月。
こんなに綺麗な月を見るのも久しぶりな気がする。
初めて見たのは一年前の初任務の時だったか。
その時にはあまり月を見ている余裕はなかった。
現時点での時間軸だと四年前になるあの時空震の時だ
あの時にはこんなにも長い任務になるとは思っていなかった。
半年間の未来からの調査の後、現時点から半年前に配属された
こんなに綺麗な月を見るのも久しぶりな気がする。
初めて見たのは一年前の初任務の時だったか。
その時にはあまり月を見ている余裕はなかった。
現時点での時間軸だと四年前になるあの時空震の時だ
あの時にはこんなにも長い任務になるとは思っていなかった。
半年間の未来からの調査の後、現時点から半年前に配属された
馬鹿馬鹿しいが規定事項。
朝比奈みくるのバックアップとして、奴をSOS団に留まらせるために
色々工作しなければならない。
基本的には奴に嫌われるだけでいい。そうすれば橘や佐々木が何をしようとも
あいつはこっちに来ないだろう。
後は、万が一のために一番熱心な橘を何らかの形で黙らせればいい。だが、
色々工作しなければならない。
基本的には奴に嫌われるだけでいい。そうすれば橘や佐々木が何をしようとも
あいつはこっちに来ないだろう。
後は、万が一のために一番熱心な橘を何らかの形で黙らせればいい。だが、
…気が進まなかった。
橘は確かに必死ちゃんで、空回ってて、小物かもしれない
しかし、並外れな努力をしている。
俺はいいのか?上司の操り人形として一生踊り続けるのか?
…しかし俺の代わりなんぞいくらでもいる。
考えが纏まらず、月夜の道をひたすら歩く。
…公園
ここで橘が成功しないであろう朝比奈みくるの誘拐計画を持ちかけて
来たのを思い出す。
あのときが始まりだった。
結局は失敗して、森に睨まれた時、実は震えていた足
山を降りてるとき、必死で涙を堪えていた後ろ姿
多分これから適当な人間を使って俺が橘を台無しにするときも
あんな姿で耐えるのだろう
…俺は耐えられるのだろうか?
橘は確かに必死ちゃんで、空回ってて、小物かもしれない
しかし、並外れな努力をしている。
俺はいいのか?上司の操り人形として一生踊り続けるのか?
…しかし俺の代わりなんぞいくらでもいる。
考えが纏まらず、月夜の道をひたすら歩く。
…公園
ここで橘が成功しないであろう朝比奈みくるの誘拐計画を持ちかけて
来たのを思い出す。
あのときが始まりだった。
結局は失敗して、森に睨まれた時、実は震えていた足
山を降りてるとき、必死で涙を堪えていた後ろ姿
多分これから適当な人間を使って俺が橘を台無しにするときも
あんな姿で耐えるのだろう
…俺は耐えられるのだろうか?
答えもでず、頭を抱えていると
柑橘系のシャンプーの匂い。肩をつつかれる感触。
「ふふっびっくりしました?」
橘が隣に座っていた。
いつものツインテールではなく、背中まで延びたロングの髪
月の光に照らされて素直に綺麗だと思ってしまった
「どうしたんですか藤原さん?おーいポン」
そのあだ名で呼ぶな!
大体なんでお前がここにいる
「いやぁ家にお風呂ないんですよだから銭湯の帰りです」
不憫だな。
気を付けろ。お前も女のはしくれだろ
「大丈夫です!こう見えても合気道できるんです!」そうか。
「ゲフッ」
…フンッやっぱり気を付けるんだな
「いきなり正拳突きはひどいのです・・・」
これから先何があるか分かんないからな。
「何かあったら助けてくれないんですか?」
上目遣いなんて反則だろう。
しかし、助けると即答することができなかった。
「ふふっやっぱり演技ってばれちゃいました?」
…こいつ演技だったのか
殴ろうとする俺の手をすり抜け、スッと立ち上がる橘。
月の光でぼんやりとしか見えない
「あたしは助けるよ」
すこし掠れて聞こえてきた声。
何故だろう滲んで橘の顔がよく見えない。
答えた俺の声も滲んでよく聞こえなかっただろう
「ふふっ嬉しいです」
再び隣に座る橘。
月が綺麗に光っている
あの月だけは永遠に綺麗だろうな
「橘の花言葉って知ってます?」
花言葉なんて知るわけないだろ
「『永遠』なの。だから・・・」
俺はだからなんなのかは聞くことはできなかった
橘の声が掠れたせいか、風が吹いたせいか
ただ、今の橘の顔は永遠に忘れないだろう
たとえ永遠を壊してしまうこととなっても・・・
柑橘系のシャンプーの匂い。肩をつつかれる感触。
「ふふっびっくりしました?」
橘が隣に座っていた。
いつものツインテールではなく、背中まで延びたロングの髪
月の光に照らされて素直に綺麗だと思ってしまった
「どうしたんですか藤原さん?おーいポン」
そのあだ名で呼ぶな!
大体なんでお前がここにいる
「いやぁ家にお風呂ないんですよだから銭湯の帰りです」
不憫だな。
気を付けろ。お前も女のはしくれだろ
「大丈夫です!こう見えても合気道できるんです!」そうか。
「ゲフッ」
…フンッやっぱり気を付けるんだな
「いきなり正拳突きはひどいのです・・・」
これから先何があるか分かんないからな。
「何かあったら助けてくれないんですか?」
上目遣いなんて反則だろう。
しかし、助けると即答することができなかった。
「ふふっやっぱり演技ってばれちゃいました?」
…こいつ演技だったのか
殴ろうとする俺の手をすり抜け、スッと立ち上がる橘。
月の光でぼんやりとしか見えない
「あたしは助けるよ」
すこし掠れて聞こえてきた声。
何故だろう滲んで橘の顔がよく見えない。
答えた俺の声も滲んでよく聞こえなかっただろう
「ふふっ嬉しいです」
再び隣に座る橘。
月が綺麗に光っている
あの月だけは永遠に綺麗だろうな
「橘の花言葉って知ってます?」
花言葉なんて知るわけないだろ
「『永遠』なの。だから・・・」
俺はだからなんなのかは聞くことはできなかった
橘の声が掠れたせいか、風が吹いたせいか
ただ、今の橘の顔は永遠に忘れないだろう
たとえ永遠を壊してしまうこととなっても・・・