベルベットルームの住人見習いという立場に戻り、助け出せなかった場合やそもそも虚ろの森に行かなかった場合は全て人物の記憶からマリーの存在は抹消される。

なお、主人公への好意を隠さずにアピールすることと、誰であっても躊躇なく突っ込みを入れることから久慈川りせへのツッコミ役・恋のライバルという立ち位置となっていき、救出イベントにてそれを完全に確立した。
ただし、決して険悪な仲というわけではなく(マリーはあしらう程度で、りせが対抗心を抱いているというのもあるが)、それなりに友好的な関係となっている。

救出からの帰りにりせからバレンタインデーの話を聞いたためマリーもチョコを作ってきたのだが、何故か「 動くチョコ(中身についてはマリー曰く「溶けると逃げる」)」という前代未聞なものとなっていた。

なお、マリー自らが口にした「クスミノオオカミ」という存在もまた「彼女という存在を形成するひと欠片」でしかないことが、イザナミとの戦いに臨む真エンディングルートの終局において明らかにされる。

見晴らしの珠を受け取る際に記憶の大部分を取り戻した彼女の話と、イザナミを倒した後に元の形へと戻った彼女の話を統合すると、以下のようになる。
元々マリーは「人々が共有する無意識の"願い"」「土地を守る豊穣の意思」すなわち「八十稲羽の土地の神」であったのだが、時代が進むにつれて人々は辛い真実から眼を背けるようになっていき、彼女の中の「人の願いを叶えたい」部分が巨大化していった。
そして本体である「人を守りたい」意思を上回るほどに巨大化した「人の願いを叶えたい」意思は、遂には分離してイザナミとなり、更には本体である「人を守りたい」から分離する際、本体から力と記憶を奪ってクスミノオオカミ(マリー)へと貶めてしまった。

なお、マリーが持っていた竹櫛の正体はイザナミが「人を守りたい」意思を切り離した際、決別の証として渡した「別れの櫛」であった(巽完二の母親も言っているが、櫛は「苦」「死」の語呂合わせのため、古来の日本で別れを招くものとされた)。

言うならば、マリーの正体とは無印版で不明であった イザナミの正体にして本体 というべき存在である。

戦いの旅路の果ての果てに、イザナミと二つのサギリは倒されてマリーの中へと戻って再び一つの存在となり、彼女は主人公に対し自分の正体と真名である「イザナミノミコト」を語る。

主人公が八十稲羽を去った後、彼女もまた何処とも知れない場所に消えていったかと思われたが「後日談」において主人公が夏休みに再び八十稲羽を訪れた際には、何故か地元のテレビ局で気象予報士「 久須美鞠子(くすみ まりこ) 」として登場し、必ず当たる天気予報と「がーんばってねっと」という気の抜けた決め台詞で、お茶の間の人気を博している。
…とはいえ、彼女の場合「天気を当てている」のではなく「神の力で、自分が守護する地域の天気を思うがままに操っている」ので「気象予報士」かというと少し疑問が残るが、実際に言ったとおりの天気になるので良しとしよう。
余談だが、「がーんばってねっと」は「ジュネスのCMソング」の次に堂島菜々子のお気に入りになったようで、このセリフを聞いた菜々子が真似する一幕もあった。

なお、「久須美鞠子」という名前は「クスミノオオカミ」と「マリー」を組み合わせ、漢字で当て字したもの。
相変わらずライバル視するりせは「ひねり無さ過ぎだし」と突っ込みを入れている。
最後の集合写真では特別捜査隊の面々と一緒にマリーも写っており、その後彼女も合流して共に夏を過ごしたようである。

2014年8月28日発売の『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』ではDLCの追加キャラクターとして参戦した。
なお、『P4G』の後日談においても完二がテレビ出演するマリーを「あれからちょいちょい(外の世界に)来ている」とマヨナカアリーナ事件にも関わっていたことを示唆する発言をしていた。

2014年放送の『P4G』のアニメ版では、追加キャラ及び追加ストーリーのカギを握るキャラというのもあって原作以上に出演が多く、原作とは異なり海水浴や花火大会など『P4G』の追加イベントの大部分に特別捜査隊の面々に誘われて参加している。
なお、成り行きと勘違いから「マリーは鳴上(主人公)の転校前の学校での友人」だと当初は思われていた。

アニメ版では、千枝と海老原あいが同じ服の購入で揉めてファッション勝負をした際、仲裁として二人に似合った服装をそつなくコーディネートしてしまったりと、ファッションセンスが相当にいいということが判明した。
また、特別捜査隊の女性陣が直斗以外は全員がスレンダーな体型(これは公式の設定でもある)であるのに対し、かなりスタイルがよく描かれており、実際の神話の存在ではなく同名の土地神とはいえ豊穣神の側面がスタイルの良さに現れている。

なおアニメ版ではイザナミを倒すのではなく、マリーが現れてイザナミの力を悠と共に振り払うとともに説得、自ら融合して元のイザナミノミコトに戻ることで最終決戦の決着をつけた。

上記のようにアニメ版では『P4G』の追加イベントの多数に参加しているため、堂島親子とも顔見知りになっており、エピローグで気象予報士を始めた後は彼女がマリーだと知った上でテレビを視聴し応援している。

制作経緯・設定

『ペルソナ4 ザ・ゴールデン プレミアムファンブック』に掲載された設定資料と開発スタッフの話によると、「外からベルベットルームにやってきた人間にストーリー性を持たせる」という案と、無印版のストーリーにおいて不透明な描写が多かった「イザナミの話を掘り下げる」という案を組み合わせて生まれたキャラクターがマリーである。

パンクファッションであるのは、デザイン上の観点からは格調高いデザイン傾向であるベルベットルームと真逆の方向性にすることでギャップを出すことと、人を拒絶するが本当は見ていてほしいという内面的なキャラクター性を投影したもの。
ゲーム上の設定では「人格や反抗心の現れ」として無意識に反社会的なイメージがある服装を選んでいたためとされる。

同書によると、マーガレットは主人公とマリーの運命のつながりを感じ取ったため、ベルベットルームに住まわせたとしているが、実はマーガレットはマリーの正体を大体把握しており、その上で成り行きを運命に任せて見守っていたようである。

非公式

『P4G』発売前は新キャラということで積極的に紹介されていた。
作中で判明する正体は多くのプレイヤーを驚かせたが、出番は大抵スキルカードとコミュ絡みのイベントであり、それほど多くはない。
追加ダンジョンと後日談の解禁にはマリーのコミュMAXが必須だが、クリアするだけならスルーしても問題ない。

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最終更新:2024年11月08日 08:38