ピリリリリ
どうやら、携帯が俺を呼んでいるようだ。
ちなみに、今の状況を簡単に説明しよう。とりあえず、風邪をひいたのだ。
ちなみに、今の状況を簡単に説明しよう。とりあえず、風邪をひいたのだ。
さて、とりあえず、携帯が鳴っているので取る事にする。
キョン「もしもし」
橘「もしもし?キョン君ですか?橘です」
キョン「何のようだ?」
橘「えっと、佐々木さんと涼宮さんの件で、少しお話があるのです」
キョン「スマン、その話なら、また別の日にしてくれ」
橘「どうかしたんですか?」
キョン「いや、風邪をひいて、寝込んでるだけだ。家族も、旅行中で、誰もいなくて、昼飯と晩飯をどうするか、考えていた所に、お前から電話が掛かってきたんだよ」
橘「そうですか。ご家族もいないんですかぁ。大変ですね」
キョン「あぁ、そう言う事だから、また別の日にしてくれ」
橘「あっ、待って下さい!今から私がそちらに行きますです。」
キョン「何!?」
橘「佐々木さん達の話のついでに、看病もしてあげますよ?」
そう告げると、橘は、一方的に電話を切った
しばらくすると、本当に橘は、来た。
最初は、追い返そうと思ってたんだが、どうも立ってるの精一杯らしく、追い返す気にもなれなかった
そんなこんなで、橘は、台所で何かやっている。俺はと言うと部屋で寝ている。
橘曰く
「んんっ……!もうっ!氷枕くらい、自分で用意して下さいよ!」
と、怒っているのか、楽しんでいるのか、氷枕を手早く用意してくれた。
と、怒っているのか、楽しんでいるのか、氷枕を手早く用意してくれた。
う~ん、氷枕は、気持ちいいな。子供の時は、熱が無くてもコレで寝たかったもんだ
トントン
橘「キョンさ~ん?お粥が出来たんですが、両手が塞がってて、ドアが開けられないですぅ」
やれやれ、俺は、病人だぞ?そんなもん、下にお粥を置いて、ドアを開ければいいじゃないか
と、そんな事を思いながら、わざわざお粥を作ってくれた事に感謝した
橘「あんまり料理とかした事がなくて…、その…お口に合うか分かりませんが、どうぞ」
キョン「あぁ、大丈夫だ!昨日の夜から何も食べてないから、黒焦げの卵焼きでも、食べれる気分だ」
橘「よく、今まで飢え死にしませんでしたねぇ」
キョン「まぁ、さすがに腹ペコだがな。それじゃ、いただきます。」
橘「あっ、どうぞ」
パクっとな
キョン「うん、普通のお粥だな」
橘「普通とは、失礼な!なら、食べなくでいいです」
キョン「嘘だ。上手いよ。だから、お粥を返してくれ」
橘「んんっ……!もうっ!初めから、美味しいって言ってくださいよ」
お粥を食べ終え、今度は色々と話しかけてくる橘に対し、俺は対応を追われていた。
全く、俺が病人ってことを忘れてるんじゃないのか、こいつ。
それに電話で言ってた佐々木の話をする気配も、今の橘には全く感じられない。
全く、俺が病人ってことを忘れてるんじゃないのか、こいつ。
それに電話で言ってた佐々木の話をする気配も、今の橘には全く感じられない。
橘「ふうっ、いっぱい話したんです。 楽しかったです」
キョン「お前なぁ…。 って、もう7時じゃないか。 遅くまでいていいのかよ?」
橘「あっ、本当だ! …いつのまに…」
キョン「おいおい。 家の人は心配しないのか?」
橘「ん…、大丈夫なんです。 そういうことは…」
橘「でも、あの…。 やっぱりここにもう少し、いてもいいですか…?」
キョン「!? …別に俺は構わないが…」
橘「ほ、本当ですか!? うれしいです!
…でも、あともう一つ、頼みごとをしてもいいですか…?」
…でも、あともう一つ、頼みごとをしてもいいですか…?」
キョン「ん?」
橘「一晩でいいから…、その…。 私を泊めてくださいっ!」
キョン「……ぇえ!?」
ベッドから半身を起き上がらせている状態の俺に、橘はいきなり予想にもしてなかった言葉を口にした。
キョン「いやいやいや!まずいだろ! いくらなんでもそんな…」
橘「ちちちち違うんです! 決して変な意味はありませんっ!」
両手を前に出して全力で否定の仕草を出すと、橘は急に哀願をするかのような瞳を見せ、こちらに向かって静かに目線を向けた。
ここから書かれた方が異なります。
橘「私、帰ったらまた辛いことしなきゃいけないのです…。 ひ、一晩だけでも…、私はあなたと長く一緒にいたいのです…」
そんなこと言われてもな…。
だが、いつもに増して真剣な橘の視線は、俺に安易な回答をさせるのを全力でためらわせた。
だが、いつもに増して真剣な橘の視線は、俺に安易な回答をさせるのを全力でためらわせた。
キョン「お前がいいなら…、俺は構わんが…」
橘「え……?」
俺の答えに予想を反されたのか、橘はそのまま目を大きく見開いて体を硬直させている。
こちらを見て、先程の意味を確認するように、
こちらを見て、先程の意味を確認するように、
橘「ほ、ほんとですか…!。 あ、ありがとうです…」
キョン「あ、ああ…」
それから橘の口調が何故か急にダウンしていった。
俺も何を話していいかも分からず、ただキッチンの後片付けをしている橘の後ろ姿わ見ながら、ひたすら頭をぼーっとさせていた。
俺も何を話していいかも分からず、ただキッチンの後片付けをしている橘の後ろ姿わ見ながら、ひたすら頭をぼーっとさせていた。